JPH0678505U - 鉄筋挿入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺の鉄筋を半ＰＣ部材や型枠等に容易に送
り込み挿入可能にして、梁や柱等の鉄筋組立、プレハブ
化の作業性とともにその組立精度、信頼性を向上して省
力化、コスト節減した鉄筋挿入装置を提供するにある。 【構成】 長尺の鉄筋１０の基端部を支持して走行する
押込用台車１と、押込用台車１によつて押し込まれる鉄
筋１０の前側を支持して半ＰＣ部材１１や型枠等に送り
込み挿入する送込ローラ７付き挿入用架台５と、半ＰＣ
部材１１や型枠等に配設して前記の鉄筋１０を案内する
ガイドローラ８を具備したことに特徴を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、梁や柱等の鉄筋組立、プレハブ化等に際し、その半ＰＣ部材や型枠 等に長尺、太径の鉄筋（主筋）を挿入するのに好適な鉄筋挿入装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

最近、品質の向上、工期の短縮、施工の合理化のため、梁や柱等のプレキャス ト部材が普及されている。例えば、半ＰＣ（プレキャストコンクリート）梁につ いて説明すると、工場あるいは施工現場近くのストツクヤードにおいて、間隔を 置き配置した複数の架台上に、複数本の長尺、太径の梁下端主筋をクレーン等で 載置して、その梁下端主筋に多数のあばら筋を嵌装して所定の間隔に配筋し、こ れらを溶接又は結線して組み立てた後、この組立鉄筋を型枠内に配置してコンク リートを打設し、上部溝を形成して各あばら筋の上部を突出せしめた構造の半Ｐ Ｃ梁に製造するとともに、さらに、あばら筋群の上部の内側に複数本の長尺、太 径の梁上端主筋を挿入して組み付け、その半ＰＣ梁を梁上端主筋とともに柱の上 部間に架設して、半ＰＣ梁の上部に床スラブとともにコンクリートを一体的に打 設して構築している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、梁や柱等の鉄筋組立及びプレハブ化は、前記のように複数本の長尺、太 径鉄筋（主筋）に多数のあばら筋や帯筋を嵌装、配筋して組み立てた後、その組 立鉄筋を型枠内に配置しコンクリートを打設して半ＰＣ梁やＰＣ柱に製造され、 半ＰＣ梁の場合は、さらに、あばら筋群の上部に複数本の長尺、太径鉄筋（梁上 端主筋）を挿入して組み付けるなど、鉄筋の配置、組立等の作業に多くの手数、 手間を要し、配筋にバラツキが生じ易いなど、その鉄筋組立、プレハブ化の作業 性とともにその精度や信頼性、省力化、コスト節減等が課題になつている。

【０００４】 本考案は、前記のような課題に対処するために開発されたものであつて、その 目的とする処は、長尺の鉄筋を半ＰＣ部材や型枠等に容易に送り込み挿入可能に して、梁や柱等の鉄筋組立、プレハブ化の作業性とともにその組立精度、信頼性 を向上して省力化、コスト節減した鉄筋挿入装置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、長尺の鉄筋の基端部を支持して走行移動する押込用台車と、押込用 台車によつて押し込まれる鉄筋の前側を支持して半ＰＣ部材や型枠等に送り込み 挿入する送込ローラ付き挿入用架台と、半ＰＣ部材や型枠等に配設して前記の鉄 筋を案内するガイドローラを具備したことにより、複数本の長尺の鉄筋を半ＰＣ 部材や型枠等に容易に精度良く送り込み挿入可能にして、鉄筋組立、プレハブ化 の作業性とともにその配筋、組立精度、信頼性を高めている。

【０００６】

【作用】

押込用台車と送込ローラ付き挿入用架台及び半ＰＣ部材や型枠を一連に配置し て、半ＰＣ部材や型枠にガイドローラを配設し、長尺の鉄筋の前側を送込ローラ 付き挿入用架台に載置して、押込用台車でその鉄筋の基端部を支持して走行移動 すると、その長尺の鉄筋をガイドローラにより半ＰＣ部材や型枠内に容易に精度 良く送り込み挿入してセツトでき、優れた鉄筋の配筋、組立及びプレハブ化の作 業性とともにその精度、信頼性が得られる。

【０００７】

【実施例】

図１に本考案の一実施例を示す。図中１０は梁や柱の主筋として使用される長 尺、太径の鉄筋、１は鉄筋１０の押込用台車、５は鉄筋１０の送込ローラ７付き 挿入用架台、８は鉄筋１０のガイドローラ、１１は半ＰＣ（プレキャストコンク リート）部材（図示は半ＰＣ梁）であつて、図示のように押込用台車１は、レー ル２上で走行移動する台車３と、台車３上に適宜構造の高低調整機構４ａを介し て配設された押込用架台４を具備し、梁主筋等の長尺、太径の鉄筋１０の基端部 を支持して押し込む構造になつている。送込ローラ７付き挿入用架台５は、レー ル２の前端部に固着された基台６と、基台６上に適宜構造の高低調整機構７ａを 介して配設された送込ローラ７を具備し、鉄筋１０の前側を支持して半ＰＣ部材 （図示は半ＰＣ梁）１１や型枠等に送り込み挿入する構造になつている。ガイド ローラ８は、半ＰＣ部材１１や型枠等に適宜のスペーサーなどを介して着脱可能 に配設する装着用プレート９を有し、挿入される複数本の鉄筋１０を案内してセ ツトする構造になつている。

【０００８】 図示の実施例は、長尺の鉄筋１０の基端部を支持して走行移動する押込用台車 １と、押込用台車１によつて押し込まれる鉄筋１０の前側を支持して半ＰＣ部材 １１や型枠等に送り込み挿入する送込ローラ７付き挿入用架台５と、半ＰＣ部材 １１や型枠等に配設して前記の鉄筋１０を案内するガイドローラ８を具備した鉄 筋挿入装置になつている。

【０００９】 前記の鉄筋挿入装置は、梁や柱等の鉄筋組立、プレハブ化に際し、その半ＰＣ 部材や製造用型枠等に長尺の太径主筋を挿入する際に使用される。例えば、図示 のように半ＰＣ部材（半ＰＣ梁）１１に複数本の長尺の鉄筋（梁上端主筋）１０ を挿入する場合、押込用台車１と送込ローラ７付き挿入用架台５及び半ＰＣ部材 １１を一連に配置し、半ＰＣ部材１１の上部溝１１ａ内に複数のガイドローラ８ を適宜の間隔を置き着脱可能に配設して、押込用台車１の押込用架台４及び挿入 用架台５の送込ローラ７を高低調整機構４ａ，７ａにより上下方向Ｙに調整して 半ＰＣ梁１１のあばら筋１２の上部内側の高さに対応せしめ、複数本の長尺の鉄 筋（梁上端主筋）１０の前側を送込ローラ７で支持し、その鉄筋１０の基端部を 押込用架台４により支持して、押込用台車１を矢示方向に走行移動Ｘすると、複 数本の長尺の鉄筋１０が半ＰＣ部材１１の上部溝１１ａ内に送り込み挿入される とともに、ガイドローラ８の案内により鉄筋１０が、あばら筋１２群の上部内の 所定位置に円滑、容易に精度良く挿入、セツトされて、あばら筋１２群の上部内 側の所定位置に結束等により容易に固着して組み付けられ、その半ＰＣ部材１１ は鉄筋１０とともに柱（図示省略）の上部間に架設した後、ガイドローラ８を撤 去して、その上側に床スラブと一体的にコンクリート打設される。

【００１０】 また、半ＰＣ部材１１に代えて型枠（図示省略）を配置して、その型枠内にあ ばら筋や帯筋（図示省略）を間隔を置き配置して、これらの鉄筋の高さに対応さ せて押込用台車１の押込用架台４及び挿入用架台５の送込ローラ７を上下調整Ｙ するとともに、ガイドローラ８を型枠内に同様な高さに配置すると、前記と同様 に複数本の長尺、太径の鉄筋（梁下端主筋，柱主筋）を型枠内の所定位置に容易 に精度良く送り込み挿入、セツトして、あばら筋群又は帯筋群の内側の所定位置 に溶接等により容易に固着して組み立てられる。

【００１１】 前記の実施例では、主として梁や柱等の鉄筋組立、プレハブ化について説明し ているが、これらの用途に限定される必要はなく、各種の長尺の鉄筋の挿入用と して汎用可能である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、前述のような構成からなり、押込用台車と送込ローラ付き挿入用架 台及び半ＰＣ部材や型枠を一連に配置して、その半ＰＣ部材や型枠にガイドロー ラを配設し、長尺の鉄筋を送込ローラ付き挿入用架台に載置して、押込用台車で その鉄筋の基端部を支持して走行移動することにより、長尺の鉄筋をガイドロー ラにより半ＰＣ部材や型枠内に容易に精度良く送り込み挿入してセツトでき、鉄 筋の配筋、組立さらにプレハブ化の作業性とともに精度、信頼性が著しく向上さ れ、著しく省力化され大幅なコスト節減が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 押込用台車 ５ 挿入用架台 ７ 送込ローラ ８ ガイドローラ １０ 鉄筋 １１ 半ＰＣ部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺の鉄筋の基端部を支持して走行移動
   する押込用台車と、同押込用台車によつて押し込まれる
   鉄筋の前側を支持して半ＰＣ部材や型枠等に送り込み挿
   入する送込ローラ付き挿入用架台と、前記の半ＰＣ部材
   や型枠等に配設して前記の鉄筋を案内するガイドローラ
   を具備したことを特徴とする鉄筋挿入装置。