JPH0679310A - 管内面品質に優れた継目無管の製造方法 - Google Patents
管内面品質に優れた継目無管の製造方法Info
- Publication number
- JPH0679310A JPH0679310A JP4238698A JP23869892A JPH0679310A JP H0679310 A JPH0679310 A JP H0679310A JP 4238698 A JP4238698 A JP 4238698A JP 23869892 A JP23869892 A JP 23869892A JP H0679310 A JPH0679310 A JP H0679310A
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- Japan
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- tube
- pipe
- inside surface
- rolling
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、内面疵の少ない管内面品質に優れ
た高合金鋼継目無管の製造方法を提供する。 【構成】 水ガラスを水で希釈し水ガラス濃度で10〜
75重量%とした潤滑剤溶液を管内表面積に対して20
g/m2 以上の割合で噴霧してエロンゲータ圧延するこ
とを特徴とする。 【効果】 ガラス潤滑の効果により素管内面と工具の摩
擦が低減され剪断歪が軽減されるため管内面疵が軽減さ
れる。
た高合金鋼継目無管の製造方法を提供する。 【構成】 水ガラスを水で希釈し水ガラス濃度で10〜
75重量%とした潤滑剤溶液を管内表面積に対して20
g/m2 以上の割合で噴霧してエロンゲータ圧延するこ
とを特徴とする。 【効果】 ガラス潤滑の効果により素管内面と工具の摩
擦が低減され剪断歪が軽減されるため管内面疵が軽減さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延疵発生の少ない管
内面品質の優れた継目無管の製造方法に関するものであ
り、特に高合金鋼延伸圧延に適した管内面の潤滑方法に
関する。
内面品質の優れた継目無管の製造方法に関するものであ
り、特に高合金鋼延伸圧延に適した管内面の潤滑方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】難加工性の高合金鋼を圧延法で継目無管
に製管する場合、管外面、内面を問わず疵が発生する。
特に内面疵は手入れが困難なため、生産性を阻害しコス
ト増を招く大きな要因となる。これに対し、従来、管内
面に潤滑剤を導入して圧延する方法が提示されている。
その潤滑剤としては、黒鉛、食塩などが用いられてお
り、供給方法としては管端から圧縮空気などを用いて投
入する方法が採られてきている(特開昭49−1128
51号公報、同58−36830号公報等参照)。しか
しながら、このような潤滑剤は普通鋼に対して用いられ
てきたものであり高合金鋼に対する有効性は必ずしも明
確になっていない。また、投入方式では潤滑剤が管内表
面全てに均一に行き渡らない場合が多く、このため内面
疵を完全に防止することが困難である。
に製管する場合、管外面、内面を問わず疵が発生する。
特に内面疵は手入れが困難なため、生産性を阻害しコス
ト増を招く大きな要因となる。これに対し、従来、管内
面に潤滑剤を導入して圧延する方法が提示されている。
その潤滑剤としては、黒鉛、食塩などが用いられてお
り、供給方法としては管端から圧縮空気などを用いて投
入する方法が採られてきている(特開昭49−1128
51号公報、同58−36830号公報等参照)。しか
しながら、このような潤滑剤は普通鋼に対して用いられ
てきたものであり高合金鋼に対する有効性は必ずしも明
確になっていない。また、投入方式では潤滑剤が管内表
面全てに均一に行き渡らない場合が多く、このため内面
疵を完全に防止することが困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような状況に
鑑み、本発明は、マンネスマン圧延法によって高合金鋼
継目無管を製造するにあたって、コストおよび生産性の
点で極めて不利となる管内面疵を防止する方法を提供す
ることを目的とする。
鑑み、本発明は、マンネスマン圧延法によって高合金鋼
継目無管を製造するにあたって、コストおよび生産性の
点で極めて不利となる管内面疵を防止する方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成すべく研究開発を行った結果、内面疵を軽減す
るには延伸圧延時の管内表面に付加される過大な剪断歪
みを軽減することが有効であり、このためには延伸圧延
前の素管全内面に、均一かつ確実に潤滑剤を供給して工
具と被圧延材の摩擦を軽減することが必要であるとの結
論を得た。
的を達成すべく研究開発を行った結果、内面疵を軽減す
るには延伸圧延時の管内表面に付加される過大な剪断歪
みを軽減することが有効であり、このためには延伸圧延
前の素管全内面に、均一かつ確実に潤滑剤を供給して工
具と被圧延材の摩擦を軽減することが必要であるとの結
論を得た。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、エロンゲータ
圧延において、市販の水ガラスを水で希釈し水ガラス濃
度で10〜70重量%とした潤滑剤溶液を素管内表面積
に対し20g/m2 以上の割合で素管内面に噴霧して圧
延することを特徴とする管内面品質に優れた継目無管の
製造方法であり、またその圧延する継目無管が高合金鋼
であることを特徴とする管内面品質に優れた継目無管の
製造方法である。
圧延において、市販の水ガラスを水で希釈し水ガラス濃
度で10〜70重量%とした潤滑剤溶液を素管内表面積
に対し20g/m2 以上の割合で素管内面に噴霧して圧
延することを特徴とする管内面品質に優れた継目無管の
製造方法であり、またその圧延する継目無管が高合金鋼
であることを特徴とする管内面品質に優れた継目無管の
製造方法である。
【0006】以下、本発明について詳細に述べる。先
ず、潤滑剤溶液は管内面に均一に供給され、圧延時の工
具と素管内面の間に確実に存在することが必要である。
このためには、潤滑剤は溶液として供給され、その方法
としては噴霧が好ましい。工業的な溶液としては水溶液
であるのが望ましく、このためには潤滑剤として水溶性
であるのが望ましい。このような潤滑剤としては従来考
案されてきた黒鉛などの固体潤滑剤は不適当であり、水
ガラスのように供給する際は溶液状態であり管内面に塗
布された後、被圧延剤の顕熱で水が蒸発するとともにガ
ラスが溶融し、実際に潤滑する段階においては液体潤滑
の効果を発揮するものが好ましい。このような観点か
ら、水ガラスを最適潤滑剤として選定した。
ず、潤滑剤溶液は管内面に均一に供給され、圧延時の工
具と素管内面の間に確実に存在することが必要である。
このためには、潤滑剤は溶液として供給され、その方法
としては噴霧が好ましい。工業的な溶液としては水溶液
であるのが望ましく、このためには潤滑剤として水溶性
であるのが望ましい。このような潤滑剤としては従来考
案されてきた黒鉛などの固体潤滑剤は不適当であり、水
ガラスのように供給する際は溶液状態であり管内面に塗
布された後、被圧延剤の顕熱で水が蒸発するとともにガ
ラスが溶融し、実際に潤滑する段階においては液体潤滑
の効果を発揮するものが好ましい。このような観点か
ら、水ガラスを最適潤滑剤として選定した。
【0007】潤滑剤溶液の組成は、水ガラス濃度として
10〜75重量%が最適である。すなわち、10重量%
以下の水ガラス濃度では充分な潤滑効果が得られず、7
5重量%以上では、噴霧が困難となる。潤滑剤溶液の噴
霧量は20g/m2 以上が必要である。すなわち、20
g/m2 以下の噴霧量では充分な潤滑効果が得られず、
管内面疵を充分に防止することができない。
10〜75重量%が最適である。すなわち、10重量%
以下の水ガラス濃度では充分な潤滑効果が得られず、7
5重量%以上では、噴霧が困難となる。潤滑剤溶液の噴
霧量は20g/m2 以上が必要である。すなわち、20
g/m2 以下の噴霧量では充分な潤滑効果が得られず、
管内面疵を充分に防止することができない。
【0008】供給方法としては、穿孔後延伸圧延直前の
素管に噴霧する方法と延伸圧延を行いながら噴霧する2
つの方法を採用でき、さらに、後者においては、図1に
示すようにプラグ先端から噴霧する方法と図2に示すよ
うにプッシャー側から噴霧する2つの方法を採り得る。
素管に噴霧する方法と延伸圧延を行いながら噴霧する2
つの方法を採用でき、さらに、後者においては、図1に
示すようにプラグ先端から噴霧する方法と図2に示すよ
うにプッシャー側から噴霧する2つの方法を採り得る。
【0009】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。76φ×15t×400mmサイズのSUS30
4(オーステナイト系ステンレス鋼),SUS329J
2 L(2相ステンレス鋼),SUS420(マルテンサ
イト系ステンレス鋼)の素管を供試材とし、実機延伸圧
延機の約1/3サイズの実験用延伸圧延機を用いて76
φ×5tサイズに熱間圧延した。この際、潤滑剤として
は市販の水ガラス(Na2 O:約18%,SiO2 :約
36%含有)を用い、これを水で希釈して水ガラス濃度
0〜80wt%の水溶液として噴霧した。噴霧方法は図2
の要領で圧延中にプッシャー側から噴霧する方法を採
り、潤滑剤溶液の噴霧量は0〜250g/m2 の範囲で
変化させた。潤滑特性は前進効率として評価した。圧延
管を切断後、管内面の疵状況を目視観察した。
明する。76φ×15t×400mmサイズのSUS30
4(オーステナイト系ステンレス鋼),SUS329J
2 L(2相ステンレス鋼),SUS420(マルテンサ
イト系ステンレス鋼)の素管を供試材とし、実機延伸圧
延機の約1/3サイズの実験用延伸圧延機を用いて76
φ×5tサイズに熱間圧延した。この際、潤滑剤として
は市販の水ガラス(Na2 O:約18%,SiO2 :約
36%含有)を用い、これを水で希釈して水ガラス濃度
0〜80wt%の水溶液として噴霧した。噴霧方法は図2
の要領で圧延中にプッシャー側から噴霧する方法を採
り、潤滑剤溶液の噴霧量は0〜250g/m2 の範囲で
変化させた。潤滑特性は前進効率として評価した。圧延
管を切断後、管内面の疵状況を目視観察した。
【0010】試験水準および結果を表1に示す。表1で
の鋼種の区別は、SUS304をA鋼、SUS329J
2 LをB鋼、SUS420をC鋼とした。内面疵の程度
が激しいもの、噴霧パターンが不良なものを×として表
示し、内面品質が良好なもの、噴霧パターンが良好なも
のを○として表示した。また、本発明については区分の
欄に*印を付した。
の鋼種の区別は、SUS304をA鋼、SUS329J
2 LをB鋼、SUS420をC鋼とした。内面疵の程度
が激しいもの、噴霧パターンが不良なものを×として表
示し、内面品質が良好なもの、噴霧パターンが良好なも
のを○として表示した。また、本発明については区分の
欄に*印を付した。
【0011】
【表1】
【0012】表1から、本発明によれば潤滑剤を供給し
ない場合に比べて前進効率が向上し、管内面品質が良好
であることが明らかである。さらに、図3において、噴
霧量が25、110、260g/m2 の場合の潤滑剤溶
液中の水ガラス濃度とSUS304(A鋼)の前進効率
および管内面品質(良好:○,不良:●)の関係を示
す。これより、水ガラス濃度10%以上で前進効率が向
上し管内面品質も良好となることがわかる。ただし水ガ
ラス濃度が80%になると、表1No.6,11で明らか
なように噴霧パターンが乱れ噴霧が困難となるので望ま
しくない。
ない場合に比べて前進効率が向上し、管内面品質が良好
であることが明らかである。さらに、図3において、噴
霧量が25、110、260g/m2 の場合の潤滑剤溶
液中の水ガラス濃度とSUS304(A鋼)の前進効率
および管内面品質(良好:○,不良:●)の関係を示
す。これより、水ガラス濃度10%以上で前進効率が向
上し管内面品質も良好となることがわかる。ただし水ガ
ラス濃度が80%になると、表1No.6,11で明らか
なように噴霧パターンが乱れ噴霧が困難となるので望ま
しくない。
【0013】また、図4では水ガラス濃度50%の場合
の潤滑剤溶液噴霧量とSUS304(A鋼)の前進効率
および管内面品質(良好:○,不良:●)の関係を示
す。これより、噴霧量20g/m2 以上で前進効率が向
上し、管内面品質も良好となる。
の潤滑剤溶液噴霧量とSUS304(A鋼)の前進効率
および管内面品質(良好:○,不良:●)の関係を示
す。これより、噴霧量20g/m2 以上で前進効率が向
上し、管内面品質も良好となる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば圧延疵の
少ない管内面品質に優れた継目無管を製造可能とする。
少ない管内面品質に優れた継目無管を製造可能とする。
【図1】潤滑剤溶液をエロンゲータ圧延中の素管内面に
供給する方法を模式的に示すものであって、潤滑剤導入
管がバーおよびプラグ内部を通る構造を有し、その先端
ノズルから溶液を噴射する方式を示す図である。
供給する方法を模式的に示すものであって、潤滑剤導入
管がバーおよびプラグ内部を通る構造を有し、その先端
ノズルから溶液を噴射する方式を示す図である。
【図2】潤滑剤溶液をエロンゲータ圧延中の素管内面に
供給する方法を模式的に示すものであって、溶液導入管
がプッシャー内部を通る構造を有し、その先端ノズルか
ら溶液を噴射する方式を示す図である。
供給する方法を模式的に示すものであって、溶液導入管
がプッシャー内部を通る構造を有し、その先端ノズルか
ら溶液を噴射する方式を示す図である。
【図3】水ガラス濃度と前進効率の関係を示す図であ
り、プロット横の数字は表1のNo.である。
り、プロット横の数字は表1のNo.である。
【図4】潤滑剤溶液噴霧量と前進効率の関係を示す図で
あり、プロット横の数字は表1のNo.である。
あり、プロット横の数字は表1のNo.である。
Claims (2)
- 【請求項1】 エロンゲータ圧延において、水ガラスを
水で希釈し、水ガラス濃度で10〜75重量%とした潤
滑剤溶液を管内表面積に対して20g/m2以上の割合
で噴霧して圧延することを特徴とする管内面品質に優れ
た継目無管の製造方法。 - 【請求項2】 継目無管が高合金鋼であることを特徴と
する請求項1記載の管内面品質に優れた継目無管の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238698A JPH0679310A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 管内面品質に優れた継目無管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238698A JPH0679310A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 管内面品質に優れた継目無管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0679310A true JPH0679310A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17033971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4238698A Withdrawn JPH0679310A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 管内面品質に優れた継目無管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0679310A (ja) |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP4238698A patent/JPH0679310A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |