JPH0673990U - カーステレオ用スピーカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組付作業が容易なうえ走行振動によるがたつ
きが生じることのないカーステレオ用スピーカを提供す
ること。 【構成】 スピーカ孔１１とその孔縁近傍にあって一端
を広幅の板片装入部１２とし他端を係止用狭幅部１２ｂ
とする変形長孔１２と該係止用狭幅部１２ｂの外側に位
置する係合用小孔１３とを備えた取付ボード１０の表側
より、小突起６が内面５に形成された係止用板片４が先
端に張設された短脚部３を複数本裏面に配置したスピー
カグリル１を、前記板片装入部１２ａに係止用板片４を
対応させて嵌合し、これを短脚部３が係止用狭幅部１２
ｂに位置するまで回動させて係合用小孔１３に小突起６
を係合させるとともに各係止用板片４の内面５を取付ボ
ード１０の裏面に密接させて保持させたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車体内への装着が容易なうえに走行振動によるがたつきもないカース テレオ用スピーカに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のカーステレオ用スピーカは、取付ボードのスピーカ取付孔にスピーカグ リルの外周部分の裏面が取付ボードの表面に当接されるように表側から嵌合した うえボス部に螺挿するビスなどで固定したものを普通とするが、走行振動により がたつきが生じないように固定するには多数箇所での固定が必要でビス止め作業 に手数を要するという問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとするところは前記のような問題点を解決して、装着作業 が容易なようにビス止めやボス部の圧潰溶着などの本格的な固定箇所を少なくし ても走行振動によるがたつきが生じることのないカーステレオ用スピーカを提供 することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記のような課題を解決した本考案に係るカーステレオ用スピーカは、スピー カ孔の孔縁近傍に一端を広幅の板片装入部とし他端を係止用狭幅部とする変形長 孔を設けるとともに該係止用狭幅部の外側に係合用小孔を設けた取付ボードと、 主体の裏面に所要間隔をおいて配設した短脚部の先端に前記係合用小孔と係合で きる小突起が内面に設けられた係止用板片を張設してなるスピーカグリルとより なり、前記変形長孔の板片装入部に係止用板片をもって嵌合させたスピーカグリ ルを回動により前記短脚部が変形長孔の他端の係止用狭幅部に位置させて前記係 合用小孔に小突起が係合され且つ各係止用板片の内面が取付ボードの裏面に密接 された状態としてスピーカグリルを取付ボードに保持させたことを特徴とするも のである。

【０００５】

【作用】

このようなカーステレオ用スピーカは、取付ボードに設けられた変形長孔の板 片装入部に係止用板片をもって嵌合させたスピーカグリルを回動により前記短脚 部が変形長孔の他端の係止用狭幅部に位置させて前記係合用小孔に小突起が係合 され且つ各係止用板片の内面が取付ボードの裏面に密接された状態としてスピー カグリルを取付ボードに保持させてあるので、スピーカグリルはがたつきなく取 付ボードに的確に保持され、従って、固定箇所を少なくしても走行振動によって スピーカががたついたり外れたりすることがない。また、取付ボードへの組付け 時にはスピーカグリルの裏面に短脚部を介して張設された係止用板片をスピーカ 孔の孔縁近傍に設けた変形長孔の一端の板片装入部と対応させて取付ボードの表 側から嵌合したうえ該短脚部が変形長孔の他端の係止用狭幅部に位置するまでガ イド用傾斜面による案内下に回動させるだけで、取付ボードの裏面の係合用小孔 に板片装入部の内面の小突起が自動的に係合されるとともに、各係止用板片の内 面は取付ボードの裏面に密接保持されるので組付作業が簡単で量産も容易なもの となる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図示の実施例について詳細に説明する。 １はスピーカグリル、１０はこのスピーカグリル１が取付けられる取付ボード である。取付ボード１０には円形のスピーカ孔１１が設けられている外に、一端 を広幅の板片装入部１２ａとし他端を係止用狭幅部１２ｂとする変形長孔１２が 前記スピーカ孔１１の孔縁近傍に２〜３個等間隔をおいて配設されており、また 、該係止用狭幅部１２ｂの外側には係合用小孔１３が設けられている。

【０００７】 一方、スピーカグリル１は取付ボード１０に表側から嵌合されたときその外周 部分２の裏面がスピーカ孔１１の孔縁の外周表面に当接される大きさの円環状の グリル主体１ａの裏面に所要間隔をおいて短脚部３を介して前記板片装入部１２ ａを通過できる大きさの円形の係止用板片４が張設されている。係止用板片４は その内面５が下り端５ｂから上り端５ａにわたり該グリル主体１ａの円周方向に 傾斜する傾斜面に形成され且つ内面５の前記短脚部３より外側部分に前記取付ボ ード１０の係合用小孔１３に係合可能な半球状の小突起６が設けられている。

【０００８】 そして、このスピーカグリル１は前記変形長孔１２の板片装入部１２ａに係止 用板片４をもって表側より嵌合させたうえスピーカグリル１を回動させることに より前記短脚部３を変形長孔１２の他端の係止用狭幅部１２ｂに位置させれば、 これと同時に、取付ボード１０に設けてある係合用小孔１３に係止用板片４の内 面５にある小突起６が係合されて各係止用板片４の内面５の上り端５ａ側は取付 ボード１０の裏面に密接され、これによりスピーカグリル１は取付ボード１０に 的確に保持される。なお、係止用板片４の内面５が下り端５ｂから上り端５ａに わたり該グリル主体１ａの円周方向に傾斜する傾斜面に形成されているのは、下 り端５ｂにより取付ボード１０との間隔が充分あるので回動時の食い込みがよく 、回動後は上り端５ａにより取付ボード１０との間隔が狭くなって取付ボード１ ０の裏面に対する密接度が高められるようにするためである。

【０００９】 このように構成されたものは、常時は取付ボード１０のスピーカ孔１１の孔縁 近辺に設けられている変形長孔１２に係止用板片４付の短脚部３をもって表側か ら嵌合されたスピーカグリル１は、前記変形長孔１２の一端の係止用狭幅部１２ ｂの外側に設けた係合用小孔１３に対して係止用板片４の内面の前記短脚部３よ り外側部分に設けた小突起６を係合させた状態で各係止用板片４の傾斜した内面 ５の上り端５ａ側を取付ボード１０の裏面に密接させているので、スピーカグリ ル１が取付ボード１０に対してがたつきのない状態に保持されるこことなり、従 って、スピーカは固定箇所を少なくしても走行振動によりがたつきが生じたり外 れたりするようなことがない。

【００１０】 また、取付ボード１０への組付け時には前記したように取付ボード１０の表側 より該取付ボード１０に設けられた変形長孔１２の板片装入部１２ａに係止用板 片４を対応させてスピーカグリル１を押し込んだうえこのスピーカグリル１をそ の係止用板片４の内面に設けてある半球状の小突起６が変形長孔１２の一端の係 止用狭幅部１２ｂの外側に設けた係合用小孔１３に係合される位置まで回動する だけで該係止用板片４の内面５が自身の弾性により取付ボード１０の裏面に密接 して組付が完了することとなり、後は必要に応じてビス止めやボス部の圧潰溶着 などの本格的な固定箇所を行えばよく、このように本格的な固定を行う場合でも 係合用小孔１３と小突起６との係合と、係止用板片４の内面５の上り端５ａ側の 取付ボード１０への密接とにより保持されていることによりその作業は簡易化で き、このように組付操作が極めて容易なため安価に提供できることとなる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は前記説明によって明らかなように、一端を広幅の板片装入部とし他端 を係止用狭幅部とする変形長孔と係合用小孔を設けた取付ボードと、裏面に所要 間隔をおいて配設した短脚部の先端に内面が傾斜面とされてその前記短脚部より 外側部分に小突起を設けた係止用板片を張設したスピーカグリルとを、前記取付 ボードの変形長孔の板片装入部に係止用板片を嵌合させた状態でスピーカグリル を回動させるだけで、ビス止めやボス部の圧潰溶着などの本格的な固定箇所をな くしたり少なくしても走行振動によるがたつきが生じることのないものとなる。 従って、本考案は従来のこの種カーステレオ用スピーカの問題点を解決したも ので、構造が簡単なうえ組付操作も容易なため安価に量産できる利点と相俟ち実 用的価値極めて大なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案におけるスピーカグリルの実施例を示す
斜視図である。

【図２】本考案におけるスピーカグリルの実施例を示す
側面図である。

【図３】本考案における取付ボードのスピーカ孔と変形
長孔との関係を示す正面図である。

【図４】本考案における要部の拡大断面図である。

【図５】本考案における取付ボードのスピーカ孔と変形
長孔との関係を示す他の実施例の正面図である。

【符号の説明】

１ スピーカグリル ２ 外周部分 ３ 短脚部 ４ 係止用板片 ５ 内面 ６ 小突起 10 取付ボード 11 スピーカ孔 12 変形長孔 12a 板片装入部 12b 係止用狭幅部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スピーカ孔(11)の孔縁近傍に一端を広幅
   の板片装入部(12a)とし他端を係止用狭幅部(12b) とす
   る変形長孔(12)を設けるとともに該係止用狭幅部(12b)
   の外側に係合用小孔(13)を設けた取付ボード(10)と、グ
   リル主体(1a)の裏面に所要間隔をおいて配設した短脚部
   (3) の先端に前記係合用小孔(13)と係合できる小突起
   (6) が内面(5) に設けられた係止用板片(4) を張設して
   なるスピーカグリル(1) とよりなり、前記変形長孔(12)
   の板片装入部(12a) に係止用板片(4) をもって嵌合させ
   たスピーカグリル(1) を回動により前記短脚部(3) が変
   形長孔(12)の他端の係止用狭幅部(12b) に位置させて前
   記係合用小孔(13)に小突起(6) が係合され且つ各係止用
   板片(4) の内面(5) が取付ボード(10)の裏面に密接され
   た状態としてスピーカグリル(1) を取付ボード(10)に保
   持させたことを特徴とするカーステレオ用スピーカ。
2. 【請求項２】 係止用板片(4) はその少なくとも内面
   (5) が傾斜面に形成され、内面(5) の上り端(5a)側が取
   付ボード(10)の裏面に密接されている請求項１に記載の
   カーステレオ用スピーカ。