JPH0677114A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JPH0677114A
JPH0677114A JP5002956A JP295693A JPH0677114A JP H0677114 A JPH0677114 A JP H0677114A JP 5002956 A JP5002956 A JP 5002956A JP 295693 A JP295693 A JP 295693A JP H0677114 A JPH0677114 A JP H0677114A
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chamber
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removal filter
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Akira Miyaji
章 宮地
Yukako Matsumoto
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】光学材料の曇りによる照度低下を防止する。 【構成】装置本体はチャンバー6内に設けられている。
チャンバー内には空調手段7が設けられており、イオ
ン、ガス、有機物等の不純物を除去するフィルターFL
をチャンバーの空気取り込み口A1、A2、もしくは空
調手段の空気取り込み口A3、A4、A5に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は露光装置に関し、特に紫
外域の光を射出する光源(エキシマレーザ、高調波レー
ザ、水銀ランプ等)を有する露光装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路はますます集積度
を高め、回路の最小線幅をサブミクロンで形成されるこ
とが要求されるようになってきた。このような微細化の
手段の1つとして、半導体集積回路作成用の投影露光装
置の光源の波長を短くすることが考えられいる。投影露
光装置用の短波長の光源としては、現在波長248nm
のKrFエキシマレーザ、波長193nmのArFエキ
シマレーザ、Ti−サファイアの高調波、波長266n
mのYAGレーザの4倍高調波、或いは波長213nm
のYAGレーザの5倍高調波等が注目されている。
【0003】図5はこのようなレーザ露光装置を上面か
ら見た概略図であり、不図示の光源から射出した光は照
明系部4を介して所定の回路パターンが形成されたレチ
クル等のマスクRを照明し、回路パターンを感光基板
(ウェハ)上に転写する。これらのマスク、ウェハはチ
ャンバ6内に設けられた2つのステージ上に夫々設けら
れており、チャンバ6内には空調システム7が設けられ
ている。空調システム7はチャンバ内の環境を一定に保
つためのものである。このため空調システム7は、温度
調整機8によって温度制御された空気をファン9により
一定の風速で空調システム内を循環させる。装置本体部
6aへの空気の流入口にはHEPA(HighEfficiency P
articulate Air )フィルター10が設置され、パーテ
ィクル(異物)の装置本体部6a内への混入を防ぎ、装
置本体部6a内の清浄度があるレベル以上に保たれるよ
うになっている。
【0004】また、従来、g線、i線など光源波長が長
い露光装置による半導体パターンの形成は、ノボラック
系とよばれるノボラック樹脂と感光剤からなるレジスト
(感光製樹脂)を露光・現像するという、既に安定した
プロセスとして行われてきた。ところが光源波長が例え
ばエキシマレーザの248nmの光源波長と短くなる
と、樹脂の光吸収が増大するなどの理由から、このノボ
ラック系レジストでは形状(断面形状等)の良いパター
ンが形成できない。そこでエキシマ等短波長の光を使っ
た露光装置向けとして、化学増幅型と呼ばれる新しいタ
イプのレジストが登場した。この化学増幅型レジスト
は、そのパターン形状、解像力、感度などの特性の良さ
から現在の主流となってきている。化学増幅型レジスト
は一般的に樹脂、感光性の酸発生剤、溶解促進剤或いは
架橋剤からなる。そして、露光によって酸発生剤から酸
が発生し、露光後のベーク(PEB)時にその酸が触媒
となって溶解促進剤或いは架橋剤の反応を促し、現像に
よってパターンを形成するというものである。溶解促進
剤を用いたものはポジタイプのパターンを形成し、架橋
剤を用いたものはネガタイプのパターンを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記装置には照明系部
4を初めとしてレンズ(リレーレンズ、投影レンズPL
等)、ミラー等の種々の光学系が用いられており、紫外
域の光(UV光)の照射にともない光学系の光学材料に
曇りが発生して透過率が減少する。このため、従来の装
置ではウェハ面上に到達するUV照射量が低減するとい
う問題点があった。この曇りは光学材料に何らかの物質
(不純物)が付着したものであり、イオンクロマト法で
分析した結果、多くは(NH4 2 SO4 (硫安)であ
ることが判った。またESCA,SEM等で分析した結
果、酸化珪素(SiOx)がレンズ、ミラー表面に付着
している場合もあった。酸化珪素の場合は表面が滑らか
でない場合は散乱を生じる。また、滑らかであっても光
学材料の表面に設けられた反射防止膜又は高反射膜に不
純物が付着した場合には反射防止あるいは反射膜の適性
条件を外すこととなり、すなわち透過率または反射率を
低下させることとなり結果として照度低下を招くことと
なった。
【0006】この生成物は何らかの要因で存在するアン
モニウムイオンNH4 + 及び硫酸イオンSO4 2-、ある
いは有機シラノールが、光学部材のUV光が照射される
部分に光化学反応的に付着したものと考えられる。これ
らのイオンまたは化合物分子は照明系内の保持材、遮蔽
部の表面から発生したもの、空気中にもともと存在する
もの、あるいはUV光照射によってイオン化したもので
あると考えられてきた。照明系内の保持材、遮蔽部とし
て多く使用されているものにはブラックアルマイト(B
Am)等がある。BAm材にはジアゾ染料が使用されて
おり、また、BAm処理工程で硫酸を使用するため、硫
安の構成物質であるアンモニア基及び硫酸基の発生源と
なり得る。
【0007】N2 雰囲気とO2 雰囲気と水蒸気を多く含
んだ通常の空気雰囲気との3つの雰囲気中の各々でBA
m材にUV光を照射して光学材料の汚れを測定した。そ
して各測定結果を比較した結果、水蒸気を含む空気雰囲
気中が最も多くのアンモニア基、硫酸基が発生し、次に
2 雰囲気中がこれらのイオンの発生が多かった。即
ち、空気中の水の介在によって汚れが促進される可能性
が高いことが確認された。また、O2 にUV光を照射す
ると反応性に富んだオゾン、即ち活性化したオゾンとな
り、それが保持材等の壁面からのイオンの発生や空気中
のガスのイオン化を促進していることも考えられる。し
かしながら酸化珪素の発生源は該装置内には見つけるこ
とは出来なかった。
【0008】一方、装置の汚れ具合の設置環境依存性を
調べた結果、クリーンルーム内にはアンモニア基、硫酸
基、硝酸基等のイオン性の物質が多く存在していること
と、場所によってはHMDS(ヘキサメチルジシラ
ン)、トリメチルシラノール等の有機シランが多く検出
された。HMDSはウェハ上に感光材料を塗布したとき
に表面処理材としてよく用いられる材料であり、トリメ
チルシラノールはHMDSが加水分解してできる物質で
ある。調査の結果、光学材料の曇り物質((NH42
SO4 、SiOX )と環境中に含まれている上記不純物
(アンモニア基、硫酸基、硝酸基等のイオン性の物質、
有機シラン)の量と極めて良い相関関係があることが判
った。
【0009】このように光学材料の汚れ具合、状況を詳
細に検討した結果、汚れ物質の源泉は装置(照明系部、
露光部等)内にあるのではなく、装置を設置する環境に
あることが判明した。従来のこの種の装置にはフィルタ
ーとしてHEPAフィルターが使用されているが、HE
PAフィルターはパーティクル除去用のフィルターなの
でこの様な光化学反応を引き起こすイオン、有機シラン
等の不純物を除去することはできない。
【0010】またこれら紫外線露光装置用のレジストと
して使用されている化学増幅型レジストは解像力、感度
の面からは優れるが、露光による酸発生及びPEBによ
る酸の触媒作用の制御が難しく、安定性に欠けるといっ
た問題がある。特にポジ型のレジストの場合は、露光か
らPEBの間の雰囲気中にアミンなどの塩基性のガスが
あると、露光によりレジスト表面付近で発生した酸が塩
基性ガスと反応して空気中に逃げ、本来現像液に溶解す
べき被露光部が難溶化する。即ち、表面難溶化現象も生
じている。図4(a)はノボラック系のレジストを使用
してg線、i線を露光波長に持つ露光装置で形成した矩
形形状の断面パターンを示している。化学増幅型のポジ
レジストを用いて同様のパターンを形成しようとした場
合、難溶化層ができると、形成されたパターンは図4
(b)に示すように上部に「ひさし」をもつT型にな
る。このようにパターンがT型となると、エッチング等
の後工程に大きな支障となってしまい、パターンを忠実
に再現できなくなってしまう。クリーンルームの空気中
にはこれらの塩基性のガスが存在していることも少なく
ないため、化学増幅型レジストの使用に妨げとなってい
た。
【0011】本発明はこのような従来の問題点を鑑みて
なされたもので、光学材料の曇りによる照度低下や化学
増幅型レジストの表面難溶化現象等の露光時の弊害を引
き起こす不純物(イオン、ガス、有機物質等)を除去す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明では、紫外域の光を射出する光源(1)と光
源から射出された光をマスクに入射させる照明系部
(4)とマスクの像を所定の感光性物質が塗布された基
板上に形成する露光部(6a、PL)と装置全体を収納
するチャンバー(6)とチャンバー内を空調する空調手
段(7)とを有し、紫外域の光と光化学反応を引き起こ
す不純物(イオン、ガス、有機シラン)を除去する不純
物除去フィルター(FL)とを有し、不純物除去フィル
ターをチャンバー内の空気取り込み口(A1、A2)も
しくは空調手段の吸排出口(A3、A4、A5)に設け
た。
【0013】
【作用】イオン交換繊維などのイオン吸着用のフィルタ
ー、活性炭素あるいはゼオライトを含んだ不純物吸着フ
ィルターを空気取り込み口に挿入することによって、空
気中の上記イオン、ガス、あるいは有機シラノール等の
不純物の流入を防ぐことができる。装置本体チャンバー
内では空調のために空気を循環させているので、例えば
温度調整機の出口、空気循環用のファンの後、HEPA
フィルターの手前など空気の通り道にフィルターを設置
しておけば効果的にイオン、ガス、有機シラノール等の
不純物を吸着することができ、チャンバー内の空気中の
イオンや有機シラノール等の不純物分子が低減する。ま
た、照明系など特に空気を循環させていない系でも、空
気を取り込む可能性のある部分にフィルターを設置する
ことによって、最初から系の空気中に存在したイオン、
ガス、有機シラノール等の不純物以上にイオンが流入す
ることを防ぐことができる。また、照明系部は容易に外
気と遮断できるため、系を閉じた形にし、窒素ガス等の
装置雰囲気とは異なるガスを供給することによって、外
気の新たな流入を防ぐことができる。
【0014】このような空気中のイオン、ガス、有機シ
ラノール等の不純物の除去によって、光学系の汚れを低
減することができる。また、上記フィルターでアミンな
どの塩基性のガスを吸着することによって、露光時及び
装置内での露光動作時に起こり得るレジストとガスの反
応が低減し、化学増幅型ポジレジストの表面難溶化を抑
えることができる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照にして
説明する。図1はレーザ光源を用いた露光装置の概略を
示す図であり、図5と同様の部材には同様の符号を付し
てある。KrF系やArF系のエキシマレーザ等の光源
1から射出されたエキシマ光(以下UV光という)は不
図示のビーム整形系で必要なビームの形状及び大きさに
整形された後、リレーレンズ3を経て、照明系部4に入
射する。照明系部4はフライアイレンズ等のオプチカル
インテグレータやコンデンサーレンズ等の照度均一化手
段、各種レンズやミラー等からなる。照明系部4からの
光は所定のパターンが形成されたマスクRに入射し、マ
スクパターンを投影光学系(屈折系、反射系、反射屈折
系)PLを介してXYステージ15上に載置されたウェ
ハWに結像する。さらに、投影光学系PLとウェハWと
XYステージ15と不図示のステージ等の駆動系は本体
チャンバ6a内に設けられている。本体チャンバ6aは
装置本体を一定の環境(清浄度、温度、圧力、湿度等)
に維持している。また、XYステージ5上にはその表面
がウェハWの表面とほぼ等しい平面内となるように照度
モニタ13が設けられている。また、本体チャンバ6a
内にはチャンバ内のイオン濃度やイオンの極性や塩基ガ
ス濃度をモニタするイオンセンサ14が設けられてい
る。本実施例では、ウェハW上には化学増幅型の感光材
が塗布されているものとする。これらの照度モニタ13
やイオンセンサ14からの情報は主制御系100に送ら
れ、露光装置の動作のための情報として使用される。ま
た、主制御系100はステージ15の制御の他、装置全
体を総括的に制御する。
【0016】さらに、本体チャンバ6aの外気取り込み
口A2や照明系部4の外気取り込み口A1や空調システ
ム7(図2)の空気循環路中にはイオン、ガス、有機シ
ラノール等の不純物除去用のフィルターFL(以下「不
純物除去用のフィルターFL」という)が設けられてい
る。図2は図1の露光装置を部分的に示す図であり、図
1の装置を上面から見た図である。本実施例の露光装置
は、露光装置本体部分を含む本体チャンバ6aと空調シ
ステム部分7と照明系部4とがメインチャンバ6内に配
置される構成となっており、図2で照明系部4からの照
明光は本体チャンバ(露光装置本体部分)6aまで導か
れるものとする。
【0017】図2に不純物除去用のフィルターFLの設
置場所を示す。本装置では空調システム7でチャンバ6
内が空調されており、チャンバ6内に空気流があるの
で、その通り道に不純物除去用フィルターFLを設ける
ようにすればよい。空調システム7は温度調整機8、フ
ァン9、HEPAフィルター10等で構成されており、
具体的には、温度調整機8の出口A3に不純物除去用フ
ィルターFL1を設け、ファン9の出口A4に不純物除
去用フィルターFL2を設け、HEPAフィルター10
の手前(空気の流れ方向に関して手前)に不純物除去用
フィルターFL3を設けている。このように不純物除去
フィルターFLで不純物を除去した後、HEPAフィル
ターで異物を除去するようにしたのは不純物除去フィル
ターFLを空気が通過するとき発生する異物を除去可能
とするためである。また、不図示のコンプレッサー部の
外気吸入口にも不純物除去用フィルターFLを設置して
イオン等の不純物を防ぐようにしてもよい。
【0018】また、空気の取り込み口がメンテナンス作
業で最も便利であり、ここに不純物除去用フィルターF
L4を設けてもよい。さらに、温度調整機8の空気流の
充分まわらない照明系部4でも空気を取り込む可能性の
あるところには、パーティクル流入を防ぐHEPAフィ
ルター11と共に、不純物除去用フィルターFL5を設
置するようにしてもよい。不純物除去用フィルターFL
の前にファンを設ければ更に効果的である。
【0019】また、図3に示すように照明系部4内にチ
ャンバ6から空気流を取り込めるように、照明系部4と
チャンバ6との境界部分に開口部12、13を設けて、
夫々に不純物除去用フィルターFL6、FL7を設けて
もよい。このように、照明系部4は空気取り入れ口に不
純物除去用のフィルターを設置することにより有害イオ
ンの新たな流入を防ぎ、光学系曇りの進行を遅くするこ
とができる。また、チャンバ6とつなげて空気流を循環
するようにした場合は、有害イオンは低減していくの
で、光学系曇り防止効果が増大する。
【0020】次に不純物除去用フィルターFLについて
詳細に説明する。イオン除去用のフィルターFLとして
はイオン交換樹脂・イオン交換繊維等があるが、表面積
及び反応速度が大きく成形加工が容易なことから気体処
理用としてはイオン交換繊維等が適当である。イオン交
換繊維は例えばポリプロピレン製繊維から放射線グラフ
ト重合によって作られる。
【0021】イオン交換繊維には酸性カチオン交換繊維
と塩基性アニオン交換繊維の2種類があり、目的とする
イオンの極性によって使い分ける。本実施例では両方の
フィルターを用いて、NH4 + やアミンなどの+イオン
や塩基性ガスは前者で、SO 4 2-又はNOX などの−イ
オンや酸性ガスは後者で吸着することができる。例えば
NH4 + は、強酸性カチオン交換繊維との中和反応によ
って、低濃度でも約90%以上は吸着することが可能で
ある。また、−イオンは塩基性アニオン交換繊維との中
和反応で吸着される。これらのイオン交換樹脂はあくま
でイオン性の不純物の除去を目的としており、有機物質
の除去には適していない。活性炭フィルターは殆どの不
純物(イオン、ガス、有機シラノール等)に対して基本
的に有効であるが、一般的には有機化合物の分子サイズ
の大きいもの、分子間力の大きいもの、水への溶解性の
低いもの、極性の低いものほど吸着性は高い。従って、
従って、イオン交換樹脂で取りきれない有機物質、例え
ばトリメチルシラノール、HMDS等の有機シランの除
去には有効である。活性炭フィルターの選定には、活性
炭の表面積、平均細孔径を考慮するとともに、活性炭の
形状、発塵性を考慮する必要があり、表面積が大きく分
子量に合わせた細孔径を有するものがよい。ここでは圧
力損失を鑑み、表面積500〜3000m2 /g、細孔
径9〜30オングストロームの活性炭をポリエステル系
のウレタン繊維に含浸させたクラレケミカル(株)製の
クラクティブ、あるいはエキストラクションシステムイ
ンクのベーパソーブ(Vapor Sorb.)の1074の活性炭が望
ましい。活性炭に酸性物質あるいは弱アルカリ物質を添
着したものはイオン性の不純物の除去にも特に有効であ
る。これらとして、クラレケミカル(株)のクラシート
T又はB、ベーパソーブの1073Kがある。ゼオライ
トは活性炭と同様に殆どの不純物(イオン、ガス、有機
シラノール)に対して有効であり、除去する不純物のサ
イズに応じて細孔径を選択する必要がある。
【0022】この様な、活性炭やゼオライトのフィルタ
ー単体でもある程度不純物を除去可能ではある。しかし
ながら、こうした吸着材は最適化のため目的とする不純
物の分子サイズに合わせで細孔径を決めているため、イ
オン性物質を除去するには充分でない場合がある。そこ
で、イオン交換樹脂フィルターではイオン性物質の除去
を行い、活性炭フィルターあるいはゼオライトフィルタ
ーでは有機物質の除去を行うというように役割を分担さ
せ、2つのフィルターを複合化した方が効率的な場合も
ある。このような2つのフィルターの複合化は複数の不
純物が混在している場合に特に効果的である。
【0023】ここで、前述のイオンセンサ14によりイ
オンの極性や濃度をモニタし、その結果に応じて適切な
イオン除去フィルターFLを設置するようにしてもよ
い。+、−の両極性のガスが存在する時は2種類のフィ
ルターを重ねて使用する。また、空気の通り道にフィル
ターを設置することにより露光装置内の汚染源は減少す
る。
【0024】さらに、有害イオン発生を抑えるために
は、発生源の一因となっている保持材・遮蔽材をよりイ
オン発生の少ない材料に変更し、水,O2 の影響を無く
すためにN2 フローすることが考えられる。ただし、チ
ャンバー部全体をN2 フローするためには相当量のN2
が必要であり、ウェハ出し入れ時に窒息の可能性がある
などの問題から、UV光強度の比較的強い照明系部をN
2 置換する程度でもよい。
【0025】詳細な検討の結果、曇り物質の源泉は露光
装置の置かれているクリーンルーム環境に含まれている
NH4 + ,SO4 2-,HMDS,トリメチルシラノール
等の特定の不純物であることが分かっている為、照明系
部にはN2 フロー以外にもクリーンルームの雰囲気とは
異なる乾燥空気,He,Ar等の不活性ガスで系内部を
置換するか、あるいはフローさせるだけでも露光装置の
照明系部内の汚染を防止することができる。
【0026】また、イオン交換繊維フィルター等の不純
物除去フィルターと空気層流によってチャンバー内のア
ミン等の塩基性ガスが減少するので、露光動作時のウェ
ハ上でのアミンガスと化学増幅型レジスト被露光部分の
反応も低減する。これによって、化学増幅型ポジレジス
トで問題となっていた表面難溶化、及びパターンのT型
化を防ぐことができる。
【0027】以上のように、イオン除去用フィルターF
Lを外気の取り込み口や空調機の吸引、排出口に設けた
ので、光学材料のUV照射部に光化学反応的に付着する
物質(イオン等)が装置内において低減する。このた
め、光学材料に曇りを発生させることなく露光を行うこ
とができる。又、照明系部は除去用フィルター設置以外
は閉じた系とし、クリーンルームの汚れた空気を系内に
入らない様にすることにより装置内(特に照明部内)の
曇りを防止することができる。
【0028】また、不純物除去用フィルターFLを設け
たので、塩基性のガスが除去され、化学増幅型ポジレジ
ストの使用上での問題点が解決され、化学増幅型ポジレ
ジストを積極的に使用することができるようになる。こ
こで、不純物除去用フィルターFLが汚れてしまいイオ
ン等の付着物質の除去能力が減少すると光学材料に曇り
を生じてしまう。そこで、前述の照度モニタ13を用い
て定期的に照度をモニタし、照度の低下量が許容値(実
際の露光での照度低下許容値に対し小さく設定された許
容値)を越えた場合に不純物除去用フィルターFLを交
換するようにすればよい。また、不純物除去用フィルタ
ーFLを定期的に交換するようにしてもよい。交換のタ
イミングは照度モニタによる照度低下量の検出結果から
予め定めておいてもよく、経験的に定めるようにしても
よい。
【0029】また、イオンモニタ14によりイオンの濃
度や塩基ガスの濃度を検出し、夫々の濃度が許容値内と
なってから露光を行うように装置を制御してもよい。さ
らに、露光中にイオンの濃度や塩基性ガスの濃度を検出
し、許容値を越えた場合は露光を停止し、イオン除去フ
ィルターFLを交換するようにしてもよい。光源1はエ
キシマレーザに限定されるものではなく、銅蒸気レーザ
やYAGレーザ等を用い、その高調波を露光に用いるよ
うにしてもよい。
【0030】また、有機シラン系の不純物については時
々、資料用カラムに露光装置内の空気を吸着させ、ガス
クロマトグラフ、及びガスクロマトグラフ・マススペク
トロスコピィー(GC−マス)により空気成分を分析
し、フィルターの交換目安にしてもよい。光源1はエキ
シマレーザに限定されるものではなく、銅蒸気レーザや
YAGレーザや或いはTi−サファイアレーザ等を用
い、その高調波を露光に用いるようにしてもよい。また
紫外域のランプを用いた露光装置にも適用される。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レーザ露
光装置内のイオン、ガス、有機物質等の不純物を除去す
ることができるフィルターを設けたので、光学材料の曇
りによる照度低下を防止することができる。また、塩基
性のガスが除去され、化学増幅型レジストの表面難溶化
現象が低減し、より高解像度の露光が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による露光装置の概略を示す
図である。
【図2】図1の装置を上面から見た概略図である。
【図3】図2の装置から照明系部に空気取り込み口を設
けた図である。
【図4】(a)ノボラック樹脂系のレジストを使用した
場合のレジストパターンを示す図である。 (b)化学増幅型のレジストを塩基ガス雰囲気中で使用
した場合のレジストパターンを示す図である。
【図5】従来の露光装置の概略を示す図である。 1…光源 4…照明系部 6…チャンバ 7…空調システム 10…HEPAフィルター 13…照度モニター 14…イオンモニター 15…XYステージ 100…主制御系 R…レチクル W…ウェハ PL…投影光学系 FL1、FL2、FL3、FL4、FL5、FL6、F
L7…不純物除去用フィルター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外域の光を射出する光源と前記光源から
    射出された光をマスクに入射させる照明系部と前記マス
    クの像を所定の感光性物質が塗布された基板上に形成す
    る露光部と装置全体を収納するチャンバーと前記チャン
    バー内を空調する空調手段とを有し、 前記紫外域の光と光化学反応を引き起こす不純物を除去
    する不純物除去フィルターとを有し、 前記不純物除去フィルターを前記チャンバー内の空気取
    り込み口もしくは空調手段の吸排出口に設けたことを特
    徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】前記不純物除去フィルターはイオン交換物
    質と活性炭素を含んだ樹脂のフィルターとゼオライトを
    含んだフィルターとの少なくとも1つにより構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】前記チャンバー内の空気取り込み口は、前
    記照明系部の空気取り込み口、もしくは前記チャンバー
    の外気取り込み口であることを特徴とする請求項1記載
    の露光装置。
  4. 【請求項4】前記チャンバー内の異物を除去する異物除
    去フィルターを前記チャンバー内の空気取り込み口もし
    くは前記空調手段の吸排出口に設け、 前記異物除去フィルターを通過する空気の流れ方向に関
    して前記不純物除去フィルターを前記異物除去フィルタ
    ーの前に配置したことを特徴とする請求項1記載の露光
    装置。
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