JP3217549U - 切削具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 手羽中部分の中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことを可能にする切削具を提供する。
【解決手段】 切削具1は、上端部に天板3を有する円筒状の切削具本体2と、天板3に形成された長円状の切削孔3aと、を備えている。天板3は、上方に凸に湾曲した略球面状に形成されている。切削具1は、ステンレス鋼製である。
【選択図】 図4
【解決手段】 切削具1は、上端部に天板3を有する円筒状の切削具本体2と、天板3に形成された長円状の切削孔3aと、を備えている。天板3は、上方に凸に湾曲した略球面状に形成されている。切削具1は、ステンレス鋼製である。
【選択図】 図4
Description
本考案は、切削具に関する。さらに詳細には、本考案は、例えば、手羽先肉の手羽中部分から中骨を抜き取る際に、中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで切削していく作業に用いられる切削具に関する。
従来、手羽先肉は、皮などにコラーゲンが豊富に含まれていることから人気があり、揚げる、蒸す、焼くなど、さまざまな調理がなされてきた。特に最近、手羽先肉の手羽中部分を「餃子の皮」として用いた「手羽先餃子」が市場に供され好評を博している。
ところで、手羽先肉の手羽中部分には中骨が入っており、このままでは「餃子の皮」として用いることができない。そこで、従来、以下のようにして、手羽中部分の中骨が取り除かれていた(例えば、特許文献1等を参照)。すなわち、まず、図6に示すように、手羽先肉10の手羽先部分11と手羽中部分12をそれぞれ左右の手で持って、手羽先部分11の中骨13と手羽中部分12の2本の中骨14a,14bとの関節部分(図6の二点鎖線Aを参照)を折る(第1ステップ)。次いで、ハサミや包丁を用いて、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油4を、当該中骨14a,14bの根元付近まで削いでいく(第2ステップ)。最後に、図7に示すように、手羽先部分11を一方の手で持ち、他方の手で手羽中部分12の中骨14a,14bを引き抜く(図7の矢印Cを参照;第3ステップ)。以上の作業を経ることにより、手羽中部分12に中骨14a,14bが入っていない状態となり、手羽中部分12を「餃子の皮」として用いることが可能となる。
しかし、特許文献1等に開示された手羽先肉の加工方法では、老人や女性にとってかなりきつい作業となってしまう。当該手羽先肉の加工作業のうち最もきつい作業は、ハサミや包丁を用いて、手羽中部分の中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで削いでいく作業である。特に「油」は、中骨にこびり付いているため、簡単には削ぎ落すことができず、この油を削ぎ落す作業は一番きつい作業の一つである。そして、この油が残った状態では、中骨14a,14bを簡単には引き抜くことができない。
本考案者は、老人や女性が作業者となって「手羽先餃子」を工場で大量に生産する場合を想定して、これら老人や女性の作業の労力を軽減すべく鋭意研究を重ね、本考案を完成させるに至った。
本考案は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、手羽中部分の中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことを可能にする切削具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本考案に係る切削具の構成は、
(1)上端部に天板を有する筒状の切削具本体と、前記天板に形成された長円状の切削孔と、を備えたことを特徴とする。
(1)上端部に天板を有する筒状の切削具本体と、前記天板に形成された長円状の切削孔と、を備えたことを特徴とする。
本考案の切削具の上記(1)の構成によれば、以下の作用効果が得られる。すなわち、切削具の切削具本体を一方の手で持ち、手羽先肉の、手羽先部分の中骨と手羽中部分の2本の中骨との関節部分を他方の手で持って、手羽先肉の切り口を切削具の天板に押し付ける。これにより、手羽中部分の2本の中骨が切削孔内に挿入されると同時に、手羽中部分の、皮と中骨の間の肉や筋が、切削孔の縁部によって2本の中骨の根元付近まで切削されていく。本考案の切削具において、切削孔は長円状(卵形)に形成されているため、手羽中部分の2本の中骨をスムーズに挿入していくことができると共に、切削孔の長軸の端部の円弧状部分によって、太い中骨にこびり付いた油まで削いでいくことができる。このように手羽先肉の切り口を切削具の天板に押し付けるだけで、手羽中部分の中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで簡単に削いでいくことができる。その結果、「手羽先餃子」を工場で大量に生産する場合の、老人や女性の作業者の労力の軽減を図ることが可能となる。
本考案の切削具の上記(1)の構成においては、以下の(2)〜(4)のような構成にすることが好ましい。
(2)前記切削具本体は円筒状に形成されている。
上記(2)の好ましい構成によれば、切削具本体を、作業者が持ちやすい形状とすることができる。
(3)前記天板は上方に凸に湾曲している。特に、上記(2)の好ましい構成の場合には、前記天板は、上方に凸に湾曲した略球面状に形成される。
上記(3)の好ましい構成によれば、切削孔の縁部を斜め上方に向けることができる。その結果、手羽先肉の切り口を、切削具の天板にそれほど強く押し付けなくても、手羽中部分の、皮と中骨の間の肉や筋,油を、切削孔の縁部によって中骨の根元付近まで切削していくことが可能となる。
(4)前記切削具は、ステンレス鋼製である。
上記(4)の好ましい構成によれば、手羽先肉と接触しても人体に影響を及ぼすことはない。また、作業台の上に安定的に直立させておくことができるだけの重量を切削具に持たせることができる。
本考案によれば、手羽中部分の中骨の周りの肉や筋,油を、当該中骨の根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことを可能にする切削具を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
(切削具の構成)
まず、本考案の一実施の形態における切削具の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。
まず、本考案の一実施の形態における切削具の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、本考案の一実施の形態における切削具の構成を示す外観斜視図、図2は、当該切削具の構成を示す上面図、図3は、図1のIII−III線矢視縦断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態の切削具1は、上端部に天板3を有する円筒状の切削具本体2と、天板3に形成された長円状(卵形)の切削孔3aと、を備えている。
切削具1は、ステンレス鋼製である。切削具本体2の厚みは約1mmであり、天板3の厚みは約0.5mmである。切削具本体2の高さは約100mmであり、外径は約50mmである。切削孔3aの長径は約25mmであり、短径は約18mmである。かかるサイズのステンレス鋼製の切削具1は、作業台の上に安定的に直立させておくことができるだけの重量を有している。また、切削具1をステンレス鋼製とすれば、手羽先肉と接触しても人体に影響を及ぼすことはない。
本実施の形態の切削具1の構成によれば、以下の作用効果が得られる。すなわち、切削具1の切削具本体2を一方の手で持ち、手羽先肉10の、手羽先部分11の中骨13と手羽中部分12の2本の中骨14a,14bとの関節部分(図4の二点鎖線Aを参照)を他方の手で持って、手羽先肉10の切り口を切削具1の天板3に押し付ける(図4の矢印Bを参照)。これにより、手羽中部分12の2本の中骨14a,14bが切削孔3a内に挿入されると同時に、手羽中部分12の、皮と中骨14a,14bの間の肉や筋が、切削孔3aの縁部によって2本の中骨14a,14bの根元付近まで切削されていく。本実施の形態の切削具1において、切削孔3aは長円状(卵形)に形成されているため、手羽中部分12の2本の中骨14a,14bをスムーズに挿入していくことができると共に、切削孔3aの長軸の端部の円弧状部分によって、太い中骨14aにこびり付いた油まで削いでいくことができる(図5を参照)。このように手羽先肉10の切り口を切削具1の天板3に押し付けるだけで、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで簡単に削いでいくことができる。その結果、「手羽先餃子」を工場で大量に生産する場合の、老人や女性の作業者の労力の軽減を図ることが可能となる。
したがって、本実施の形態の切削具1の構成によれば、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことを可能にする切削具を提供することができる。
したがって、本実施の形態の切削具1の構成によれば、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことを可能にする切削具を提供することができる。
図1,図3に示すように、天板3は、上方に凸に湾曲した略球面状に形成されていることが好ましい。かかる好ましい構成によれば、切削孔3aの縁部を斜め上方に向けることができる。その結果、手羽先肉10の切り口を、切削具1の天板3にそれほど強く押し付けなくても、手羽中部分12の、皮と中骨14a,14bの間の肉や筋,油を、切削孔3aの縁部によって中骨14a,14bの根元付近まで切削していくことが可能となる。
(手羽先肉の手羽中部分の中骨を分離する方法)
次に、本実施の形態における切削具1を使用した、手羽先肉の手羽中部分の中骨を分離する方法について、図4〜図7をも参照しながら説明する。
次に、本実施の形態における切削具1を使用した、手羽先肉の手羽中部分の中骨を分離する方法について、図4〜図7をも参照しながら説明する。
図4は、本考案の一実施の形態における切削具の使用状態を示す斜視図、図5は、当該切削具の使用状態を示す上面図である。
まず、図4に示すように、切削具1を作業台の上に直立させる。次いで、切削具1の切削具本体2を一方の手で持ち、手羽先肉10の、手羽先部分11の中骨13と手羽中部分12の2本の中骨14a,14bとの関節部分(図4の二点鎖線Aを参照)を他方の手で持って、手羽先肉10の切り口を切削具1の天板3に押し付ける(図4の矢印Bを参照)。これにより、手羽中部分12の2本の中骨14a,14bが切削孔3a内に挿入されると同時に、手羽中部分12の、皮と中骨14a,14bの間の肉や筋が、切削孔3aの縁部によって2本の中骨14a,14bの根元付近まで切削されていく。本実施の形態の切削具1において、切削孔3aは長円状(卵形)に形成されているため、手羽中部分12の2本の中骨14a,14bをスムーズに挿入していくことができると共に、切削孔3aの長軸の端部の円弧状部分によって、太い中骨14aにこびり付いた油まで削いでいくことができる(図5を参照)。このとき、手羽中部分12の皮は、天板3に載った状態でめくれていく。
次いで、めくれた皮を元に戻し、手羽先肉10の手羽先部分11と手羽中部分12をそれぞれ左右の手で持って、手羽先部分11の中骨13と手羽中部分12の中骨14a,14bとの関節部分(二点鎖線A)を折る(図6を参照)。最後に、図7に示すように、手羽先部分11を一方の手で持ち、他方の手で手羽中部分12の2本の中骨14a,14bを引き抜く(図7の矢印Cを参照)。このとき、手羽先部分11の中骨13は残っているため、手羽先部分11の形状は保持される。
以上のようにして手羽中部分12の中骨14a,14bを抜き取ったら、当該手羽中部分12に餃子の具を詰める。これにより、「手羽先餃子」が出来上がる。
このようにして出来上がった「手羽先餃子」は、揚げる、蒸す、焼くなどの二次加工を施すことにより、食することができる。
このようにして出来上がった「手羽先餃子」は、揚げる、蒸す、焼くなどの二次加工を施すことにより、食することができる。
本実施の形態の、手羽先肉の手羽中部分の中骨を分離する方法によれば、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで簡単に削いでいくことができるので、従来に比べて、手羽中部分12の中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで削いでいく作業を楽に行うことが可能となる。その結果、「手羽先餃子」を工場で大量に生産する場合の、老人や女性の作業者の労力の軽減を図ることができる。
尚、本実施の形態においては、円筒状の切削具本体2を備える切削具1を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。切削具本体の形状は、例えば、楕円筒状や角筒状等であってもよい。
また、本実施の形態においては、切削具1がステンレス鋼製である場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。分離補助具は、例えば、鉄その他の金属製とするほか、硬質プラスチック製とすることもできる。
また、本実施の形態においては、天板3が上方に凸に湾曲している場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。天板は、フラットな状態で設けられていてもよい。
また、本実施の形態においては、手羽先肉10の手羽中部分12から中骨14a,14bを抜き取る際に、中骨14a,14bの周りの肉や筋,油を、当該中骨14a,14bの根元付近まで切削していく作業に用いられる切削具1を例に挙げて説明したが、本考案の切削具は必ずしもかかる用途に限定されるものではない。本考案の切削具は、手羽先肉以外の食肉の加工に用いることもできる。
1 切削具
2 切削具本体
3 天板
3a 切削孔
2 切削具本体
3 天板
3a 切削孔
Claims (2)
- 上端部に天板を有する筒状の切削具本体と、前記天板に形成された長円状の切削孔と、を備えたことを特徴とする切削具。
- 前記天板は上方に凸に湾曲している、請求項1に記載の切削具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018002060U JP3217549U (ja) | 2018-06-04 | 2018-06-04 | 切削具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018002060U JP3217549U (ja) | 2018-06-04 | 2018-06-04 | 切削具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3217549U true JP3217549U (ja) | 2018-08-16 |
Family
ID=63165729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018002060U Active JP3217549U (ja) | 2018-06-04 | 2018-06-04 | 切削具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3217549U (ja) |
-
2018
- 2018-06-04 JP JP2018002060U patent/JP3217549U/ja active Active
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