JPH0673744U - カメラ用遮光羽根装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】少ない部品点数で正確に目的の開口値を得るこ
とができ、しかも強度の高いカメラ用遮光羽根装置を提
供する。 【構成】制御手段により制御されているモータ４が反時
計回りに回転駆動すると、出力歯車５と歯部７を介して
駆動リング６が復帰バネ１０の付勢力に反して時計回り
に回転する。これとともに係合ピン１４がカム溝８に沿
って移動する。これにより遮光羽根１２は支軸１３を中
心にして回転し、撮影用開口２を任意の値だけ開放す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

電磁駆動装置を用いたカメラ用遮光羽根装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば実開昭６１−１２８６２４号公報に見られるように、電磁駆動装 置により駆動リングを駆動し、該リングに植立されたピンと遮光羽根に穿かれた 孔との係合を利用して、撮影用開口を開閉するようにしたカメラ用シャッタが知 られている。

【０００３】 またこうしたカメラ用シャッタにおいて、羽根により形成される開口形状を整 える、あるいは開口面積の増減を整えることで望ましい開口特性を得ることが要 望されるようになってきている。こうした要望に応えるため、羽根の形成線を変 化させたり、羽根に形成された係合孔の形状を長孔や望ましくはカム縁とする必 要があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そして従来のような構成のシャッタ装置においては、遮光羽根の孔を長孔にし 、さらにより好ましい開口特性を得るためのカム縁とすることが考えられてきた 。

【０００５】 しかしながら遮光羽根は薄板材により形成されていて、また羽根の収納スペー スが限られている等のため、複雑な形状の孔を穿つことは羽根の強度上問題があ った。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、被写体からの光量を制限するための一対の遮光羽根 と、前記遮光場羽根を作動させるためのカム溝を備えた駆動部材と、前記駆動部 材を移動させるための電磁駆動装置を設けるようにした、カメラ用遮光羽根装置 とする。

【０００７】 また羽根駆動ピンとカム部の間には、張架された弾性部材を設ける。

【０００８】

【作用】

電磁駆動装置からの出力が駆動リングに伝わり、駆動リングに形成されたカム 溝と羽根は植立されたピンとの係合により羽根に伝わり、任意の開口値を得るこ とができる。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案で適用したカメラ用シャッタ装置の一実施例を示した平面図であ って羽根の閉鎖状態であり、図２は本考案で適用したカメラ用シャッタ装置の一 実施例を示した平面図であって羽根の開放状態である。図３は同じく本考案で適 用したカメラ用シャッタ装置の一実施例を示した一部断面図である。本実施例で はステップモータを用いている。

【００１０】 １は基板で、撮影用の開口２を備えているとともに、カメラ側本体の取り付け に際して用いる取付部３を有している。４はステップモータで、その出力軸上に 出力歯車５を備えていて図示しない駆動制御回路からの制御により回転駆動を行 う。６は駆動リングで、基板１にあって撮影用開口２の周囲を取り巻くように配 されていて、歯部７を介してステップモータ４の出力歯車５と係合していて、ま たカム溝８が形成されているとともに腕９を備えている。１０は復帰バネで一方 は駆動リング６の腕９一部位に掛けられていて、他の一方は基板１に植立されて いるストッパ１１に掛けられていて、駆動リング６を図面上において反時計方向 に符勢している。

【００１１】 １２は遮光羽根で支軸１３により回動可能に支持されている。１４は係合ピン で遮光羽根１２上に配設されていて、このとき羽根１２とはカシメ等の技術を用 いて十分な強度を保つように留意されている。１５は閉鎖バネで一方が遮光羽根 １２の一縁に掛けられていて、他の一方は基板に設けられているストッパ１６に 掛けられていて遮光羽根１２を閉鎖方向に付勢している。前記した復帰バネ１０ に比してこの閉鎖バネ１５の力量は小さく設定されている。

【００１２】 本考案を適用した実施例は概略上述のように構成されている。

【００１３】 以下、その動作について説明する。

【００１４】 本実施例のカメラ用シャッタ装置は基板１上にその構成が搭載されていて、不 図示のカメラ側本体に取付部３を介して取り付けられている。カメラ側に備えら れた測光装置を含む各種制御手段により、ステップモータ４の駆動制御回路が指 示され、図面上反時計方向へと回転駆動する。この回転は出力歯車５を介されて 駆動リング６は復帰バネ１０の付勢力に抗して時計方向に回転する。駆動リング ６の時計方向への回動に伴いカム溝８に係合されている係合ピン１４がカム溝８ に沿って移動する。係合ピン１４の移動により遮光羽根１２は支軸１３を中心に して閉鎖バネ１５の付勢力に抗して撮影用開口２を開放する方向へと回動を開始 する。

【００１５】 カム溝８の形状は、従来一般に用いられるピンと孔との係合により羽根を開放 させる場合に比して、その複数の羽根により形成する開口状態をよりよい特性と するよう形成することができる。

【００１６】 図２は全開状態を示している。制御手段により求められた所定のパルス数、開 口時間に達するとステップモータ４は反転を開始する。ステップモータ４が反転 すると、出力歯車５および歯部７を介して駆動リング６が反時計回りへと回動す る。復帰バネ１０の付勢力が与えられていることにより歯部７と出力歯車５との 間のバックラッシュはほぼ皆無とされているので、メカニカルな遅れを防止する 。係合ピン１４は駆動リング６のカム溝８内を移動し、羽根１２は撮影用開口２ に閉鎖し、図１の状態に復帰する。

【００１７】

【考案の効果】

上述したように、本考案をカメラ用遮光羽根装置に用いることにより、簡易な 構成でありながら少ない枚数の遮光羽根であってもより望ましい開口形状を得る ことができる。またこのとき複雑な形状を有するカム溝を強度的に十分な駆動リ ング側に設けたことにより、カム形状の歪みなどの生じない強度の高いものであ るピン−孔の係合関係を保つことが可能となる。

【００１８】 さらに簡易な構成であるため、カム形状を有する他部材の必要性も減ずること ができるので、部品点数、組立工数の削減を図ることができる。

【００１９】 尚、本実施例においては絞り専用のカメラ用シャッタ装置に適用したことを挙 げているが、これに限定されるのではなく、絞り装置に用いることも構わない。

【００２０】

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案を適用したカメラ用シャッタ装置
の一実施例であって、羽根の閉鎖状態を示した平面図で
ある。

【図２】図１は本考案を適用したカメラ用シャッタ装置
の一実施例であって、羽根の開放状態を示した平面図で
ある。

【図３】図３は同じく本考案を適用したカメラ用シャッ
タ装置であって、一実施例を示した略一部断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 開口 ３ 取付部 ４ モータ ５ 出力歯車 ６ 駆動リング ７ 歯部 ８ カム溝 ９ 腕 １０ 復帰パネ １１ ストッパ １２ 遮光羽根 １３ 支軸 １４ 係合ピン １５ 閉鎖パネ １６ ストッパ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 係合部位を備えていて、被写体からの光
   量を制限せしめる一対の遮光羽根を有し、前記遮光羽根
   を作動させるためのカム縁を備えた駆動部材と、前記駆
   動部材の係合部位と係合するとともに移動させるための
   電磁駆動装置とを用いることを特徴とするカメラ用遮光
   羽根装置。
2. 【請求項２】 請求項１のカメラ用遮光羽根装置におい
   て、羽根駆動ピンとカム部との間に張架された弾性部材
   を備えていることを特徴とするカメラ用遮光羽根装置。