JPH0679014A - 予作動式流水検知装置 - Google Patents

予作動式流水検知装置

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JPH0679014A
JPH0679014A JP23549392A JP23549392A JPH0679014A JP H0679014 A JPH0679014 A JP H0679014A JP 23549392 A JP23549392 A JP 23549392A JP 23549392 A JP23549392 A JP 23549392A JP H0679014 A JPH0679014 A JP H0679014A
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Tomohiro Ota
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 予作動式流水検知装置に関し、機構を簡単化
し、小型化することを目的とする。 【構成】 水平方向に配置された一次配管59の開口部
を開閉するとともにその内部を左右方向に呼水室93と
二次側室94を区分する弁体92と前記呼水室内に水平
方向に設けられ前記弁体を前記開口部に押圧する弾性体
95を有する本体91と、該本体の垂直方向に前記二次
側室と接続された逆止弁96とにより構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプリンクラー消火設
備に用いられる予作動式流水検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の予作動式流水検知装置としては、
例えば図8〜図10に示すようなものがある。図8は定
常監視状態における予作動式流水検知装置を示し、一次
配管1には消火用の加圧水が充満され、呼水室2にも一
次側の加圧水が入り、弁体であるクラッパー3の前後に
同圧の加圧水が加わるので、クラッパー3の前後の面積
差(一次側1:呼水室2)によりクラッパー3は閉鎖状
態に保持される。
【0003】クラッパー3により画成される二次側室2
Aには、湾曲形成された二次配管4が接続され、二次配
管4にはクラッパー5Aを備えた逆止弁5が接続され
る。逆止弁5にはスプリンクラーヘッドを接続した分岐
管6が接続される。逆止弁5のクラッパー5Aの二次側
部分から分岐管6内には圧縮空気が充填されており、一
方、二次配管4内は大気圧にあるため、逆止弁5は閉鎖
状態に保たれる。
【0004】また、呼水室2にはリリーフ弁7、圧力計
8、手動開放弁9、および電動弁10が設けられた起動
用配管11が接続され、電動弁10は定常監視状態で閉
鎖し、呼水室2は加圧水を保持している。リリーフ弁7
はリリーフ配管12により二次側室2Aに接続されてい
る。また、呼水室2にはオリフィス13、二方逆止弁1
4および呼水弁15が設けられた呼水配管16が接続さ
れ、呼水配管16は一次側制御弁17より前側の一次配
管1に接続される。復旧時には呼水室2に常時閉状態の
呼水弁15を開いて一次配管1の加圧水が供給される。
監視時には呼水室2に一次側制御弁17より後側の一次
配管1に接続された一次側加圧水導入配管18から二方
逆止弁14、オリフィス13を介して加圧水が供給され
る。
【0005】また、二次側室2Aには、流水警報配管1
9が接続され、流水警報配管19には圧力スイッチ20
が設けられている。圧力スイッチ20は二次側室2A、
二次配管4内の圧力が所定圧力になったことを検知す
る。この圧力スイッチ20は流水検知機能を有する。す
なわち、クラッパー3が開くと二次側室2A、二次配管
4に加圧水が流れ込んで圧力が上昇し、圧力スイッチ2
0が検出出力を生ずる。
【0006】また、前記一次側加圧水導入配管18に
は、一次側排水弁21と圧力計22が設けられるととも
に、流水警報配管19との接続部には圧力スイッチ20
のテストを行うアラームテスト弁23が設けられてい
る。また、流水警報配管19から、弁座漏れ程度のわず
かな流水は排水するが、クラッパー3が開いた時の加圧
水の場合に排水をストップさせるオートドリップ24が
設けられている排水配管25が分岐接続され、排水配管
25には補助排水弁26が設けられている。
【0007】一方、逆止弁5には、コンプレッサからの
圧縮空気を供給する空気供給配管27が接続され、空気
供給配管27には、圧力計28、圧力スイッチ29、空
気供給弁30が設けられ、空気供給弁30のバイパス配
管31に空気バイパス弁32とオリフィスチャッキニッ
プル33が設けられている。また、逆止弁5に接続され
る排水配管34にはシステム排水弁35が設けられる。
【0008】圧力スイッチ29は分岐管6内に充填され
た加圧空気の減圧、例えば配管の破損による圧縮空気の
漏れを検出する減圧スイッチとして作動する。図9は予
作動式流水検知装置の作動状態を示す図である。予作動
式流水検知装置の開放動作は火災感知器の作動信号に基
づき電動弁10を開動作することで行われる。
【0009】電動弁10が開くと呼水室2の加圧水が、
オリフィス13を介して入ってくる加圧水の流量より、
起動用配管11へ排出される流量の方が多いため、ドレ
ン側に排出されて圧力が下がり、クラッパー3が一次配
管1の加圧水に押され図9のように開かれ、二次側室2
A、二次配管4に加圧水を供給する。このとき逆止弁
5、分岐管6内の充填空気圧力は一次配管1内の加圧水
圧力より低いのでクラッパー5も開き、スプリンクラー
ヘッドに対する加圧水の供給が行われる。
【0010】このようなクラッパー3の開動作におい
て、圧力スイッチ20は二次側室2Aからの加圧水の供
給が所定圧力になったことを検知し、流水警報を発す
る。次に、予作動式流水検知装置を復旧させるために
は、一次側制御弁17を閉じ、この閉じた状態でシステ
ム排水弁35、補助排水弁26、および一次側排水弁2
1を開く。
【0011】そして、図示しない予作動弁制御盤をリセ
ットし、電動弁10を閉じた状態で呼水弁15を開き、
一次側制御弁17より前側の加圧水を呼水室2に導入す
る。圧力計8の示す圧力が上昇し、補助排水弁26から
の排水がなくなって、クラッパー3が閉鎖したことを確
認してから、一次側制御弁17を部分的に開き、ゆっく
りと一次側排水弁21を閉じ、また、補助排水弁26を
閉じる。更に分岐管6内の排水完了後、システム排水弁
35を閉じる。
【0012】そして、一次側制御弁17を完全に開き、
呼水弁15を閉じる。こうして、クラッパー3は前後の
面積差により一次配管1の開口部を閉じた状態を保つ。
次に、図10に従来の予作動式流水検知装置の外観を示
す。図10において、本体36には湾曲形成された二次
配管4が接続され、二次配管4には逆止弁5が接続され
る。逆止弁5と分岐管6の接続部には二次側制御弁(仕
切弁)37が設けられる。
【0013】一次配管1は垂直方向に配置され、その開
口部の上側はクラッパー3を介して呼水室2が設けられ
る(図8,9、参照)。したがって、二次側室2Aと逆
止弁5を接続するためには、湾曲形成された二次配管4
が必要であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の予作動式流水検知装置にあっては、本体と逆
止弁の間に湾曲形成した二次配管を接続しなければなら
ないために、機構が複雑で大型化するという問題点があ
った。また、呼水配管と起動用配管が別々に呼水室に接
続され、呼水配管には一次側加圧水導入配管を接続し、
さらに、流水警報配管とオートドリップへの排水配管が
別々であるなど配管も構成が複雑で、大型のものになっ
ていた。
【0015】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、機構が簡単で小型化された予
作動式流水検知装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、図1に示すように、水平方向に配置され
た一次配管59の開口部を開閉するとともにその内部を
左右方向に呼水室93と二次側室94を区分する弁体9
2と前記呼水室93内に水平方向に設けられ前記弁体9
2を前記開口部に押圧する弾性体95を有する本体91
と、該本体91の垂直方向に前記二次側室94と接続さ
れる逆止弁96とにより構成されることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、所定開度のオリフィス1
07を介して呼水室93に接続される呼水配管103と
外部からの開閉信号により開閉される起動弁110が設
けられた起動用配管109を接続して設けるとともに、
前記二次側室94に接続され所定の開度のオリフィス1
17を介して排水を行うとともに途中に流水警報用の圧
力スイッチ116が設けられた流水警報用の配管112
を設けたことを特徴とする。
【0018】
【作用】このような構成を有する本発明の予作動式流水
検知装置によれば、一次配管59を水平方向に配置し、
その開口部を弁体92で開閉するとともに、弁体92で
内部を左右方向に呼水室93と二次側室94に区分し、
呼水室93内に水平方向に弾性体95を設けたため、本
体91の垂直方向に二次側室94と接続される逆止弁9
6を設けることができ、従来のように、本体91と逆止
弁96の間に湾曲形成した二次配管を接続する必要がな
く、機構が簡単となり、小型化することができる。
【0019】また、呼水配管103と起動用配管109
を別々に呼水室93に接続する必要がなく、一つにまと
めることができ、さらに、流水警報用の圧力検出手段1
16が設けられている流水警報配管112にオリフィス
117を設けることで排水配管だけを別途設ける必要が
なく、一つにまとめることができ、その結果、配管も構
成が簡単となり、全体の小型化を図ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図7は本発明の一実施例を示す図である。
図5は本発明の予作動式流水検知装置が用いられるスプ
リンクラー消火設備を示す図である。
【0021】図5において、51は消火ポンプであり、
消火ポンプ51は水源水槽52からの消火用水を加圧し
て仕切弁53を介して建物の垂直方向に立ち上げられた
給水本管54に供給する。消火ポンプ51は消火ポンプ
制御盤55により起動、停止される。給水本管54の先
端は屋上等に設置された補助高架水槽56に接続され
る。また、給水本管54は、消火ポンプ車などの加圧水
ホースを接続する連結送水口57を有する他の給水配管
58に接続されるとともに、給水本管54の途中から
は、各階毎に分岐管である一次配管59が分岐接続さ
れ、一次配管59は予作動式流水検知装置60に接続さ
れている。
【0022】また、給水本管54の仕切弁53の二次側
には圧力タンク61が分岐接続され、給水本管54の管
内圧力を常時一定圧力に保つようにしている。また、消
火ポンプ51の近傍の所定の高さの位置には呼水槽63
が設置され、呼水槽63から消火ポンプ51の吐出側に
呼水供給管64が接続されている。この呼水槽63には
水位センサ65が設けられ、水位センサ65は上限電極
66、下限電極67、コモン電極68を有する。
【0023】水位センサ65の出力は、ポンプ制御盤5
5に与えられ、ポンプ制御盤55は満水警報(上限警
報)、減水警報(下限警報)を出すようにしている。ま
た、消火ポンプ51の吐出側にはポンプ性能試験の際に
定格流量を流すための試験配管69が分岐接続され、試
験配管69の管末は水源水槽52に挿入されている。
【0024】また、ポンプ制御盤55の近傍には、コン
プレッサ70が設けられ、コンプレッサ70からの圧縮
空気は空気配管71により、エアフィルタ72、エアド
ライヤ73、レギュレータ74を介して予作動式流水検
知装置60に供給される。予作動式流水検知装置60に
は分岐管80が接続され、分岐管80には複数のスプリ
ンクラーヘッド81が接続されている。定常監視状態で
は、分岐管80に圧縮空気が封じ込まれている。予作動
式流水検知装置60が作動すると、消火ポンプ51から
の加圧水が分岐管80内に供給される。
【0025】分岐管80の管末には末端試験装置82が
設けられている。末端試験装置82は圧力計83、排水
弁84およびスプリンクラーヘッド81が1個作動した
に相当する流量を流すオリフィス85を有する。スプリ
ンクラーヘッド81の近傍には複数の火災感知器86が
設けられ、その火災信号または復旧信号は予作動弁制御
盤87に出力される。予作動弁制御盤87は火災感知器
86からの火災信号により、予作動式流水検知装置60
を起動し、復旧信号により作動を停止させる。
【0026】また、予作動弁制御盤87は火災感知器8
6からの火災信号または消火信号を自火報受信機88に
移報するとともに、予作動式流水検知装置60より流水
警報信号または、圧縮空気の圧力が低下したことを示す
圧力低下信号を受けると、これらを自火報受信機88に
移報する。自火報受信機88は火災表示、予作動弁開放
表示、ポンプ運転表示などを行う。
【0027】次に、前記予作動式流水検知装置を図1お
よび図2に基づいて説明する。図1は定常監視状態の予
作動式流水検知装置を、図2は作動状態の予作動式流水
検知装置を、それぞれ示す。図1において、91は予作
動式流水検知装置60の本体を示し、本体91には水平
方向に配置された一次配管59が挿入され、その端部は
開口している。本体91の内部は、弁体であるクラッパ
ー92によって呼水室93と二次側室94に区分され、
クラッパー92は一次配管59の開口部を開閉する。呼
水室93には弾性体であるスプリング95が収納され、
スプリング95はクラッパー92を開口部側に押圧す
る。一次配管59には消火用の加圧水が充満され、ま
た、呼水室93にも同圧の加圧水が充満され、クラッパ
ー92の前後に同圧の加圧水が加わり、クラッパー92
の前後の面積差(一次側1:呼水室側2)とスプリング
95の力でクラッパー92は閉鎖状態に保持される。
【0028】本体91の垂直方向には逆止弁96が接続
され、逆止弁96にはクラッパー97が設けられる。逆
止弁96にはスプリンクラーヘッド81が接続される分
岐管80が接続され、逆止弁96と分岐管80との接続
部には仕切弁98が設けられる。逆止弁96のクラッパ
ー97より上部側には圧縮空気を供給する空気配管71
が接続され、クラッパー97の先の逆止弁96内および
分岐管80には圧縮空気が充満され、また、本体91の
二次側室94は大気圧であるため、クラッパー97は閉
鎖状態に保持される。
【0029】空気配管71には、制御弁75、オリフィ
ス機構付の流量調整弁76、逆止弁77が設けられる。
通常時、流量調整弁76は閉状態であるが、弁体にはφ
2程度の小さな径の穴が開いており、その穴から圧縮空
気が供給される。復旧時には、この流量調整弁76を開
けることにより素早く圧縮空気を配管内に供給する。9
9は逆止弁96に接続される排水配管であり、排水配管
99には、圧力計100、圧力スイッチ101およびシ
ステム排水弁102が設けられる。
【0030】圧力スイッチ101は逆止弁96および分
岐管80内に充填された圧縮空気の減圧、例えば配管の
破損による圧縮空気の漏れを検出し、圧力低下信号を予
作動弁制御盤87に送る。システム排水弁102として
親子弁を用いると、スプリンクラーヘッド81に加圧水
を流さずに、流水の試験を行うことができる。すなわ
ち、仕切弁98を閉じ、火災感知器86を作動させ、予
作動式流水検知装置60を作動させ、消火ポンプ51を
起動して、スプリンクラーヘッド81の1個作動分の流
量を流して、流水の試験を行う。
【0031】103は呼水配管であり、呼水配管103
の一端は呼水室93に接続され、他端は一次配管59に
接続されている。一次配管59の加圧水は、常時開状態
の呼水弁104、ストレーナ105、逆止弁106、オ
リフィス107、圧力計108を介して呼水室93に供
給される。呼水配管103のオリフィス107側には起
動用配管109が接続され、起動用配管109は予作動
制御盤87からの開閉信号により開閉する電動弁(起動
弁)110を介して排水配管に接続される。また、起動
用配管109には、電動弁110と並列して手動開放弁
111が設けられている。
【0032】オリフィス107の開度は、呼水配管10
3から呼水室93への流入量よりも電動弁110を開放
したときの起動用配管109の排水量を大きくなるよう
に設定される。したがって、電動弁110が開放される
と、呼水室93の圧力が低下し、一次配管59の加圧水
の圧力がスプリング95の力を上回るときに、クラッパ
ー92がただちに開く(図2、参照)。
【0033】また、電動弁110が閉鎖されると、呼水
弁104、オリフィス107からの加圧水が呼水室93
に徐々に蓄圧され、一次配管59の加圧水と同圧にな
り、クラッパー92の前後の面積差およびスプリング9
5の力により、クラッパー92は一次配管59の開口部
をゆっくり閉じる。逆止弁106は、呼水室93への加
圧水の流れのみを設定し、その逆流を防止する。圧力計
108は呼水配管103を流れる加圧水の圧力を計測す
る。
【0034】112は流水警報配管であり、流水警報配
管112の一端は本体91の二次側室94に接続され、
他端は排水配管に接続される。流水警報配管112には
補助排水弁113、ストレーナ114、逆止弁115、
圧力検出手段である圧力スイッチ116およびオリフィ
ス117が設けられる。圧力スイッチ116はクラッパ
ー92が開いたとき、流水警報配管112内に流入する
加圧水の圧力が所定圧力になったことを検知する。すな
わち、圧力スイッチ116は流水検知機能を有し、流水
警報信号を予作動弁制御盤87に出力する。オリフィス
117は、クラッパー92の開放時に圧力スイッチ11
6が瞬時にオンとなるのに十分な流量を供給することが
でき、かつ、クラッパー92の閉鎖時に瞬時にオフとな
るのに十分な排水量となるような開度に設定される。
【0035】尚、オリフィス117は、流水警報配管1
12の適宜の場所から排水ラインを分岐させて設けても
良い。又、本体91で弁座漏れがあり、二次側室94に
水が漏れてきたとしても、その水は流水警報配管112
を通ってオリフィス117から排水される。流水警報配
管112と呼水配管103を接続するテスト配管118
にはアラームテスト弁119が設けられ、アラームテス
ト弁119を開くことにより、圧力スイッチ116のテ
ストを行うようにしている。
【0036】次に、前記予作動式流水検知装置の本体を
図3に基づいてさらに詳しく説明する。図3において、
121は予作動式流水検知装置60の本体91の一部を
構成するボディであり、ボディ121の開口部はカバー
122によりボルト123で閉止されている。カバー1
22とボディ121の間にはダイヤフラム124が挟着
され、ダイヤフラム124を介してクランプリング12
5とスクリューボルト126によりクラッパー92がカ
バー122に固着されている。クラッパー92は一次配
管59の開口部に設けたバルブシート127に着座する
ようになっている。クラッパー92は呼水室93を画成
し、呼水室93内にはスプリング95が収納される。ス
プリング95は、クラッパー92を一次配管59の開口
部に押圧する。クラッパー92が開放されると、一次配
管59と二次側室94は連通し、一次配管59の加圧水
は、二次側室94に流れる。
【0037】次に、図4は予作動式流水検知装置の外観
を示す図である。図4において、一次配管59は水平方
向に配置され、本体91に接続されている。一次配管5
9には一次側制御弁128が設けられている。本体91
の垂直方向には二次側室94と連結される逆止弁96が
接続され、逆止弁96と分岐管80の接続部には二次側
制御弁である仕切弁98が設けられている。
【0038】呼水弁104が設けられている呼水配管1
03は、電動弁110が設けられている起動用配管10
9に接続されている。また、本体91の二次側室94に
接続され、圧力スイッチ116が設けられた流水警報配
管112には、所定開度のオリフィス117が設けら
れ、排水配管としての機能ももつ。次に、図6は火災発
生時の動作手順を示したフロー図である。
【0039】図6において、まず、ステップS1で火災
が発生すると、ステップS2で火災感知器86が作動
し、ステップS3で火災感知器86の作動に基づく火災
信号を受けた予作動弁制御盤87が開放信号を電動弁1
10に出力し、電動弁110が起動用配管109を開状
態にする。電動弁110が開作動すると、ステップS4
で予作動式流水検知装置60が開状態になる。すなわ
ち、呼水室93内の加圧水は起動用配管109から電動
弁110を介して排水され、呼水室93内の圧力が低下
し、一次配管59の加圧水による開放力がスプリング9
5の力に打ち勝って、クラッパー92が開弁する。
【0040】このとき、呼水弁104、逆止弁106、
オリフィス107を介して加圧水が呼水室93に流入し
ているが、オリフィス107により流入量が制限され、
電動弁110の開作動による起動用配管109の排水量
が流入量より大きいので、クラッパー92は開放状態を
保持する。クラッパー92が一次配管59の開口部から
離れて、開状態になると、一次配管59と本体91の二
次側室94と連通し、ステップS5で流水警報配管11
2内に加圧水が流入し、ステップS6で圧力スイッチ1
16が作動して、流水を検知し、流水警報信号を予作動
弁制御盤87に出力する。
【0041】一方、予作動式流水検知装置60の一次側
の加圧水は二次側に流出するので、ステップS7で一次
配管59、給水本管54の減圧が発生し、ステップS8
でこの減圧により圧力スイッチ62が作動し、ステップ
9で消火ポンプ51が運転される。一方、クラッパー9
2の開放に伴い、加圧水は逆止弁96のクラッパー97
を押し上げて、分岐管80に流れ込む。ステップS10
で分岐管80内に加圧水が充水され、ステップS11で
スプリンクラーヘッド81が作動すると、ステップS1
2で放水が行われる。このとき、ステップS9で消火ポ
ンプ51が運転されているので、ステップS13で連続
して放水が行われる。
【0042】次に、図7は消火したときの動作手順を示
したフロー図である。図7において、ステップS21で
消火になると、ステップS22で火災感知器86はオフ
となり、復旧信号が予作動弁制御盤87に出力される。
予作動弁制御盤87が復旧信号を受けて電動弁110に
閉鎖信号を出力すると、ステップS23で電動弁110
は起動用配管109を閉じる。起動用配管109が閉鎖
されて、呼水室93からの排水が行われず、呼水弁10
4、逆止弁106、オリフィス107を介して呼水配管
103から加圧水が呼水室93に導入されて、一次配管
59の水圧と呼水室93の水圧が同圧になると、ステッ
プS24でクラッパー92の前後の面積差とスプリング
95の力によりクラッパー92は一次配管59の開口部
をゆっくり閉鎖する。
【0043】クラッパー92が閉弁すると、一次配管5
9から二次側室94への加圧水の流入が停止するため、
流水警報配管112内の圧力がオリフィス117からの
排水により低下し、ステップS25で圧力スイッチ11
6がオフとなり、ステップS26で流水警報信号の出力
が停止される。一方、クラッパー92が閉弁すると、一
次配管59、給水本管54の減圧がなくなり、ステップ
S27で圧力スイッチ62が復旧し、ステップS28で
消火ポンプ51は運転を停止する。但し、消火ポンプの
51の停止は、一般にポンプ制御盤55に設けられてい
る復旧ボタンの手動操作により行う。
【0044】本実施例においては、従来のように、二次
側室2Aと逆止弁5をつなぐ湾曲形成した二次配管4が
必要とされないので、機構も簡単となり、小型化を図る
ことができる。すなわち、一次配管59を水平方向に配
置し、一次配管59の開口部をクラッパー92で開閉す
るとともにクラッパー92により内部を左右方向に呼水
室93と二次側室94を区分し、本体91の垂直方向に
逆止弁96を接続したため、横型とすることができ、本
体91と逆止弁96との間が短くなるので、小型化を図
ることができる。
【0045】また、従来のように、呼水配管16と起動
用配管11を別々に呼水室2に接続する必要がなく、さ
らに流水警報配管19とオートドリップ24を設けた排
水配管25を別々に設ける必要がなく、この点でも配管
の構成が簡単となり、小型化を図ることができる。尚、
上記実施例では、火災感知器86から火災信号のみで電
動弁110を開制御していたが、分岐管80の圧力低下
を検出している圧力スイッチ101からの検出出力、即
ちスプリンクラーヘッド81の作動による圧力低下と火
災感知器86からの火災信号の両方が検出された時に電
動弁110を開制御しても良い。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、本体の垂直方向に二次側室から逆止弁を直接接続す
るとともに、配管を簡略化したため、機構が簡単で、小
型化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図
【図2】弁開放状態を示す図
【図3】本体の断面図
【図4】予作動式流水検知装置の外観を示す図
【図5】スプリンクラー消火設備を示す図
【図6】火災時の動作手順を示すフロー図
【図7】消火時の動作手順を示すフロー図
【図8】従来の定常監視状態を示す図
【図9】従来の作動状態を示す図
【図10】従来の外観を示す図
【符号の説明】
51:消火ポンプ 52:水源水槽 53:仕切弁 54:給水本管 55:ポンプ制御盤 56:補助高架水槽 57:連結送水口 58:給水配管 59:一次配管 60:予作動式流水検知装置 61:圧力タンク 62:圧力スイッチ 63:呼水槽 64:呼水供給管 65:水位センサ 66:上限電極 67:下限電極 68:コモン電極 69:試験配管 70:コンプレッサ 71:空気配管 72:エアフィルタ 73:エアドライヤ 74:レギュレータ 75:制御弁 76:流量調整弁 77:逆止弁 80:分岐管 81:スプリンクラーヘッド 82:末端試験装置 83:圧力計 84:排水弁 85:オリフィス 86:火災感知器 87:予作動弁制御盤 88:自火報受信機 91:本体 92:クラッパー(弁体) 93:呼水室 94:二次側室 95:スプリング(弾性体) 96:逆止弁 97:クラッパー 98:仕切弁 99:排水配管 100:圧力計 101:圧力スイッチ 102:システム排水弁 103:呼水配管 104:呼水弁 105:ストレーナ 106:逆止弁 107:オリフィス 108:圧力計 109:起動用配管 110:電動弁(起動弁) 111:手動開放弁 112:流水警報配管 113:補助排水弁 114:ストレーナ 115:逆止弁 116:圧力スイッチ(圧力検出手段) 117:オリフィス 118:テスト配管 119:アラームテスト弁 121:ボディ 122:カバー 123:ボルト 124:ダイヤフラム 125:クランプリング 126:スクリューボルト 127:バルブシート 128:一次側制御弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向に配置された一次配管の開口部を
    開閉するとともにその内部を左右方向に呼水室と二次側
    室を区分する弁体と前記呼水室内に水平方向に設けられ
    前記弁体を前記開口部に押圧する弾性体を有する本体
    と、 該本体の垂直方向に前記二次側室と接続された逆止弁と
    により構成されることを特徴とする予作動式流水検知装
    置。
  2. 【請求項2】所定開度のオリフィスを介して呼水室に接
    続される呼水配管と外部からの開閉信号により開閉され
    る起動弁が設けられた起動用配管を接続して設けるとと
    もに、前記二次側室に接続され所定の開度のオリフィス
    を介して排水を行うとともに途中に流水警報用の圧力検
    出手段が設けられた流水警報用の配管を設けたことを特
    徴とする請求項1の予作動式流水検知装置。
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