JPH0676362U - 防食用ナット - Google Patents

防食用ナット

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JPH0676362U
JPH0676362U JP1580193U JP1580193U JPH0676362U JP H0676362 U JPH0676362 U JP H0676362U JP 1580193 U JP1580193 U JP 1580193U JP 1580193 U JP1580193 U JP 1580193U JP H0676362 U JPH0676362 U JP H0676362U
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JP
Japan
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nut
bolt
claw member
anticorrosion
nut body
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Pending
Application number
JP1580193U
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English (en)
Inventor
敏之 佐藤
保 山下
英重 本間
Original Assignee
株式会社スイケンテクノロジー
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボルトとナットとの螺合時に、ボルトのネジ
部に付着した付着物を良好に除去できるようにして、ボ
ルトのネジ部に付着した塗料や泥等の付着物を確実に除
去できるようにして、両者を良好に電気的導通状態で接
触せしめて、ボルトの防食を図ることを目的とする。 【構成】 鉄よりイオン化傾向の大きい低電位の金属か
らなるナット本体1がボルト6のネジ部7に螺合される
際に、該ネジ部7に付着した付着物を除去可能な爪部材
3が前記ナット本体1に設けられてなることを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は防食用ナット、さらに詳しくは所謂電気防食法を利用してボルトの防 食が図れるナットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種防食用ナットは亜鉛で構成されてなり、鋳鉄製のボルトとの螺合 時に該ボルトのネジ部に塗装された電気絶縁性の塗料を剥離せしめて両者が電気 的導通状態となるように構成したものが存在する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、通常ボルトとナットとのはめ合いは、両者の螺合作業が容易に 行えるように一定の遊びが設けられるため、上記従来の如く単にボルトを亜鉛か らなるナットに螺合するだけでは、ボルトの塗料を剥離するのは非常に困難であ り、特に塗料が軟質系のものである場合には殆ど塗料を剥離しえないという難点 があった。
【0004】 従って、ボルトとナットとが電気的導通状態で接触しない結果となり、防食用 ナットが用をなさずに、ボルトのネジ部等に腐食を生ぜしめるという大なる問題 点を有していたのである。
【0005】 それ故に、本考案は上記従来の問題点を解決するためなされたものであり、ボ ルトとナットとの螺合時に、ボルトのネジ部に付着した塗料や泥等の付着物を確 実に除去できるようにして、両者を良好に電気的導通状態で接触せしめて、ボル トの防食を図ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、上記課題を解決するために、本考案は鉄よりイオン化傾向の大きい低電 位の金属からなるナット本体1がボルト6のネジ部7に螺合される際に、該ネジ 部7に付着した付着物を除去可能な爪部材3が前記ナット本体1に設けられてな る防食用ナットである。
【0007】
【作用】
従って、上記構成を特徴とする防食用ナットに於いては、そのナット本体1に 爪部材3が設けられてなるために、これをボルト6に螺合する際には、該ボルト 6のネジ部7に付着した塗料,泥,錆等の付着物が前記爪部材3により確実に除 去されることとなる。
【0008】 その結果、ナット本体1とボルト6とが直接又は前記爪部材3を介して間接的 に電気的導通状態で接触するため、かかる防食用ナットを例えば海水や水道水、 さらには土壌等の電解質媒体中で使用した場合、ナットを構成する鉄よりイオン 化傾向の大きい低電位の金属からなるナット本体1が陽極となって流電し、よっ てボルト6側の流電が防止されるために、該ボルト6の防食が図れるのである。
【0009】
【実施例】
以下、本考案に係る防食用ナットの一実施例について図面に従って説明する。
【0010】 図1に於いて、1は亜鉛からなるキャップ状のナット本体を示し、その内周面 にはネジ部2が形成されてなる。
【0011】 3はナット本体1の一端面に凹設した座1aに装着されるリング状の鉄製爪部材 本体3aと、爪部材本体3の内周面に対向して突設される複数の爪体4とからなる 爪部材で、該爪体4の先端は鋭利な略V字状に形成されると共に、対向する爪体 4の先端部間の距離d1はナット本体1の内径d2と略同寸法に設定されてなり、且 つ前記爪部材本体3aはナット本体1の座1aの外方位置に所定間隔を有して突設さ れた突起1bを図1(ハ) のように圧潰せしめて固定される。
【0012】 本実施例に係る防食用ナットは以上のような構成からなり、かかる防食用ナッ トは例えば図2の如く土中に埋設される水道配管のフランジ部5,5を結合すべ く電気絶縁性等の塗料が塗装された鋳鉄製のボルト6等と共に使用される。
【0013】 そして、先ずボルト6に鉄製のナット8を締着してフランジ部5,5を確実に 接続してから、前記ナット本体1を螺合せしめるのであるが、この場合ナット本 体1の一端面に設けた爪部材3の爪体4が前記ボルト6のネジ部7の谷底に進入 して、たとえ谷底に塗装された塗料が軟質系のものであっても、これを確実に剥 離しつつ、ナット本体1のネジ部2とボルト6のネジ部7とが螺合することにな る。
【0014】 その結果、ボルト6とナット本体1との夫々のネジ部2,7が直接又は爪部材 3を介して電気的導通状態で接触するのである。
【0015】 従って、電解質である土壌に埋設される亜鉛製のナット本体1と鋳鉄製のボル ト1間には電位差が発生し、それに伴い電位差発生の陽極側たるナット本体1を 構成する亜鉛が亜鉛イオンとなって土壌中に流出してこのナット本体1のみが腐 食し、よって陰極側たる鋳鉄製のボルト6の腐食は防止されるのである。
【0016】 また、爪部材3は上記のような塗料の剥離だけではなく、ボルト6のネジ部7 に付着した泥や錆等を除去する機能をも具備するために、かかる付着物の存在に よって前記電気的導通状態の形成や螺合作業に支障を与えることもなくなる。
【0017】 さらに、本実施例に係る防食用ナットは全体の構成が非常に簡易であるため、 その製作も容易で且つ安価に行えるという実用的な利点も有する。
【0018】 尚、上記実施例に於いては、リング状に形成した爪部材本体3aの内周面に先端 が鋭利な略V字状の爪体4を突設して爪部材3を構成したが、かかる爪部材3の 各部の形状は決してこれに限定されるものではなく、例えば爪体4は図3(イ) の ように台形状に形成してもよい他、その具体的な数も問わない。
【0019】 また、図3(ロ),(ハ) の如くネジ部2を形成したナット本体1の内周面に凹溝9 を軸方向に設けると、かかる凹溝9内に爪部材3によってボルト6のネジ部7か ら除去された付着物が収容可能となる利点がある。
【0020】 さらに、爪部材3は必ずしもナット本体1の一端面側に設ける必要はない。
【0021】 また、ナット本体1の形状も上記実施例のキャップ状に限定されず、ネジ孔を 貫通形成した筒状に構成してもよい。
【0022】 尚、ナット本体1は亜鉛に限らず、例えばアルミニウムやマグネシウム等の金 属を使用することも可能であり、さらにはこれらの金属の合金を使用することも 可能である。要は、流電陽極となりうるような金属、即ちボルト6を構成する鉄 よりイオン化傾向の大きい低電位の金属であればよい。但し、電極電位の値の有 効性や長期使用可能性の見地からは、亜鉛又は亜鉛と少量のアルミニウムとの合 金の使用が望ましい。
【0023】 また、上記実施例では土中に埋設される水道配管のフランジ部5の結合に防食 用ナットを使用する場合について説明したが、防食用ナットの用途はこれに限ら ず、例えば海水や水道水中で使用することも可能である。要は、ボルト6が陰極 側に、且つ防食用ナットが陽極側となって電位差が発生しうるような電解質媒体 中で使用されればよい。
【0024】 その他、ナット本体1の形状等の具体的な構成も本考案の意図する範囲内に於 いて任意に設計変更自在である。
【0025】
【考案の効果】
叙上の様に、本考案はナット本体に爪部材を設けてなるため、該爪部材により ボルトのネジ部に塗装した塗料のみならず、泥や錆等の付着物を確実に除去でき ることとなる。即ち、従来のものでは困難であったナット本体とボルトとの螺合 時に於ける付着物の除去が可能となった。
【0026】 その結果、かかる両者が直接又は前記爪部材を介して間接的に電気的導通状態 で接触するため、所謂流電陽極方式での電位差発生により防食用ナットのみが腐 食し、ボルト側の腐食は防止されるという格別の効果を得るに至った。
【0027】 また、本考案に係る防食用ナットは上述したように極めて簡易な構成からなる ために、その製作が容易で且つ安価に行えるという実用的な効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る防食用ナットの一実施例を示し、
(イ) は平面図、(ロ) は同図(イ)のA−A線断面図、(ハ)
は要部拡大断面図。
【図2】使用状態を示す一部断面正面図。
【図3】他の実施例を示し、(イ) は爪部材の一部拡大平
面図、(ロ) は防食用ナットの平面図、(ハ) は同断面図。
【符号の説明】
1…ナット本体 2…ネジ部 3…爪部材 3a…爪部材本体 4…爪体 6…ボルト 7…ネジ部 9…凹溝

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄よりイオン化傾向の大きい低電位の金
    属からなるナット本体(1) がボルト(6) のネジ部(7) に
    螺合される際に、該ネジ部(7) に付着した付着物を除去
    可能な爪部材(3) が前記ナット本体(1) に設けられてな
    ることを特徴とする防食用ナット。
  2. 【請求項2】 前記爪部材(3) がリング状の爪部材本体
    (3a)と、該爪部材本体(3a)の内周面に突設される爪体
    (4) とからなる請求項1記載の防食用ナット。
  3. 【請求項3】 前記爪部材(3) の爪体(4) が、ナット本
    体(1) に螺合するボルト(6) のネジ部(7) の谷底に臨出
    するように構成されてなる請求項2記載の防食用ナッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記ナット本体(1) のネジ部(2) に、除
    去された付着物を収容可能な凹溝(9) が設けられてなる
    請求項1乃至3の何れかに記載の防食用ナット。
  5. 【請求項5】 前記ナット本体(1) が亜鉛又は亜鉛合金
    である請求項1乃至4の何れかに記載の防食用ナット。
JP1580193U 1993-03-31 1993-03-31 防食用ナット Pending JPH0676362U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242917A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Cosmo Koki Co Ltd ボルトの防食用金具
JP2002242874A (ja) * 2001-02-13 2002-08-28 Tsurumi Mfg Co Ltd 水中回転機械の電食防止構造
JP2010214993A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Honda Motor Co Ltd フューエルパイプの固定構造

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5812272B2 (ja) * 1981-04-28 1983-03-07 電気化学工業株式会社 4−ヒドロキシ−2−ピロリドンの製造法

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