JPH0675759B2 - 連続鋳造における溶鋼注入制御方法 - Google Patents

連続鋳造における溶鋼注入制御方法

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JPH0675759B2
JPH0675759B2 JP62043652A JP4365287A JPH0675759B2 JP H0675759 B2 JPH0675759 B2 JP H0675759B2 JP 62043652 A JP62043652 A JP 62043652A JP 4365287 A JP4365287 A JP 4365287A JP H0675759 B2 JPH0675759 B2 JP H0675759B2
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/16Controlling or regulating processes or operations
    • B22D11/18Controlling or regulating processes or operations for pouring
    • B22D11/181Controlling or regulating processes or operations for pouring responsive to molten metal level or slag level

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、連続鋳造における溶鋼注入制御方法に係り、
特に、鋳造開始時のモールド内の溶融金属のレベル制御
に用いて好適な、タンデイツシユから流量調節手段を介
しモールドへ溶鋼を注入し、モールド内溶鋼レベルが鋳
片引抜きの開始設定レベルに達した段階をもつて鋳造を
開始する連続鋳造における溶鋼注入制御方法の改良に関
する。
【従来の技術】
連続鋳造においては周知の通り、第4図に示す如く、タ
ンデイツシユ1中に滞留した溶鋼2は、浸漬ノズル3を
通じてモールド4に注入され、このモールド4内で溶鋼
2は表面が凝固しシエルが形成されて鋳片5となり、こ
の鋳片5はピンチロール6により引抜かれる。又、この
ピンチロール6による引抜き開始の間に、モールド内溶
鋼レベルを所定値にまで達しさせ、その後溶鋼レベルを
所定値に維持する注入量制御が行われる。 このような連続鋳造設備において、鋳造開始を自動で行
う(以下オートスタートと称する)従来の方法を説明す
る。ここで、鋳造を開始するとは、モールド4内に溶鋼
2が注入され始め、これとほぼ同期して前記ピンチロー
ル6が駆動され始めて、これにより鋳片5が引抜かれ始
めることをいう。 この鋳造開始時において、例えば、モールド内溶鋼レベ
ルの制御が良好でなくその程度が軽い場合には、品質不
良が発生する。又、その程度が甚だしい場合には、モー
ルド4の上部より溶鋼2が溢れ出るオーバフローや、モ
ールド4の下部より鋳片5が破断して溶鋼2が流出する
ブレークアウトが発生する。これらオーバフローやブレ
ークアウトが一度発生すると、操業停止となる不都合の
他に、設備的被害や安全性の問題等の面における不都合
も甚大なものがある。 従つて、鋳造開始時におけるモールド内溶鋼レベルの制
御は重要となる。このことを考慮して、オートスタート
の制御技術が開発されてきている。 従来のオートスタートを第4図及び第5図を参照して説
明する。まず、制御系の構成を説明する。モールド4内
の溶鋼2のレベルはガンマ線レベル計14によつて検出さ
れる。又、モールド4内の溶鋼レベルを調節するモール
ドレベル調節計15は、前記ガンマ線レベル計14の出力信
号(以下実測レベルと称する)に基づいて、サーボアン
プ13に対し、設定スライデングノズル開度を出力するよ
うに構成されている。 前記サーボアンプ13は、油圧シリンダ9の位置検出器12
の信号と設定スライデングノズル開度の信号の突合せ結
果に基づいてサーボ弁10を制御するように構成されてい
る。 前記サーボ弁10は、油圧源11から油圧配管16を介して流
れる油量を調節して前記油圧シリンダ9の位置を制御す
るように構成されている。従つて、スライデングノズル
8の開度を設定スライデングノズル開度に等しくなるよ
うに制御することができる。 又、ピンチロール6の回転数を検出し、鋳込み速度制御
器18の信号に基づいて、ピンチロール駆動用モータ7を
制御し、演算器17の出力する前記設定されたノズル開度
から得られた注入量に見合つた設定鋳込み速度となるよ
うに制御するようにしている。 又、前記演算器17は、レベル調節計15にモールド内溶鋼
レベルの設定値を出力することも行つている。 次に、従来のオートスタートの制御方式を第4図及び第
5図を参照して説明する。 まず、浸漬ノズル3を介してモールド4内に溶鋼2が注
入され、モールド4内の溶鋼レベルが上昇する。このモ
ールド4内への溶鋼2の注入において、第5図に示され
るように、図中実線Aで示される前記実測レベルが制御
開始レベルy1に達するまでは、前記スライデングノズル
8の開度は一定あるいはフイードフオワード的に前記レ
ベル調節計15により制御されている。 前記実測レベルが制御開始レベルy1を越えると、これ以
降は、図中破線Bで示される設定レベルを次第に上昇さ
せ、鋳造中の所定レベルである最終目標レベルy2に修正
し、これにより溶鋼レベルを上昇せしめ、滑かに前記最
終目標レベルy2に達しめる。この間、モールド内溶鋼レ
ベルは、レベル調節計15によつて設定レベルに等しくな
るように制御されている。このようにしてオートスター
トが行われることになる。 また、モールドから鋳片の引抜きを開始した後、モール
ド内溶鋼レベルを所定値に安定化するために、例えば、
特開昭58−9757号公報において、レベル制御を開始した
時点で、スライデングノズルの開度を制御を開始する以
前のもの、即ち鋳造量とバランスする注入量が得られる
ような開度に切換える方法が開示されている。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、上記従来のいずれの方法を用いても、レ
ベル制御において必要とされる2つの機能である、 (1)鋳造量とバランスする注入量が得られるような開
度とする、 (2)実測レベルを滑かに且つ速やかに目標レベルに収
束させる、 ことを同時に実現することが困難であるという問題点が
ある。 即ち、従来法を、特にブルーム乃至、ビレツトを鋳造す
るようなモールドの断面積が小さい連続鋳造機に適用し
たところ、最終目標レベルに実測レベルが達するのが遅
くなり、又、第7図に示す如く、実測レベルが最終目標
レベルを越えて落着くオーバシユート、あるいは、第6
図に示す如く、実測レベルが最終目標レベルに達する前
に落着くアンダシユートが発生した。 このような最終目標レベルに実測レベルが達するのが遅
くなつたり、又、オーバシユートやアンダシユートが発
生するのは、技術的には、以下のような理由により説明
することができる。 前述したようにオートスタート時のスライディングノズ
ルの開度制御には上記(1)、(2)の2つの機能があ
る。特に、小断面のモールドの場合、前記オーバフロ
ー、ブレークアウト等を防止するために上記(1)の機
能が優先される。従つて、レベル調節計15のパラメータ
調整が上記(1)の機能を優先するように決定されてい
るためである。 このように上記(1)の機能を優先するような調整を行
うのは、以下の理由による。 まず、理由の1つとしては、溶融金属の品種、鋳造温
度、浸漬ノズルの予熱具合等によりモールド内の溶鋼レ
ベルの制御を開始した時点での注入量が変化し、鋳造量
とバランスするスライディングノズル開度を予め設定す
ることができないからである。 又、他の理由としては、モールドの断面積が小さい場合
には、注入量と鋳造量のわずかな不均衡が前記オーバフ
ロー、ブレークアウトにつながり易いためである。 従つて、上記のように(1)の機能を優先する調整を行
つた場合には、上記(2)の機能即ち、目標レベルに実
測レベルを収束させるということが困難になる。 即ち、具体的には、上記(1)の機能を優先する調節を
行つた場合には、スライディングノズルの開度は、鋳造
量と注入量とをバランスさせる開度に迅速になる。この
結果、モールド内の溶鋼レベルは安定し、ほとんど変化
しなくなる。この時たまたま、溶融金属のレベルが目標
レベルと異なる位置にある場合には、オフセツトを生
じ、極めてゆつくりとしか目標レベルに収束せず、前記
オーバシユートあるいはアンダシユートとなる。これ
は、特開昭58−9757号公報の技術でも、同様である。 以上のように、上記従来のオートスタート時における制
御方法によつては、レベル制御の2つの機能である、
(1)鋳造量とバランスする注入量が得られるような開
度とする機能、及び(2)実測レベルを滑かに且つ速や
かに目標レベルに収束させる機能を共に実現することが
困難であるという問題点がある。
【発明の目的】
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであつ
て、レベル制御における上記(1)、(2)の機能を共
に実現して、ブレークアウトやオーバフローの発生を抑
制し、且つ鋳片の品質を向上することのできる、連続鋳
造における溶鋼注入制御方法を提供することを目的とす
る。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、タンデイツシユから流量調節手段を介しモー
ルドへ溶鋼を注入し、モールド内溶鋼レベルが鋳片引抜
きの開始設定レベルに達した段階をもつて鋳造を開始す
る連続鋳造における溶鋼注入制御方法において、実測レ
ベルが制御開始レベル以下にある注入開始時は、前記流
量調節手段の開度を一定とする制御、又は、フイードフ
オワード制御を行い、実測レベルが制御開始レベルを越
えた時は、鋳造量とバランスする注入量が得られるよ
う、制御開始レベルを設定レベルとして前記流量調節手
段の開度をフイードバツク制御し、実測レベルの安定化
を待つて、設定レベルを徐々に上昇させつつ、該上昇設
定レベルに達するよう前記流量調節手段の開度をフイー
ドバツク制御すると共に、前記上昇設定レベルが最終目
標レベルに達した時は、該目標レベルを維持するよう前
記流量調節手段の開度をフイードバツク制御することに
より、前記目的を達成するものである。
【作用】
本発明においては、オートスタートの制御を2つの時期
に分け、まず最初に、上記(1の機能を実現する制御を
行い、次いで上記(2)の機能を実現する制御を行うよ
うにしている。 即ち、オートスタートの時期を前期と後期に分け、前期
においては、鋳造量とバランスする注入量が得られるよ
う、制御開始レベルを設定レベルとして流量調節手段の
開度をフイードバツク制御する。又、後期においては、
前期の制御による実測レベルの安定化を待つて、設定レ
ベルを徐々に上昇させつつ、該上昇設定レベルに達する
よう前記流量調節手段の開度をフイードバツク制御する
ようにしている。 従つて、レベル制御における上記2つの機能、即ち
(1)鋳造量とバランスする注入量が得られるような開
度とする機能、及び(2)実測レベルを滑かに且つ速や
かに目標レベルに収束させる機能を、上記(1)の機能
を優先させつつ共に実現することができる。 即ち、前期の制御において、溶鋼レベルの安定化を図る
時点で、前述したような問題点、つまり溶融金属の品
種、鋳造温度、浸漬ノズルの予熱具合等によりモールド
内の溶鋼レベルの制御を開始した時点での注入量が変化
し、これにより鋳造量とバランスするスライデイングノ
ズル開度を予め設定することができないという問題点を
解消し、続いて、後期の制御に移行することにより、オ
ーバシユート、アンダシユートへの変化を防止するもの
である。 これにより、モールド内の溶鋼レベルを安定化すること
ができ、オーバフロー、ブレークアウト等の発生を抑制
すると共に、鋳片の品質を向上することができる。
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明す
る。 なお、本実施例において、その制御装置は前記従来の制
御装置とほぼ同様であり、従来の制御装置と同一構成部
材には同一符号を付してその説明を省略する。 第1図に示す如く、本実施例の制御装置において従来の
ものと異なる点は、従来のレベル調節計15に代えて、3
台のレベル調節計15A〜15Cを備えていることである。こ
のように、3台のレベル調節計15A〜15Cを設けているの
は、後述する如く各制御ステージにおいてその制御パラ
メータが異なるからである。 前記3台のレベル調節計15A〜15Cの信号は、前記演算器
17の信号によつて切換えられ、前記サーボアンプ13に出
力される。 以下、本実施例の制御パターンを第2図を参照して説明
する。なお、第2図に示される制御パターンは断面270m
m×340mmの連鋳機に適用した場合のものである。 本実施例においては、オートスタートにおける前記2つ
の機能、即ち、(1)鋳造量とバランスする注入量が得
られるようなスライデイングノズル開度とすること、
(2)実測レベルを滑かに且つ速やかに目標レベルに収
束させることを、(1)の機能を優先させつつ共に実現
するために、オートスタートの制御を2つの時期に分
け、まず最初に(1)の機能を実現する制御を行い、次
いで、(2)の機能を実現する制御を行う。 即ち、オートスタートの時期を前期と後期に分け、前期
では、(1)の制御を行い易いようなPID(偏差を比
例、積分、微分した値を操作量とする制御動作)式のフ
イードバツク制御パラメータを用い、後期では、(2)
の制御を行い易いようなPID式フイードバツク制御パラ
メータを用いて、モールド内溶鋼レベルの制御を行い、
且つ前期では設定レベルを上昇させず、後期でのみ設定
レベルを上昇させ、目標とするレベルに到達させるよう
にする。 以下、具体的に説明する。 まず、実測レベルが制御開始レベル以下にあるときは、
前記した従来技術と同様にスライデングノズル8の開度
を一定とする制御、又はフイードフオワード制御を行
う。 次に、実測レベルが制御開始レベルを越えた場合には、
第2図に示す如く、前期の制御であるステージIの制御
を行う。 このステージIの制御は、制御開始レベルを設定レベル
とした制御であり、注入量及び鋳造量をバランスさせる
制御である。 ここで、前記制御開始レベルとは、制御が可能になつた
レベルを言う。即ち、レベル計14においては余りに下位
のレベルを計測することは不可能である。従つて、計測
の下限値を越えたレベルに達した段階からレベル計測が
可能となり、この可能となつた時のレベル、即ち下限値
より少し上位を取るレベルを制御開始レベルとしてい
る。 このステージIの制御においては、前記レベル調節計15
Aの信号を用いて制御するようにしている。 このレベル調節計15Aのパラメータ調整は以下のように
して行なわれている。即ち、比例帯Pを制御系が不安定
にならない範囲で小さく取る。又、積分時間Iを設定可
能な範囲で大きく取る、あるいは用いない。更には、微
分時間Dをノイズを拾わない範囲で大きく取る。 このように各パラメータを決定することにより、鋳造量
とバランスする注入量を供給するスライデングノズルの
開度を速やかに与える制御が可能となる。 このステージIの制御において、タイマカウントアツプ
により一定時間経過した時点、又はこれに加えて実測レ
ベルの変動がある値を下回つた時点(安定した時点)
で、後期の制御であるステージIIの制御を開始する。 このように、一定時間経過後あるいは実測レベルの変動
がある値を下回つた安定した時点で後期の制御を開始す
るのは、以下の理由による。 スラブ連鋳機と比べてブルーム連鋳機は一般にモールド
の断面積が小さく、モールド内への溶鋼注入開始後の溶
鋼レベルの上昇が急である。従つて、厳密なレベル制御
を行う必要がある。一方、スライデングノズル8の開度
制御において、各ノズル8の開度差によるばらつきも生
じ易く、このばらつきがレベル制御に影響する。 従つて、ステージIにおいては、ノズル開度の誤差等が
実測レベルに従う開度制御により吸収されるように、レ
ベルの安定を待ち、その後、次の後期の制御であるステ
ージIIの制御に移行するようにしている。 このステージIからステージIIへの切換えは、前記演算
器17により行われる。即ち、演算器17はサーボアンプ13
へ出力する信号をステージIのレベル調節計15Aのもの
からステージII用のレベル調節計15Bのものへと切換え
る。これにより、ステージII用のレベル調節計15Bによ
りステージIIの制御が行なわれることになる。 このステージIIにおけるレベル調節計15Bのパラメータ
調整は以下のようにして行われる。即ち、積分時間Iを
可能な限り小さく取る。又、比例帯Pを前記積分時間I
を可能な限り小さく取つた影響から不安定とならないよ
うに大きく取る。更には、微分時間DはこのステージII
においては用いない。 このようなパラメータに決定されることにより、ステー
ジIIにおいては実測レベルを滑かに且つ速やかに目標レ
ベルに収束することができる。 このステージIIにおいてタイマがカウントアツプし所定
時間経過した後は、ステージIIの制御を終了して、定常
状態の制御に移行する。この移行は、ステージII用のレ
ベル調節計15Bから定常状態用のレベル調節計15Cに演算
器17により切換えることで行われる。 なお、前出第2図に示される制御パターンにおいては、
上記各レベル調節計におけるパラメータを次のように決
定している。即ち、ステージI用のレベル調節計15Aに
おいては、比例帯P=250%、積分時間I;不使用、微分
時間D=1秒とし、ステージII用レベル調節計15Bにお
いては、比例帯P=500%、積分時間I=10秒、微分時
間D;不使用とした。又、ステージIの時間は、タイマに
より20秒とした。又、ステージIIにおける設定レベルys
の上昇は、次式を用いて40秒間行うことにした。 ys=(y1−y2)e- t/10+y2 …(1) ここで、y1は制御開始レベル、y2は目標レベル、tは時
間(秒)を示す。このステージIIにおいて、上記(1)
式による設定レベルysの上昇の後に更に10秒間ステージ
IIの制御を続け、この後定常状態のレベル調節計15Cに
切換えた。 この結果、第2図に示す如く、ステージIにおいては、
設定レベルよりも若干高いレベルで実測レベルが安定
し、ステージIIにおいては、ほぼ設定レベル通りに実測
レベルが上昇し、極わずかにオーバシユートして、ステ
ージIIの終了時点ではほぼ目標レベルに収束した。従つ
て、オートスタート時におけるモールド内溶鋼レベルを
安定的に制御することができた。 第3図に、本発明の効果として、制御開始してから60秒
後の目標レベルと設定レベルとの偏差の月平均の推移を
示す。同図からも明らかなように、本発明を2ヶ月ぐら
い実施し、各ステージにおけるパラメータの調整が進む
と、実施前はその偏差が15mm前後であつたものが2〜3m
mとなり、大きく改善されていることがわかる。 次に、本発明の操業上の効果を表にして示す。 上記表はブレークアウト、オーバフロー、スタート失
敗、及び最ボトム不良率の各項目に付き、本発明実施前
と実施後に分けてその発生率を示したものである。な
お、スタート失敗とは、オペレータが危険と判断して鋳
造を停止した場合を言い、最ボトム不良率とは、鋳込み
スタート時における鋼片の不良率を言う。 又、上記表において実施前とは、本発明実施前1年間の
平均値を言い、実施2ヶ月以降とは、本発明実施後の2
ヶ月以降6ヶ月間の平均値を言う。 上記表からも明らかなように、極めて安定した操業開始
が可能となり、ブレークアウト、オーバフローの事故発
生もほとんどなくなつた。更には、鋳造開始時点におけ
るモールド内溶鋼レベルが安定して、鋼片の品質を向上
することができた。 又、本発明の実施により、鋳造開始時の自動化の水準が
向上して、従来のようにオペレータがつきつきりで操業
する必要がなくなり、省力化を達成することができた。 なお、上記実施例において、各ステージにおける制御を
行うため3台のレベル調節計15A〜15Cを設けたが、本発
明はこれに限定されることなく、3台のレベル調節計を
設ける替わりに、前記演算器17とレベル調節計15A〜15C
が一体となつたマイクロコンピユータからなるいわゆる
マルチループコントローラによつて各ステージの制御を
行うものとしてもよい。 又、上記実施例において、モールド内の溶鋼レベルを制
御するためにモールドへ溶鋼を注入する際、流量調節手
段としてスライデングノズル8を用いるものとされた
が、本発明はこれに限定されることなく、前記スライデ
ングノズル8に替えて、ストツパエースリーブ等の他の
流量調節手段としてもよい。 又、上記実施例において、モールド4内溶鋼レベルを検
出するものとして、ガンマ線レベル計14が用いられた
が、本発明はこれに限定されることなく、渦電流を利用
したものや、熱電対を利用したものを用いるものとして
もよい。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、鋳造量とバランス
する注入量が得られるような開度に早期に設定すること
ができ、且つ実測レベルを滑かに且つ速やかに目標レベ
ルに収束させることができ、ブレークアウト、オーバフ
ロー等の事故発生を抑制しつつ、極めて安定した鋳造開
始を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る連続鋳造における溶鋼注入制御
方法の実施例を示す一部ブロツク線図を含む正面図、第
2図は、同実施例における設定レベルと実測レベルとの
変化を示す線図、第3図は、本発明の効果を説明するた
めの、時間変化に伴う偏差の推移を示す線図、第4図
は、従来の連続鋳造設備を示す一部ブロツク線図を含む
正面図、第5図乃至第7図は、従来の制御方法の一例を
示す線図である。 1……タンデイツシユ、2……溶鋼、 3……浸漬ノズル、4……モールド、 5……鋳片、6……ピンチロール、 8……スライデングノズル(流量調節手段)、 9……油圧シリンダ、10……サーボ弁、 12……位置検出器、13……サーボアンプ、 14……レベル計、 15、15A〜15C……レベル調節計、 17……演算器、18……鋳込速度制御器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩村 忠昭 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭58−9757(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンデイツシユから流量調節手段を介しモ
    ールドへ溶鋼を注入し、モールド内溶鋼レベルが鋳片引
    抜きの開始設定レベルに達した段階をもつて鋳造を開始
    する連続鋳造における溶鋼注入制御方法において、 実測レベルが制御開始レベル以下にある注入開始時は、
    前記流量調節手段の開度を一定とする制御、又は、フイ
    ードフオワード制御を行い、 実測レベルが制御開始レベルを越えた時は、鋳造量とバ
    ランスする注入量が得られるよう、制御開始レベルを設
    定レベルとして前記流量調節手段の開度をフイードバツ
    ク制御し、 実測レベルの安定化を待つて、設定レベルを徐々に上昇
    させつつ、該上昇設定レベルに達するよう前記流量調節
    手段の開度をフイードバツク制御すると共に、 前記上昇設定レベルが最終目標レベルに達した時は、該
    目標レベルを維持するよう前記流量調節手段の開度をフ
    イードバツク制御することを特徴とする連続鋳造におけ
    る溶鋼注入制御方法。
JP62043652A 1987-02-26 1987-02-26 連続鋳造における溶鋼注入制御方法 Expired - Fee Related JPH0675759B2 (ja)

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