JPH0677061A - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器

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JPH0677061A
JPH0677061A JP4228445A JP22844592A JPH0677061A JP H0677061 A JPH0677061 A JP H0677061A JP 4228445 A JP4228445 A JP 4228445A JP 22844592 A JP22844592 A JP 22844592A JP H0677061 A JPH0677061 A JP H0677061A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線路端側巻線部分に形成される液ギャップの
絶縁耐力を向上させ、小形軽量化を可能とする。 【構成】 絶縁性液体を入れたタンク内に収納された
低、高圧巻線2、3を線路端側から複数個に分割し、こ
の分割した低、高圧巻線2、3の線路端側巻線の電線の
被覆絶縁物12及び線路端側の主絶縁間、巻線間に配置
される直線スペーサ13a、コイル間スペーサ14が毛
羽の発生を抑止した低誘電率の絶縁紙で形成されたもの
であることを特徴とする。 【効果】 線路端側巻線部分に形成される液ギャップの
電界集中が緩和されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静止誘導電器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に油入内鉄形変圧器は鉄心脚周囲に
低圧巻線、その周囲に主絶縁距離をとって高圧巻線が同
心状に配置される。それぞれの巻線が円板コイルで構成
される場合にはコイル間スペーサを介在させて絶縁を保
持するとともに変圧器油循環用の巻線水平冷却通路を確
保する。また、主絶縁間には絶縁筒バリヤと直線スペー
サが巻線に沿って配置され、絶縁保持と巻線冷却のため
の垂直の冷却通路が構成される。
【0003】巻線の絶縁強度を向上させる手段として、
特開昭62−147710号公報ではコイル間スペーサ
にフッ素樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、
ポリエチレンなどを、また、導体の被覆絶縁にプラスチ
ックフィルムとクラフト紙をラミネートした合成紙を使
用して低誘電率化を図り、油ギャップに加わる電界を低
下させた構成のものが記載されている。
【0004】また、特開昭58−108727号公報で
はコイル導体の被覆絶縁材として油含浸性絶縁抄紙と高
分子系無孔性フィルムとを相互に巻回して絶縁層を構成
したものが記載されている。
【0005】また、特開昭62−122112号公報で
は、コイル間スペーサを低誘電率にするため、クラフト
紙とプラスチック紙からなる合成絶縁紙部材にしている
例も記載されている。
【0006】巻線の端部絶縁構造は特開昭61−218
123号公報に記載されているように、角部に丸みをつ
けた静電シールドが配置され、絶縁被覆層は絶縁紙など
で構成されるのが一般的である。また、巻線から導出す
る油中リード線の被覆絶縁層も絶縁紙などを巻回して構
成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】円板巻線変圧器の線路
端に雷インパルス電圧が侵入すると巻線内では電位振動
が起こり、円板コイル間には巻回数に比例しない過大な
電圧が加わる。油入変圧器の場合、コイル間の絶縁構成
は油浸紙、油浸プレスボードなどの固体絶縁物と液体絶
縁物である変圧器油との複合構成となる。一般に油の誘
電率より固体絶縁物の誘電率の方が大きいため、油の方
に電界集中が起こる。また、破壊電界も油の方が小さい
ため破壊は油の電界集中部から起こる。従って、固体絶
縁物の誘電率を小さくすれば油にかかる電界を小さくす
ることができ、絶縁耐力を向上させることができる。
【0008】このことから引例1(特開昭62−147
710号公報)ではコイル間スペーサ材として低誘電率
のフッ素樹脂やプラスチック材を、コイル導体の被覆材
としてラミネート合成紙を用い、油ギャップに加わる電
界を低下させるようにしている。しかしながら、これら
のコイル間スペーサ材の中で注型フッ素樹脂は貫通絶縁
破壊に弱く,コイルを支持するときに滑りやすいなどの
欠点がある。また、ポリメチルペンテン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどは熱変形温度が低いため、100
℃以上の高温で使用することができない。また、導体被
覆絶縁紙として用いているプラスチックフィルムとクラ
フト紙とのラミネート合成紙においても高温領域で機械
的強度が低下することや油含浸性が良くないなどの欠点
がある。
【0009】引例2(特開昭58−108727号公
報)ではコイル導体の被覆絶縁に高分子系フィルムを用
いており、油含浸性のクラフト紙や芳香族ポリアミド紙
をフィルムの層間に入れているとは云え、油含浸はしに
くいという欠点がある。また、100℃を越える高温領
域では機械的強度も低下するという欠点がある。
【0010】引例3(特開昭62−122112号公
報)ではクラフト紙とプラスチック紙からなる合成絶縁
紙をコイル間スペーサとして用いているが、プラスチッ
ク紙の表面から繊維の毛羽が発生することを考慮してい
ない。プラスチック紙、例えば、米国デュポン社の芳香
族ポリアミド紙(Nomex410)は繊維が紙表面に
突出し、これが毛羽となってる。また、紙パルプとプス
チック繊維との混抄紙の場合でも表面にプラスチック繊
維が突出し、繊維先端部に電界集中が起こり、破壊のト
リガーになる。
【0011】引例4(特開昭61−218123号公
報)においても巻線端部に配置された静電シールドの絶
縁被覆層の表面毛羽は絶縁上問題になり、破壊強度を低
下させる要因になる。また、巻線から導出するリード線
の絶縁被覆層も表面の毛羽は絶縁破壊のトリガーにな
る。
【0012】ところで変圧器巻線では図6に示されてい
るように、鉄心1に巻回された低圧巻線2、高圧巻線3
の高圧巻線3を線路端4から巻線高さ位置Pまでの巻線
5と線路端4からQまでの巻線6とに分割した場合に、
線路端4に雷インパルス電圧が侵入すると一般に次ぎに
述べる特性となる。中性点端子7、8までの対地電位は
横軸に線路端から中性点端までの巻線高さをとり、縦軸
に電位をとって巻線高さと電位との関係が示されている
図7に示されているように、曲線イのようなへこんだ特
性となり、直線ロのような均等分布にならない。すなわ
ち線路端4に近い巻線5、6のコイル間ほど大きな電圧
が加わる。そしてコイル間の電界の分布は、横軸に線路
端から中性点端までの巻線高さをとり、縦軸に電界をと
って巻線高さと電界の関係が示されている図8に示され
ているように、巻線位置P、Qより中性点端子7、8
(共に図6参照)に近い部分のコイルでは破壊を引き起
こす電界Ec以下になっており、巻線位置P、Qより線
路端4(図6参照)に近いコイルは電界Ec以上になっ
ている。
【0013】このように図6に示す線路端4に近い部分
の巻線が常に破壊を引き起こす電界Ecに曝されている
ので、何にもましてこの部分の巻線すなわち高圧巻線3
の線路端4に近い巻線5、6およびこの巻線5、6に対
向する低圧巻線2のRからSまでの巻線9(10、11
は低圧巻線2の中性点端子である)部分の絶縁耐力の向
上を図ることが重要であり、しかも変圧器の場合上述の
ようにこれら電界の高い部分の液ギャップの破壊が先行
するので、この液ギャップの絶縁耐力をいかに向上させ
るかが大きな問題であったが、曝される電界が高いだけ
に難しかった。そこで本発明では毛羽が絶縁破壊のトリ
ガーになることに着目し、この線路端側を毛羽のない低
誘電率ものにし、絶縁耐力の向上を図ることにした。
【0014】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、線路端側巻線部分に形成される液ギャップの絶縁耐
力を向上させ、小形軽量化を可能とした静止誘導電器を
提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、低、高圧巻
線を線路端側から複数個に分割し、この分割した低、高
圧巻線の線路端側巻線の電線の被覆絶縁物及び線路端側
の主絶縁間、巻線間に配置される直線スペーサ、コイル
間スペーサを毛羽の発生を抑止した低誘電率の絶縁紙で
形成することにより、達成される。
【0016】
【作用】上記手段を設けたので、線路端側巻線部分に形
成される液ギャップの電界集中が緩和されるようにな
る。
【0017】使用した毛羽の発生を抑止した低誘電率の
絶縁紙は耐熱性・液含浸性に優れた絶縁材であるだけで
なく、液体に含浸した状態での誘電率が小さいという特
長を持っており、コイル導体の被覆絶縁紙とコイル間ス
ペーサとの間に形成される楔状の微小ギャップの電界集
中は小さくなり、破壊電圧が高くなる。一方、コイル間
スペーサが配置されないコイルの対向部の液ギャップに
おいては毛羽のないコイル間液ギャップとすることがで
きる。毛羽のない液ギャップでは毛羽の先端部の局部電
界集中がなくなるのでその分破壊電圧が高くなる。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0019】〔実施例 1〕図1、図2には本発明の一
実施例が示されている。なお従来と同じ部品には同じ符
号を付したので説明を省略する。本実施例では低、高圧
巻線2、3を線路端側から複数個に分割し、この分割し
た低、高圧巻線2、3の線路端側巻線(図2のA部分、
上述の図6の巻線5、6、9)の電線の被覆絶縁物12
及び線路端側の主絶縁間、巻線間に配置される直線スペ
ーサ13a、コイル間スペーサ14を毛羽の発生を抑止
した低誘電率の絶縁紙で形成した。このようにすること
により、線路端側巻線部分に形成される第1液ギャップ
15、コイル間液ギャップ16の電界集中が緩和される
ようになって、液ギャップ15、16の絶縁耐力を向上
できるようになり、線路端側巻線部分に形成される液ギ
ャップの絶縁耐力を向上させ、小形軽量化を可能とした
静止誘導電器を得ることができる。
【0020】すなわち図1は変圧器の線路端側の巻線絶
縁構造の一部を示し、図2に示した変圧器の全体構成図
の線路端部分Aの部分を拡大しものである。内鉄形変圧
器は、図2に示すように絶縁性液体を入れたタンク17
の中に鉄心1と、その周囲に低圧巻線2、これから主絶
縁寸法L1を隔てて高圧巻線3が同心状に配置される。
高圧巻線3の上下には電界シールド18が配置され、線
路端となる高圧巻線3の中央からはリード線19が導出
され、ブッシング20へ接続される。低圧巻線2と高圧
巻線3の図中Aの部分は図1の構成となり、低圧巻線2
と高圧巻線3の間には第1液ギャップ15を形成する絶
縁バリヤ21及び絶縁バリヤ22が配置され、第1液ギ
ャップ15を形成する直線スペーサ13aと直線スペー
サ13が設けられている。また、巻線の水平冷却通路を
確保するため、コイル間にはコイル間スペーサ14が所
定の間隔で配置され、直線スペーサ13aに嵌合できる
構造にしている。すなわち、コイル間絶縁はコイル23
の絶縁被覆物12とコイル間スペーサ14で構成され、
コイル間液ギャップ16でL2の距離をとり絶縁が保持
される。
【0021】この構成において、コイル23の絶縁被覆
物12を低誘電率で、かつ被覆表面に繊維状の毛羽が発
生しないようにした薄手の絶縁紙で構成するとともに、
コイル間スペーサ14および第1液ギャップ15を形成
する直線スペーサ13aを毛羽の発生を抑止した厚手の
絶縁紙で構成するようにしている。コイル23の被覆絶
縁物12とコイル間スペーサ14によって形成される楔
状のコイル間液ギャップ16は,図3に示すC部のよう
な電界集中部となる。すなわち、被覆絶縁物12および
コイル間スペーサ14の比誘電率が液体の比誘電率より
大きいほど電界集中は大きくなり,液ギャップCには大
きな電位が加わり,絶縁破壊が起こりやすくなる。その
ため、本実施例では線路端側の液ギャップ15、16の
電界集中をできるだけ小さくするため,線路端側の巻線
の絶縁被覆物12およびコイル間スペーサ14を低誘電
率の材料にしている。
【0022】また、図1に示した直線スペーサ13aに
接するコイル23の絶縁被覆物12の表面においても同
様な楔状液ギャップが形成されるが、直線スペーサ13
aを低誘電率材にすることによって楔状液ギャップの電
界集中を小さくすることができる。
【0023】図4はコイル間絶縁モデルにおいて絶縁被
覆物12の表面に繊維状の毛羽24が存在するときの電
界分布を示したものである。毛羽24の先端部を拡大し
て示したのが図5であり、等電位線は毛羽24の先端部
で歪曲する。すなわち、毛羽24先端部付近の液ギャッ
プは電界が集中し、絶縁破壊が生じやすくなる。本実施
例では毛羽24の発生しない絶縁紙を用いているので、
毛羽24による電界集中は起こらない。
【0024】液体と接する絶縁物表面の高電界部に毛羽
が存在する場合はいずれの場合も上述のような電界集中
が起こり、例えば、図3に示したコイル間スペーサ14
の表面でも同様な電界集中が起こる。従って、本実施例
では図1に示されているコイル間スペーサ14および直
線スペーサ13aのような厚手の絶縁紙についても毛羽
のない絶縁物にしている。
【0025】薄手の毛羽なし絶縁紙は次ぎに述べるよう
に構成している。芳香族ポリアミド繊維と芳香族ポリア
ミドパルプとを混抄した合成紙と芳香族ポリアミドパル
プだけから成る合成紙とを抄き合わせ抄造し、熱圧カレ
ンダー処理をしたものである。
【0026】また、厚手の毛羽なし絶縁紙は芳香族ポリ
アミド繊維と芳香族ポリアミドパルプとの混抄合成紙、
あるいはプラチック繊維(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなど)と芳香
族ポリアミドパルプとの混抄合成紙と芳香族ポリアミド
パルプだけから成る合成紙とを抄き合わせ抄造し、熱圧
カレンダー処理をしたものである。
【0027】このように繊維とパルプから成る合成紙は
液体の含浸性が良いというのが特長であり、紙層の間に
ボイドが残らないという利点がある。また、芳香族ポリ
アミドは耐熱性に優れた材質であるため、一般に用いら
れている紙パルプ繊維よりはるかに高い温度での使用、
例えば、120〜130℃での使用には十分耐えること
ができる。従って、規格JEC−204「変圧器」に定
められている許容最高温度の絶縁の種類はE種絶縁まで
範囲を拡大できると共に、変圧器の過負荷運転において
も絶縁物が劣化することはない。
【0028】絶縁紙表面に毛羽がでるのは芳香族ポリア
ミド繊維がパルプに絡まらずに表面に起立しているため
であり、本実施例の抄き合わせ合成紙では表面にパルプ
だけの合成紙が配置されるため毛羽の発生は極めて良好
に抑制される。
【0029】また、芳香族ポリアミド合成紙の誘電率は
紙パルプ繊維から成るクラフト紙やプレスボードなどよ
り小さい。さらに芳香族ポリアミドパルプとプラスチッ
ク繊維との混抄合成紙はプラスチック繊維の混抄割合を
調整することにより、誘電率をさらに小さくすることも
できる。従って、上述のように液ギャップの電界集中を
緩和するのに有効である。
【0030】最近、一般の変圧器油を不燃性の絶縁液体
であるパーフロロカーボン液(化学式;C816Oまた
はC818)で代替した不燃性の変圧器が実用化されて
いる。パーフロロカーボン液の比誘電率(ε1)は1.
86であり、変圧器油(ε2)の2.2より小さい。従
って、パーフロロカーボン液と液浸絶縁物との複合絶縁
構成における液ギャッブの電界集中は油の場合より大き
くなる。
【0031】表1は変圧器油中およびパーフロロカーボ
ン液中に含浸させた状態で測定した代表的絶縁物の比誘
電率を示す。
【0032】
【表1】
【0033】同表から明らかなように、油浸クラフト紙
と変圧器油の誘電率の比(ε3/ε1)は1.59であ
るのに対し、パーフロロカーボン液浸では誘電率の比
(ε4/ε2)は1.70である。プレスボードにおい
ても2.14に対して2.28となり、パーフロロカー
ボン液の方が比は大きくなり、微小ギャップの電界集中
は大きくなる。そのため、パーフロロカーボン液を絶縁
・冷却媒体とした変圧器では絶縁物の低誘電率化はます
ます重要である。本実施例では線路端側のコイルの絶縁
被覆物、スペーサに低誘電率の芳香族ポリアミド合成紙
を用いているので同表に示すように絶縁物と液体との誘
電率の比を小さくでき、電界集中を小さくすることがで
きる。
【0034】このように本実施例によれば、毛羽のない
薄手の低誘電率の絶縁紙を巻回被覆した電線と、毛羽の
ない厚手の低誘電率絶縁紙から成るコイル間スペーサお
よび直線スペーサで、線路端側のコイル間と主絶縁の第
1液ギャップを構成しているので、電線絶縁被覆物とス
ペーサの間に形成される楔状液ギャップの電界集中から
引き起こされる絶縁破壊電圧を上昇させる共に、スペー
サのないコイル間液ギャップ部では絶縁被覆表面からの
繊維が突起しないので、繊維先端部を起点とする絶縁破
壊をなくすことができる。
【0035】
【発明の効果】上述のように本発明は、低、高圧巻線を
線路端側から複数個に分割し、この分割した低、高圧巻
線の線路端側巻線の電線の被覆絶縁物及び線路端側の主
絶縁間、巻線間に配置される直線スペーサ、コイル間ス
ペーサを毛羽の発生を抑止した低誘電率の絶縁紙で形成
したので、線路端側巻線部分に形成される液ギャップの
電界集中が緩和されるようになって、液ギャップの絶縁
耐力を向上できるようになり、線路端側巻線部分に形成
される液ギャップの絶縁耐力を向上させ、小形軽量化を
可能とした静止誘導電器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静止誘導電器の一実施例の線路端側の
巻線周りを示す斜視図である。
【図2】同じく一実施例の静止誘導電器要部の縦断側面
図である。
【図3】同じく一実施例による微小液ギャップの電位マ
ッピング図である。
【図4】従来の静止誘導電器の巻線の絶縁モデルの電位
マッピング図である。
【図5】図4の要部を拡大した電位マッピング図であ
る。
【図6】静止誘導電器の巻線の構成を示す説明図であ
る。
【図7】静止誘導電器の線路端側から中性点端に至る巻
線高さと電位との関係を示す特性図である。
【図8】静止誘導電器の線路端側から中性点端に至る巻
線高さと電界との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
2…低圧巻線、3…高圧巻線、4…線路端、12…被覆
絶縁物、13a…直線スペーサ、14…コイル間スペー
サ、15…第1液ギャップ、16…コイル間液ギャッ
プ、17…タンク、23…コイル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性液体を入れたタンクと、このタン
    ク内に収納され、かつ絶縁被覆電線が巻回されたコイル
    よりなる低、高圧巻線と、これら低、高圧巻線間の主絶
    縁間及び低、高圧巻線の巻線間に配置される直線スペー
    サ、コイル間スペーサとを備えている静止誘導電器にお
    いて、前記低、高圧巻線を線路端側から複数個に分割
    し、この分割した低、高圧巻線の線路端側巻線の前記電
    線の被覆絶縁物及び線路端側の前記主絶縁間、巻線間に
    配置される直線スペーサ、コイル間スペーサが毛羽の発
    生を抑止した低誘電率の絶縁紙で形成されたものである
    ことを特徴とする静止誘導電器。
  2. 【請求項2】 前記線路端側の巻線に使用される電線の
    被覆絶縁物のうち少なくとも最外層が、前記毛羽の発生
    を抑止した低誘電率の絶縁紙で巻回被覆して形成された
    ものである請求項1記載の静止誘導電器。
  3. 【請求項3】 前記線路端側の主絶縁間、巻線間に配置
    される直線スペーサ、コイル間スペーサが、前記毛羽の
    発生を抑止した低誘電率の絶縁紙を厚紙とし、これを所
    定の形状に加工して形成されたものである請求項1記載
    の静止誘導電器。
  4. 【請求項4】 前記絶縁被覆電線が巻回形成されたコイ
    ルである円板コイルのうち前記線路端側のコイルが、前
    記毛羽の発生を抑止した低誘電率の絶縁紙で一括巻回被
    覆されたものである請求項1記載の静止誘導電器。
  5. 【請求項5】 前記毛羽の発生を抑止した低誘電率の絶
    縁紙が、芳香族ポリアミド繊維と芳香族ポリアミドパル
    プからなる混抄合成紙と全芳香族ポリアミドパルプ合成
    紙とを抄き合わせて抄造されたものである請求項1記載
    の静止誘導電器。
  6. 【請求項6】 前記毛羽の発生を抑止した低誘電率の絶
    縁紙が、パーフルオロカーボン液を含浸させた状態で比
    誘電率が3.2以下である請求項1記載の静止誘導電
    器。
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