JPH0673739A - セル及びセル構造物 - Google Patents

セル及びセル構造物

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JPH0673739A
JPH0673739A JP22950592A JP22950592A JPH0673739A JP H0673739 A JPH0673739 A JP H0673739A JP 22950592 A JP22950592 A JP 22950592A JP 22950592 A JP22950592 A JP 22950592A JP H0673739 A JPH0673739 A JP H0673739A
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JP
Japan
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cell
concrete
steel plate
floor slab
side wall
Prior art date
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Pending
Application number
JP22950592A
Other languages
English (en)
Inventor
Tanekiyo Nakayama
種清 中山
Akira Matsuda
章 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP22950592A priority Critical patent/JPH0673739A/ja
Publication of JPH0673739A publication Critical patent/JPH0673739A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波力により移動したり変形したりすることが
なく、止水性にも優れたセル及びセル構造物を提供す
る。 【構成】 セル1本体は、鋼板製の円筒状側壁2と、所
要厚の鉄筋コンクリート製床版3を一体化したものであ
る。側壁2の内側所定高さに設けた床版3が、セル1の
剛性を高めるとともに、波力に抵抗するための重量を与
える。また、床版3にはコンクリート打設用の管6が貫
通しており、管6を通じて床版の下側にコンクリート7
を打設する。床版3上には、適度な粒径の土砂等を中詰
材4として充填する。充填した中詰材4の上部には、蓋
として場所打コンクリート等の上部工9を施工する。こ
のように構築したセル構造物の背面を埋立土14で埋立
てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、岩盤等、比較的固い地
盤上に、例えば廃棄物の埋立処分用護岸を築造する場合
等に用いるセル及びセル構造物の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】岩盤等、根入れが困難な地盤上に、鋼板
セルを設置する場合、通常、岩盤等を掘削して平らにし
た上に鋼板セルを置き、鋼板セルの側壁内側に中詰材と
して粒径の大きい石等を投入し、上部に蓋となるコンク
リートを打設している。
【0003】一方、岩盤上等に廃棄物の埋立処分用護岸
を築造する場合、捨石マウンドを築き、次に捨石マウン
ド上に鉄筋コンクリート製ケーソンやコンクリート方塊
等を置き、さらにその後、陸側のケーソン背面と捨石マ
ウンドの法肩から法尻にかけて、ビニールシート等を敷
いて止水を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の鋼板セルは薄肉
で軽量であるため、岩盤上に置いてから、中詰材を投入
するまでの間、波力によって容易に移動したり変形す
る。このため、波のある海域での施工は非常に危険であ
る。まして、鋼板セルの中詰の一部としてプレパックド
コンクリートや水中コンクリートを施工することは困難
である。また、中詰材の粒径が大きい場合、水が通りや
すく、護岸背後の汚水が海側前面に浸透し、周辺海域を
汚濁する。
【0005】捨石マウンド上にケーソン等を置いて、そ
れらの陸側背面にビニールシート等を敷設して止水を図
る場合、捨石やケーソン等の移動、ビニールシートの終
端部や継目部分の処理の方法によっては、必ずしも止水
を確保できないこともあり、周辺海域の汚濁の原因とな
る。
【0006】本発明は、岩盤等、比較的固い地盤上に施
工する場合において、波力により移動したり変形したり
することがなく、止水性にも優れたセル及びセル構造物
を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の概要を実
施例に対応する図面の符号を用いて説明する。
【0008】本発明のセル1は円筒状の側壁2と所要厚
の鉄筋コンクリート製床版3とを一体化したものであ
る。本発明では主として側壁2が鋼板製の鋼板セルを対
象としているが、側壁2を薄肉の鉄筋コンクリート製と
することもできる。
【0009】床版3は側壁2の内側所定高さに設けら
れ、セル1の剛性を高めるとともに、波力に抵抗するた
めの重量を与える。
【0010】また、床版3は止水壁としても機能する
が、床版3にコンクリート打設用の管6を貫通させ、こ
の管6を通じて床版の下側にコンクリート7を打設する
ことで、さらに止水性を高めることができる。なお、床
版3上には、通常、中詰材4が充填されるが、中詰材4
の一部をプレパックドコンクリート等に置き換えること
もできる。
【0011】
【作用】側壁2に床版3を取り付けることによって、側
壁2の円形保持の剛性が大幅に増加し、波力による変形
に対し強くなると同時に、床版3による重量が側壁2に
付加されるため波力による移動に対し抵抗が大幅に増加
する。さらに、必要に応じ、床版3上に中詰材4を投入
し、鋼板セル1の重量と剛性を増加させることができ
る。
【0012】また、岩盤5面上等に、本発明のセル1を
据え付けた後、床版3の下側の岩盤5等との間隙にコン
クリート7を打設することにより、間隙を満たして止水
性の高いセル構造物を築造することができる。
【0013】
【実施例】次に、図示した実施例について説明する。
【0014】図1は本発明のセル及びセル構造物を埋立
護岸に適用した場合の実施例を示したものである。
【0015】セル1本体は円筒状の側壁2と所要厚の鉄
筋コンクリート製床版3とを一体化した鋼板セルであ
り、直径10〜30m、高さ10〜30m、側壁2の厚
さは8〜13mm程度となる。
【0016】鋼板セル1の床版3上には適当な粒径の土
砂等を中詰材4として投入充填し、床版3の下側には床
版3を貫通する管6より水中コンクリート7を打設す
る。また、鋼板セル1の上部には蓋として、場所打コン
クリート等の上部工9を施工する。図中、14はこのよ
うに形成されたセル構造物の背面に施工した埋立土であ
る。
【0017】図2(a) 〜(e) は本発明の鋼板セル1を岩
盤5上の護岸として施工する場合の手順の一例を示した
もので、アーク部11(図3参照)を含めた施工手順は
次のようになる。
【0018】 鋼板セル1の側壁2が据え付けられる
岩盤5面を、あらかじめ周辺岩盤面より0.5〜1.0
m程度深く掘削する(図2(a) 参照)。
【0019】 鋼板セル1をクレーン船で吊るか、浮
かせる等して据付現場に運搬し、注水して鋼板セル1を
所定の岩盤5面上に沈設し、据え付ける(図2(b) 参
照)。
【0020】 側壁2の内側の床版3上に土砂等の中
詰材4を投入する(図2(c) 参照)。
【0021】 同様の手順で隣接する鋼板セル1を設
置する。
【0022】 次に、隣接する鋼板セル1相互をつな
ぐアーク部11を施工する。アーク部11の施工には、
アーク部の側壁12が位置する岩盤面を周辺の岩盤面よ
り0.5〜1.0m程度深く掘削する。アーク部の側壁
12は鋼板セル1に取り付けた継手に沿わせて陸側と海
側の両側に建て込む(図3参照)。
【0023】 陸側と海側のアーク部の側壁12と鋼
板セル1に囲まれた内部にセメントモルタル注入用の管
を設置し、プレパックドコンクリートの骨材となる砂利
を投入する。砂利は2.0m程度の層厚になるまで投入
する。砂利の上には通常の中詰材を投入する。アーク部
の側壁12と鋼板セル1の継手には袋詰モルタルを施工
し、継手の止水性を完全なものとする。
【0024】 掘削して周辺岩盤面より0.5〜1.
0m程度深くなった鋼板セル1とアーク部11の側壁
2,12下端の岩盤5面上に砂13を投入する(図2
(d) 参照)。
【0025】 鋼板セル1の床版3と岩盤5面との間
に、床版3を貫通する管6を通じて水中コンクリート7
を流し込む(図2(e) 参照)。また、アーク部11に設
けた管(図示せず)からプレパックドコンクリート用の
セメントモルタルを注入する。
【0026】なお、鋼板セル1の側壁2下部は施工途中
に大きな力が作用するので、鋼板の座屈を防ぐため、図
4及び図5に示すように鉛直方向に補剛材8を取り付け
ることが考えられる。この鉛直補剛材8は、鋼板セル1
の側壁2と床版3を結合するための応力伝達部材として
も機能する。
【0027】また、床版3は上側の中詰材4の荷重を受
けるので、鉄筋コンクリート構造としており、床版厚は
鋼板セル1の直径と高さによっても異なるが、0.5〜
1.5m程度である。なお、床版3の下面に鋼板を取り
付けてコンクリートとの合成構造とし、床版厚を薄くす
ることもできる。
【0028】また、以上述べた実施例において、セル1
は側壁が鋼板製の鋼板セルであるが、薄肉の鉄筋コンク
リート製とすることもできる。
【0029】
【発明の効果】鋼板セルの側壁と鉄筋コンクリートの床
版を一体化したため、鋼板セルの重量と剛性が増し、波
力による移動と変形に対する抵抗が増加し、中詰工事完
了までの間の工事中の事故が大幅に減少する。
【0030】また、中詰後は鋼板セルの変形や移動の心
配は全くなくなるので、事故もなく完璧な止水コンクリ
ートを打設でき、床版の下に水中コンクリートを打設す
ることで、止水性は飛躍的に向上する。
【0031】セル構造物としての止水性が確保されるこ
とで、廃棄物埋立処分用護岸等に適用した場合におい
て、海側の海水汚濁の問題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセル構造物を岩盤上の廃棄物埋立処分
用護岸として利用した場合の一実施例を示す鉛直断面図
である。
【図2】岩盤上に本発明のセルを設置する際の施工手順
を示す鉛直断面図である。
【図3】廃棄物埋立処分用護岸として利用した場合の外
観を示す斜視図である。
【図4】本発明のセルの床版及び鉛直補剛材の取り付け
を示す鉛直断面図である。
【図5】図4に対応する底面図である。
【符号の説明】
1…鋼板セル、2…鋼板セルの側壁、3…床版、4…中
詰材、5…岩盤、6…管、7…水中コンクリート、8…
鉛直補剛材、9…上部工、11…アーク部、12…アー
ク部の側壁、13…砂、14…埋立土

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板からなる円筒状の側壁の内側所定高
    さに、所要厚の鉄筋コンクリート製の床版を設けてなる
    ことを特徴とするセル。
  2. 【請求項2】 薄肉の鉄筋コンクリートからなる円筒状
    の側壁の内側所定高さに、所要厚の鉄筋コンクリート製
    の床版を設けてなることを特徴とするセル。
  3. 【請求項3】 前記床版にはコンクリート打設用の管を
    貫通させてある請求項1または2記載のセル。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載のセルの前記
    床版上に中詰材を充填するとともに、前記床版の下側に
    コンクリートを打設してなることを特徴とするセル構造
    物。
JP22950592A 1992-08-28 1992-08-28 セル及びセル構造物 Pending JPH0673739A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008508449A (ja) * 2004-07-27 2008-03-21 アイエイチシー・ホランド・アイイー・ベー・フェー 建築部材を設置するための装置および方法

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