JPH0674981U - 対物距離計測装置 - Google Patents

対物距離計測装置

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JPH0674981U
JPH0674981U JP1493793U JP1493793U JPH0674981U JP H0674981 U JPH0674981 U JP H0674981U JP 1493793 U JP1493793 U JP 1493793U JP 1493793 U JP1493793 U JP 1493793U JP H0674981 U JPH0674981 U JP H0674981U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 距離計測された物体を同一物体か異物体かを
識別し、各物体ごとに重心位置と幅が計測できるように
する。 【構成】 一定角度範囲を走査しながら物体までの距離
を計測するスキャナ12から1回の走査期間内に時系列
的に得られる位置データ(Xn ,Yn )について、初期
出力値(X0 ,Y0 )から直前の最新出力値(Xn-1 ,
Yn-1 )までを相加平均し、ΣXn-1 /n−1,ΣYn-
1 /n−1をもって重心位置(Xg ,Yg)を更新し、
そのさいに重心位置(Xg ,Yg )から一定距離ΔXr
,ΔYr を越えて逸脱する最新出力値(Xn ,Yn )
が得られたときは、該最新出力値を異物体に関する位置
データの初期出力値として前記重心位置の更新を新規再
開することにより、走査範囲内に存在する物体ごとに重
心位置を正確に算定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、距離計測された物体を同一物体か異物体か識別し、物体ごとに重 心位置と幅が計測できるようにした対物距離計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示す対物距離計測装置1は、車間距離計測用として車両2に装備された ものであり、スキャナ3から一定角度範囲を走査しながら光や超音波或いは電磁 波等の測距信号を前方に送信し、前方車両4の後部反射板(リフレクタ)或いは ガードレール等の障害物で反射された測距信号を受信し、受信方位θと送受信間 時間差Tとから前方の物体の位置を極座標出力する構成とされている。スキャナ 3は、測距信号を予め定めた所定角度範囲に亙ってほぼ一定の速度で走査し、測 距信号が対象物体から反射されて戻るまでの往復時間Tを検出する。検出された 往復時間Tは、測距信号の速度Vを乗算され、乗算結果を1/2倍することで対 象物体までの距離L(=VT/2)が求められる。前方物体は、多くの場合、前 を行く車両4であり、従ってスキャナ3の出力から走査範囲内にある車両4まで の距離と車幅などのデータを得ることができる。このため、こうした車間距離デ ータや車幅データ等を監視し、安全な車間距離が保たれなくなったときに、異常 接近を警告したり自動制動をかけて衝突防止に役立てたりすることができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の対物距離計測装置1は、前方の車両4で反射された測距信号を受信 したスキャナ12から前方車両までの距離Lが時々刻々と得られる。従って、同 一車両から得られる距離データをデータ処理し、平均値演算又は最大最小値差か ら車両の重心位置や車幅等を常時把握することができる。しかし、前方車両の窓 ガラスを透過した光が、前方車両4の前方の道路際に設置された反射板5で反射 され、再び前方車両の窓ガラスを透過してスキャナ3により受信されたような場 合、同一車両から得られたと思われる距離データのなかに当該車両とは全く無関 係な外乱データが混入することになる。こうした場合、スキャナ3の出力データ をそのままデータ処理しても、外乱データの含まれる距離データの平均値をもっ て前方車両の重心位置を割り出すことになるため、重心位置の誤差が極端に増え てしまい、計測精度の異常な低下を招くといった問題点を抱えていた。
【0004】 また、平均値処理の過程で、母集団に含まれる突飛なデータを除外して平均値 を求めることも可能であるが、除外される突飛なデータは、前方車両の前方に位 置する障害物や或いは他の車両までの距離を表すデータであり、仮に前方車両が 自車の前方から進路を横にずらしたときは、新たな前方物体となる可能性の高い 物体についての貴重なデータでもある。このため、平均処理の過程で当面不要な データを廃棄してしまう従来の対物距離計測装置1は、車両前方の状況把握に対 する即応性に欠けるといった課題を抱えていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上記課題を解決したものであり、一定角度範囲を走査しながら測 距信号を送信するとともに、物体で反射された測距信号を受信し、受信方位と送 受信間時間差とから前記物体の位置データを出力するスキャナと、該スキャナか ら1回の走査期間内に時系列的に得られる前記位置データについて、初期出力値 から直前の最新出力値までを相加平均して時系列の各時点で重心位置を更新し、 そのさいに最新の重心位置から一定距離を越えて逸脱する最新出力値が与えられ たときは、該最新出力値を異物体に関する位置データの初期出力値として前記重 心位置の更新を新規再開し、走査範囲内に存在する物体ごとに重心位置を算定す る物体識別手段とを具備することを特徴とするものである。
【0006】 また、この考案は、前記スキャナが、物体の位置データを極座標出力し、前記 物体識別手段が、前記極座標出力を直交座標データに変換したのち、直交軸ごと に座標出力を相加平均して重心位置を求め、かつ該直交軸ごとに最新出力値と重 心位置を比較すること、或いは物体識別手段が、識別された物体ごとに重心位置 と併せ物体の幅を算定すること、さらには物体識別手段が、前記スキャナと前記 座標変換器の間に並列接続され、前記スキャナの位置データ出力を走査のつど切 り替えて格納する少なくとも2個のフレームメモリを具備すること等を、その他 の特徴とするものである。
【0007】
【作用】
この考案は、一定角度範囲を走査しながら物体までの距離を計測するスキャナ から1回の走査期間内に時系列的に得られる位置データについて、初期出力値か ら直前の最新出力値までを相加平均して時系列の各時点で重心位置を更新し、そ のさいに最新の重心位置から一定距離を越えて逸脱する最新出力値が与えられた ときは、該最新出力値を異物体に関する位置データの初期出力値として前記重心 位置の更新を新規再開し、走査範囲内に存在する物体ごとに重心位置を算定する ことにより、複数物体を正確に識別する。
【0008】
【実施例】
以下、この考案の実施例について、図1ないし図3を参照して説明する。図1 は、この考案の対物距離計測装置の一実施例を示す概略ブロック構成図、図2は 、図1に示した対物距離計測装置の距離計測動作を説明するためのフローチャー ト、図3は、図1に示した対物距離計測装置による物体識別原理を説明するため の計測例を示す図である。
【0009】 図1に示す対物距離計測装置11は、自車の前方に存在する複数の車両又は障 害物を、スキャナ12の走査範囲に存在し測距信号を受信した物体について、物 体ごとに距離を正確に測定できるよう構成してあり、スキャナ12の1回の走査 で得られる測距信号を、直交座標処理にかけた後で同一物体処理にかけ、物体ご とに距離を計測することができる。実施例の対物距離計測装置11は、スキャナ 12と、スキャナ12に切り替えスイッチ13を介して並列接続した一対のフレ ームメモリ14,15と、フレームメモリ14,15から読み出した極座標出力 を直交座標系に変換する座標変換器16と、座標変換器16の出力から物体を識 別し、物体ごとに直交座標軸上で重心位置と幅を算定する物体識別器17とから なり、フレームメモリ14,15と座標変換器16と物体識別器17が物体識別 手段を構成する。
【0010】 スキャナ12は、一定角度範囲を走査しながら測距信号を送信するとともに、 物体で反射された測距信号を受信し、受信方位θと送受信間時間差Tとから前記 物体の位置を極座標出力するものである。18は、測距信号送受信回路であり、 制御回路19により一定角度範囲を走査制御され、車両前方に向けて測距信号を 送信し、前方物体で反射されて戻った測距信号を受信する。測距信号送受信回路 18は、制御回路19が指定するタイミングで反時計方向への走査を開始し、走 査開始と同時に計数回路20の計数値を零リセットし、また測距信号の受信時点 でラッチ回路21に対してラッチ指令を発する。計数回路20は、周期τのクロ ック信号に同期して歩進計数を行うため、ラッチ回路21がラッチした計数値は 続くデータ処理回路22において送受信間時間差Tに換算される。すなわち、計 数回路20の計数値Nに周期τを乗じた値が送受信間時間差T(=Nτ)であり 、送受信間時間差Tに測距信号の速度Vを乗じ1/2倍することで、物体までの 距離L(=VT/2)が算定される。従って、物体位置は、受信方位θと距離L とで規定される極座標データ(L,θ)としてスキャナ12から出力される。
【0011】 スキャナ12に接続した切り替えスイッチ13は、スキャナ12が1回の走査 を完了するつど切り替えられるようになっており、このためスキャナ12に並列 接続された一対のフレームメモリ14,15には、奇数回走査又は偶数回走査の 別に応じて交互に極座標データが格納される。一方、一対のフレームメモリ14 ,15から読み出された極座標データは座標変換器16に送り込まれ、ここで極 座標系から直交座標系への座標変換が行われる。座標変換器16に接続された物 体識別器17は、1回の走査期間内に時系列的に得られる位置データ(直交座標 出力)について、初期出力値から直前の最新出力値までを相加平均して時系列の 各時点で重心位置を更新し、そのさいに最新の重心位置から一定距離を越えて逸 脱する最新出力値が与えられたときは、該最新出力値を異物体に関する位置デー タの初期出力値として重心位置の更新を新規再開し、走査範囲内に存在する物体 ごとに重心位置と幅を算定する。
【0012】 以下、上記の対物距離計測装置11の動作につき、図2,3を参照して説明す る。
【0013】 まず、図2のステップ(101)において、スキャナ12が出力する極座標デ ータが一対のフレームメモリ14,15に取り込まれる。取り込まれた極座標デ ータは、続くステップ(102)において、切り替えスイッチ13を介して偶数 回又は奇数回の走査に対応してフレームメモリ14又は15に格納される。ステ ップ(103)では、スキャナ12の走査方向が時計方向であるか又は反時計方 向であるか、すなわちデータ採取期間に相当する時計方向への走査か或いはデー タ処理期間に相当する反時計方向への復帰走査かが判定される。
【0014】 ステップ(103)において、走査方向が反時計方向であることすなわちデー タ採取期間であることが判明すると、続くステップ(104)において、一方の フレームメモリ14又は15から読み出される極座標データ(Ln,θn)を、 座標変換器16が以下の算式に従って1点ずつ直交座標データ(Xn,Yn)に 変換する。
【0015】 Xn=Lncosθn Yn=Lnsinθn 座標変換器16から得られた直交座標データ(Xn,Yn)は、物体識別器1 7に送り込まれ、ステップ(105)において異物体判断処理にかけられる。こ の異物体かどうかの判断は、最新の位置データ(Xn,Yn)と、直前の位置デ ータ(Xn-1,Yn-1)までのデータを相加平均して得られる最新の重心位置( Xg,Yg)とを比較し、両者の差分の絶対値|Xn−Xg|,|Yn−Yg| がそれぞれ所定の基準値ΔXr,ΔYr以下であるかどうかでなされる。すなわ ち、初期出力値(X0,Y0)から直前の出力値(Xn-1,Yn-1)を相加平均 して得られた最新の重心位置(Xg,Yg)すなわち(ΣXn-1/n−1,ΣY n-1/n−1)を基準に、次の最新出力値(Xn,Yn)がX軸方向とY軸方向 にそれぞれ距離ΔXr,ΔYrの範囲内にあるかどうかで、同一物体であるか又 は異物体であるかが識別される。
【0016】 従って、判断ステップ(105)における判断 |Xn−Xg|<ΔXr |Yn−Yg|<ΔYr の両方が肯定される場合は同一物体であり、いずれか少なくとも一方が否定され た場合は走査対象物体が異物体に遷移したと判断される。具体的には、図3のX −Y座標面に示したように、近距離物体23とこの近距離物体23の一部を透過 して観察される遠距離物体24の2個の物体について、走査方向に沿う2箇所で 、|Y5−Yg|(ただし、Yg=Y0+Y1+Y2+Y3+Y4/5)と|Y 9−Yg|(ただし、Yg=Y5+Y6+Y7+Y8/4)が、いずれもΔYr を越えており、そのことが判明した時点で走査対象が異物体に遷移したことが分 かる。
【0017】 ステップ(105)において、同一物体判断がなされた場合は、続くステップ (106)において、データ数nの計数を行い、さらに次のステップ(107) において、横座標データと縦座標データについて総加算値ΣXn,ΣYnが算出 される。ここで得られた総加算値ΣXn,ΣYnは、次のステップ(108)に おいてデータ数nで除算され、ΣXn/n,ΣYn/nのごとく相加平均をとら れ、それぞれ最新の重心位置(Xg,Yg)として更新される。
【0018】 一方、判断ステップ(105)において、走査対象が異物体に遷移したことが 判明すると、まずステップ(109)において、直前まで走査していた物体番号 mの物体について、最終的な重心位置(Xg,Yg)と横方向の幅Wxと縦方向 の幅Wyを、 Wx=Xmax−Xmin Wy=Ymax−Ymin のごとく、決定する。
【0019】 次に、ステップ(110)において、物体番号mを1だけ繰り上げたのち、続 くステップ(111)において、新規再開に必要な重心位置(Xg,Yg)とし て前記ステップ(105)において異物体のものと判断された最新出力値(Xn ,Yn)を充当する。従って、こうした異物体判断がなされると、次回からは物 体番号m+1の物体についてステップ(104)以下が繰り返されることになる 。すなわち、ステップ(108)と(111)に続く判断ステップ(112)に おいて、1フレーム分のデータ処理が終了したことが判明するまで、ステップ( 104)以下のステップがデータ数だけ繰り返される。
【0020】 こうして、1フレーム分のデータをすべて処理し終えると、1回の走査で識別 されたすべての物体について、重心位置と幅が計上される。すなわち、例えば図 3の例では、近距離物体23の左半分に関しては、 重心位置;(X0+X2+・・X4/5,Y0+Y2+・・Y4 /5) 幅; Wx=X4−X0,Wy=Y4−Y0 のごとく割り出され、遠距離物体24に関しては、 重心位置;(X5 +X6 +・・X8 /4,Y5 +Y6 +・・Y8 /4) 幅; Wx =X8 −X5 ,Wy =Y5 −Y8 として割り出される。また、近距離物体23の右半分に関しては、 重心位置;(X9 +X10+X11/3,Y9 +Y10+Y11/3) 幅; Wx =X11−X9 ,Wy =Y11−Y9 として割り出される。
【0021】 なお、2分割された物体23について同一物体として処理する必要がある場合 は、データ群(X0 ,Y0 )〜(X4 ,Y4 )で構成される物体とデータ群(X 9 ,Y9 )〜(X11,Y11)で構成される物体とが、直交座標上で近似的に同一 直線上に存在するかどうかを、数フレーム分にわたって判断することにより、同 一物体23が2分割されて計測されたかどうかを判定することができる。その場 合、データ群(X0 ,Y0 )〜(X4 ,Y4 )で構成される物体とデータ群(X 9 ,Y9 )〜(X11,Y11)で構成される物体について、同じデータ群に含めて 前述の同一物体判断処理にかける方法も有効である。ただし、同一物体23が2 分割して計測されても、衝突防止等への利用目的に災いするような被害を蒙るこ とはなく、従ってこうした判定は必ずしも必要不可欠のものではない。
【0022】 このように、上記対物距離計測装置11によれば、走査順に時系列的に得られ る複数の位置データ(Xn ,Yn )について、直前までの出力値(Xn-1 ,Yn- 1)から相加平均ΣXn-1 /n−1,ΣYn-1 /n−1により割り出された最新 の重心位置(Xg ,Yg )を中心に一定距離ΔXr ,ΔYrの範囲にあることを 条件に、最新出力値(Xn ,Yn )を重心位置の更新に供し、一方でこの条件を 満たさない最新出力値(Xn ,Yn )についてはそれまでとは別物体に関する位 置データであると認識して、重心位置の更新を新規再開する。このため、1回の 走査範囲内に複数の物体が存在しようとも、所定の条件を満たすかどうかの判断 を通じて同一物体か又は異物体かの識別が正確に可能であり、これにより複数物 体を同一物体と錯覚したために距離計測対象となる物体の重心位置や幅を誤って 算定するといった不都合を排除し、物体ごとに正確に重心位置や幅の計測が可能 である。
【0023】 また、スキャナ12が出力する極座標出力を直交座標データに変換したのち、 直交軸ごとに座標出力を相加平均して重心位置を求め、かつ直交軸ごとに最新出 力値と重心位置を比較する構成であるから、極座標出力として得られる座標デー タ(L,θ)を直交2軸に分解することで、相加平均による重心算定を容易にし 、また求められた重心位置(Xg ,Yg )と最新出力値(Xn ,Yn )とを直交 軸ごとに比較し、直交2軸のいずれか少なくとも一方で重心位置と最新出力値と が所定距離ΔXr ,ΔYr を越えて乖離する場合は、異物体であると識別するた め、汎用の算術アルゴリズムを使った異物体判断が正確に可能である。
【0024】 また、物体識別器17は、識別された物体ごとに直交座標上で重心位置と併せ 幅を算定するので、スキャナ12の走査範囲内に複数の物体が存在しても、最も 近い位置にある物体23だけでなく、それよりも遠い物体24についても、スキ ャナ12の出力から重心位置や幅を求めることができ、これにより眼前の前方物 体23よりも遠方に存在するが、いつか新たな前方物体となり得る可能性のある 物体24について、従来のよう当面不要なデータとして廃棄してしまうのではな く、最前の物体と並行して常に動向を監視することができる。このため、対物距 離計測装置11を車間距離計測装置等に適用したときに、前方を行く複数の車両 や前方の障害物をスキャナ12の走査範囲に存在する限り計測し続け、車両前方 の状況を最大限的確に把握することができる。
【0025】 さらにまた、スキャナ12と座標変換器16の間に少なくとも2個のフレーム メモリ14,15を並列接続し、スキャナ12の極座標出力を走査のつど交互に 切り替えて格納する構成としたから、一方のフレームメモリ14又は15にスキ ャナ12の極座標出力を読み込んでいる最中は、他方のフレームメモリ15又は 14に格納済み極座標出力を読み出して、直交座標系への座標変換或いは物体識 別処理にかけることができ、これにより格納データと処理データの効率的な運用 が可能であり、物体識別中の無用の中断を排除し、常に対象物体の重心位置や幅 等をほぼリアルタイムで正確に把握することができる。
【0026】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案は、一定角度範囲を走査しながら物体までの距 離を計測するスキャナから1回の走査期間内に時系列的に得られる位置データに ついて、初期出力値から直前の最新出力値までを相加平均して時系列の各時点で 重心位置を更新し、そのさいに最新の重心位置から一定距離を越えて逸脱する最 新出力値が与えられたときは、該最新出力値を異物体に関する位置データの初期 出力値として前記重心位置の更新を新規再開し、走査範囲内に存在する物体ごと に重心位置を算定する構成としたから、走査順に時系列的に得られる複数の位置 データについて、直前までの出力値から相加平均により割り出された最新の重心 位置を中心に一定距離範囲にあることを条件に最新出力値を重心位置の更新に供 し、一方でこの条件を満たさない最新出力値についてはそれまでとは別物体に関 する位置データであると認識して、重心位置の更新を新規再開するため、1回の 走査範囲内に複数の物体が存在しようとも、所定の条件を満たすかどうかの判断 を通じて同一物体か又は異物体かの識別が正確に可能であり、これにより複数物 体を同一物体と錯覚したために距離計測対象となる物体の重心位置や幅を誤って 算定するといった不都合を排除し、物体ごとに正確に重心位置や幅の計測が可能 である等の優れた効果を奏する。
【0027】 また、この考案は、スキャナが、物体の位置データを極座標出力し、前記物体 識別手段が、前記極座標出力を直交座標データに変換したのち、直交軸ごとに座 標出力を相加平均して重心位置を求め、かつ該直交軸ごとに最新出力値と重心位 置を比較する構成としたから、極座標出力として得られる座標データを直交2軸 に分解することで、相加平均による重心算定を容易にし、また求められた重心位 置と最新出力値とを直交軸ごとに比較し、直交2軸のいずれか少なくとも一方で 重心位置と最新出力値とが所定距離を越えて乖離する場合は、異物体であると識 別するため、汎用の算術アルゴリズムを使った異物体判断が正確に可能である等 の効果を奏する。
【0028】 また、物体識別手段が、識別された物体ごとに重心位置と併せ物体の幅を算定 する構成としたから、スキャナの走査範囲内に複数の物体が存在するときに、最 も近い位置にある物体だけでなく、それよりも遠い物体についても、スキャナの 出力から重心位置や幅を求めることができ、これにより眼前の前方物体よりも遠 方に存在するが、いつか新たな前方物体となり得る可能性のある物体について、 従来のよう当面不要なデータとして廃棄してしまうのではなく、最前の物体と並 行して常に動向を監視することができ、これにより車間距離計測装置等に適用し たときに、前方を行く複数の車両や前方の障害物をスキャナの走査範囲に存在す る限り計測し続け、車両前方の状況を最大限的確に把握することができる等の効 果を奏する。
【0029】 さらにまた、物体識別手段は、前記スキャナと前記座標変換器の間に並列接続 され、前記スキャナの位置データ出力を走査のつど切り替えて格納する少なくと も2個のフレームメモリを具備するため、一方のフレームメモリにスキャナの位 置データ出力を読み込んでいる最中は、他方のフレームメモリに格納済み位置デ ータ出力を読み出して、直交座標系への座標変換或いは物体識別処理にかけるこ とができ、これにより格納データと処理データの効率的な運用が可能であり、物 体識別中の無用の中断を排除し、常に対象物体の重心位置や幅等をほぼリアルタ イムで正確に把握することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の対物距離計測装置の一実施例を示す
概略ブロック構成図である。
【図2】図1に示した対物距離計測装置の距離計測動作
を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1に示した対物距離計測装置による物体識別
原理を説明するための計測例を示す図である。
【図4】従来の対物距離計測装置の一適用例を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 対物距離計測装置 12 スキャナ 14,15 フレームメモリ(物体識別手段) 16 座標変換器(物体識別手段) 17 物体識別器(物体識別手段) 18 測距信号送受信回路 19 制御回路 20 計数回路 21 ラッチ回路 22 データ処理回路 23 近距離物体 24 遠距離物体

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定角度範囲を走査しながら測距信号を
    送信するとともに、物体で反射された測距信号を受信
    し、受信方位と送受信間時間差とから前記物体の位置デ
    ータを出力するスキャナと、該スキャナから1回の走査
    期間内に時系列的に得られる前記位置データについて、
    初期出力値から直前の最新出力値までを相加平均して時
    系列の各時点で重心位置を更新し、そのさいに最新の重
    心位置から一定距離を越えて逸脱する最新出力値が与え
    られたときは、該最新出力値を異物体に関する位置デー
    タの初期出力値として前記重心位置の更新を新規再開
    し、走査範囲内に存在する物体ごとに重心位置を算定す
    る物体識別手段とを具備することを特徴とする対物距離
    計測装置。
  2. 【請求項2】 前記スキャナは、物体の位置データを極
    座標出力し、前記物体識別手段は、前記極座標出力を直
    交座標データに変換したのち、直交軸ごとに座標出力を
    相加平均して重心位置を求め、かつ該直交軸ごとに最新
    出力値と重心位置を比較することを特徴とする請求項1
    記載の対物距離計測装置。
  3. 【請求項3】 前記物体識別手段は、識別された物体ご
    とに重心位置と併せ物体の幅を算定することを特徴とす
    る請求項1記載の対物距離計測装置。
  4. 【請求項4】 前記物体識別手段は、前記スキャナと前
    記座標変換器の間に並列接続され、前記スキャナの位置
    データ出力を走査のつど切り替えて格納する少なくとも
    2個のフレームメモリを具備することを特徴とする請求
    項1記載の対物距離計測装置。
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