JPH0675241A - 表示素子 - Google Patents

表示素子

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JPH0675241A
JPH0675241A JP22750092A JP22750092A JPH0675241A JP H0675241 A JPH0675241 A JP H0675241A JP 22750092 A JP22750092 A JP 22750092A JP 22750092 A JP22750092 A JP 22750092A JP H0675241 A JPH0675241 A JP H0675241A
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JP
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layer
liquid crystal
polymer
display element
electrode
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JP22750092A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kobayashi
英和 小林
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 明るいコントラストの良好な表示素子を作製
する。さらに反射型大容量フルカラーディスプレイを作
製する。 【構成】 液晶と高分子を互いに分散した第1層と、液
晶と2色性色素を含む第2層及び反射層から表示素子を
構成する。さらにカラーフィルター、アクティブ素子を
組み合わせる。 【効果】 高分子中に色素が含有されないため、極めて
明るくコントラストが高い。また反射型であるので低消
費電力であり電池駆動の装置の場合動作時間を長くする
ことができる。さらに明るい大容量カラー表示が可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶を互いに分散させ
た高分子分散型液晶表示素子に関し、テレビ、コンピュ
ータディスプレイなどマンマシンインターフェイスに応
用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年社会生活の場へのコンピュータの導
入にともない、マンマシンインターフェイスの開発が加
速されている。特にディスプレイの分野が最も開発が急
がれるところであるが、いまだに偏光板を2枚用いた表
示の暗いツイストネマチック型液晶表示素子に頼ってい
るのが現状である。そこで最近高分子分散型液晶表示素
子が開発されてきた。この方式は偏光板を用いないため
に入射光を効率よく用いることができる。特に2色性色
素を混合したモードでは反射型として用いた際の見栄え
は特筆すべき物である。たとえばFergasonは2
色性色素入り液晶をカプセル化して高分子中に分散して
いる(特公平3−52843など、以下マイクロカプセ
ル型ノーマルPDLCと呼ぶ)。
【0003】またDoaneらは2色性色素入り液晶と
高分子前駆体を混合し、後で重合することにより液晶と
高分子をスポンジ状に相分離して表示素子を作製する方
法を提案している(特開昭61−502126など、以
下重合型ノーマルPDLCと呼ぶ)。またフィリップス
社のHikmetらは液晶状態をとる高分子前駆体を用
い、液晶と混合した状態で紫外線を照射することにより
高分子を配向した状態で形成しゲルネットワークのなか
に液晶が含まれる構造の表示素子を作製している(Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.,1992,V
ol.213,pp.117−131、以下ネットワー
ク型配向型PDLCと呼ぶ)。この方法ではさきに示し
たモードと異なり、電界印加で白く散乱する。一方、わ
れわれは高分子を配向した状態で粒子状に形成する技術
を独自に開発している(特願平2−321779など、
以下粒子配向型PDLCと呼ぶ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの表示
モードについても十分な明るさ、たとえばコピー紙並の
表示を実現していない。また明るくカラー化できる技術
は開示されていない。そこで本発明の目的とするところ
は、散乱−透過を切り替えるモードの表示素子をさらに
明るくして、なおかつカラー化する方法を提供するとこ
ろにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の表示素子は、液
晶と高分子を互いに分散させた表示素子において、液晶
と高分子が互いに分散した層を第1層とし、2色性色素
を含有した液晶層を第2層として第1層と第2層および
反射層からなることを特徴とする。また前記高分子が配
向していることを特徴とする。また上記第1層、第2層
あるいは反射層の少なくともいずれかの層にカラーフィ
ルターを挿入したことを特徴とする。また上記第1層、
第2層及び反射層の配置が入射光側から第1層、第2
層、反射層の順であることを特徴とする。また上記第1
層、第2層及び反射層の配置が入射光側から第2層、第
1層、反射層の順であることを特徴とする。また上記第
1層、第2層にアクティブ素子(たとえば2端子素子あ
るいは3端子素子など)を配置したことを特徴とする。
また前記第1層と第2層を同1の駆動用ドライバーで駆
動することを特徴とする。以下、実施例により本発明の
詳細を示す。
【0006】
【実施例】
(実施例1)本実施例では、第1層と第2層及び反射層
を組み合わせた場合について例を示す。図1に本実施例
の表示素子の断面図を示す。第1層について説明する。
基板1及び基板8上に電極2及び電極7を形成し、その
上に配向処理を施した。この2枚の基板を電極側を内側
にして間隙5ミクロンを保って固定して空パネルとし
た。第2層についてもまったく同様にして空パネルを作
製した。ただし第2層の間隙は10ミクロンとした。
【0007】次に第1層に封入する液晶混合物及び重合
について説明する。用いる高分子前駆体はビフェニルメ
タクリレート、液晶はRDP00536(ロディック社
製、カイラル成分としてS−1011を0.75%混
合)を用い、それぞれを1:9で混合した。この液晶混
合物をさきに示した第1層に封入して、液晶相にて紫外
線を照射して液晶と高分子を相分離した。
【0008】次に第2層に封入する液晶について説明す
る。液晶としてRDP00536、2色性色素としてS
−344(三井東圧染料社製)を1%、カイラル成分と
してS−1011を0.5%混合した液晶混合物を第2
層の空パネルに封入した。こうして作製した第1層と第
2層を重ねて反射層20を設けて図1とした。
【0009】この素子の電気光学特性を図2(実線)に
示した。従来例として色素混合型配向型PDLCの電気
光学特性も示した(図2破線)。明らかに反射率が向上
している。これは高分子中に2色性色素が混入しないた
めと考えられる。
【0010】次に第1層と第2層の配置を逆にした例を
示す(図3)。製造方法は先に示した方法とほとんど同
じであり、第1層と第2層を逆に配置しただけである。
【0011】この素子の電気光学特性は図2の実線とほ
とんど同じであるが、白い表示の視角依存性がほとんど
ない。また、色素を含有した層が手前にあるためコント
ラストが向上している。
【0012】ここで用いる液晶は、第1層については誘
電異方性が正でも負でも良い。ただし誘電異方性が正の
液晶を用いた場合は、基板表面の配向処理は水平配向処
理とし、誘電異方性が負の液晶を用いた場合は、基板表
面の配向処理は垂直配向処理とする。いずれにしても第
2層では誘電異方性が正の液晶を用いる。第1層で用い
る液晶は屈折率異方性ができるだけ大きいものを用いる
ことが望ましい。第1層よりも第2層の方が駆動電圧が
低くなりがちであるため、第2層の液晶層を厚めに設定
するか、駆動電圧の高い液晶を第2層に用いることが望
ましい。
【0013】ここで用いる高分子前駆体はここに示した
ような比較的短い分子構造の他、Hikmetらが用い
ているような比較的分子長の長い液晶性を示すようなも
のも用いることができる。要するに液晶と混合してなお
液晶性を示すことのできる化合物であって、液晶と同程
度の屈折率及び屈折率異方性を持つものなら用いること
ができる。
【0014】2色性色素は様々な色素を用いることがで
きるが、2色比の大きなものが望ましい。また、紫外線
を用いて重合させるため紫外線領域で光吸収の小さいも
のが望ましい。
【0015】カイラル成分については第1層については
加えた方が散乱度が大きくなり明るくなる。しかし余り
入れすぎると駆動電圧が高くなる。だいたいS−101
1で0.3%から3%程度が望ましいがカイラル成分の
旋回能により最適化する必要がある。第2層については
コントラストを高めるためにカイラル成分を入れた方が
よい(0.1%から3%程度が望ましい)。
【0016】反射層については入射光側から一番遠い電
極を反射性の材料(たとえばアルミニウム)で作ること
が望ましい。もちろん電極と反射層を別にしても良い。
【0017】高分子前駆体の重合条件は、紫外線を用い
るほか、電子線を用いることもできる。また高分子前駆
体の重合部を熱重合性のものに替えれば熱を加えて重合
させることもできる。いずれの場合も重合開始剤あるい
は増感剤を用いることができる。液晶/高分子層の厚さ
は、第1層は3から15ミクロン、第2層は第1層のし
きい電圧同程度のしきい電圧になるように決めれば良
い。もちろん第2層が厚くなれば第2層に混合する2色
性色素の量を減らして明るさのバランスをとる。
【0018】第1層と第2層を別々のパネルとして説明
したが、軽量化の観点から第1層と第2層の間の基板を
減らすことができる。
【0019】(実施例2)本実施例では第1層と第2層
及び反射層の組み合わせで、入射光側から第2層、第1
層、反射層の順で配置してかつ液晶/高分子にノーマル
PDLCを用いた例を示す。
【0020】まずマイクロカプセル型ノーマルPDLC
について説明する。第1層について説明する。基板1及
び基板8上に電極2及び電極7を形成した。この2枚の
基板を張り合わせないで用いた。第2層についてもまっ
たく同様にして2枚の基板を用意して、さらに電極上に
垂直配向処理を施し、間隙10ミクロンを保って電極を
内側にして固定した。
【0021】次に第1層に入れる液晶/高分子について
説明する。液晶はRDP80616、高分子はポリビニ
ルアルコールの水溶液として両者を混合し激しく撹はん
した。これを先に用意した基板の電極側に塗布し、よく
乾燥して電極を内側にして張り合わせた。この時両基板
に溶液を塗布しても良い。張り合わせるとき真空中で張
り合わせると気泡が入らない。
【0022】次に第2層であるが、液晶はRDP007
75(ロディック社製)を用い、2色性色素はS−42
8(三井東圧染料社製)を1%混合した。これを先の空
パネルに封入した。こうして作製した第1層と第2層及
び反射層20を組み合わせ、電気光学特性を測定した
(図4実線)。従来例として第1層のみで液晶層に2色
性色素を混合し、反射板として無指向性の反射板を用い
た例を図4破線で示した。格段に明るくなっていること
がわかる。
【0023】ここで用いる高分子は親水性溶媒たとえば
水によく溶けて液晶に溶けにくいものたとえばポリアク
リルアミドなどでも用いることができる。溶媒は水でな
くてもたとえばメタノールなども場合によっては用いる
ことができる。またマイクロカプセル型ではないが、親
水性でない高分子たとえばエチルセルロース、ポリスチ
レン、ナイロンなど液晶に溶けたり、液晶との共溶媒に
溶解するものであれば、加熱して相溶させて冷却して相
分離したり、溶媒を蒸発して相分離することもできる。
さらに液晶が電界方向に応答したときの電界方向からみ
た屈折率すなわち常光屈折率と高分子の屈折率がほぼ等
しいことが望ましい。
【0024】次に重合型ノーマルPDLCの例を示す。
まず空パネルについてだが、第1層については実施例1
の空パネルとほぼ同じであるが、配向処理はしていな
い。第2層については実施例2の先に示した空パネルを
そのまま用いた。第1層に用いる高分子前駆体はM62
00(東亜合成社製)、液晶はRDP10248(ロデ
ィック社製)それぞれ1:4で混合して空パネルに封入
した。そして紫外線を照射して重合した。第2層は本実
施例の先の方法で作製した。電気光学特性を図5実線に
示した。従来例として、第1層のみで液晶層に2色性色
素を混合し、反射層を配置した場合の例を図5破線で示
した。格段に明るくなっている。
【0025】ここで用いる高分子前駆体は、液晶と相溶
し重合した時点で液晶と相分離すること、さらに液晶が
電界方向に応答したときの電界方向からみた屈折率すな
わち常光屈折率と高分子の屈折率がほぼ等しいことが望
ましい。
【0026】以上2つの例を挙げたが両方の例について
共通して、2色性色素はここに示したもの以外でも同様
に用いることができる。液晶/高分子層の厚さは実施例
1と同様に決めれば良い。ここで用いる液晶は第1層に
ついてはできるだけ複屈折性が大きいものが望ましい。
第2層については誘電異方性が負のものであって電圧印
加時のしきい特性が第1層の特性に近いものが好まし
い。
【0027】次に入射光側から第1層、第2層、反射層
の順で配置した例を示す。図6に電気光学特性を示し
た。実線がマイクロカプセル型、破線が重合型の特性を
示す。
【0028】先の例に比べコントラストがわずか低下し
ていることがわかる。
【0029】第1層と第2層を別々のパネルとして説明
したが、軽量化の観点から第1層と第2層の間の基板を
共通にして基板を減らすことができる。
【0030】反射層については入射光側から一番遠い電
極を反射性の材料(たとえばアルミニウム)で作ること
が望ましい。もちろん電極と反射層を別にしても良い。
【0031】(実施例3)本実施例では実施例1及び実
施例2についてさらにカラーフィルター3を組み合わせ
た例を示す。図7に本実施例の表示素子の1部断面図を
示した。実施例1および実施例2で用いた液晶及び高分
子あるいは高分子前駆体をそのまま用いることができ
る。ただ、これらを封入するパネルにカラーフィルター
3が形成されている。カラーフィルター3を形成する場
所は反射層より入射光側であればどこでもよい。ただし
電極と液晶層の間に入れると駆動電圧が高くなる。図7
では第1層の入射光側に設けた。このほか第1層、第2
層それぞれの入射光側あるいは反射層側、さらにそれぞ
れについて液晶と電極の間あるいは電極と基板の間、お
よび第2層と反射層の間も考えられる。用途及び製造の
容易さで選ぶ必要がある。カラーフィルター3には赤青
緑の3色を用いたが、他の色、たとえばイエロー、シア
ン、マジェンタなどでもよく、3色分割でなくても良
い。このカラーフィルター3は、PDLCを紫外線重合
で作製する場合で、かつ第1層より入射光側に配置する
場合には紫外線をできるだけ吸収しない材料で作る必要
がある。この空パネルに実施例1の配向型PDLCの原
料を封入して紫外線を照射して図7とした。この表示素
子で赤青緑それぞれを独立に駆動することにより様々な
色を表現することができた。明るさは白い紙の6割程度
であったので、従来困難であった反射型カラー表示素子
を作製することが可能である。
【0032】第1層と第2層を別々のパネルとして説明
したが、軽量化の観点から第1層と第2層の間の基板を
共通にして基板を減らすことができる。
【0033】(実施例4)本実施例では実施例1から実
施例2についてさらにアクティブ素子を組み合わせた例
を示す。まずアクティブ素子としてMIM素子を用いた
例を示す。
【0034】図8に実施例1及び実施例2についてMI
M素子を組み合わせた表示素子の1部断面図を示した。
ここでは入射光側から第1層、第2層、反射層とした例
を示す。第1層及び第2層どちらにもMIM素子を配置
した。MIM素子基板について説明する。まず基板11
に電極としてタンタル層9を形成し、この表面を酸化し
て絶縁層12とする。さらにこの上に画素電極13を形
成した。画素電極13は反射層も兼ねる場合には反射性
電極材料を用いる(ここでは第2層について反射電極を
形成した)。画素電極上にMIM素子を保護するための
層を設けても良い。次にMIM素子基板の対向基板1と
8上に透明電極2と7を形成した。こうして作製した基
板を図8のように配置した。第1層の液晶/高分子層の
厚さは5ミクロン、第2層の液晶層の厚さは10ミクロ
ンとした。厚さの制限については実施例1に同じであ
る。次に第1層及び第2層に封入する材料であるが、液
晶/高分子層は実施例1及び実施例2のすべての条件を
用いることができる。ただし液晶および高分子は比抵抗
のできるだけ大きいものを用いる必要がある。
【0035】このようにして図8のような表示素子を作
製した。画素数640×480、反射率50%、コント
ラスト20:1の大容量反射型モノクロディスプレイを
作製できた。
【0036】ここでは2枚の基板にそれぞれMIM素子
を形成したが、MIM素子を1つの層内で入射光側ある
いは反射層側どちらに配置しても良く、また1枚の基板
の両面にアクティブ素子を形成することもできる(図
9)。こうすればMIM素子を2組作るために1組分の
行程数ですむのでコストを従来並に抑えることができ
る。 ここでは液晶駆動用ドライバー19を節約するた
めに第1層と第2層を同1ドライバーで駆動している
が、もちろん第1層と第2層を別々のドライバーで駆動
しても構わない。
【0037】ここでは入射光側から第1層、第2層、反
射板の順に配置したが、もちろんこの逆でも構わない
(たとえば図9)。
【0038】図8では基板11と基板1を張り合わせて
いるが、これらの基板を1枚とする事ももちろんでき
る。
【0039】また本実施例ではアクティブ素子としてM
IM素子を用いたが他の構成のMIM素子、同様にTF
T素子、強誘電体を用いたアクティブ素子なども用いる
ことができる。特にTFT素子を用いた場合の実施例
は、実施例5において作製した空パネル(カラーフィル
ターは形成しない)に実施例1あるいは実施例2で説明
した液晶混合物を封入すれば作製することができる。
【0040】(実施例5)本実施例では実施例3につい
てさらにアクティブ素子を組み合わせた例を示す。
【0041】まずアクティブ素子としてTFT素子を用
いた例を示す。図10に本実施例の表示素子の1部断面
図を示した。第1層及び第2層どちらにもTFT素子を
配置した。TFT素子基板について説明する。まず基板
11表面にゲート電極15を形成して、その上にゲート
絶縁層18を設けて、さらに半導体層16、ドレイン電
極17、ソース電極14、画素電極13を形成した。画
素電極上にTFT素子を保護する層を設けても良い。次
に入射光側の対向基板1にカラーフィルター3を形成
し、その上に透明電極2を形成した。反射層側の対向基
板8には反射性の電極7を形成した。こうして作製した
基板を図10のように配置した。第1層の液晶/高分子
層の厚さは5ミクロン、第2層の液晶層の厚さは10ミ
クロンとした。厚さの制限については実施例3に同じで
ある。次に第1層及び第2層に封入する材料であるが、
液晶/高分子層は実施例3のすべての条件を用いること
ができる。ただし液晶および高分子は比抵抗のできるだ
け大きいものを用いる必要がある。このようにして図1
0のような表示素子を作製した。画素数640×48
0、反射率50%、コントラスト20:1の大容量反射
型カラーディスプレイを作製できた。ここでは液晶駆動
用ドライバーを節約するために第1層と第2層を同1ド
ライバーで駆動しているが、もちろん第1層と第2層を
別々のドライバーで駆動しても構わない。
【0042】ここでは1枚の基板の両面にTFT素子を
形成した。こうすればTFT素子を2組作るために1組
分の行程数ですむのでコストを従来並に抑えることがで
きる。もちろん2枚の基板にそれぞれTFT素子を形成
したものを用いることもできる(図11)。その際、ア
クティブ素子を1つの層内で入射光側あるいは反射層側
どちらに配置しても良い。
【0043】ここでは入射光側から第2層、第1層、反
射板の順に配置したが、もちろんこの逆でも構わない
(たとえば図11)。
【0044】また本実施例ではアクティブ素子としてT
FT素子を用いたが他の構成のTFT素子、同様にMI
M素子、強誘電体を用いたアクティブ素子なども用いる
ことができる。特にMIM素子を用いた場合の実施例
は、実施例4において作製した空パネルに実施例3で説
明した液晶混合物を用い、さらに基板に実施例3に従っ
てカラーフィルターを形成すれば作製することができ
る。
【0045】(実施例6)ここでは第2層にカイラル成
分を入れない例を示す。ここで示す実施例は他に示した
すべての実施例で用いることができるが、説明の簡便さ
から実施例1を引用して説明する。用いる液晶/高分
子、基板類は実施例1と同じものを用いた。
【0046】まず入射光側から第1層、第2層、反射板
の順で配置する例を示す。図12にここでの表示素子の
1部断面図を示した。反射層の手前に波長補正板10を
入れてある。第2層にはカイラル成分を入れずに配向方
向を1方向にしてある。この方向に対して波長補正板の
光軸を45度傾けて配置した。第2層に入射する光は2
つの偏光成分に分けて考えることができ、1つの偏光成
分は第2層の2色性色素により吸収される。
【0047】一方、第2層を通過する偏光成分は反射層
で反射して帰ってくる時には波長補正板により偏光方向
を90度ねじられて再び第2層に入射するため第2層で
有効に吸収される。このため電界を印加しない状態での
黒さをより沈めることができる。ここでは第2層の配向
方向を1方向としたが上下基板で配向方向をねじっても
よい。このとき波長補正板の光軸を合わせ直す場合があ
る。
【0048】次に入射光側から第2層、第1層、反射板
の構成について例を示す(図13参照)。ここでは波長
補正板を用いない。すなわち第1層に波長補正板の役割
をしてもらうのである。△n・d=530nm(緑の
光)/4なる式(△nは波長補正板の複屈折率、dは波
長補正板の厚さ)からすれば△nは0.2(1方向に液
晶が配向した場合)であるので液晶/高分子層の厚さd
は0.7ミクロン程度となる。これでは十分な散乱は得
られないので液晶/高分子層にカイラル成分を混合し見
かけ上の△nを0.02程度にするとdは7ミクロンと
なり、十分な散乱が得られ、かつ電界を印加しないとき
には十分な黒が得られた。このときの第2層と第1層の
配向方向の位置関係は先の波長補正板を用いた例と同じ
である。
【0049】ここで電極7に反射性の電極を用いれば反
射層20は必要ない。
【0050】以上の例は、第2層に誘電異方性が負の液
晶を用いた場合にも同様に用いることができる。この時
には、垂直配向処理すると同時にわずか1方向に水平配
向処理を施しておけば、電界を印加したときに液晶が倒
れる方向を規定できるのでここでの実施例を用いること
ができる。
【0051】第1層と第2層を別々のパネルとして説明
したが、軽量化の観点から第1層と第2層の間の基板を
減らすことができる。
【0052】以上、すべての実施例について表示素子表
面にノングレア処理するか、無反射コートするとさらに
見やすくなる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、液晶
と高分子を互いに分散した第1層と、液晶と2色性色素
を含む第2層及び反射層から表示素子を構成することに
より明るいコントラストの良好な表示素子を作製するこ
とができるようになった。さらにカラーフィルター、ア
クティブ素子を組み合わせることにより明るい反射型大
容量フルカラーディスプレイを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における表示素子の断面を簡
単に示す図である。
【図2】本発明の実施例1における表示素子の電気光学
特性を示す図である。実線は本実施例を示す図であり、
破線は従来例を示す図である。
【図3】本発明の実施例1における表示素子において、
第1層と第2層の配置を逆にした例を示す図である。
【図4】本発明の実施例2におけるマイクロカプセル型
表示素子の電気光学特性を示す図である。実線は本実施
例を示す図であり、破線は従来例を示す図である。
【図5】本発明の実施例2における重合型PDLC表示
素子の電気光学特性を示す図である。実線は本実施例を
示図であり、破線は従来例を示す図である。
【図6】本発明の実施例2における表示素子において、
第1層と第2層を逆にした場合の電気光学特性を示す図
である。実線がマイクロカプセル型、破線が重合型の特
性を示す図である。
【図7】本発明の実施例3における表示素子の1部断面
を簡単に示す図である。
【図8】本発明の実施例4における表示素子の1部断面
を簡単に示す図である。(入射光側から第1層、第2
層、反射板の配置でMIM素子1画素分2組が2枚の基
板の両面に形成されている。)
【図9】本発明の実施例4における表示素子の1部断面
を簡単に示す図である。(入射光側から第2層、第1
層、反射板の配置でMIM素子1画素分2組が1枚の基
板の両面に形成されている。)
【図10】本発明の実施例5における表示素子の1部断
面を簡単に示す図である。(入射層側から第2層、第1
層、反射板の配置でTFT素子1画素分2組が1枚の基
板の両面に形成されている。)
【図11】本発明の実施例5における表示素子の1部断
面を簡単に示す図である。(入射層側から第1層、第2
層、反射板の配置でTFT素子1画素分2組が2枚の基
板の両面に形成されている。)
【図12】本発明の実施例6において、入射光側から第
1層、第2層、反射層の順で配置した表示素子の断面を
示す図である。
【図13】本発明の実施例6において、入射光側から第
2層、第1層、反射層の順で配置した表示素子の断面を
示す図である。
【符号の説明】
1 入射光側の基板 2 電極 3 カラーフィルター 4 高分子 5 液晶 6 2色性色素 7 電極 8 反射層側の基板 9 タンタル層 10 波長補正板 11 アクティブ素子を形成する基板 12 絶縁層 13 画素電極 14 ソース電極 15 ゲート電極 16 半導体層 17 ドレイン電極 18 ゲート絶縁層 19 液晶駆動用ドライバー 20 反射層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶と高分子を互いに分散させた表示素
    子において、液晶と高分子が互いに分散した層を第1層
    とし、2色性色素を含有した液晶層を第2層として第1
    層と第2層および反射層からなることを特徴とする表示
    素子。
  2. 【請求項2】 上記高分子が配向していることを特徴と
    する請求項1記載の表示素子。
  3. 【請求項3】 上記第1層、第2層あるいは反射層の少
    なくともいずれかの層にカラーフィルターを挿入したこ
    とを特徴とする請求項1記載の表示素子。
  4. 【請求項4】 上記第1層、第2層および反射層の配置
    が、入射光側から第1層、第2層、反射層の順となって
    いることを特徴とする請求項1記載の表示素子。
  5. 【請求項5】 上記第1層、第2層および反射層の配置
    が、入射光側から第2層、第1層、反射層の順となって
    いることを特徴とする請求項1記載の表示素子。
  6. 【請求項6】 上記第1層、第2層にアクティブ素子
    (たとえば2端子素子あるいは3端子素子など)を配置
    したことを特徴とする請求項1記載の表示素子。
  7. 【請求項7】 上記第1層と第2層を同1の駆動用ドラ
    イバーで駆動することを特徴とする請求項1記載の表示
    素子。
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