JPH0679158A - 真空中への運動導入機構 - Google Patents

真空中への運動導入機構

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JPH0679158A
JPH0679158A JP23591992A JP23591992A JPH0679158A JP H0679158 A JPH0679158 A JP H0679158A JP 23591992 A JP23591992 A JP 23591992A JP 23591992 A JP23591992 A JP 23591992A JP H0679158 A JPH0679158 A JP H0679158A
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JP
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vacuum
container
motion
introducing
closed container
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JP23591992A
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English (en)
Inventor
Nushito Takahashi
主人 高橋
Nobuo Tsumaki
伸夫 妻木
Hiroyuki Kitsunai
浩之 橘内
Kazuo Honma
和男 本間
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J3/00Processes of utilising sub-atmospheric or super-atmospheric pressure to effect chemical or physical change of matter; Apparatus therefor
    • B01J3/002Component parts of these vessels not mentioned in B01J3/004, B01J3/006, B01J3/02 - B01J3/08; Measures taken in conjunction with the process to be carried out, e.g. safety measures

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空維持のための隔壁を極力薄く、例えば大
気圧が作用した場合に変形してしまうほど薄くすること
により、伝達できる動力を増して真空内での駆動力を大
きくするとともに、大気側と真空側の動きを一致させ得
る真空中への運動導入機構を提供すること。 【構成】 真空容器1の所要の箇所に、真空容器1の真
空側と大気側とを隔てる薄い隔壁である隔膜8を設け、
前記隔膜8を介して電磁気力により大気側から真空側へ
駆動力を伝える運動導入機構において、前記大気側の駆
動力伝達機構部を密閉容器7内に配置し、前記真空容器
1と密閉容器7とを、前記真空容器1の真空排気動作お
よび大気開放動作と、前記密閉容器の真空排気および大
気開放動作とを同期的に行う真空排気系により接続して
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空容器のように密閉
された空間に、電磁気力を利用して外部より動力を導入
する動力伝達機構において、高精度にしかも高駆動力を
伝達するために好適な電磁気力を利用した真空中への運
動導入機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の動力伝達機構は、例えば
特開昭62−266132号公報に記載の「真空装置用
運動導入機」のように、大気側と真空側の少なくとも一
方に磁石(電磁石を含む)を設け、大気側の駆動体を動
かすことによって真空内の従動体を動かすようになって
いる。駆動力は、一方の磁石と他方の強磁性体の吸引
力、あるいは両者を磁石としたときの吸引力による。大
気側と真空側の動体は、真空容器に接続された非磁性材
料の隔壁で隔てられている。したがって、隔壁の板厚が
厚い場合や、大気側と真空側の動体間の距離が大きい場
合は、駆動力が小さいことや、大気側の駆動体の動きに
真空側の従動体が追従しにくいといった問題が生ずる。
【0003】上記の問題は、特開平3−136779号
公報に記載の「磁気的に結合された2軸型ロボット」に
おいても同様である。この従来技術では、磁気吸引力を
効果的に利用するため、磁石の極性を適切に配列するよ
うにしている。しかし、本質的には上記の問題点が存在
し、大気側と真空側の動力伝達部は極力接近して設ける
必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大気側
と真空側の動力伝達部の距離をできるだけ接近して設け
ようとしても、結局真空維持のための隔壁の板厚が限界
となる。
【0005】本発明の目的は、真空維持のための隔壁を
極力薄く、例えば大気圧が作用した場合に変形してしま
うほど薄くすることにより、伝達できる動力を増して真
空内での駆動力を大きくするとともに、大気側と真空側
の動きを一致させ得る真空中への運動導入機構を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的は、真空容器の
所要の箇所に、真空容器の真空側と大気側とを隔てる隔
壁を設け、前記隔壁を介して電磁気力により大気側から
真空側へ駆動力を伝える運動導入機構において、前記大
気側の駆動力伝達機構部を密閉容器内に配置し、前記真
空容器と密閉容器とを、前記真空容器の真空排気動作お
よび大気開放動作と、前記密閉容器の真空排気および大
気開放動作とを同期的に行う真空排気系により接続した
ことにより、達成される。
【0007】また、前記目的は前記真空容器の真空排気
系と、前記大気側の駆動力伝達機構部を配置した密閉容
器の真空排気系とを独立に設けたことにより、達成され
る。
【0008】さらに、前記目的は前記真空容器の真空排
気系と、前記大気側の駆動力伝達機構部を配置した密閉
容器の真空排気系とを単一の真空ポンプで排気可能に構
成したことにより、達成される。
【0009】さらにまた、前記目的は真空容器の所要の
箇所に、真空容器の真空側と大気側とを隔てる隔壁を設
け、前記隔壁を介して電磁気力により大気側から真空側
へ駆動力を伝える運動導入機構において、前記大気側の
駆動力伝達機構部を密閉容器内に配置し、前記密閉容器
内の圧力を常に大気圧より低く保持したことによって
も、達成される。
【0010】そして、前記目的は前記真空容器の大気側
から真空側へ駆動力を導入する真空容器の前記隔壁部分
を、隔壁以外の真空容器材料の板厚より薄い非磁性材料
で構成したことによっても、達成される。
【0011】
【作用】本発明では、大気側の動力伝達機構部を密閉容
器内に配置し、真空排気系により、真空容器の真空排気
動作および大気開放動作と同期させて、前記密閉容器の
真空排気動作および大気開放動作とを行うようにしてい
る。
【0012】ところで、真空容器の真空側と大気側とを
隔てる隔壁に作用する力は、隔壁の表裏に作用する圧力
差で決まる。そこで、本発明では前述のごとく、真空排
気系により隔壁の表裏に当たる密閉容器内と真空容器内
の真空排気および大気への開放とを同期的に行うように
している。したがって、本発明では隔壁の表裏の圧力差
は真空排気系の圧力分布程度にしかならず、隔壁に作用
する力はほとんどゼロとなる。そのため、従来技術での
隔壁の板厚に比較して、本発明では大幅に薄くすること
ができる結果、伝達できる動力を増して真空内での駆動
力を大きくするとともに、大気側と真空側の動きを一致
させることが可能となる。
【0013】また、本発明では前記真空容器の真空排気
系と、前記密閉容器の真空排気系とを独立に設けてい
る。これにより、例えば真空容器に腐食性ガスを使用し
た場合に、そのガスの密閉容器内への流入を完全に防止
することができるし、また密閉容器のメンテナンスをす
る場合でも、真空容器に影響を及ぼすことなくメンテナ
ンスを行うことができ、かつ真空容器内の真空度を見な
がら密閉容器内の真空度を調整し、隔壁の表裏の圧力差
をゼロに極力近づけることが可能となる。
【0014】さらに、本発明では前記真空容器の真空排
気系と、密閉容器の真空排気系とを単一の真空ポンプで
排気可能にしている。これにより、真空排気系の構造の
簡素化を図り、かつ真空容器の真空排気と密閉容器の真
空排気とをより一層確実に同期化することができる。
【0015】さらにまた、本発明では駆動力伝達機構部
を配置している密閉容器内の圧力を、常に大気圧より低
く保持するようにしている。
【0016】すなわち、本発明では運動導入機構の製作
過程において、密閉容器の内部を大気圧より低い、例え
ば1/2気圧に真空排気したのち、密閉容器内を前記真
空状態に完全に封じ切ってしまう。このようにすると、
隔壁の表裏の圧力差は最大でも1/2気圧であり、隔壁
の圧力差について何も対策を講じない場合の1気圧より
も、隔壁の厚さを確実に薄くすることが可能となる。
【0017】そして、本発明では真空側と大気側とを隔
てる隔壁部分を、薄い非磁性材料で構成しているので、
この発明においても大気側から真空側へ伝達できる動力
を増して真空内での駆動力を大きくすることができ、か
つ大気側と真空側の動きを一致させることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0019】図1は本発明の第1の実施例を示すもの
で、一部を断面とした系統図である。
【0020】この図1に示す第1の実施例では、真空容
器1に回転導入機2が取り付けられている。前記回転導
入機2は、永久磁石3を配した回転子4を、ベアリング
5により支持して構成されている。また、前記回転子4
を大気側から駆動するための固定子6が密閉容器7の内
側に配置され、永久磁石3と固定子6とは同心軸上に対
向させて配置されており、かつ両者は薄い隔壁としての
隔膜8によって真空的に隔離されている。前記回転子4
は、真空側で真空容器1と同じ空間に位置し、前記固定
子6は回転子4の位置する空間および大気とは隔離され
た密閉容器7の中に設けられている。
【0021】次に、真空容器1の真空排気系について述
べる。この真空容器1の用途は特に限定されるものでは
ないが、例えば半導体製造装置のウエハ搬送室で、本発
明にかかる運動導入機構の従動部としてのウエハ回転部
が設けられているものとしてもよい。通常の真空排気系
では、真空容器1にゲートバルブ9を介して主ポンプと
してのターボ分子ポンプ10が接続され、さらにバルブ
11を介して補助ポンプとしての油回転ポンプ12が接
続されている。また、真空容器1を大気に戻すとき(以
下、「大気開放」と称す。)は、高純度窒素ガスなどを
リークするが(図には示していない)、そのためのリー
クバルブ13が真空容器1に設置されている。さらに、
大気開放の際は真空排気系のうち、油回転ポンプ12を
バルブ11を閉じることで隔離し、真空容器1への油の
逆流を防ぐ。また、油回転ポンプ12はリークバルブ1
4を介して大気開放し、油の拡散を防いでいる。
【0022】そして、この第1の実施例では回転子4と
固定子6の間に作用する電磁気力を強化するために、両
者を隔離している非磁性体材料(ステンレス鋼など)で
形成された隔膜8を密閉容器7の板厚より極力薄くし、
回転子4と固定子6の隙間を少なくしている。そのた
め、真空容器1を真空排気すると、隔膜8が変形する恐
れが出てくる。前記隔膜8の変形は、真空容器1と密閉
容器7の圧力差によるものであるから、両容器内の圧力
が同じになるようにすれば、隔膜8にはそれを変形させ
る力が作用せず、何等問題がない。そこで、油回転ポン
プ12により密閉容器7を真空排気できるように両者を
バルブ15を介して接続している。
【0023】次に、前記第1の実施例の運動導入機構の
操作および動作について説明する。
【0024】始めに、真空容器1、密閉容器7とも全て
大気圧にあるものとする。また、リークバルブ13,1
4を閉じ、ゲートバルブ9、バルブ11を開く。さら
に、バルブ15も開く。次に、真空ポンプの運転を開始
する。油回転ポンプ12と、ターボ分子ポンプ10の起
動を同時に行えば、油回転ポンプ12からの油汚染を防
ぐことができる。
【0025】真空排気が進むと、油回転ポンプ12の吸
気部近傍の圧力は、10から徐々に0.1Pa程度に下
がって行く。真空容器1の圧力は、その容積,表面積,
真空室内部品の量等や、ターボ分子ポンプ10の排気速
度などに依存するが、低真空から高真空領域へと低下し
て行く。これに伴い、密閉容器7の圧力も、油回転ポン
プ12の吸気口部付近の圧力に同期して低下して行く。
油回転ポンプ12は、主真空ポンプとしてのターボ分子
ポンプ10の補助ポンプとしての働きの他に、密閉容器
7も排気しなければならないが、密閉容器7の容積が真
空容器1の容積より小さく、油回転ポンプ12による排
気速度を適切に選定すれば、補助ポンプとしての働きを
十分果たせる。
【0026】さて、隔膜8に作用する荷重は、隔膜8の
表裏の圧力差、つまり密閉容器側と真空容器側の圧力差
に比例する。また、大気圧(100000Pa)の圧力
差で、0.098MPaの面圧になるが、密閉容器7の
圧力が、1/1000気圧(100Pa)に下がれば、
真空容器1の圧力も同程度に下がっていて、両者の差圧
による隔膜8に作用する面圧は、0.000098MP
aと非常に小さくなる。この程度の面圧になれば、隔膜
8の厚さを例えば0.1mm以下としても十分耐えること
ができる。また、真空容器1の圧力がこれ以上低下して
も、差圧は密閉容器7の絶対圧によって決まるようにな
るし、その値も非常に小さい。したがって、密閉容器7
の圧力が10Pa以下になった時点で、バルブ15を閉
じてもよい。むしろ、このようにする方が、正常に真空
排気しているときの排気システムとなるし、例えば真空
容器1に反応性ガスを導入する場合などのように、その
ガスを密閉容器7に入れないで済むという効果もある。
【0027】ついで、真空排気系を停止させる場合につ
いて述べる。リークバルブ13,14と、バルブ15が
閉じていて、その他のバルブは開いており、真空ポンプ
としてのターボ分子ポンプ10と油回転ポンプ12は動
作している。
【0028】この状態で停止の信号が出されると、ゲー
トバルブ9、バルブ11が閉じられ、次にターボ分子ポ
ンプ10および油回転ポンプ12が停止される。そし
て、ドライ窒素(図示せず)などに接続されているリー
クバルブ13とリークバルブ14が同時に開けられる。
このようにすれば、隔膜8の密閉容器側と真空容器側の
圧力差を小さく抑えることができ、面圧も小さくするこ
とができる。
【0029】なお、真空容器1と密閉容器7の容積が異
なるために、リークバルブ13,14を同時に開くと、
密閉容器7が直ちに大気圧に戻り、真空容器1がなかな
か大気圧に戻らない状態となり、隔膜8に圧力差が発生
してしまう恐れがある。しかし、これも予めリークバル
ブ13,14のリーク量を調整しておくことや、真空容
器1のリークバルブ13を先に開き、真空容器1の圧力
が例えば100Paに達してからリークバルブ14を開
けるようにすることなどで、隔膜8に作用する面圧を最
少にすることができる。
【0030】以上の操作は、停電で装置が非常停止した
ときもほぼ同様である。停電の場合、バルブや真空ポン
プの電源をバックアップしている場合は別にして、真空
ポンプは停止し、ゲートバルブ9、バルブ11が閉じら
れる。リークバルブ13,14とバルブ15は、停電時
に開くようにしており、真空容器1と密閉容器7の圧力
が同時に上昇するので、隔膜8に発生する面圧を最少に
抑えることができる。
【0031】なお、停電時に真空容器1を真空のままで
維持しておきたい場合がある。この場合は、停電時にリ
ークバルブ13,14とバルブ15が閉の状態となるよ
うに設定しておけばよい。
【0032】次に、図2は本発明の第2の実施例を示す
もので、一部を断面で示した系統図である。
【0033】ところで、基本的には前記第1の実施例に
より本発明の意図した目的が達成でき、隔膜8を薄くす
ることができる。この他に、真空的な要請で密閉容器7
の排気と真空容器1の排気を同じ真空ポンプ系にしては
ならない場合も考えられる。例えば、真空容器1など
で、腐食性ガスを使用する場合は、密閉容器7にそのガ
スが流入することも考えられ、回転導入機2の腐食とい
う問題が生ずる恐れがある。
【0034】そこで、図2に示す第2の実施例では、真
空容器1と密閉容器7とに、独立に真空排気系を設けて
いる。
【0035】前記真空容器1の真空排気系は、ゲートバ
ルブ9と、主真空ポンプであるターボ分子ポンプ10
と、バルブ11と、リークバルブ19と、油回転ポンプ
12とを接続して構成されている。また、真空容器1に
は他にリークバルブ13が設けられている。
【0036】一方、密閉容器7の真空排気系はバルブ1
8と、リークバルブ17と、真空ポンプである油回転ポ
ンプ16とを接続して構成されている。
【0037】この第2の実施例の操作および動作は、基
本的には前記第1の実施例と同様であり、真空容器1を
当該真空排気系を通じて真空排気を行い、これと同期さ
せて密閉容器7を独立した真空排気系を通じて真空排気
を行う。なお、真空容器1の真空排気系が真空排気状態
にあっても、密閉容器7の真空排気系の油回転ポンプ1
6を常に運転しておく必要はなく、バルブ18を閉じて
真空維持してもよい。
【0038】この第2の実施例によれば、前述のごと
く、例えば真空容器1内で腐食性ガスを使用した場合
に、そのガスの密閉容器7への流入を完全に防止するこ
とができる他に、例えば密閉容器7をメンテナンスする
場合でも、真空容器1に影響を及ぼすことなく実施でき
るし、また独立に密閉容器7の真空度を制御し、隔膜8
の表裏の圧力差を極めて小さくすることもできる。
【0039】続いて、図3は本発明の第3の実施例を示
すもので、要部の断面図である。
【0040】この図3に示す第3の実施例は、前記第
1,第2の実施例とは回転導入機構の構造が異なってい
る。
【0041】この第3の実施例における回転導入機構で
は、真空容器1に永久磁石3と、回転子4とを有する回
転導入機2が設置されており、密閉容器7には永久磁石
21と、駆動リング22と、歯車23とを有する動力伝
達機構が配置されており、密閉容器7の外部には回転駆
動源であるモータ25が設置されている。
【0042】前記回転導入機2は、前記第1の実施例で
説明したところと同様である。
【0043】前記動力伝達機構の永久磁石21は、回転
導入機2の永久磁石3と同じ数だけ配列され、駆動リン
グ22の内周に固定されており、かつ隔膜8をはさんで
回転導入機2の永久磁石3に対向させて配置されてい
る。前記駆動リング22は、ベアリング(図示せず)に
より回転可能に支持されており、また駆動リング22の
外周には歯車の歯22aが形成されている。前記歯車2
3は、駆動リング22の外周に形成された前記歯22a
に噛み合っている。また、前記歯車23は密閉容器7の
外部に設置されたモータ25に、磁性流体シール24お
よびカップリング26を介して連結されている。
【0044】なお、この第3の実施例では真空容器1の
真空排気系と、密閉容器7の真空排気系は前記第2の実
施例とほぼ同じである。
【0045】この第3の実施例における回転導入機で
は、モータ25を駆動すると、歯車23が回転し、この
歯車23と、駆動リング22に形成された歯22aの噛
み合いを介して駆動リング22が回転し、これに固定さ
れた永久磁石21が回転し、回転導入機2の永久磁石3
を通じて回転子4が回転する。したがって、モータ25
の回転をエンコーダ(図示せず)で計測し、制御するこ
とにより、駆動リング22および回転子4の回転を制御
することができる。また、歯車23の歯数が駆動リング
22の外周部の歯数に比べて少ないため、回転子4を1
回転させるためにはモータ25の回転を1回転以上とし
なければならない。逆に言えば、回転子4の回転角度を
より精密に制御できることを意味する。
【0046】なお、密閉容器7の圧力は前述したよう
に、高真空領域まで下げる必要はなく、磁性流体シール
24が十分使用できる領域である。磁性流体シール24
を直接真空容器1に接続して回転を導入することも可能
であるが、磁性流体シール24の使用範囲に制約があ
り、真空容器1を10マイナス7乗Pa以下の超高真空
にしようとすると、シール特性に問題があって圧力が下
がらないことがあったり、真空容器1のベーキングに際
し、磁性流体シールを冷却しなければならない等の問題
がある。
【0047】進んで、図4は本発明の第4の実施例を示
すもので、要部の断面図である。
【0048】前記第1,第2および第3の実施例とも駆
動部が回転導入機であるのに対して、この図4に示す第
4の実施例は、直線運動導入機を対象とした場合の実施
例である。
【0049】すなわち、この第4の実施例では大気側の
密閉容器である箱型容器31と、真空容器側の運動体3
5間は、薄い隔壁である隔膜33により隔てられてい
る。
【0050】そして、前記箱型容器31内の空間27に
は、直線運動の動力伝達機構が配置されている。前記動
力伝達機構は、ボールねじ28と、これに螺合された駆
動体29と、永久磁石32とを有して構成されている。
前記ボールねじ28は、回転駆動源(図示せず)に連結
されている。前記駆動体29の外周における隔壁33側
を除く三方にはベアリング30が取り付けられており、
各ベアリング30は箱型容器31の当該内壁に当接され
ていて、ボールねじ28の軸方向に沿って真っ直ぐに移
動するように構成されている。前記永久磁石32は、駆
動体29における隔膜33に対向する面に固定されてい
て、駆動体29と一緒に移動するようになっている。
【0051】一方、前記運動体35は隔膜33をはさん
で箱型容器31の三方を囲むほぼ凹字型に形成されてい
る。また、運動体35には永久磁石34と、ベアリング
36とが設けられている。前記永久磁石34は、運動体
35における隔膜33側の内面に固定されていて、隔膜
33をはさんで駆動体29に設けられた永久磁石32に
対向させて配置されている。前記ベアリング36は、運
動体35における隔膜33側の面には永久磁石34をは
さんでその両側に1個ずつ設けられ、箱型容器31の両
側面側の面には1個ずつ設けられていて、それぞれ箱型
容器31の外壁に当接されており、運動体35を箱型容
器31の軸方向に沿って真っ直ぐに移動させるようにな
っている。
【0052】なお、この第4の実施例においても、運動
体35が配置されている真空容器と、密閉容器としての
箱型容器31には、前記第1,第2または第3の実施例
に示すごとき真空排気系が設けられているが、図4では
省略されている。
【0053】この第4の実施例に示す直線運動導入機構
では、動力伝達機構のボールねじ28を回転させると、
そのねじ作用により駆動体29が直線運動し、この駆動
体29と一緒に永久磁石32が直線上を移動する。前記
動力伝達機構の永久磁石32が直線上を移動するに伴
い、隔膜33を通して直線運動導入機の永久磁石34が
吸引されて直線上を移動し、これに追従して運動体35
が直線運動する。
【0054】そして、隔膜33に作用する面圧は空間2
7と真空容器側の圧力差に依存するが、前述のごとく、
前記第1,第2または第3の実施例に示すごとき真空排
気系を設け、前述したところと同様に操作することによ
り、前記面圧を最少に抑えることができる。
【0055】さて、以上説明した実施例では、そのいず
れも真空排気系を設けて必要時に真空容器や密閉容器を
真空排気し得るように構成している。しかし、隔膜に作
用する面圧を例えば1/2に保持するだけでも、隔膜を
薄くすることができる。
【0056】つまり、運動導入機構の製作過程におい
て、密閉容器の内部を大気圧より低い、例えば1/2気
圧に真空排気したのち、密閉容器を完全に封じ切ってし
まう。このようにすると、薄い隔壁である隔膜の表裏に
おける圧力差は最大でも1/2気圧であり、何も対策を
講じない場合の1気圧より隔膜の薄型化が可能となり、
また運動導入機構を導入するための真空排気系について
考慮する必要がなく、独立に自由に運動導入機構を設置
することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1記載の発
明によれば、真空容器の所要の箇所に、真空容器の真空
側と大気側とを隔てる隔壁を設け、前記隔壁を介して電
磁気力により大気側から真空側へ駆動力を伝える運動導
入機構において、前記大気側の駆動力伝達機構部を密閉
容器内に配置し、前記真空容器と密閉容器とを、前記真
空容器の真空排気動作および大気開放動作と、前記密閉
容器の真空排気および大気開放動作とを同期的に行う真
空排気系により接続しているので、真空維持のための隔
壁を極力薄く、例えば大気圧が作用した場合に変形して
しまうほど薄くすることにより、伝達できる動力を増し
て真空内での駆動力を大きくすることができる他、大気
側と真空側の動きを一致させ得る効果がある。
【0058】また、本発明の請求項2記載の発明によれ
ば、前記真空容器の真空排気系と、前記大気側の駆動力
伝達機構部を配置した密閉容器の真空排気系とを独立に
設けているので、例えば真空容器に腐食性ガスを使用し
た場合に、そのガスの密閉容器内への流入を完全に防止
し得る効果があり、また密閉容器のメンテナンスをする
場合でも、真空容器に影響を及ぼすことなくメンテナン
スを行い得る効果があり、しかも真空容器内の真空度を
見ながら密閉容器内の真空度を調整し、隔壁の表裏の圧
力差をゼロに極力近づけることができるという効果があ
る。
【0059】さらに、本発明の請求項3記載の発明によ
れば、前記真空容器の真空排気系と、前記大気側の駆動
力伝達機構部を配置した密閉容器の真空排気系とを単一
の真空ポンプで排気可能に構成しているので、真空排気
系の構造の簡素化を図り、かつ真空容器の真空排気と密
閉容器の真空排気とをより一層確実に同期化することが
できるという効果がある。
【0060】さらにまた、本発明の請求項4記載の発明
によれば、真空容器の所要の箇所に、真空容器の真空側
と大気側とを隔てる隔壁を設け、前記隔壁を介して電磁
気力により大気側から真空側へ駆動力を伝える運動導入
機構において、前記大気側の駆動力伝達機構部を密閉容
器内に配置し、前記真空容器内の圧力を常に大気圧より
低く保持しており、運動導入機構の製作過程において、
密閉容器の内部を大気圧より低い、例えば1/2気圧に
真空排気したのち、密閉容器内を前記真空状態に完全に
封じ切ることにより、隔壁の表裏の圧力差は最大でも1
/2気圧となり、隔壁の圧力差について何も対策を講じ
ない場合の1気圧よりも、隔壁の厚さを確実に薄くする
ことができるという効果がある。
【0061】そして、本発明の請求項5記載の発明によ
れば、前記真空容器の大気側から真空側へと駆動力を導
入する真空容器の前記隔壁部分を、隔壁以外の真空容器
材料の板厚より薄い非磁性材料で構成しているので、こ
の発明においても大気側から真空側へ伝達できる動力を
増して真空内での駆動力を大きくすることができ、かつ
大気側と真空側の動きを一致させ得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、一部を断
面とした系統図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すもので、一部を断
面で示した系統図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示すもので、要部の断
面図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示すもので、要部の断
面図である。
【符号の説明】
1…真空容器、2…回転導入機、3…永久磁石、4…回
転子、5…ベアリング、6…固定子、7…密閉容器、8
…薄い隔壁である隔膜、9…ゲートバルブ、10…ター
ボ分子ポンプ、11…バルブ、12…油回転ポンプ、1
3,14…リークバルブ、15…バルブ、16…真空ポ
ンプ、17…リークバルブ、18…バルブ、19…リー
クバルブ、20…バルブ、21…永久磁石、22…駆動
リング、23…歯車、24…磁性流体シール、25…モ
ータ、26…カップリング、27…空間、28…ボール
ねじ、29…駆動体、30…ベアリング、31…箱型容
器、32…永久磁石、33…隔膜、34…永久磁石、3
5…運動体、36…ベアリング。
フロントページの続き (72)発明者 本間 和男 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器の所要の箇所に、真空容器の真
    空側と大気側とを隔てる隔壁を設け、前記隔壁を介して
    電磁気力により大気側から真空側へ駆動力を伝える運動
    導入機構において、前記大気側の駆動力伝達機構部を密
    閉容器内に配置し、前記真空容器と密閉容器とを、前記
    真空容器の真空排気動作および大気開放動作と、前記密
    閉容器の真空排気および大気開放動作とを同期的に行う
    真空排気系により接続したことを特徴とする真空中への
    運動導入機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁気力を利用した真
    空中への運動導入機構において、前記真空容器の真空排
    気系と、前記大気側の駆動力伝達機構部を配置した密閉
    容器の真空排気系とを独立に設けたことを特徴とする真
    空中への運動導入機構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電磁気力を利用した真空
    中への運動導入機構において、前記真空容器の真空排気
    系と、前記大気側の駆動力伝達機構部を配置した密閉容
    器の真空排気系とを単一の真空ポンプで排気可能に構成
    したことを特徴とする真空中への運動導入機構。
  4. 【請求項4】 真空容器の所要の箇所に、真空容器の真
    空側と大気側とを隔てる隔壁を設け、前記隔壁を介して
    電磁気力により大気側から真空側へ駆動力を伝える運動
    導入機構において、前記大気側の駆動力伝達機構部を密
    閉容器内に配置し、前記密閉容器内の圧力を常に大気圧
    より低く保持したことを特徴とする真空中への運動導入
    機構。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の真空中への運動導入機構において、前記真空容器の大
    気側から真空側へ駆動力を導入する真空容器の前記隔壁
    部分を、隔壁以外の真空容器材料の板厚より薄い非磁性
    材料で構成したことを特徴とする真空中への運動導入機
    構。
JP23591992A 1992-09-03 1992-09-03 真空中への運動導入機構 Pending JPH0679158A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195875A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機
JP2010058089A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Hitachi Koki Co Ltd 遠心分離機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195875A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機
JP2010058089A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Hitachi Koki Co Ltd 遠心分離機

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