JP3009397U - ボルトの防食用装置 - Google Patents

ボルトの防食用装置

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JP3009397U
JP3009397U JP1994011596U JP1159694U JP3009397U JP 3009397 U JP3009397 U JP 3009397U JP 1994011596 U JP1994011596 U JP 1994011596U JP 1159694 U JP1159694 U JP 1159694U JP 3009397 U JP3009397 U JP 3009397U
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JP1994011596U
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Inventor
繁 櫨山
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国産バネ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地中や水中等で使用される鉄製ボルトの防食
用装置に関し、普通のボルトをそのまま活用しながら既
設ボルトのおねじ表面が多少の錆、塗料で被覆されてい
る場合にも、ボルト本体と確実な電気的導通を得て流電
陽極方式による防食作用を営むボルトの防食用装置を提
供する。 【構成】 鉄よりイオン化傾向の大きい金属からなり、
且つボルト1のおねじに嵌合されたときボルト1と電気
的導通状態となる防食用金具2と、焼入鋼等の硬質材料
よりなり、且つ内径の最小寸法がボルト1の谷径と略等
しい刃部5が円周に形成されたワッシャ3と、そのワッ
シャ3を保持するナット4を有している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は例えば地中や水中で使用されるボルトの防食用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、金属の腐食現象は、水中に含まれる水素イオン、溶在酸素等の酸化剤 が金属表面で還元され、それと当量だけ金属がイオン化して失われて行くことを いう。
【0003】 この金属の腐食を防止する方法として、図1に図示する流電陽極方式が知られ ている。これは、被防食体たとえば鉄よりも電極電位が低電位の金属たとえば亜 鉛を流電陽極とし被防食体と流電陽極とを電気回路により導通状態となり、流電 陽極から被防食体に向かって防食電流が流れることにより、被防食体に生じる腐 食電流が相殺され被防食体を防食するものである。
【0004】 この防食技術を利用した防食用ボルトが、実開平2−78561号公報に開示 されている。この考案は、鉄製ボルト本体のねじ部または非ねじ部に、例えば亜 鉛よりなる防食用金具を外嵌して電気的導通状態とするものである。
【0005】 しかし、この従来例によれば、あらかじめ防食用金具の外嵌装着された複合型 ボルトを使用しなければならないので新規設備にしか実施できず、既設の多少腐 食が進行したボルトに付加的に実施しようとしても、ボルト表面が錆で覆われて いるため電気的導通状態が得られないという欠点がある。また既設のボルト、ナ ットは、その表面に防請塗料が塗布されており、この塗料層が電気的導通を阻害 する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
そこで本考案は、新設、既設のいずれの設備にも適用でき、従来より用いられ ている普通のボルトをそのまま活用しながら、ボルトのおねじ表面が多少の錆ま たは塗料で被覆されている場合にも、ボルト本体と充分な電気的導通が得られる 、新規なボルトの防食用装置の提供を解決課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための本考案のボルトの防食用装置は、鉄製ボルト1の防 食用であって、鉄よりイオン化傾向の大きい金属からなり、且つボルト1のおね じに嵌合されたときボルト1と電気的導通状態となる防食用金具2と、その防食 用金具2よりも硬質の材料からなり、且つボルト1のおねじに嵌合しながら進む ときボルト1の表層を切削する刃部が形成されたワッシャ3と、そのワッシャ3 を保持するナット4を有することにより特徴づけられる。
【0008】
【作用】
ワッシャつきのナット4をスパナ、レンチ等によりボルト1のおねじにねじ込 むとき、おねじ表面の錆、塗料層が切削除去される。その直後に、めねじの刻設 された防食用金具2が締結されるから、防食用金具2とボルト1との間に完全な 電気的導通状態が得られる。
【0009】
【実施例】
図2に本考案実施例の使用状態における縦断面図を示し、図3にワッシャ付き ナットをワッシャ側からみた正面図を示す。
【0010】 鉄製ボルト1に鉄製ナット6がねじ嵌合し、ボルト1のねじ部先端に防食用金 具2がねじ嵌合している。ナット4の一端面(ボルト1の頭部側端面)には刃部 5が形成されたワッシャ3が保持されている。防食用金具2は、ボルト材料より もイオン化傾向の大きい金属、換言すれば電極電位の低い金属、例えば、亜鉛、 鉛、アルミニウム、銅またはこれらと他の金属との合金より構成される。また、 ワッシャ3は、防食用金具2よりも硬い材料、好ましくは鉄、軟鋼よりも硬い材 料、例えば焼入鋼、硬鋼、超硬合金、セラミックス等で構成され、その内径(ひ ずみのない状態における内径の最小部分の寸法)は、ボルト1の谷径dと同等で あって、ナット4に刻設されているめねじの山径よりも若干小さいことが好まし い。この寸法dを好ましいとする理由は、刃部5によりボルト表面に付着する錆 、防錆塗料の削除を最大にするためであって、この寸法dよりも若干大きい場合 であっても、使用状態においては図7に示すように軸方向の押圧力Pが作用する ため、ボルト1と防食用金具2はねじ山の傾斜面全面で強く接触し、電気的導通 を低減させることがなく、十分に実用的である。
【0011】 ワッシャ3の形状は、図4(A)に示すように、C字形であって、鋼のような 弾性体より成り、その弾性復元力によりワッシャ内径が常にボルト1の外周に半 径方向の締付力を作用させるもの3aでもよく、図4(B)に示すように、リン グ形であってその内径に複数個の刃部5,5が形成されているもの3bでもよい 。 また、ナット外周形状は円柱体にレンチが係止する凹所の形成されたもので もよく、六角柱体であってもよい。
【0012】 本考案の防食用金具2は、図2に示すようなカップ状のもののほか、図5に示 すように両端面が開いており、ボルト1が貫通するものでもよい。 図6に本考案のさらに他の実施例を示す。これの特徴部分は防食用金具2の一 端面に、ボルト1の表層を切削する刃部が形成されたワッシャ3が保持されてい ることである。この実施例によれば、普通のボルトと普通のナットよりなる締結 具に付加して実施することができ、その際、既設のボルト表層に錆または塗料層 が付着している場合にも直ちに実施することができる。本考案におけるワッシャ 3の保持手段はかしめ止め、接着により実施することができる。
【0013】
【考案の効果】
本考案によれば、焼入鋼、硬鋼、超硬合金、セラミックス等の硬質材料より成 り、且つ、その内周に最小寸法がボルトの谷径と同等程度の刃部が形成されたワ ッシャがナットと一体化されているので、ナットをボルトにねじ込むだけでボル ト表面に付着している錆、防錆塗料が切削除去され、ナットとボルトの電気的導 通状態が確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本考案の防食原理説明図である。
【図2】は、本考案実施例の縦断面図である。
【図3】は、図2のワッシャ付きナット4をワッシャ側
からみた正面図である。
【図4】は、本考案のワッシャ3の変形実施例を示す正
面図である。
【図5】は、本考案の他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図6】は、本考案のさらに他の実施例を示す縦断面図
である。
【図7】は、本考案の作用説明図である。
【符号の説明】
1・・・・ボルト 2・・・・防食用金具 3・・・・ワッシャ 4・・・・ワッシャを保持するナット 5・・・・刃部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄製ボルト1の防食用であって、鉄より
    イオン化傾向の大きい金属からなり、且つボルト1のお
    ねじに嵌合されたときボルト1と電気的導通状態となる
    防食用金具2と、その防食用金具2よりも硬質の材料か
    らなり、且つボルト1のおねじとかみ合って進むときボ
    ルト1の表層を切削する刃部が形成されたワッシャ3
    と、そのワッシャ3を保持するナット4を有するボルト
    の防食用装置。
  2. 【請求項2】 ボルト1の防食用であって、鉄よりイオ
    ン化傾向の大きい金属からなり、且つボルト1のおねじ
    に嵌合されたときボルト1と電気的導通状態となる防食
    用金具2と、その防食用金具2よりも硬質の材料からな
    り、且つボルト1のおねじとかみ合って進むときボルト
    1の表層を切削する刃部が形成されたワッシャ3と、上
    記防食用金具2の一端面に上記ワッシャ3を保持する手
    段を有するボルトの防食装置。
  3. 【請求項3】 上記ワッシャ3の内径の最小寸法がボル
    ト1の谷径と同等程度である、請求項1または2に記載
    のボルトの防食用装置。
  4. 【請求項4】 上記ワッシャ3の材料が鉄よりも硬い材
    料で構成されている、請求項1または2に記載のボルト
    の防食用装置。
JP1994011596U 1994-09-19 1994-09-19 ボルトの防食用装置 Expired - Lifetime JP3009397U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013076434A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Suiken:Kk トルク管理機能付きネジ部材及びボルト用のトルク管理部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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