JPH0674320A - 車両の勾配検知装置及びそれを使用した自動車 - Google Patents

車両の勾配検知装置及びそれを使用した自動車

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JPH0674320A
JPH0674320A JP4228878A JP22887892A JPH0674320A JP H0674320 A JPH0674320 A JP H0674320A JP 4228878 A JP4228878 A JP 4228878A JP 22887892 A JP22887892 A JP 22887892A JP H0674320 A JPH0674320 A JP H0674320A
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vehicle
acceleration
gradient
signal
traveling speed
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JP4228878A
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Hiroshi Onishi
浩史 大西
Hiroshi Katayama
博 片山
Mitsuo Kayano
光男 萱野
Junichi Ishii
潤市 石井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両が走行する道路勾配を安定にかつ忠実に
検出する装置と、それを用いて自動車の変速機を制御す
る装置を提供すること。 【構成】 加速度センサなどで直接検出した加速度実測
値情報と、走行速度の微分により計算して得た加速度計
算値情報の2種の加速度情報の演算により走行中の道路
の勾配を検知する装置において、車両の走行速度に応じ
て周期が変化するパルスを発生するセンサ手段としてパ
ルス型回転検出センサ手段21と、周期計測手段22を
用いたもの。 【効果】 周波数−電圧変換器が不要でディジタル化が
容易になるのでコストダウンが図れる上、車重や風の影
響、或いは車両の加速、減速によらず、常に確実に勾配
を検出することができるから、自動車などの広い運転範
囲で、例えば変速機の制御が可能になり、変速頻度の低
減やブレーキ操作頻度を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路などの勾配を走行
中の車両において検知する装置に係り、特に自動車に適
用して変速機を制御するのに好適な車両の勾配検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の走行について、より一層
の快適さが要求されるようになり、この要求を満たすた
め、自動変速機の制御についても、例えば道路の勾配な
どの自動車の走行条件に応じて木目細かな制御が必要に
なってきた。
【0003】しかして、この道路などの勾配の検出は、
自動車などの車両が停止しているときならば、傾斜計な
どにより行なうことができるが、走行中は、たえず車両
に加速度が与えられているので、このような傾斜計など
での検出は殆ど不可能に近くなってしまう。
【0004】そこで、このような傾斜計などを用いない
で、自動車の走行中での走行路の勾配を求める方法の従
来技術としては、エンジンの出力トルクに関する情報
と、車両の前後運動に関する情報から道路勾配状態を判
定する装置がしられており、例えば、特開平3−243
62号公報では、車速検出手段と、機関負荷検出手段、
車速変化検出手段、それに機関負荷変化検出手段からの
検出情報に基づき道路勾配状態を判定する装置について
開示している。
【0005】一方、これとは別に、特開昭60−703
07号公報では、車両の走行方向に現われる加速度を直
接検出して求めた加速度と、車両の走行速度の変化率か
ら算定して求めた加速度の演算により車両が走行中の道
路の勾配を検知する方法について開示しているが、この
方法では、パルス出力型の車両速度センサを用い、この
センサの出力を周波数−電圧変換器により電圧信号に変
換して使用するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
まず前者の道路勾配判定装置については、それは基本的
には自動車の駆動力と加速度を自動車の前後運動方程式
に当てはめ、道路勾配を逆算して求める方法であり、従
って制動時や停止時のように駆動力が正しく求められな
い場合や、強風時など空気抵抗が通常時に比べ変化して
いる場合には、勾配が正しく推定できないという問題点
があり、且つ車両の重量が変化した場合には、その補正
も必要になるという問題点があった。
【0007】さらに、この従来技術では、自動車の走行
方向での加速度を検出するための加速度センサを必要と
するが、勾配路走行時には、このセンサに重力加速度の
影響が加わるため、車両に現われている加速度を正しく
求めることができないという問題点もあった。
【0008】一方、後者の方法では、周波数−電圧変換
器を用いたアナログ処理が基本であり、ハード面でコス
トアップとなり易い上、自動車などで、走行速度が広範
囲に変化する場合での誤差の低減についての配慮がされ
ておらず、精度の点で問題があった。
【0009】本発明は、このような問題点の解決法とし
て考えられたものであり、自動車など車両の加速度が、
走行停止中も含めて精度良く求められ、車両の駆動力や
空気抵抗の変化、加速、減速等の運転状態の変化に関わ
らず、常に走行路の勾配を正しく検知することができる
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、加速度セン
サなどで直接検出した加速度実測値情報と、走行速度の
微分により計算して得た加速度計算値情報の2種の加速
度情報の演算により走行中の道路の勾配を検知する装置
において、車両の走行速度に応じて周期が変化するパル
スを発生するセンサ手段の出力パルスの周期を計測して
車両の走行速度を算定する走行速度算定手段を用い、こ
の走行速度算定手段で検出した車両の走行速度を微分し
て加速度計算値情報を得るようにしたものである。
【0011】
【作用】センサ手段の出力パルスの周期を計測して車両
の走行速度を得るようにしたので、周波数−電圧変換器
は不要になり、ディジタル的な処理が可能になるので、
精度良く勾配を検知することができる。
【0012】
【実施例】まず、本発明による勾配検知の原理につい
て、図1の装置により説明する。この図1において、1
は加速度センサ、2は車速検出手段、3は微分手段、4
は減算手段、そして5は除算手段である。加速度センサ
1は、例えば振り子式の加速度センサからなり、図示し
てないが自動車の中心線上に設置されており、自動車の
走行方向に現われる加速度を検出し、加速度の実測値を
表わす信号Gsen を出力する働きをする。
【0013】車速検出手段2は、例えば自動車の車輪や
推進軸の回転速度を検出し、この回転速度に応じて周期
が変化するパルスを発生する電磁ピックアップ方式、或
いは光電ピックアップ方式などのパルス検出形の回転速
度センサと、このセンサの出力パルスの周期を計測する
手段からなり、自動車の走行速度Vsp を検出する働き
をする。
【0014】微分手段3は、車速検出手段2から出力さ
れる走行速度Vsp を微分して、自動車に現われる加速
度を計算し、この計算値を表わす信号Dvsp を出力する
働きをする。
【0015】減算手段4は、加速度の実測値を表わす信
号Gsen から加速度の計算値を表わす信号Dvsp を引き
算する働きをする。除算手段5は、減算手段4の出力を
重力加速度値Gで割算して勾配信号Sinθを出力する働
きをする。
【0016】次に、この図1の装置による勾配検出の原
理について、図2により説明する。いま、自動車Aが、
水平面から角度θだけ傾いている道路Rの上にあったと
すると、このとき加速度センサ1により検出される信号
Gsen には、自動車の走行方向(前後方向)の加速度成分
を表わす信号Dvsp だけではなく、これに重力による加
速度の道路Rの斜面に平行な成分を表わす信号G・sinθ
が足し込まれていることなる。つまり、信号Dvsp に信
号G・sinθを加えたのが信号Gsen となっていることに
なる。
【0017】一方、いま、自動車Aの車輪が、固着や空
転を起こしていないとすれば、車速検出手段2から出力
される走行速度Vsp は自動車Aの走行速度を表わし、
従って、微分手段3による、この走行速度Vsp の微分
値である信号Dvsp は、このとき自動車Aに現われてい
る加速度に正確に対応している。
【0018】そうすると、信号Dvsp に信号G・sinθを
加えたのが信号Gsen なのであるから、結局、道路Rの
勾配Sinθは、次の数1によって計算できることにな
り、従って、図1の装置により勾配Sinθを検出するこ
とができるのである。
【0019】
【数1】
【0020】なお、道路Rの勾配は、実際には図2の角
度θのことであるが、この角度θが小さい場合には、S
inθ、Tanθ、及び角度θは、それぞれ相互に充分近似
できるから(Sinθ<0.12程度の場合)、ここでは、
Sinθをそのまま道路Rの勾配としている。つまり加速
度センサ1の信号Gsen から車輪速の微分値Dvsp を引
き、それを重力加速度Gで割ると勾配Sinθが求められ
る。道路の勾配は通常水平面と斜面のなす角度をθとし
て、それの正接値Tanθで表されるが、10%以内の勾
配ならば、Sinθ≒Tanθなので、Sinθを勾配として
いる。これは、勾配抵抗は、車両重量をMcarとすれ
ば、Mcar・G・Sinθと計算されるので、Sinθを勾
配を表わす数値として扱うのが便利だからである。
【0021】ところで、このような装置では、実際には
何らかのノイズ対策が必要であり、このため、一般的に
は、図3に示すように、ノイズ低減のため低域通過フィ
ルタを用いる場合が多い。この図3の場合には、加速度
センサ1と減算手段4の間に低域通過フィルタ6が設け
られており、また車速信号の微分手段3と減算手段4の
間にも低域通過フィルタ7を設けたものである。車速V
sp から加速度Dvsp を求める際には、微分によって高
周波のノイズ成分が増幅され、これが加速度信号に加算
されてしまう。そこで低域通過フィルタ7によってノイ
ズを取り除いた加速度信号Dvsp を得るようになってい
るのである。
【0022】一方、加速度センサ1からの信号にもノイ
ズが重畳する虞れがあり、また車速から得た加速度信号
Dvsp と位相ならびに周波数特性を合わせる必要がある
ことから、加速度センサ1からの信号も低域通過フィル
タ6に入力し、その出力信号Gsen を減算手段4に入力
するのである。このとき、2個の低域通過フィルタ6、
7は、それぞれ信号Gsen、Dvsp の周波数特性および
位相特性が一致するような特性とするのが望ましいのは
言うまでもない。
【0023】次に、図4は、低域通過フィルタを1個に
した場合で、減算手段4と除算手段5の間に低域通過フ
ィルタ8を設けたものである。
【0024】本発明は、以上の図1〜図4で説明した、
加速度センサなどで直接検出した加速度実測値情報と、
走行速度の微分により計算して得た加速度計算値情報の
2種の加速度情報の演算により走行中の道路の勾配を検
知する装置において、走行速度の微分により加速度計算
値情報を得るところに工夫をこらした点を特徴とするも
ので、以下、本発明について、実施例を用いて詳細に説
明する。
【0025】図5は、本発明の一実施例で、20は車速
検出手段、30は微分手段で、これらはそれぞれ図1〜
図4の装置における車速検出手段2と、微分手段3に対
応したものであり、従って、この他に、加速度センサ1
と減算手段4、それに除算手段5を備え、或いは、さら
に低域通過フィルタ6、7、または低域通過フィルタ8
を備え、除算手段5から検出された勾配Sinθを出力す
るようになっている点は、上記した図1〜図4の装置と
同じである。
【0026】この図5の実施例において、21はパルス
型回転検出センサ手段、22は周期計測手段、23はデ
ータ積算回数変更手段、24は積算手段、25はサンプ
ルホールド手段、26は車速変換手段、27はクロック
信号発生手段、31は遅延手段、32は減算手段、そし
て33は除算手段である。
【0027】パルス型回転検出センサ手段21は、自動
車の駆動軸又は車輪に設けられた磁性材料からなる歯車
21aと、この歯車21aの円周部の近傍に配置されて
いる磁気ピックアップ21bとで構成され、自動車の走
行速度に比例した周波数のパルス信号pを発生する働き
をする。周期計測手段22は、パルス信号pを入力し、
そのパルス周期を計測する働きをする。
【0028】データ積算回数変更手段23は、この周期
計測手段22から入力したパルス周期の値によってデー
タ積算回数を変更するのに必要な信号Mを発生する働き
をする。ここでデータ積算回数とは、パルス周期から車
速を計算する際に、パルス信号pのパルス数の何個分の
パルス周期データを積算して使用するかを表わすもので
あり、従って、このデータ積算回数Mは、最大値が歯車
21aの歯数と同じになる整数となるものであるが、詳
細は後述する。
【0029】積算手段24は、データ積算回数Mで決め
られる回数だけ周期計測手段22で計測した周期値を積
算する働きをする。サンプルホールド手段25は、クロ
ック信号発生手段27から供給されている周期Tのクロ
ックに同期して周期計測値をサンプリングし、それを次
のサンプリング時点まで保持する働きをする。車速変換
手段26は、サンプルホールド手段25により保持され
ていた周期計測値をデータ積算回数Mで除算して車速V
sp に変換する働きをする。従って、これらパルス型回
転検出センサ手段21と周期計測手段22、データ積算
回数変更手段23、積算手段24、サンプルホールド手
段25、それに車速変換手段26とにより車速検出手段
2が構成されていることになる。
【0030】遅延手段31は、周期Tのクロックに同期
して車速値Vsp を1サンプリング期間遅延させ、遅延
した車速Vspold を出力する働きをする。減算手段32
は、車速Vsp から1サンプリング遅延した車速Vspold
を減算する働きをする。そして、除算手段33は、こ
の減算手段32から出力された信号をクロック周期Tで
割ることにより加速度Dvsp を発生する働きをする。従
って、これら遅延手段31と減算手段32、それに除算
手段33とにより微分手段3が構成されていることにな
る。
【0031】次に、データ積算回数変更手段23の働き
について、さらに詳細に説明する。まず、ここでのデー
タ積算回数Mと、車速Vsp の測定における分解能との
関係を示すと図6のようになり、これから明らかなよう
に、データ積算回数Mを大きくするほど車速Vsp の分
解能が向上し、この結果、量子化誤差が減少されること
が判る。
【0032】また、図7は、歯車21aに存在するピッ
チエラー(歯の間隔寸法のむら)による周期計測誤差を示
したものである。つまり、加工精度とコストの関係か
ら、歯車21aには或る程度のピッチエラーの存在が不
可避であるから、この図に示すように、パルス信号pの
1周期ごとの周期計測では、歯車21aのピッチエラー
による周期計測誤差が大きく現われてしまう。
【0033】そこで、周期計測値を何回か積算してやれ
ば、このピッチエラーによる周期計測誤差が平均化さ
れ、精度を上げることができる。なお、このときの積算
回数の最大値は、図7に示すように、歯車21aの1回
転分の歯数となる。上記したデータ積算回数Mは、図5
から明らかなように、この周期計測値の積算回数を決め
るものである。
【0034】従って、このデータ積算回数Mは、計測誤
差を小さくする見地に立てば、大きい方が良く、特に高
速ではデータ積算回数Mを増加したほうがよい。しか
し、データ積算回数Mを増加させると、低速では周期計
測値がオーバーフローする虞れがある。
【0035】そこで、この実施例では、データ積算回数
変更手段23を設け、車速に応じてデータ積算回数Mが
変更されるようにしたものであり、これにより車速計測
範囲の全域にわたり誤差なく計測することができ、しか
も車速の微分の際のノイズの発生を充分に抑えることが
できる。
【0036】図8は、図5に示した実施例と同じ動作を
ソフトウェアによって実現させた場合の一実施例におけ
る処理の流れを示すフローチャートである。この図8の
処理が開始されると、まず計算が許可になっているかど
うかをフラグによって調べる(ステップ81)。なお、こ
の許可フラグは、クロックによって時間Tごとに許可と
なる。
【0037】許可されていたならばデータ積算回数を調
べる(ステップ82)。そしてまず、データ積算回数Mが
1 になっていたら周期T1 を取り込み(ステップ8
7)、この周期T1 を定数K1 で除算して車速Vsp に変
換する(ステップ88)。また、データ積算回数MがM2
になっていら周期T2 を取り込み(ステップ83)、同じ
く周期T2 を車速Vsp に変換する(ステップ84)。し
かして、データ積算回数MがM3 だったならば周期T3
を取り込み(ステップ85)、この周期T3 を車速Vsp
に変換するのである(ステップ86)。
【0038】ここで、これらの定数K1、K2、K3 は、
それぞれのデータ積算回数に応じた変換の定数であり、
データ積算回数Mに対して次の関係がある。 M1:M2:M3=K1:K2:K3 次に車速Vsp と1サンプリング前の車速Vspold との
差をサンプリング周期Tで除算して車速の微分Dvsp を
求め(ステップ89)、この車速の微分Dvsp を低域通過
フィルタで処理してノイズが除去されたデータDvsp
求める(ステップ810)。
【0039】一方、加速度センサからの信号Gsen も低
域通過フィルタて処理してノイズが除去されたデータ
senを求める(ステップ811)。次に、1サンプリング
前の車速Vspold を新しい値に置き換える(ステップ8
12)。
【0040】そして、勾配Sinθの値を更新しよいか否
かを確かめ(ステップ813)、更新してよいならばデー
Gsen からDvsp を引き、重力加速度Gで割って勾配
Sinθを計算する(ステップ814)。最後に計算許可フ
ラグを禁止に設定し(ステップ815)、処理を終わるの
である。
【0041】従って、この図8の実施例によっても、図
5の実施例と同様な作用効果を得ることができる。
【0042】ところで、本発明では、図3と図4で説明
したように、低域通過フィルタを使用することにより、
より好ましい特性が得られる。そこで、この低域通過フ
ィルタの一例について、図9により説明する。この図9
は、本発明における低域通過フィルタの一実施例で、図
示のように、2個の加算器90、95と、4個の遅延素
子91、92、98、99、同じく4個の増幅器93、
94、96、97、それに増幅器910とで構成されて
いる。
【0043】この図9に示す低域通過フィルタは、伝達
関数が数2の式で表わされるフィルタであり、従って、
各増幅器93、94、96、97のゲインを調節するこ
とにより通過特性を変化させることができ、このため、
上記した図3での低域通過フィルタ6、7、或いは図4
での低域通過フィルタ8として好適なものである。
【0044】
【数2】
【0045】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。まず、図10は、過渡時での勾配検出誤差を小さく
するため、加速度が大きく変化しているとき、及び加速
度の急変をもたらすであろう、例えばブレーキ作動中、
車速変化、変速中などの状態が発生したときには、その
直前の勾配検出値をホールドする手段を付加した実施例
で、一例として図3の構成において、除算手段5の後に
勾配データホールド手段10を設けたものである。
【0046】この勾配データホールド手段10は、減算
手段4に加速度センサ1からの信号Gsen と、車速を微
分した信号Dvsp が入力され、その出力が除算手段5で
重力加速度Gにより割算されて勾配Sinθが検出された
ら、このデータを保持する働きをする。
【0047】一方、この勾配データホールド手段10に
は、加速度センサの出力Gsen や、ブレーキ作動信号、
車速信号、変速中フラグ、それにスロットル開度信号な
どの信号が入力されており、これらの信号から加速度が
急変する過渡状態にあるか否かを判断し、過渡状態でな
いときだけ勾配Sinθの値を更新するように働く。
【0048】従って、この図10の実施例によれば、勾
配検出誤差が増大する虞れがあるときには、勾配Sinθ
の更新が禁止されるので、常に正確な勾配Sinθを検出
することができる。
【0049】図11は、図10の実施例を更に具体的に
し、スロットル開度から過渡状態であるかどうかを判断
し、勾配データホールドを行うようにした本発明の一実
施例で、スロットル開度センサなどから供給されるスロ
ットル開度TVOは、まず差分手段101に入力され、
スロットル開度の時間微分DTVOが計算される。スロ
ットル加減速判定部102は、この時間微分DTVOを
入力とし、それが或る閾値±thを越えた場合にだけレ
ベル“1”になる信号Hを出力する働きをする。
【0050】ホールドオフディレイ部103は、スロッ
トル加減速判定部102の出力Hがレベル“0”(OFF)
からレベル“1”(ON)に立ち上がり、その後、レベル
“1”からレベル“0”に立ち下がった後、予じめ設定
してある時間TD が経過するまでの間、レベル“1”を
保つ信号H*を出力する働きをする。なお、これは、ス
ロットルバルブが極く短時間だけ急激に操作されたとき
でも、加減速の過渡状態を正しく判定するためである。
【0051】勾配ホールド部104は、除算手段5から
入力される勾配Sinθを保持し、ホールドオフディレイ
部103から供給される信号H*がレベル“1”になっ
たときだけ、その更新を禁止し、過渡状態でのデータを
含まない勾配Sinθを出力する働きをする。
【0052】図12は、この図11の実施例の動作を示
すタイミングチャートで、時刻t1でアクセルペダルが
踏み込まれ、しばらく後の時刻t2 で戻されたときの動
作を示したものである。時刻t1 の直後、スロットル開
度TVOの変化量DTVOは閾値+thを越えるので、
信号Hのレベルは“1”になる。しかして、図示のよう
に、この信号Hのレベルはすぐに“0”に戻ってしまう
が、ホールドオフディレイ部103の働きにより、信号
H*のレベルは、その後も時間TD 間は“1”を保って
おり、これにより時刻t1 の直後、及び時刻t2 の直後
に勾配Sinθに現われる変動は、勾配ホールド部104
によりマスクされることになり、従って、この実施例に
よれば、誤差がさらに少ない勾配Sinθが得られること
が判る。
【0053】ところで、自動車では、このようにして検
出した勾配Sinθ、又は勾配Sinθは、変速機の制御に
用いられる場合が多い。そこで、以上で説明した本発明
による車両の勾配検知装置を、自動車の変速機制御に適
用した場合の一実施例について、図13により説明す
る。この図13の実施例において、200はこの実施例
による変速機制御装置全体を表わし、この中で210は
勾配検知装置、そして220は変速マップ選択装置であ
る。なお、加速度センサ1と車速検出手段2について
は、上記の実施例の場合と同じである。
【0054】勾配検知装置210は、上述の図1〜図1
3で説明した勾配検知装置の何れかと同じで、加速度セ
ンサ1から供給される信号Gsen と、車速検出手段2か
ら供給される信号Vsp とにより勾配Sinθを検出し、
それを変速マップ選択装置220に供給する働きをす
る。
【0055】変速マップ選択装置201は、その中に複
数種、例えば(a)、(b)、(c)の3種類の変速マップを備
えており、これらの変速マップの何れかを勾配検知装置
210から供給される勾配Sinθに応じて選択し、この
選択した変速マップを車速検出手段2から供給される車
速信号Vsp と、図示してないスロットルバルブ開度セ
ンサから供給されるスロットル開度TVOによって検索
し、この検索結果として変速機のギヤ位置をする信号S
を出力する働きをする。
【0056】そして、図示してないが、変速機は、この
信号Sに応じてギヤ位置を選択するようになっているも
のである。
【0057】図14は、変速マップの実施例を示したも
ので、この例では降坂路用変速マップ(a)と平地路用変
速マップ(b)、それに登坂路用変速マップ(c)の3種類の
マップが用意されており、これらは、図示のように、ま
ず、降坂路用変速マップ(a)では、平地用の場合に比べ
低車速側でシフトアップするようにして過大なトルクの
発生を無くすようになっており、他方、登坂路用変速マ
ップ(c)では、平地の場合に比べシフトアップを高車速
側に持っていき、トルクの大きい低いギア位置で、坂を
容易に登れるようにしてあり、これにより、勾配Sinθ
に応じて変速スケジュールが変更され、勾配に適応した
違和感の無い変速が行なえるようになっている。
【0058】つまり、この実施例では、図14から明ら
かなように、変速スケジュールが、横軸が車速Vsp 、
縦軸がスロットル開度TVOで表される変速マップとし
て記述されており、これらが勾配ごとに用意され、勾配
Sinθに応じて選択されて使用されるようになってお
り、従って、この実施例によれば、走行路の勾配にかか
わらず、常に最適な変速比が自動的に与えられることに
なり、広い運転範囲で変速制御が可能になると共に、変
速頻度の低減やブレーキ操作頻度を低減することがで
き、適切な運転状態を容易に維持することができる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、周波数−電圧変換器が
不要でディジタル化が容易になるのでコストダウンが図
れる上、車重や風の影響、或いは車両の加速、減速によ
らず、常に確実に勾配を検出することができるから、自
動車などの広い運転範囲で、例えば変速機の制御が可能
になり、変速頻度の低減やブレーキ操作頻度を低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による勾配検知装置の基本的構成の一例
を示すブロック図である。
【図2】本発明による勾配検知の原理を示す説明図であ
る。
【図3】本発明による勾配検知装置の基本的構成の他の
一例を示すブロック図である。
【図4】本発明による勾配検知装置の基本的構成の更に
別の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明による車両の勾配検知装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施例におけるデータ積算回数と車
速の分解能の関係を表わす特性図である。
【図7】本発明の一実施例における車速の検出誤差とそ
の対策の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施例の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図9】本発明における低域通過フィルタの一実施例を
示すブロック図である。
【図10】本発明の他の一実施例を示すブロック図であ
る。
【図11】本発明の他の一実施例をさらに詳細に示すブ
ロック図である。
【図12】本発明の他の一実施例の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図13】本発明を変速機制御に適用した場合の一実施
例を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施例における変速マップの説明図
である。
【符号の説明】
1 加速度センサ 2、20 車速検出手段 3、30 微分手段 4 減算手段 5 除算手段 21 パルス型回転検出センサ手段 22 周期計測手段 23 データ積算回数変更手段 24 積算手段 25 サンプルホールド手段 26 車速変換手段 27 クロック信号発生手段 31 遅延手段 32 減算手段 33 除算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 潤市 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行方向に現われる加速度を直接
    検出した加速度実測値情報と、車両の走行速度の変化率
    から計算した加速度計算値情報の2種の加速度情報の演
    算により上記車両が走行中の道路の勾配を検知するよう
    にした車両の勾配検知装置において、車両の走行速度に
    応じて周期が変化するパルスを発生するセンサ手段と、
    このセンサ手段の出力パルスの周期を計測して車両の走
    行速度を算定する走行速度算定手段と、この走行速度算
    定手段で検出した車両の走行速度を微分して車両の加速
    度を算定する微分手段とを設け、この微分手段の出力を
    上記加速度計算値情報として上記勾配を検知するように
    構成したことを特徴とする車両の勾配検知装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の発明において、上記走行速度
    算定手段がデータ積算回数変更手段を備え、上記出力パ
    ルスの周期に応じて上記走行速度の算定に使用する出力
    パルスの個数を制御するように構成されていることを特
    徴とする車両の勾配検知装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の発明において、上記加速度実
    測値情報を得るための加速度センサが、上記車両の走行
    方向に沿った中心線上を通る直線上に設置されているこ
    とを特徴とする車両の勾配検知装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の発明において、上記加速度実
    測値情報と加速度計算値情報が、それぞれ第1と第2の
    低域通過フィルタを介してから上記勾配検知のための演
    算に使用されるように構成されていることを特徴とする
    車両の勾配検知装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の発明において、上記第1と第
    2の低域通過フィルタが同一の周波数特性を有するよう
    に構成されていることを特徴とする車両の勾配検知装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5の何れかの発明
    において、上記2種の加速度情報による勾配の演算処理
    を禁止する手段と、車両の走行状態を表わす信号の変化
    を検出する手段とを設け、この車両の走行状態を表わす
    信号が或る閾値を越えて変化したときは、勾配の演算処
    理が停止されるように構成したことを特徴とする車両の
    勾配検知装置。
  7. 【請求項7】 請求項6の発明において、上記車両の走
    行状態を表わす信号が、ブレーキ信号、変速中検出信
    号、加速度信号、車速信号、それにスロットル信号の少
    なくとも1の信号であることを特徴とする車両の勾配検
    知装置。
  8. 【請求項8】 変速機の変速スケジュールを変更する変
    速制御装置を備えた自動車において、請求項1ないし請
    求項8に記載の車両の勾配検知装置の何れかを設け、そ
    れから得られる勾配の値をもとにして上記変速スケジュ
    ールの変更を制御するように構成したことを特徴とする
    自動車。
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