JPH0677211U - コイル部品 - Google Patents

コイル部品

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JPH0677211U
JPH0677211U JP2381793U JP2381793U JPH0677211U JP H0677211 U JPH0677211 U JP H0677211U JP 2381793 U JP2381793 U JP 2381793U JP 2381793 U JP2381793 U JP 2381793U JP H0677211 U JPH0677211 U JP H0677211U
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JP
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coil
core
wire
self
component
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Application number
JP2381793U
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English (en)
Inventor
康生 下田
Original Assignee
トップ電子株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻線構造の複雑な薄型のコイル部品を容易に
製造できる。 【構成】 自己融着線を単線または複数束ねて平面内で
渦巻状に巻き回して作成した平面コイル5と、必要に応
じてはさみこまれる絶縁シート8と、2枚の平板の片方
または双方のあい向かう面の中央部および外周部に凸部
を設けたコア6と、平面コイルからの引き出し線を接続
する端子4を有するベース部品7により構成されるコイ
ル部品。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電子回路全般に用いられるコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器が飛躍的に小型化したのは能動部品のLSI化、コンデンサ、 抵抗など受動部品のチップ化によるところが大きい。しかし、トランス、チョー クコイル、ラインフィルターなどのコイル部品については、他の部品に比べて小 型化の進展が遅れていた。今後さらに電子機器の小型化を進める上で、コイル部 品が小型化できないことが障害となっている。従来のコイル部品の構造は、その 一例を図11に示すように、線材を樹脂製のボビン2に巻き回して端子4に接続 し、これにコア1を組み込んで構成されるものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
図11のような従来のコイル部品の構造では、ボビンの高さを低くすることに ついては、巻き線枠が取れなくなる、ボビンの強度が保てないなどの点で限界が ある。例えば、半導体素子、コンデンサ、抵抗などの他の部品ではその高さが3 mm以下のものが既に大量に市販されているが、コイル部品で高さ3mm以下の 量産品は、絶縁性の高いNi―Zn系フェライトに線材をじか巻きした単純な構 造のものを除けばほとんどないのが現状である。 本考案は、上記の事を鑑みて、薄型のコイル部品を提供することを目的とする 。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、線状導体を絶縁層で被覆し、さらにその上に自己融着層を塗布した いわゆる自己融着線を、単線または複数束ねて平面内で渦巻状に巻き回して線材 を相互に融着することにより作成した中央に穴のある平面コイルを、一個または 複数個備え、2枚の平板の片方または双方のあい向かう面の中央部および外周部 に磁束の通る凸部を設けた軟磁性体からなるコアを有し、該コアの外形に沿って 形成され前記平面コイルから引き出した自己融着線を接続する端子を有するベー ス部品とによって構成されたコイル部品である。 本考案は、以上の問題点を解決するためのものであり、比較的絶縁性の低いM n―Zn系フェライト製コアについても所定の絶縁距離を確保しながら複雑な巻 線構造のコイル部品を実現できるものである。もちろん、本考案の内容はNi― Zn系フェライトやフェライト以外の軟磁性材料から成るコアについても適用で きる。本考案では、コイルとしては線状導体を絶縁層で被覆しさらにその上に自 己融着層を塗布したいわゆる自己融着線を単線または複数束ねて、平面内で渦巻 状に巻き回して線材を相互に融着することにより作成した中央に穴のある平面コ イル5を用いる。この平面コイルの例を図2、図3に示す。 本考案において用いられるコア6は、図4に示すように2枚の平板の片方また は双方の合い向かう面の中央部(いわゆる中足)および外周部に磁束の通る凸部 を設けた軟磁性体からなるものを使用する。外周部の凸部は図1に示すように複 数に分割されて離れた位置にあってもよい。 本考案において用いられるコア6と平面コイル5を保持するためのベース部品 7は、図1に示すようにコア6の外周に沿って形成され、かつ平面コイル5から 引きだした自己融着線を接続する端子4を有するものを使用する。ここで後ほど 述べる組立作業の簡易化のために、図6に示すようにコア底面の外周部の一部に 凹部10をつけ、ベース部品にはこの凹部に嵌合する凸部11を設けてコアとベ ース部品の相対位置が動かないようにしてもよい。また引き出し線がベース部品 に接触する部分には図1、図5に示すように引き出し線の通る溝を設け線相互間 の接触を防止する。
【0005】 本考案のコイル部品の組立方法は例えば次のようにして行われる。 自己融着線による平面内で渦巻状に巻き回した平面コイル5は小型モーターの コイル用の巻線機を使えば自動的にかつ大量に得ることが出来る。自己融着線相 互間の融着は溶剤の塗布または加熱によって行われる。この平面コイル5の引き 出し線をベース部品7の端子4にからげ、必要に応じて各コイル間に図1に示す ように絶縁シート8をはさんで絶縁をほどこす。 コイル―コア間、コイル相互間の沿面距離、空間距離をとって絶縁を確保する ためには、請求項2に記載したように平面コイル5が収納されるコア6の凹部に はめ込まれる形に切り抜いた絶縁シート8の所定の位置にあらかじめ平面コイル 5を貼り付けておき、これを重ねる。図1はこの絶縁シートに貼り付けた平面コ イルによる構成例である。図5はコイル部分の断面図である。平面コイル5を接 着剤12で絶縁シート8の所定の位置に貼り付けている。ここで接着剤12の塗 布を省略し、自己融着線の平面コイル5を溶剤塗布か加熱によって直接絶縁シー ト8に接着することもできる。 あるいは請求項3に記載し図7に示すように、巻線時にコア6の中足の入る穴 を開けた線材の厚みと同程度の厚さの絶縁シート9の回りに自己融着線を巻き回 して平面コイル5を作り、これをコア6の中足にはめ込んでコイルとコアの中足 の間の絶縁をとり、平面コイル間、平面コイル―コア上下内面間の絶縁はコアの 凹部をおおいコアの中足に入る穴を開けた絶縁シート8をコイル間にはさむこと によって行う。図6はこの構成例であり、図7はコイル部分の断面図である。平 面コイル自身とその引き出し線との間を絶縁する場合には、図8に示すように絶 縁シート8に切り込みを入れて引き出し線をはさみ込めばよい。低電圧のDC/ DCコンバーター用のトランスのように絶縁が導線の皮膜だけで確保できるとみ なされる場合には、以上に述べた絶縁処理は不要で、平面コイル5を単純に積み 重ねるだけでよい。 引き出し線をからげた端子を半田あげしたベース部品とそれに組み込まれたコ アを接着テープや接着剤または固定用金具で固定すれば、コイル部品の組立は完 成する。
【0006】
【作用】
本考案は、自己融着線による渦巻状平面コイルの採用によってコイル部品を大 幅に薄型化し、さらにコア外周に沿って形成されたベース部品でコイルとコアを 保持することによって部品の強度と信頼性を高めている。さらに平面コイルの位 置ぎめを、コイルと絶縁シートの接着、またはコア中足の入る穴を開けた絶縁シ ートの周囲に自己融着線を巻き回して平面コイルを作成することにより行い、コ イル―コア間、コイル相互間の絶縁を確保すると同時に、コイル―コア間の位置 が一定となるのでコイル部品としての電気的特性のばらつきが低減できる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて述べる。 図1、図6は本考案によるトランスの実施例の構成図である。図1の場合の詳 細なデータを以下に示す。用途はフライバック回路方式のDC/DCコンバータ ー用で、入力は48V、出力は5V、1Aである。自己融着線の導体径0.11 mmの3本並列巻きで14ターンの一次巻線を二つに分割して、導体径0.20 mmの4本並列巻き3ターンの二次巻線をはさんで一次二次間の結合を改良し、 さらに導体径0.11mm単線8ターンの制御用巻線を重ねてある。実装寸法は 13.5×19.0×2.7H(mm)である。同一仕様の従来構造のトランス の場合には実装寸法は11.0×13.0×5.5H(mm)であった。本考案 により、実装面積は従来品の約8割増しとなるものの、実装体積は約1割減少し 、高さは1/2となった。このトランスを用いて構成したDC/DCコンバータ ーは基板面積は従来品と同程度、高さは従来品のほぼ半分となり大幅な小型化を 実現できた。図6の用途は信号伝達用トランスであり、本考案によってその高さ は従来品の約1/2となっている。 図9は本考案によるチョークコイルの実施例の構成図である。図10は同実施 例の組立後の外観図である。絶縁シート8に貼り付けた平面コイル5を3枚重ね 合わせて巻数を多くし、図10の手前側の両端の端子を基板回路に接続して使用 する。図10の奥の端子は単なる基板への固定用で結線されていない。電流定格 は1A maxDC、インダクタンスは1.0μHで実装寸法は30×25×5 H(mm)である。一方、同一の電気的特性を持つボビンを使用した従来構造の チョークコイルの場合には、実装寸法は22×16×19H(mm)であった。 本考案により実装面積は、従来品の約2倍になったものの、実装体積は約1/2 、高さは約1/4に激減している。
【0008】
【考案の効果】
本考案のコイル部品によれば、 (1)コイル部品の大幅な薄型化が達成され(例えば何層もの巻線を含みながら 厚さを3mm以下としたトランスなど)、その結果として電子機器の大幅な小型 化を実現できる。 (2)コイル間、コイル―コア間の絶縁距離が確保されコイル間の短絡等による 回路破損事故が防止でき、電子機器の信頼性の向上に寄与する。 (3)コイル巻線部分が外部に露出せず、かつコアの外周がベース部品によって 保持されているために振動や衝撃に強く部品としての信頼性が高い。 (4)コイル部品の上面が平らであるために、基板への実装時にバキュームピン セットによる自動装着が可能となり、基板実装工程が簡易化される。 (5)コイル巻線工程は完全に自動化することが容易であり、人手を要する工程 はコイルを重ねてコイル引き出し線を端子にからげる接続工程だけになり、高品 質のコイル部品を大量にかつ低コストで供給できる。 など数多くの利点があり、その産業上の効果は著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る一実施例の構成部品の斜視図であ
る。
【図2】本考案で用いる平面コイルの一例の斜視図であ
る。
【図3】本考案で用いる平面コイルの他の例の斜視図で
ある。
【図4】本考案で用いるコアの一例の斜視図である。
【図5】本考案に係るコイル部品のコイル部分の断面図
である。
【図6】本考案に係る別の実施例の構成部品の斜視図で
ある。
【図7】本考案に係るコイル部品のコイル部分の断面図
である。
【図8】平面コイルとその引き出し線の間の絶縁のため
の絶縁シートをはさんだ例である。
【図9】本考案によるチョークコイルの構成部品の斜視
図である。
【図10】本考案によるチョークコイルの組立後の外観
斜視図である。
【図11】従来のコイル部品の一例の外観斜視図であ
る。
【符号の説明】
3 巻線部分 12 接着剤

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状導体を絶縁層で被覆し、さらにその
    上に自己融着層を塗布したいわゆる自己融着線を、単線
    または複数束ねて平面内で渦巻状に巻き回して線材を相
    互に融着することにより作成した中央に穴のある平面コ
    イルを、一個または複数個備え、2枚の平板の片方また
    は双方のあい向かう面の中央部および外周部に磁束の通
    る凸部を設けた軟磁性体からなるコアを有し、該コアの
    外形に沿って形成され前記平面コイルから引き出した自
    己融着線を接続する端子を有するベース部品とによって
    構成されたことを特徴とするコイル部品。
  2. 【請求項2】 前記平面コイルが収納される前記コアの
    凹部にはめ込まれるように切り抜かれた絶縁シートに、
    前記平面コイルを接着によって固定したことを特徴とす
    る請求項1のコイル部品。
  3. 【請求項3】 前記コアの中央部の凸部が入る穴を開け
    た絶縁シートを中心としてその周囲に自己融着線を単線
    または複数束ねて平面内で渦巻状に巻き回して平面コイ
    ルを作成したことを特徴とする請求項1のコイル部品。
JP2381793U 1993-04-08 1993-04-08 コイル部品 Pending JPH0677211U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019041067A (ja) * 2017-08-29 2019-03-14 富士電機株式会社 変圧器及び電力変換装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4125421B2 (ja) * 1997-06-19 2008-07-30 ゼロックス コーポレイション インク組成物

Patent Citations (1)

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