JP2000098326A - 表示記憶媒体、画像書き込み方法および画像書き込み装置 - Google Patents

表示記憶媒体、画像書き込み方法および画像書き込み装置

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JP2000098326A
JP2000098326A JP10268353A JP26835398A JP2000098326A JP 2000098326 A JP2000098326 A JP 2000098326A JP 10268353 A JP10268353 A JP 10268353A JP 26835398 A JP26835398 A JP 26835398A JP 2000098326 A JP2000098326 A JP 2000098326A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無電源でのメモリ性を有し、外部装置によっ
て短時間で画像を書き換えることができ、かつ書き込み
に必要な電圧を低減できる、フルカラー表示可能な表示
記憶媒体を実現する。 【解決手段】 表示記憶媒体1は、基板2,3間に、そ
れぞれブルー、グリーン、レッドの色光を選択反射し、
互いに状態変化のしきい電界強度が異なるコレステリッ
ク液晶8A,8B,8Cを、独立に保持した表示層を形
成し、基板3の裏面に光吸収層6を設ける。画像書き込
み装置20は、表示記憶媒体1と別体に形成し、表示記
憶媒体1を挟持する書き込み電極21,22を設ける。
リフレッシュ期間およびセレクト期間と、その後の無電
界の表示期間とによって構成され、リフレッシュ期間お
よびセレクト期間での電界強度ErおよびEsが、Er
>Esの関係をもって、コレステリック液晶8A,8
B,8Cの状態変化のしきい電界強度を境界とする7段
階の電界強度から選定された書き込み信号を、電極2
1,22間に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像(文字や図
形などの情報を含む)を表示し、かつその表示状態を記
憶する表示記憶媒体と、この表示記憶媒体に画像を書き
込む方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙パルプの原料である森林資源の破壊
や、ごみの廃却、焼却による環境汚染などから、オフィ
スを中心とする紙の大量消費が問題になっている。しか
しながら、パーソナルコンピュータの普及や、インター
ネットを始めとする情報化社会の発達により、電子情報
の一時的な閲覧に使われる紙の消費は、益々増加する傾
向にあり、紙に代わる書き換え可能な表示記憶媒体の実
現が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、出願人は先
に、特願平9−317049号(平成9年11月18
日、出願)によって、無電源でのメモリ性を有し、明る
く、コントラストの高い、反射型のモノクロ表示または
多色表示を行うことができ、外部装置によって短時間で
画像を書き換えることができるとともに、軽薄で、可と
う性を有する構造を持ち、製造コストの低い、紙ライク
な表示記憶媒体、および、その表示記憶媒体に外部から
画像を書き込むことができる方法および装置を提案し
た。
【0004】この先願の発明では、図19に示すよう
に、表示記憶媒体1として、基板2,3間に、それぞれ
ブルー、グリーン、レッドの色光を選択反射し、多色表
示を行う場合には互いに状態変化のしきい電界強度が異
なるコレステリック液晶からなる表示層18A,18
B,18Cを、例えば、表示層18A,18B,18C
にはスペーサー19A,19B,19Cを挿入し、表示
層18A,18B間には分離基板4を介し、表示層18
B,18C間には分離基板5を介して積層し、基板3の
裏面に光吸収層6を設ける。
【0005】画像書き込み装置20は、表示記憶媒体1
と別体に形成し、表示記憶媒体1を挟持する書き込み電
極21,22と駆動回路23を設ける。そして、多色表
示を行う場合には、リフレッシュ期間およびセレクト期
間と、その後の無電界の表示期間とによって構成され、
リフレッシュ期間およびセレクト期間での電界強度Er
およびEsが、Er>Esの関係をもって、表示層18
A,18B,18Cのコレステリック液晶の状態変化の
しきい電界強度を境界とする7段階の電界強度から選定
された書き込み信号を、電極21,22間に印加する。
【0006】しかしながら、この先願の発明の表示記憶
媒体と、その画像書き込み方法および画像書き込み装置
では、積層された3層の表示層18A,18B,18C
をスイッチングするため、書き込み電極21,22間に
大きな電圧を印加しなければならない、という欠点があ
る。
【0007】そこで、この発明は、無電源でのメモリ性
を有し、明るく、コントラストの高い、反射型のモノク
ロ表示または多色表示を行うことができ、外部装置によ
って短時間で画像を書き換えることができる表示記憶媒
体と、その画像書き込み方法および画像書き込み装置に
おいて、画像の書き込みに必要な電圧を低減させること
ができるようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の表示記
憶媒体は、少なくとも一方が透明の一対の基板間に、そ
れぞれ可視光中の互いに異なる色光を選択反射する互い
に独立した複数種のコレステリック液晶を含む表示層が
挟持され、外部の画像書き込み装置から前記表示層に電
界が印加されることによって画像が書き込まれるものと
する。
【0009】請求項2の発明の表示記憶媒体は、請求項
1の発明の表示記憶媒体において、前記複数種のコレス
テリック液晶を、外部の画像書き込み装置から印加され
る電界に対して、それぞれの状態変化のしきい電界強度
が異なるものとする。
【0010】請求項3の発明の表示記憶媒体は、請求項
1または2の発明の表示記憶媒体において、前記複数種
のコレステリック液晶を、400〜500nmの波長域
にピークを有する色光を選択反射するコレステリック液
晶、500〜600nmの波長域にピークを有する色光
を選択反射するコレステリック液晶、および600〜7
00nmの波長域にピークを有する色光を選択反射する
コレステリック液晶によって構成されたものとする。
【0011】請求項4の発明の表示記憶媒体は、請求項
1〜3のいずれかの発明の表示記憶媒体において、前記
複数種のコレステリック液晶の少なくとも1種を、高分
子マトリックス中にコレステリック液晶が分散されたも
のとする。
【0012】請求項5の発明の表示記憶媒体は、請求項
1〜3のいずれかの発明の表示記憶媒体において、前記
複数種のコレステリック液晶の少なくとも1種を、高分
子マトリックス中に高分子殻によってカプセル化された
コレステリック液晶が分散されたものとする。
【0013】請求項6の発明の表示記憶媒体は、請求項
1〜5のいずれかの発明の表示記憶媒体において、前記
複数種のコレステリック液晶のそれぞれを、互いに同じ
色光を選択反射し、かつ互いに螺旋ねじれ方向が逆のコ
レステリック液晶によって構成されたものとする。
【0014】請求項7の発明の表示記憶媒体は、請求項
1〜6のいずれかの発明の表示記憶媒体において、前記
一対の基板を、可とう性を有するものとする。
【0015】請求項8の発明の画像書き込み方法は、請
求項1または2の発明の表示記憶媒体に画像を書き込む
方法において、外部の画像書き込み装置から前記表示層
に、少なくとも、セレクト期間と、その後の無電界の表
示期間とによって構成され、そのセレクト期間での電界
強度Esが前記複数種のコレステリック液晶を全て同じ
状態に変化させる電界強度となる書き込み信号を印加す
る。
【0016】請求項9の発明の画像書き込み方法は、請
求項2の発明の表示記憶媒体に画像を書き込む方法にお
いて、外部の画像書き込み装置から前記表示層に、少な
くとも、リフレッシュ期間およびセレクト期間と、その
後の無電界の表示期間とによって構成され、そのリフレ
ッシュ期間およびセレクト期間での電界強度Erおよび
Esが、Er>Esの関係をもって、前記複数種のコレ
ステリック液晶の状態変化のしきい電界強度を境界とす
る複数段階の電界強度から選定された書き込み信号を印
加する。
【0017】請求項10の発明の画像書き込み装置は、
請求項1または2の発明の表示記憶媒体に画像を書き込
む装置において、表示記憶媒体の外部から前記表示層
に、少なくとも、セレクト期間と、その後の無電界の表
示期間とによって構成され、そのセレクト期間での電界
強度Esが前記複数種のコレステリック液晶を全て同じ
状態に変化させる電界強度となる書き込み信号を印加す
る。
【0018】請求項11の発明の画像書き込み装置は、
請求項2の発明の表示記憶媒体に画像を書き込む装置に
おいて、表示記憶媒体の外部から前記表示層に、少なく
とも、リフレッシュ期間およびセレクト期間と、その後
の無電界の表示期間とによって構成され、そのリフレッ
シュ期間およびセレクト期間での電界強度ErおよびE
sが、Er>Esの関係をもって、前記複数種のコレス
テリック液晶の状態変化のしきい電界強度を境界とする
複数段階の電界強度から選定された書き込み信号を印加
する。
【0019】
【作用】液晶分子が螺旋構造を持つコレステリック液晶
は、螺旋軸に平行に入射した光を右円偏光と左円偏光に
分け、螺旋の捩じれ方向に一致する円偏光成分をブラッ
グ反射し、残りの光を透過させる選択反射現象を起こ
す。反射光の中心波長λ、および反射波長幅Δλは、螺
旋ピッチをp、螺旋軸に直交する平面内の平均屈折率を
n、複屈折率をΔnとすると、それぞれλ=n・p、Δ
λ=Δn・pで表され、コレステリック液晶による反射
光は螺旋ピッチに依存した鮮やかな色を呈する。
【0020】正の誘電率異方性を有するコレステリック
液晶は、図17(A)に示すように、螺旋軸がセル表面
に垂直になり、入射光に対して上記の選択反射現象を起
こすプレーナー、同図(B)に示すように、螺旋軸がほ
ぼセル表面に平行になり、入射光を少し前方散乱させな
がら透過させるフォーカルコニック組織、および同図
(C)に示すように、螺旋構造がほどけて液晶ダイレク
タが電界方向を向き、入射光をほぼ完全に透過させるホ
メオトロピック、の3つの状態を示す。
【0021】上記の3つの状態のうち、プレーナーとフ
ォーカルコニック組織は、無電界で双安定に存在するこ
とができる。したがって、コレステリック液晶の状態
は、液晶に印加される電界強度に対して一義的に決まら
ず、プレーナーが初期状態の場合には、電界強度の増加
に伴って、プレーナー、フォーカルコニック組織、ホメ
オトロピックの順に変化し、フォーカルコニック組織が
初期状態の場合には、電界強度の増加に伴って、フォー
カルコニック組織、ホメオトロピックの順に変化する。
【0022】一方、液晶に印加した電界強度を急激にゼ
ロにした場合には、プレーナーとフォーカルコニック組
織はそのままの状態を維持し、ホメオトロピックはプレ
ーナーに変化する。
【0023】したがって、パルス信号を印加した直後の
コレステリック液晶は、図18に示すようなスイッチン
グ挙動を示し、印加されたパルス信号の電界強度が、E
fh,90以上のときには、ホメオトロピックからプレ
ーナーに変化した選択反射状態となり、Epf,10と
Efh,10の間のときには、フォーカルコニック組織
による透過状態となり、Epf,90以下のときには、
パルス信号印加前の状態を継続した状態、すなわちプレ
ーナーによる選択反射状態またはフォーカルコニック組
織による透過状態となる。
【0024】ただし、図中、縦軸は正規化反射率であ
り、最大反射率を100、最小反射率を0として、反射
率を正規化している。また、プレーナー、フォーカルコ
ニック組織およびホメオトロピックの各状態間には、遷
移領域が存在するため、正規化反射率が90以上の場合
を選択反射状態、正規化反射率が10以下の場合を透過
状態と定義し、プレーナーとフォーカルコニック組織の
変化のしきい電界強度を、遷移領域の前後に対して、そ
れぞれEpf,90、Epf,10とし、フォーカルコ
ニック組織とホメオトロピックの変化のしきい電界強度
を、遷移領域の前後に対して、それぞれEfh,10、
Efh,90とする。
【0025】この発明では、このコレステリック液晶の
双安定現象を利用して、表示記憶媒体の一つの表示層
に、外部の画像書き込み装置から電界を印加することに
より、その一つの表示層に含ませた、互いに異なる色光
を選択反射する、互いに独立した複数種のコレステリッ
ク液晶につき、(A)プレーナーによる選択反射状態
と、(B)フォーカルコニック組織による透過状態と
を、スイッチングすることによって、無電界でのメモリ
性を有するモノクロ表示または多色表示を行う。
【0026】この場合、それぞれのコレステリック液晶
には、それぞれのコレステリック液晶、および、これら
を一つの表示層に独立に保持する高分子殻やバインダな
どの、各構成要素間の抵抗値と静電容量の関係によって
決まる電圧が印加される。通常、いずれの構成要素も十
分に大きい抵抗値を示すため、それぞれの構成要素への
分圧比は、ほぼ静電容量の比に依存する。また、コレス
テリック液晶が誘電率に異方性を有し、プレーナー、フ
ォーカルコニック組織およびホメオトロピックの、各状
態によって静電容量が変化するため、それぞれのコレス
テリック液晶に印加される電圧は、いずれかのコレステ
リック液晶のスイッチングによっても変化する。
【0027】したがって、この発明の表示記憶媒体にお
いては、図18に示すような、それぞれのコレステリッ
ク液晶の、実際にそのコレステリック液晶に印加される
電界強度に対するスイッチング挙動と、表示記憶媒体を
構成する各要素の静電容量比に依存した分圧比とを、組
み合わせることによって、外部の画像書き込み装置によ
り印加される電界強度に対する、それぞれのコレステリ
ック液晶の状態が得られ、これを所望の状態に制御する
ことによって、それぞれのコレステリック液晶を同時か
つ独立にスイッチングさせることができる。
【0028】そして、請求項1または2の発明の表示記
憶媒体に対して、請求項8の発明の画像書き込み方法を
用いた場合には、外部の画像書き込み装置から表示層
に、少なくとも、複数種のコレステリック液晶を全て同
じ状態に変化させる電界強度Esのセレクト期間Ts
と、その後の無電界の表示期間Tdとによって構成され
る書き込み信号を印加することによって、(1)複数種
のコレステリック液晶が全てプレーナーの状態、(2)
複数種のコレステリック液晶が全てフォーカルコニック
組織の状態、の2つの状態が得られる。
【0029】したがって、複数種のコレステリック液晶
として、例えば、それぞれ400〜500nmの波長域
にピークを有するブルーの色光、500〜600nmの
波長域にピークを有するグリーンの色光、および600
〜700nmの波長域にピークを有するレッドの色光、
を選択反射する3種のコレステリック液晶を、互いに独
立させて一つの表示層に含ませ、外光入射側と反対側に
光吸収層を設けることによって、(1)3種のコレステ
リック液晶が全て選択反射状態となって、加法混色によ
るホワイトが表示される状態、(2)3種のコレステリ
ック液晶が全て透過状態となり、その3種のコレステリ
ック液晶を透過した光が光吸収層に全て吸収されて、ブ
ラックが表示される状態、とを取りうるようになり、一
画素内で、ブラック、ホワイトの2色を表示することが
できる。
【0030】ここで、コレステリック液晶による選択反
射現象では、ピーク波長域で最大50%の反射率が得ら
れるため、加法混色によって表現されるホワイト表示に
おいても、高い積分反射率を得ることができ、明るく、
コントラストの高い表示を行うことができる。
【0031】さらに、3種のコレステリック液晶のそれ
ぞれを、互いに同じ色光を選択反射し、かつ互いに螺旋
ねじれ方向が逆のコレステリック液晶で構成することに
よって、より明るい表示を得ることができる。
【0032】また、この発明の表示記憶媒体は、媒体内
に駆動電極や駆動回路を必要としないため、低コストで
製造できるとともに、軽薄で、可とう性を有する構造に
することができる。
【0033】請求項2の発明の表示記憶媒体に対して、
請求項9の発明の画像書き込み方法を用いた場合には、
例えば一つの表示層に3種のコレステリック液晶を含ま
せた場合、外部の画像書き込み装置から表示層に、少な
くとも、電界強度Erのリフレッシュ期間Trおよび電
界強度Esのセレクト期間Tsと、その後の無電界の表
示期間Tdとによって構成され、そのリフレッシュ期間
Trでの電界強度Erおよびセレクト期間Tsでの電界
強度Esが、Er>Esの関係をもって、3種のコレス
テリック液晶の状態変化のしきい電界強度を境界とする
7段階の電界強度から選定された書き込み信号を印加す
ることによって、(1)3種のコレステリック液晶が全
てプレーナーの状態、(2)3種のコレステリック液晶
が全てフォーカルコニック組織の状態、(3)3種のコ
レステリック液晶のうちの、いずれか1種がプレーナ
ー、残りの2種がフォーカルコニック組織の状態、
(4)3種のコレステリック液晶のうちの、状態変化の
しきい電界強度が他の2種のそれの中間の値である種を
含む、いずれか2種がプレーナー、残りの1種がフォー
カルコニック組織の状態、の4つの状態が得られる。
【0034】したがって、3種のコレステリック液晶と
して、例えば、それぞれ400〜500nmの波長域に
ピークを有するブルーの色光、500〜600nmの波
長域にピークを有するグリーンの色光、および600〜
700nmの波長域にピークを有するレッドの色光、を
選択反射するコレステリック液晶を、互いに独立させて
一つの表示層に含ませ、外光入射側と反対側に光吸収層
を設けることによって、(1)3種のコレステリック液
晶が全て選択反射状態となって、加法混色によるホワイ
トが表示される状態、(2)3種のコレステリック液晶
が全て透過状態となり、その3種のコレステリック液晶
を透過した光が光吸収層に全て吸収されて、ブラックが
表示される状態、(3)3種のコレステリック液晶のう
ちの、いずれか1種のみが選択反射状態となって、レッ
ド、グリーンまたはブルーが表示される状態、(4)3
種のコレステリック液晶のうちの、状態変化のしきい電
界強度が他の2種のそれの中間の値である種を含む、い
ずれか2種のみが選択反射状態となって、イエロー、マ
ゼンタおよびシアンのうちの、いずれか2色のいずれか
が表示される状態、とを取りうるようになり、一画素内
で、ブラック、ホワイト、レッド、グリーンおよびブル
ーの5色と、イエロー、マゼンタおよびシアンのうちの
2色との、合計7色を表示することができる。
【0035】ここで、コレステリック液晶による選択反
射現象では、ピーク波長域で最大50%の反射率が得ら
れるため、一次色であるブルー、グリーンおよびレッド
の表示はもとより、加法混色によって表現されるホワイ
ト、イエロー、マゼンタおよびシアンの表示において
も、高い積分反射率を得ることができ、明るく、コント
ラストの高い表示を行うことができる。
【0036】さらに、3種のコレステリック液晶のそれ
ぞれを、互いに同じ色光を選択反射し、かつ互いに螺旋
ねじれ方向が逆のコレステリック液晶で構成することに
よって、より明るい表示を得ることができる。
【0037】さらに、少なくとも、ホワイト、ブラッ
ク、ブルー、グリーンおよびレッドの5色を用いて、デ
ィザ法や誤差拡散法などの面積階調を行うことによっ
て、フルカラーの表示を行うことができる。
【0038】また、この場合も、表示記憶媒体は、媒体
内に駆動電極や駆動回路を必要としないので、低コスト
で製造できるとともに、軽薄で、可とう性を有する構造
にすることができる。
【0039】以上のように、この発明によれば、コレス
テリック液晶の電界スイッチングによる、高速の書き換
え性および無電源でのメモリ性を有し、コレステリック
液晶の選択反射による、明るく、コントラストの高い、
モノクロ表示または多色表示を行うことができるととも
に、軽薄で、可とう性を有する構造を持ち、製造コスト
の低い、紙ライクな表示記憶媒体を実現することができ
る。
【0040】さらに、この発明によれば、複数種のコレ
ステリック液晶を、先願の発明のように別個の表示層と
して積層するのではなく、互いに独立させて一つの表示
層に含ませるので、表示層全体を薄くすることができ、
外部の画像書き込み装置から表示記憶媒体に印加する書
き込み電圧を低減させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】図1に、この発明の表示記憶媒体
および画像書き込み装置の一実施形態を示す。
【0042】表示記憶媒体1は、この実施形態では、基
板2,3間に、可視光中の互いに異なる色光を選択反射
する3種のコレステリック液晶8A,8B,8Cを、互
いに独立させてバインダ9により保持した表示層を形成
し、外光入射側と反対側の基板3の裏面に光吸収層6を
設ける。表示記憶媒体1の端部には、必要に応じてシー
ル材11,12を設ける。
【0043】基板2,3は、ガラスやシリコン、または
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ
塩化ビニル、ポリイミド、ポリアミド、ポリサルホンな
どの高分子フィルムを用いることができ、少なくとも外
光入射側の基板2は、光透過性を有する材料により形成
する。
【0044】基板2,3の厚みは、数10μm〜数10
0μmで、自己支持性と可とう性を併せ持つことが好ま
しい。また、コレステリック液晶8A,8B,8Cへの
分圧比を大きくするため、できるだけ誘電率の大きいこ
とが好ましい。また、必要に応じて、その表面に、液晶
配向層、耐摩耗層、表示記憶媒体1内へのガスの混入を
防止するバリア層などの公知の機能性膜を形成してもよ
い。
【0045】光吸収層6は、コレステリック液晶8A,
8B,8Cを透過した入射光を吸収するものであれば、
特に限定されるものではなく、カーボンブラックや複合
酸化物系顔料などの、色素や顔料が含有された高分子膜
を用いることができる。
【0046】なお、基板3の裏面に光吸収層6を形成す
る代わりに、基板3の内面に光吸収層6を形成し、また
は基板3をブラック染料などで着色して基板3に光吸収
性を持たせ、光吸収層6を省略することもできる。
【0047】コレステリック液晶8A,8B,8Cは、
シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、タ
ーフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミ
ジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニ
ルシクロヘキサン系、ジオキサン系などの正の誘電率異
方性を有するネマチック液晶、またはこれらの混合物
に、エステル誘導体、シアノビフェニル誘導体、ビスア
ニール誘導体などの、不斉炭素を有するカイラル剤を添
加した材料を用いることができる。
【0048】コレステリック液晶の螺旋ピッチは、ネマ
チック液晶に対するカイラル剤の添加量で調整し、例え
ば、コレステリック液晶8A,8B,8Cの選択反射光
の中心波長が、それぞれ400〜500nm、500〜
600nm、600〜700nmの範囲内になるように
する。
【0049】また、コレステリック液晶の螺旋ピッチの
温度依存性を補償するために、捩じれ方向が異なる、ま
たは逆の温度依存性を示す複数のカイラル剤を添加する
公知の手法を用いてもよい。
【0050】コレステリック液晶8A,8B,8Cを互
いに独立させて一つの表示層中に保持する方法として
は、例えば、それぞれの液晶を水相中で乳化させた後、
3種の乳化液晶を混合し、水溶性バインダを加えて乾燥
製膜する方法、または、それぞれ高分子殻によってマイ
クロカプセル化した3種の液晶を混合した後、バインダ
を加えて製膜する方法を用いることができる。いずれの
方法によっても、3種の液晶が均一に独立して樹脂中に
分散された表示層を得ることができる。そのほか、1種
を乳化液晶とし、他の2種をマイクロカプセル化したも
のとするなど、各種の方法を用いることができる。
【0051】さらに、3種のコレステリック液晶のうち
の、例えば1種を、アクリル系、チオール系、エポキシ
系などの、熱や光によって重合する高分子前駆体と液晶
を混合し、均一相の状態から重合させて相分離させるP
IPS(Polymerization Induce
d Phase Separation)法、熱可塑性
高分子と液晶を混合し、均一相に加熱した状態から冷却
して相分離させるTIPS(Thermally In
duced Phase Separation)法、
高分子と液晶をクロロフォルムなどの溶媒に溶かし、溶
媒を蒸発させて高分子と液晶を相分離させるSIPS
(Solvent Induced Phase Se
paration)法などによって形成することもでき
る。
【0052】画像書き込み装置20は、表示記憶媒体1
とは別体に形成し、この実施形態では、表示記憶媒体1
を挟持する書き込み電極21,22と、この電極21,
22間に書き込み信号を印加する駆動回路23とによっ
て構成する。駆動回路23は、図では省略したが、駆動
電源と、入力された画像データに基づいて、電極21,
22間に印加する信号を制御する制御部とによって構成
する。
【0053】画像書き込み装置20は、例えば、電極2
1,22間に表示記憶媒体1の厚み分の間隙を有し、画
像書き込み時には、その間隙内に表示記憶媒体1を所定
位置まで差し込んで、後述するように表示記憶媒体1に
画像を書き込み、または、電極21側を電極22側に対
して開閉できるようにして、電極21側を開いて表示記
憶媒体1を所定位置に挿入した後、電極21側を閉じて
表示記憶媒体1に画像を書き込む、などの構成とするこ
とができる。
【0054】なお、この発明の画像書き込み装置20
は、この発明の表示記憶媒体1に対して、外部から、こ
の発明の画像書き込み方法による書き込み信号を印加で
きるものであればよく、例えば、画素サイズの電極を備
えるペン書き込み型の書き込み装置、一次元に電極が配
置されたライン走査書き込み型の書き込み装置、二次元
に電極が配置された面書き込み型の書き込み装置、また
はこれらの形態でイオン流を発生させる書き込み装置な
ど、特に限定されるものではない。
【0055】図3に、この発明の表示記憶媒体1の等価
回路を示す。図中、Csはコレステリック液晶以外の構
成要素の等価静電容量で、図1に示した実施形態では基
板2,3およびバインダ9の静電容量の直列和を示す。
また、Vsは、表示記憶媒体1に外部の画像書き込み装
置20から電圧Vが印加された場合に、これらコレステ
リック液晶以外の構成要素で発生する電圧降下を示す。
【0056】さらに、Ca,Cb,CcおよびRa,R
b,Rcは、それぞれコレステリック液晶8A,8B,
8Cの静電容量および抵抗値を示し、Va,Vb,Vc
は、表示記憶媒体1に外部の画像書き込み装置20から
電圧Vが印加された場合に、コレステリック液晶8A,
8B,8Cのそれぞれに実際に印加される電圧を示す。
【0057】通常、コレステリック液晶8A,8B,8
Cの抵抗値Ra,Rb,Rcは、十分に大きいため、コ
レステリック液晶8A,8B,8Cに印加される電圧V
a,Vb,Vcは、以下のようになる。
【0058】 Va=(CbCcCs/C)V …(1) Vb=(CaCcCs/C)V …(2) Vc=(CaCbCs/C)V …(3) ここで、 C=CaCbCc+CaCbCs +CaCcCs+CbCcCs …(4) である。
【0059】このように、この発明の表示記憶媒体1に
対して、外部の画像書き込み装置20から任意の電界強
度を印加した場合、各コレステリック液晶8A,8B,
8Cには、それぞれ上記のような静電容量分圧による電
界強度が印加され、それぞれ、その電界強度に応じて各
コレステリック液晶8A,8B,8Cの状態が変化す
る。
【0060】したがって、この発明の表示記憶媒体1に
おいては、外部の画像書き込み装置20から印加される
「見かけの電界強度」の、各コレステリック液晶8A,
8B,8Cへの分配比と、実際に印加される電界強度に
対する各コレステリック液晶8A,8B,8Cのスイッ
チング挙動との、2つを制御することによって、外部の
画像書き込み装置20から印加された電界強度に対する
各コレステリック液晶8A,8B,8Cのスイッチング
挙動を、所望の構成にすることができる。
【0061】具体的には、前者の、各コレステリック液
晶8A,8B,8Cへの分配比は、上記のように各コレ
ステリック液晶8A,8B,8Cの静電容量比によっ
て、後者の、各コレステリック液晶8A,8B,8Cの
スイッチング挙動は、各コレステリック液晶8A,8
B,8Cの誘電率異方性、弾性率および螺旋ピッチ、さ
らには液晶と高分子との相互作用などによって、制御す
ることができる。
【0062】図4に、この発明の表示記憶媒体1の一例
の、外部の画像書き込み装置20によって印加された電
界強度に対する、各コレステリック液晶8A,8B,8
Cのスイッチング挙動を示す。
【0063】この例の表示記憶媒体は、3種のコレステ
リック液晶8A,8B,8Cの、それぞれのプレーナー
とフォーカルコニック組織の状態変化のしきい電界強度
Epf,10のうちの最も大きい値Eth1と、3種の
コレステリック液晶8A,8B,8Cの、それぞれのフ
ォーカルコニック組織とホメオトロピックの状態変化の
しきい電界強度Efh,10のうちの最も小さい値Et
h2とが、Eth1<Eth2の関係を有するように構
成し、そのEth1とEth2の間の電界強度をEa、
3種のコレステリック液晶8A,8B,8Cの、それぞ
れのフォーカルコニック組織とホメオトロピックの状態
変化のしきい電界強度Efh,90のうちの最も大きい
値Eth3以上の電界強度をEbとする。
【0064】そして、外部の画像書き込み装置20によ
って、図5(A)に示すような、交流パルスのセレクト
期間Tsと、その後の無電界の表示期間Tdとによって
構成され、そのセレクト期間Tsでの電界強度Esが、
入力データに基づいて、上記の電界強度Ea,Ebから
選定された電界強度となる書き込み信号、または、同図
(B)に示すような、直流パルスのセレクト期間Ts
と、その後の無電界の表示期間Tdとによって構成さ
れ、そのセレクト期間Tsでの電界強度Esが、入力デ
ータに基づいて、上記の電界強度Ea,Ebから選定さ
れた電界強度となる書き込み信号を、上記の表示記憶媒
体に印加する。
【0065】図6は、この場合のセレクト電界強度Es
による、3種のコレステリック液晶8A,8B,8Cの
状態変化の様子を示したもので、「p」はプレーナーに
よる選択反射状態、「f」はフォーカルコニック組織に
よる透過状態、をそれぞれ表し、コレステリック液晶8
A,8B,8Cの順に示している。
【0066】これから明らかなように、上記の表示記憶
媒体および画像書き込み方法によれば、(1)3種のコ
レステリック液晶8A,8B,8Cが全てプレーナーの
状態、(2)3種のコレステリック液晶8A,8B,8
Cが全てフォーカルコニック組織の状態、の2種類の状
態が得られる。
【0067】したがって、例えば、コレステリック液晶
8Aがブルーの色光、コレステリック液晶8Bがグリー
ンの色光、コレステリック液晶8Cがレッドの色光を選
択反射するように構成した場合には、図7に示すように
(便宜的に3種のコレステリック液晶を3層で示し、
「T」は対応するコレステリック液晶がフォーカルコニ
ック組織による透過状態であることを示す)、(1)E
s=Eaの書き込み信号によって、ブラック(Bk)が
表示される状態、(2)Es=Ebの書き込み信号によ
って、ホワイト(W)が表示される状態、の2つの表示
状態を取りうるようになり、一画素内で、ブラック、ホ
ワイトの2色を表示することができる。
【0068】さらに、ディザ法や誤差拡散法などの面積
階調を行うことによって、多値のモノクロ表示を行うこ
とができる。
【0069】図8に、この発明の表示記憶媒体1の他の
例の、外部の画像書き込み装置20によって印加された
電界強度に対する、各コレステリック液晶8A,8B,
8Cのスイッチング挙動を示す。
【0070】この例の表示記憶媒体は、3種のコレステ
リック液晶8A,8B,8Cの、プレーナーとフォーカ
ルコニック組織の状態間の遷移領域、およびフォーカル
コニック組織とホメオトロピックの状態間の遷移領域
が、同じ電界強度で存在しないように構成する。3種の
コレステリック液晶8A,8B,8Cのうちの、状態変
化のしきい電界強度が最も大きいコレステリック液晶を
H液晶(図中ではH層とする)、中間のコレステリック
液晶をM液晶(図中ではM層とする)、最も小さいコレ
ステリック液晶をL液晶(図中ではL層とする)とした
場合、電界強度Ea,Eb,Ec,Ed,Ee,Ef,
Egを、 Ea:L液晶のEpf,90以下の電界強度、 Eb:L液晶のEpf,10とM液晶のEpf,90と
の間の電界強度、 Ec:M液晶のEpf,10とH液晶のEpf,90と
の間の電界強度、 Ed:H液晶のEpf,10とL液晶のEfh,10と
の間の電界強度、 Ee:L液晶のEfh,90とM液晶のEfh,10と
の間の電界強度、 Ef:M液晶のEfh,90とH液晶のEfh,10と
の間の電界強度、 Eg:H液晶のEfh,90以上の電界強度、 とする。
【0071】そして、外部の画像書き込み装置20によ
って、図9(A)に示すような、少なくとも、それぞれ
交流パルスのリフレッシュ期間Trおよびセレクト期間
Tsと、その後の無電界の表示期間Tdとによって構成
され、そのリフレッシュ期間Trおよびセレクト期間T
sでの電界強度ErおよびEsが、Er>Esの関係を
もって、入力データに基づいて、上記の7段階の電界強
度Ea〜Egから選定された電界強度となる書き込み信
号、または、同図(B)に示すような、少なくとも、そ
れぞれ直流パルスのリフレッシュ期間Trおよびセレク
ト期間Tsと、その後の無電界の表示期間Tdとによっ
て構成され、そのリフレッシュ期間Trおよびセレクト
期間Tsでの電界強度ErおよびEsが、Er>Esの
関係をもって、入力データに基づいて、上記の7段階の
電界強度Ea〜Egから選定された電界強度となる書き
込み信号を、上記の表示記憶媒体に印加する。
【0072】図10は、この場合のリフレッシュ電界強
度Erとセレクト電界強度Esとの組み合わせによる、
H,M,L液晶の状態変化の様子を示したもので、
「p」はプレーナーによる選択反射状態、「f」はフォ
ーカルコニック組織による透過状態、「?」は書き込み
信号の印加前の状態に依存する未確定状態、をそれぞれ
表し、L,M,H液晶(図中ではL,M,H層とする)
の順に示している。
【0073】これから明らかなように、上記の表示記憶
媒体および画像書き込み方法によれば、(1)H,Mお
よびLの3種のコレステリック液晶が全てプレーナーの
状態、(2)H,MおよびLの3種のコレステリック液
晶が全てフォーカルコニック組織の状態、(3)H液晶
がプレーナーで、M液晶とL液晶がフォーカルコニック
組織の状態、(4)M液晶がプレーナーで、H液晶とL
液晶がフォーカルコニック組織の状態、(5)L液晶が
プレーナーで、H液晶とM液晶がフォーカルコニック組
織の状態、(6)H液晶とM液晶がプレーナーで、L液
晶がフォーカルコニック組織の状態、(7)M液晶とL
液晶がプレーナーで、H液晶がフォーカルコニック組織
の状態、の7種類の状態が得られる。
【0074】したがって、例えば、コレステリック液晶
8Aがブルーの色光を選択反射するH液晶、コレステリ
ック液晶8Bがグリーンの色光を選択反射するM液晶、
コレステリック液晶8Cがレッドの色光を選択反射する
L液晶となるように構成した場合には、図11に示すよ
うに(便宜的に3種のコレステリック液晶を3層で示
し、「T」は対応するコレステリック液晶がフォーカル
コニック組織による透過状態であることを示す)、
(1)例えば、Er=Ed,Es=Eaの書き込み信号
によって、ブラック(Bk)が表示される状態、(2)
Er=Eg,Es=Eaの書き込み信号によって、ホワ
イト(W)が表示される状態、(3)Er=Eg,Es
=Ecの書き込み信号によって、ブルー(B)が表示さ
れる状態、(4)Er=Ef,Es=Ebの書き込み信
号によって、グリーン(G)が表示される状態、(5)
例えば、Er=Ee,Es=Eaの書き込み信号によっ
て、レッド(R)が表示される状態、(6)Er=E
g,Es=Ebの書き込み信号によって、シアン(C)
が表示される状態、(7)例えば、Er=Ef,Es=
Eaの書き込み信号によって、イエロー(Y)が表示さ
れる状態、の7つの表示状態を取りうるようになり、一
画素内で、ホワイト、ブラック、ブルー、グリーンおよ
びレッドの5色と、シアンおよびイエローの2色との、
合計7色を表示することができる。
【0075】さらに、少なくとも、ホワイト、ブラッ
ク、ブルー、グリーンおよびレッドの5色を用いて、デ
ィザ法や誤差拡散法などの面積階調を行うことによっ
て、フルカラー表示を行うことができる。
【0076】上記の例は、グリーンの色光を選択反射す
るコレステリック液晶をM液晶として、シアン、マゼン
タおよびイエローの3色中の2色として、シアンおよび
イエローを表示する場合であるが、ブルーの色光を選択
反射するコレステリック液晶をM液晶とする場合には、
シアン、マゼンタおよびイエローの3色中の2色とし
て、シアンおよびマゼンタを表示することができ、レッ
ドの色光を選択反射するコレステリック液晶をM液晶と
する場合には、シアン、マゼンタおよびイエローの3色
中の2色として、マゼンタおよびイエローを表示するこ
とができる。
【0077】図1に示した実施形態は、3種のコレステ
リック液晶8A,8B,8Cが、それぞれのコレステリ
ック液晶の螺旋ねじれ方向に一致する、いずれかの旋回
方向の円偏光成分を選択反射する場合であるが、図2に
示す、この発明の表示記憶媒体1の他の実施形態のよう
に、コレステリック液晶8A,8B,8Cを、それぞ
れ、互いに同じ色光を選択反射するとともに、外部の画
像書き込み装置20から印加される電界に対して同じス
イッチング挙動を示すような、螺旋ねじれ方向が右方向
のコレステリック液晶8A(R),8B(R),8C
(R)と、螺旋ねじれ方向が左方向のコレステリック液
晶8A(L),8B(L),8C(L)とによって形成
して、互いに独立させて一つの表示層中に含ませてもよ
い。この場合には、上述した書き込み方法を用いて、よ
り反射率の高いモノクロ表示または多色表示を行うこと
ができる。
【0078】
【実施例】(実施例1)実施例1では、マイクロカプセ
ル構造のモノクロ表示の表示記憶媒体を作製し、表示特
性を測定した。
【0079】正の誘電率異方性を有するネマチック液晶
E48(BDH社製)66.0wt%、右旋性のカイラ
ル剤CB15(メルク社製)17.0wt%、および右
旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)17.0wt%
を加熱溶解し、室温に戻して、レッドの色光を選択反射
するコレステリック液晶を得た。
【0080】このレッド・コレステリック液晶1グラム
に、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロール
プロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−11
0N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムとを
加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0081】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0082】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調整した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0083】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0084】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、レッド塗布液を調製した。
【0085】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶E48(BDH社製)62.0wt%、右旋性の
カイラル剤CB15(メルク社製)19.0wt%、お
よび右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)19.0
wt%を加熱溶解し、室温に戻して、グリーンの色光を
選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0086】このグリーン・コレステリック液晶1グラ
ムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロー
ルプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−1
10N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムと
を加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0087】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0088】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0089】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0090】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、グリーン塗布液を調製した。
【0091】さらに、正の誘電率異方性を有するネマチ
ック液晶E48(BDH社製)58.0wt%、右旋性
のカイラル剤CB15(メルク社製)21.0wt%、
および右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)21.
0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、ブルーの色光を
選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0092】このブルー・コレステリック液晶1グラム
にキシレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプ
ロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−110
N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムとを加
えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0093】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0094】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0095】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0096】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、ブルー塗布液を調製した。
【0097】上記のレッド塗布液、グリーン塗布液、ブ
ルー塗布液を、それぞれ1:1:1の割合で混合して、
75μm厚のPETフィルムルミラー(東レ社製)の上
に、エッジコータで湿潤膜厚が125μmとなるように
塗布し、表示層を形成した。この表示層の塗膜を室温で
半日乾燥させた後、90℃のオーブンで1昼夜乾燥させ
た。乾燥後の表示層の膜厚は、約25μmであった。
【0098】乾燥後の表示層の上に、別の75μm厚の
PETフィルムルミラー(東レ社製)をラミネートした
後、一方のPETフィルム基板の裏面に、ブラックポリ
イミドBKR−105(日本化薬社製)を塗布し、乾燥
させて、モノクロ表示の表示記憶媒体を得た。
【0099】得られた表示記憶媒体を、パルス発生器お
よび高圧電源装置に接続された一対のアルミ電極間に挟
持し、50Hz、250ms期間の交流セレクト信号と
無電界の表示期間からなる書き込み信号を印加し、電極
間から取り出して、表示色の観察を行った。アルミ電極
間に印加したセレクト信号の電界強度と、表示された色
を、図12に示す。
【0100】これら2色の書き込みを1000回以上繰り返
しても、表示色および表示に必要なセレクト信号の電界
強度に変化は見られなかった。また、各表示ともに、十
分なメモリ性を有し、30日以上経過しても表示色に変
化は見られなかった。さらに、表示記憶媒体は可とう性
を有していた。
【0101】(実施例2)実施例2では、旋回方向が異
なる同じ色光を選択反射するコレステリック液晶を含
む、マイクロカプセル構造のモノクロ表示の表示記憶媒
体を作製した。
【0102】正の誘電率異方性を有するネマチック液晶
BL012(メルク社製)82.0wt%、および右旋
性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業社製)1
8.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、レッドの色
光を選択反射する右旋性のコレステリック液晶を得た。
【0103】この右旋性のレッド・コレステリック液晶
1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメ
チロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製
D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グ
ラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製し
た。
【0104】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0105】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0106】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0107】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、右旋性のレッド塗布液を調製した。
【0108】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶BL012(メルク社製)82.0wt%、およ
び左旋性のカイラル剤CNL−617L(旭電化工業社
製)18.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、レッ
ドの色光を選択反射する左旋性のコレステリック液晶を
得た。
【0109】この左旋性のレッド・コレステリック液晶
1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメ
チロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製
D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グ
ラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製し
た。
【0110】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0111】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0112】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0113】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、左旋性のレッド塗布液を調製した。
【0114】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶BL012(メルク社製)77.0wt%、およ
び右旋性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業社
製)23.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、グリ
ーンの色光を選択反射する右旋性のコレステリック液晶
を得た。
【0115】この右旋性のグリーン・コレステリック液
晶1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリ
メチロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社
製D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0
グラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製
した。
【0116】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0117】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0118】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0119】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、右旋性のグリーン塗布液を調製した。
【0120】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶BL012(メルク社製)77.0wt%、およ
び左旋性のカイラル剤CNL−617L(旭電化工業社
製)23.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、グリ
ーンの色光を選択反射する左旋性のコレステリック液晶
を得た。
【0121】この左旋性のグリーン・コレステリック液
晶1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリ
メチロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社
製D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0
グラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製
した。
【0122】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0123】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0124】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0125】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、左旋性のグリーン塗布液を調製した。
【0126】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶BLO12(メルク社製)74.0wt%、およ
び右旋性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業社
製)26.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、ブル
ーの色光を選択反射する右旋性のコレステリック液晶を
得た。
【0127】この右旋性のブルー・コレステリック液晶
1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメ
チロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製
D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グ
ラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製し
た。
【0128】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0129】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0130】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0131】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、右旋性のブルー塗布液を調製した。
【0132】さらに、正の誘電率異方性を有するネマチ
ック液晶BL012(メルク社製)74.0wt%、お
よび左旋性のカイラル剤CNL−617L(旭電化工業
社製)26.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、ブ
ルーの色光を選択反射する左旋性のコレステリック液晶
を得た。
【0133】この左旋性のブルー・コレステリック液晶
1グラムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメ
チロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製
D−110N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グ
ラムとを加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製し
た。
【0134】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0135】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0136】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0137】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、左旋性のブルー塗布液を調製した。
【0138】以上の右旋性レッド塗布液、左旋性レッド
塗布液、右旋性グリーン塗布液、左旋性グリーン塗布
液、右旋性ブルー塗布液、左旋性ブルー塗布液を、それ
ぞれ1:1:1:1:1:1の割合で混合し、75μm
厚のPETフィルムルミラー(東レ社製)の上に、エッ
ジコータで湿潤膜厚が125μmとなるように塗布し
て、表示層を形成した。この表示層の塗膜を室温で半日
乾燥させた後、90℃のオーブンで1昼夜乾燥させた。
乾燥後の表示層の膜厚は、約25μmであった。
【0139】乾燥後の表示層の上に、別の75μm厚の
PETフィルムルミラー(東レ社製)をラミネートした
後、一方のPETフィルム基板の裏面に、ブラックポリ
イミドBKR−105(日本化薬社製)を塗布し、乾燥
させて、モノクロ表示の表示記憶媒体を得た。
【0140】(実施例3)実施例3では、マイクロカプ
セル構造の多色表示の表示記憶媒体を作製し、表示特性
を測定した。
【0141】正の誘電率異方性を有するネマチック液晶
ZLI4520(メルク社製)70.0wt%、右旋性
のカイラル剤CB15(メルク社製)15.0wt%、
および右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)15w
t%を加熱溶解し、室温に戻して、レッドの色光を選択
反射するコレステリック液晶を得た。
【0142】このレッド・コレステリック液晶1グラム
に、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロール
プロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−11
0N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムとを
加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0143】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0144】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0145】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0146】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、レッド塗布液を調製した。
【0147】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶E186(BDH社製)73.4wt%、右旋性
のカイラル剤CBL15(メルク社製)13.3wt
%、および右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)1
3.3wt%を加熱溶解し、室温に戻して、グリーンの
色光を選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0148】このグリーン・コレステリック液晶1グラ
ムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロー
ルプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−1
10N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムと
を加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0149】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0150】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0151】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0152】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、グリーン塗布液を調製した。
【0153】さらに、正の誘電率異方性を有するネマチ
ック液晶ZLI4398(メルク社製)66.0wt
%、右旋性のカイラル剤CB15(メルク社製)17.
0wt%、および右旋性のカイラル剤CE2(メルク社
製)17.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、ブル
ーの色光を選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0154】このブルー・コレステリック液晶1グラム
に、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロール
プロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−11
0N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0ラムとを加
えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0155】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0156】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0157】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
一部のマイクロカプセル粗生成物の乾燥前後の重量か
ら、マイクロカプセル粗生成物中の固形成分の重量比を
見積もったところ、固形成分の重量比は80wt%であ
った。
【0158】得られたマイクロカプセル粗生成物に10
wt%のポリビニルアルコール水溶液を4グラム加える
ことによって、ブルー塗布液を調製した。
【0159】上記のレッド塗布液、グリーン塗布液、ブ
ルー塗布液を、それぞれ1:1:1の割合で混合し、7
5μm厚のPETフィルムルミラー(東レ社製)の上
に、エッジコータで湿潤膜厚が125μmとなるように
塗布して、表示層を形成した。この表示層の塗膜を室温
で半日乾燥させた後、90℃のオーブンで1昼夜乾燥さ
せた。乾燥後の表示層の膜厚は、約25μmであった。
【0160】乾燥後の表示層の上に、別の75μm厚の
PETフィルムルミラー(東レ社製)をラミネートした
後、一方のPETフィルム基板の裏面に、ブラックポリ
イミドBKR−105(日本化薬社製)を塗布し、乾燥
させて、多色表示の表示記憶媒体を得た。
【0161】得られた表示記憶媒体を、パルス発生器お
よび高圧電源装置に接続された一対のアルミ電極間に挟
持し、50Hz、250ms期間の交流リフレッシュ信
号、50Hz、250ms期間の交流セレクト信号、お
よび無電界の表示期間からなる書き込み信号を印加し、
電極間から取り出して、表示色の観察を行った。アルミ
電極間に印加したリフレッシュ信号およびセレクト信号
の電界強度と、表示された色を、図13に示す。
【0162】これら7色の書き込みを1000回以上繰り返
しても、表示色および表示に必要なリフレッシュ信号お
よびセレクト信号の電界強度に変化は見られなかった。
また、各表示ともに、十分なメモリ性を有し、30日以
上経過しても表示色に変化は見られなかった。さらに、
表示記憶媒体は可とう性を有していた。
【0163】(実施例4)実施例4では、1種(1色)
のコレステリック液晶の固定にPIPS法を用いて、モ
ノクロ表示の表示記憶媒体を作製した。
【0164】正の誘電率異方性を有するネマチック液晶
BL012(メルク社製)82.0wt%、および右旋
性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業社製)1
8.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、レッドの色
光を選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0165】このレッド・コレステリック液晶1グラム
に、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロール
プロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−11
0N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムとを
加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0166】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0167】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0168】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
さらに、イオン交換水によるマイクロカプセルの洗浄を
10回繰り返し、乾燥させて、マイクロカプセルを取り
出した。マイクロカプセルの収量は0.8グラムであっ
た。
【0169】次に、正の誘電率異方性を有するネマチッ
ク液晶BL012(メルク社製)77.0wt%、およ
び右旋性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業社
製)23.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、グリ
ーンの色光を選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0170】このグリーン・コレステリック液晶1グラ
ムに、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロー
ルプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業社製D−1
10N)0.3グラムと、酢酸エチル10.0グラムと
を加えて、均一溶液とし、油相となる液を調製した。
【0171】一方、ポリビニルアルコール(ポバール2
17EE、クラレ社製)1グラムを、熱したイオン交換
水10.0グラムに加えて攪拌後、放置冷却することに
よって、水相となる液を調製した。
【0172】次に、前記油相を前記水相中に乳化分散し
て、水相中に油相液滴が分散された水中油エマルジョン
を調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽
で2時間攪拌し、界面重合反応および脱溶剤を終了させ
て、液晶マイクロカプセルを形成した。
【0173】得られたマイクロカプセル分散液を遠心分
離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコー
ル水溶液を含んだマイクロカプセル粗生成物を得た。得
られたマイクロカプセル粗生成物は1グラムであった。
さらに、イオン交換水によるマイクロカプセルの洗浄を
10回繰り返し、乾燥させて、マイクロカプセルを取り
出した。マイクロカプセルの収量は0.8グラムであっ
た。
【0174】さらに、正の誘電率異方性を有するネマチ
ック液晶BL012(メルク社製)74.0wt%、お
よび右旋性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業
社製)26.0wt%を加熱溶解し、室温に戻して、ブ
ルーの色光を選択反射するコレステリック液晶を得た。
【0175】このブルー・コレステリック液晶0.6グ
ラムにチオール系UV重合高分子前駆体NOA65(ノ
ーランド社製)を5wt%添加した後、上記のレッド・
コレステリック液晶を含むマイクロカプセル0.6グラ
ムと、グリーン・コレステリック液晶を含むマイクロカ
プセル0.6グラムとを加えて、表示層原液とした。
【0176】125μm厚のPETフィルムハイビーム
(東レ社製)の上に、12μm径の球状スペーサーミク
ロパールSP−212(積水ファインケミカル社製)を
湿式散布し、この上に、上記の表示層原液を滴下して、
別の125μm厚のPETフィルムハイビーム(東レ社
製)を密着させた。
【0177】以上の工程を70℃で行った後、そのまま
の温度下で、高圧水銀ランプをフィルタリングした50
mW/cm2(365nm)のUV光を60秒照射した
後、一方のPETフィルム基板の裏面に、ブラックポリ
イミドBKR−105(日本化薬社製)を塗布し、乾燥
させて、モノクロ表示の表示記憶媒体を得た。
【0178】(実施例5)実施例5では、エマルジョン
法によって多色表示の表示記憶媒体を作製した。
【0179】実施例4で用いた、それぞれレッド、グリ
ーンおよびブルーの色光を選択反射するコレステリック
液晶と、エタノールでイオン除去を行った重合度500
のPVA(和光純薬工業社製)の10wt%水溶液を、
それぞれ1:2.5の重量比で混合し、内歯式高速ホモ
ジナイザー(オムニ社製)を用いて、10.000rpmで3
分間攪拌し、真空装置内で脱気して、それぞれレッド、
グリーンおよびブルーのエマルジョンを作製した。
【0180】それぞれのエマルジョンを1:1:1の重
量比で混合して、50μm厚のPETフィルムルミラー
(東レ社製)の上に、ドクターブレード005(ガード
ナー社製)を用いて均一に塗布し、室温下で3時間乾燥
させて、それぞれレッド、グリーンおよびブルーの色光
を選択反射する3種のコレステリック液晶を独立に含
む、約20μm厚の表示層を形成し、さらに、PETフ
ィルム基板の表示層が形成された面と反対側の面に、ブ
ラックポリイミドBKR−105(日本化薬社製)を塗
布し、乾燥させて、多色表示の表示記憶媒体を得た。
【0181】(実施例1,2,5についての評価)積分
球型分光測色計CM−2022(ミノルタ社製)を用い
て、実施例1、2、5の表示記憶媒体のそれぞれについ
て、完全拡散面を100%とする各表示色のスペクトル
分布を測定した。
【0182】図14に、実施例1のモノクロ表示の表示
記憶媒体のスペクトル分布を示す。ホワイト表示時の積
分反射率は、29%であった。
【0183】図15に、実施例2のモノクロ表示の表示
記憶媒体のスペクトル分布を示す。ホワイト表示時の積
分反射率は、26%であった。
【0184】図16に、実施例5の多色表示の表示記憶
媒体のスペクトル分布を示す。ホワイト表示時の積分反
射率は、33%であった。
【0185】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、コ
レステリック液晶の電界スイッチングによる、高速の書
き換え性および無電源でのメモリ性を有し、コレステリ
ック液晶の選択反射による、明るく、コントラストの高
い、モノクロ表示または多色表示を行うことができ、軽
薄で、可とう性を有する構造を持ち、製造コストの低
い、紙ライクな表示記憶媒体を実現することができると
ともに、特に画像の書き込みに必要な電圧を低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表示記憶媒体および画像書き込み装
置の一実施形態を示す図である。
【図2】この発明の表示記憶媒体の他の実施形態を示す
図である。
【図3】この発明の表示記憶媒体の等価回路を示す図で
ある。
【図4】この発明の表示記憶媒体の一例のスイッチング
挙動を示す図である。
【図5】この発明の画像書き込み方法の一実施形態にお
ける書き込み信号を示す図である。
【図6】図5の画像書き込み方法による場合の、図4に
示すスイッチング挙動を行う表示記憶媒体の各表示層の
状態を示す図である。
【図7】図5の画像書き込み方法による場合の、図4に
示すスイッチング挙動を行う表示記憶媒体の表示状態を
示す図である。
【図8】この発明の表示記憶媒体の他の例のスイッチン
グ挙動を示す図である。
【図9】この発明の画像書き込み方法の他の実施形態に
おける書き込み信号を示す図である。
【図10】図9の画像書き込み方法による場合の、図8
に示すスイッチング挙動を行う表示記憶媒体の各表示層
の状態を示す図である。
【図11】図9の画像書き込み方法による場合の、図8
に示すスイッチング挙動を行う表示記憶媒体の表示状態
を示す図である。
【図12】実施例1の表示記憶媒体に表示を書き込んだ
場合の電界強度と表示色を示す図である。
【図13】実施例3の表示記憶媒体に表示を書き込んだ
場合の電界強度と表示色を示す図である。
【図14】実施例1の表示記憶媒体のスペクトル分布を
示す図である。
【図15】実施例2の表示記憶媒体のスペクトル分布を
示す図である。
【図16】実施例5の表示記憶媒体のスペクトル分布を
示す図である。
【図17】正の誘電率異方性を有するコレステリック液
晶の状態変化を示す図である。
【図18】正の誘電率異方性を有するコレステリック液
晶のパルス信号に対するスイッチング挙動の例を示す図
である。
【図19】先願の発明の表示記憶媒体および画像書き込
み装置の一実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1…表示記憶媒体 2,3…基板 6…光吸収層 8A,8B,8C…コレステリック液晶 9…バインダ 11,12…シール材 20 画像書き込み装置 21,22 書き込み電極 23 駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有沢 宏 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小林 英夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小清水 実 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA02 EA62 GA02 GA03 GA10 GA17 HA01 HA06 HA21 KA26 MA02 MA06 MA20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明の一対の基板間に、
    それぞれ可視光中の互いに異なる色光を選択反射する互
    いに独立した複数種のコレステリック液晶を含む表示層
    が挟持され、外部の画像書き込み装置から前記表示層に
    電界が印加されることによって画像が書き込まれる表示
    記憶媒体。
  2. 【請求項2】請求項1の表示記憶媒体において、 前記複数種のコレステリック液晶は、外部の画像書き込
    み装置から印加される電界に対して、それぞれの状態変
    化のしきい電界強度が異なることを特徴とする表示記憶
    媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または2の表示記憶媒体におい
    て、 前記複数種のコレステリック液晶が、400〜500n
    mの波長域にピークを有する色光を選択反射するコレス
    テリック液晶、500〜600nmの波長域にピークを
    有する色光を選択反射するコレステリック液晶、および
    600〜700nmの波長域にピークを有する色光を選
    択反射するコレステリック液晶によって構成されたこと
    を特徴とする表示記憶媒体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの表示記憶媒体に
    おいて、 前記複数種のコレステリック液晶の少なくとも1種は、
    高分子マトリックス中にコレステリック液晶が分散され
    たものであることを特徴とする表示記憶媒体。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかの表示記憶媒体に
    おいて、 前記複数種のコレステリック液晶の少なくとも1種は、
    高分子マトリックス中に高分子殻によってカプセル化さ
    れたコレステリック液晶が分散されたものであることを
    特徴とする表示記憶媒体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかの表示記憶媒体に
    おいて、 前記複数種のコレステリック液晶のそれぞれが、互いに
    同じ色光を選択反射し、かつ互いに螺旋ねじれ方向が逆
    のコレステリック液晶によって構成されたことを特徴と
    する表示記憶媒体。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかの表示記憶媒体に
    おいて、 前記一対の基板が、可とう性を有することを特徴とする
    表示記憶媒体。
  8. 【請求項8】請求項1または2の表示記憶媒体に画像を
    書き込む方法において、 外部の画像書き込み装置から前記表示層に、少なくと
    も、セレクト期間と、その後の無電界の表示期間とによ
    って構成され、そのセレクト期間での電界強度Esが前
    記複数種のコレステリック液晶を全て同じ状態に変化さ
    せる電界強度となる書き込み信号を印加することを特徴
    とする画像書き込み方法。
  9. 【請求項9】請求項2の表示記憶媒体に画像を書き込む
    方法において、 外部の画像書き込み装置から前記表示層に、少なくと
    も、リフレッシュ期間およびセレクト期間と、その後の
    無電界の表示期間とによって構成され、そのリフレッシ
    ュ期間およびセレクト期間での電界強度ErおよびEs
    が、Er>Esの関係をもって、前記複数種のコレステ
    リック液晶の状態変化のしきい電界強度を境界とする複
    数段階の電界強度から選定された書き込み信号を印加す
    ることを特徴とする画像書き込み方法。
  10. 【請求項10】請求項1または2の表示記憶媒体に画像
    を書き込む装置において、 表示記憶媒体の外部から前記表示層に、少なくとも、セ
    レクト期間と、その後の無電界の表示期間とによって構
    成され、そのセレクト期間での電界強度Esが前記複数
    種のコレステリック液晶を全て同じ状態に変化させる電
    界強度となる書き込み信号を印加することを特徴とする
    画像書き込み装置。
  11. 【請求項11】請求項2の表示記憶媒体に画像を書き込
    む装置において、 表示記憶媒体の外部から前記表示層に、少なくとも、リ
    フレッシュ期間およびセレクト期間と、その後の無電界
    の表示期間とによって構成され、そのリフレッシュ期間
    およびセレクト期間での電界強度ErおよびEsが、E
    r>Esの関係をもって、前記複数種のコレステリック
    液晶の状態変化のしきい電界強度を境界とする複数段階
    の電界強度から選定された書き込み信号を印加すること
    を特徴とする画像書き込み装置。
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