JPH0673653A - ポリアミド系極細繊維不織布 - Google Patents

ポリアミド系極細繊維不織布

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JPH0673653A
JPH0673653A JP4253942A JP25394292A JPH0673653A JP H0673653 A JPH0673653 A JP H0673653A JP 4253942 A JP4253942 A JP 4253942A JP 25394292 A JP25394292 A JP 25394292A JP H0673653 A JPH0673653 A JP H0673653A
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JP
Japan
Prior art keywords
woven fabric
polymer
temperature
nonwoven fabric
relative viscosity
Prior art date
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Pending
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JP4253942A
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English (en)
Inventor
Koichi Nagaoka
孝一 長岡
Yasuhiro Yonezawa
安広 米沢
So Yamaguchi
創 山口
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 相対粘度が2.6〜4.0のポリテトラメチ
レンアジパミド系重合体からなる極細繊維から構成さ
れ,平均繊維径が0.1〜8.0μmであり,かつ温度
160℃時の乾熱収縮率が20%以下であるポリアミド
系極細繊維不織布。 【効果】 耐熱性,寸法安定性,柔軟性が優れ,従来の
衣料用素材のみならず,特に産業資材用素材として好適
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,耐熱性,寸法安定性,
柔軟性が優れ,特に産業資材用素材として好適なポリア
ミド系極細繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,ポリカプラミドやポリヘキサ
メチレンアジパミド重合体を用いメルトブローン法によ
り製造したポリアミド系極細繊維不織布が知られてお
り,この不織布は,タフネス,耐摩耗性,耐アルカリ性
等が優れているところから,各種の産業資材用素材とし
て広範に用いられている。ところで,近年,産業資材用
途では,熱的及び/又は機械的に過酷な使用条件に耐え
る特性を具備する素材が要求されてきた。しかしなが
ら,前記のポリアミド系極細繊維不織布は,タフネス,
耐摩耗性,耐アルカリ性等が優れているものの,耐熱
性,寸法安定性の面で不十分なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,前記問題を
解決し,耐熱性,寸法安定性,柔軟性が優れ,特に産業
資材用素材として好適なポリアミド系極細繊維不織布を
提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,前記問題
を解決すべく鋭意検討の結果,本発明に到達した。すな
わち,本発明は,相対粘度が2.6〜4.0のポリテト
ラメチレンアジパミド系重合体からなる極細繊維から構
成され,平均繊維径が0.1〜8.0μmであり,かつ
温度160℃時の乾熱収縮率が20%以下であることを
特徴とするポリアミド系極細繊維不織布,を要旨とする
ものである。
【0005】次に,本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリテトラメチレンアジパミド系重合体とは,主
としてポリテトラメチレンアジパミドからなる重合体で
あり,ポリテトラメチレンアジパミドにポリカプラミド
やポリヘキサメチレンアジパミド,ポリウンデカメチレ
ンテレフタラミド等の他のポリアミド成分が30モル%
以下共重合されたポリテトラメチレンアジパミド系共重
合体,あるいはブレンドされたブレンド物であってもよ
い。前記他のポリアミド成分の共重合率あるいはブレン
ド率が30モル%を超えると,共重合体あるいはブレン
ド物の融点が低下し,不織布を高温条件下で使用したと
きに機械的特性や寸法安定性が低下するので好ましくな
い。本発明におけるポリテトラメチレンアジパミド系重
合体は,相対粘度が2.6〜4.0のものであり,相対
粘度が2.6未満であると不織布の強力が著しく低下す
るので,一方,相対粘度が4.0を超えると重合度が高
すぎるために製糸性が低下して極細繊維の形成が困難と
なり,しかも繊維形成に要するエネルギが大となるの
で,いずれも好ましくない。なお,本発明において,ポ
リテトラメチレンアジパミド系重合体には,必要に応じ
て,例えば艶消し剤,顔料,光安定剤,熱安定剤,酸化
防止剤等の各種添加剤を本発明の効果を損なわない範囲
内で添加することができる。
【0006】本発明における前記ポリテトラメチレンア
ジパミド系重合体からなる極細繊維は,平均繊維径が
0.1〜8.0μmのものであり,平均繊維径が0.1
μm未満であると製糸性が低下し,一方,平均繊維径が
8.0μmを超えると得られたウエブの風合いが硬くな
って柔軟性に富む不織布を得ることができず,いずれも
好ましくない。
【0007】本発明における前記極細繊維からなる不織
布は,温度160℃時の乾熱収縮率が20%以下のもの
である。ポリテトラメチレンアジパミド系重合体からな
る繊維は,ポリカプラミドやポリヘキサメチレンアジパ
ミド重合体からなる繊維と同様,繊維の配向が上昇する
にしたがいその収縮率も上昇する傾向にあるが,ポリカ
プラミドやポリヘキサメチレンアジパミドの場合ほどに
その上昇の程度は高くない。すなわち,ポリテトラメチ
レンアジパミド重合体に他のポリアミド成分を30モル
%を超え共重合あるいはブレンドしたとき,繊維の配向
が上昇するにしたがいその収縮率が大きく上昇し,得ら
れた不織布の用途は極めて限定されることになる。これ
に対し,本発明の不織布は,前述した特定のポリテトラ
メチレンアジパミド系重合体からなる繊維から構成され
るため収縮率が抑制され,温度160℃時の乾熱収縮率
が20%以下となって寸法安定性が優れ,しかも前記ポ
リテトラメチレンアジパミド系重合体からなる繊維から
構成されるため従来のポリカプラミドやポリヘキサメチ
レンアジパミド重合体からなる繊維の場合に比べ耐熱性
が優れ,したがって,産業資材用素材として広範に適用
可能となる。
【0008】本発明における前記極細繊維からなる不織
布は,その目付けが5〜300g/m2 のものであり,
目付けが5g/m2 未満であると不織布の強力が低下
し,しかも不織布目付けの均一性が劣り,また,次工程
におけるハンドリングに支障を来たすので好ましくな
い。一方,目付けが300g/m2 を超えると極細繊維
で構成された不織布に特有の柔軟性が低下し,しかも不
織布の形態保持にも支障を来すので好ましくない。
【0009】本発明における前記極細繊維からなる不織
布は,公知のいわゆるメルトブローン法により効率良く
製造することができる。すなわち,相対粘度が2.6〜
4.0のポリテトラメチレンアジパミド系重合体を用い
メルトブローン法で溶融紡出し,溶融紡出されたポリマ
流を溶融温度より20〜50℃高い温度の高圧空気流に
より牽引・細化し,冷却した後,移動する捕集面上に捕
集・堆積させてウエブとするのである。メルトブローン
法で溶融紡出するに際し,溶融紡出されたポリマ流を牽
引・細化する高圧空気流は,その温度をポリマ流の溶融
温度より20〜50℃高い温度とし,この温度がポリマ
流の溶融温度より+20℃未満であると製糸性が低下し
て極細繊維の形成が困難となり,一方,この温度がポリ
マ流の溶融温度より+50℃を超えると重合体の分解に
より紡糸口金の吐出孔が経時的に汚れて操業性が低下
し,いずれも好ましくない。
【0010】
【実施例】次に,実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが,本発明は,これらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。実施例において,各特性値の測定を
次の方法により実施した。 融点(℃):パーキンエルマ社製示差走査型熱量計DS
C−2型を用い,昇温速度20℃/分の条件で測定し,
得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点
とした。 相対粘度:96%硫酸100ccに試料1gを溶解し,
温度25℃の条件で常法により測定した。 平均繊維径(μm):試料の電子顕微鏡写真を撮影して
求めた。 引張強力(kg)及び引張伸度(%):JIS−L−1
096Aに記載の方法に準じて測定した。すなわち,試
料長が10cm,試料幅が5cmの試料片10点を作成
し,各試料片毎に不織布の経方向について,定速伸長型
引張試験機(東洋ボールドウイン社製テンシロンUTM
−4−1−100)を用い,引張速度10cm/分で伸
長し,得られた切断時荷重値(kg)の平均値を引張強
力(kg),切断時伸長率(%)の平均値を引張伸度
(%)とした。 乾熱収縮率(%):試料長と試料幅が各々25cmの試
料片複数点を作成し,熱風乾燥器を用いて各試料片に温
度160℃,処理時間5分の条件で熱処理を施した。こ
の際,熱処理前試料片の面積S1 と熱処理後試料片の面
積S2 を求め,得られたS1 及びS2 から次式(1)に
より算出した値の平均値を乾熱収縮率(%)とした。 乾熱収縮率(%)=〔1−(S2 /S1 )〕×100・・・・・・・(1) 柔軟性:JIS−L−1096に記載のハンドルオメー
タ法に準じ,スリツト幅1cmの条件で測定した。
【0011】実施例1 融点が295℃,相対粘度が2.90のポリテトラメチ
レンアジパミド重合体チツプを用い,メルトブローン法
により不織布を製造した。すなわち,前記重合体チツプ
を溶融し,これをダイから紡糸温度340℃,単孔吐出
量0.2g/分で紡出し,溶融紡出されたポリマ流を高
圧空気流により牽引・細化した。この高圧空気流として
温度370℃,圧力2.9kg/cm2 の加熱空気を用
いた。牽引・細化に引き続き,ポリマ流を冷却し繊維に
形成した後,ダイから30cm離れた位置に配設されか
つ速度6.7m/分で移動する金網製ベルト上に捕集・
堆積させて不織布とした。得られた不織布の特性を表1
に示す。本発明の不織布は,表1から明らかなように寸
法安定性,柔軟性が優れ,しかも耐熱性も優れたもので
あった。
【0012】実施例2 ポリテトラメチレンアジパミドにポリカプラミドを5重
量%共重合した,融点が287℃,相対粘度が2.80
のポリテトラメチレンアジパミド系共重合体チツプを溶
融し,これをダイから紡糸温度330℃,単孔吐出量
0.2g/分で紡出し,溶融紡出されたポリマ流を温度
360℃,圧力2.8kg/cm2 の加熱高圧空気流に
より牽引・細化し,ポリマ流を冷却し繊維に形成した
後,ダイから30cm離れた位置に配設されかつ速度
6.7m/分で移動する金網製ベルト上に捕集・堆積さ
せて不織布とした。得られた不織布の特性を表1に示
す。本発明の不織布は,表1から明らかなように寸法安
定性,柔軟性が優れ,しかも耐熱性も優れたものであっ
た。
【0013】実施例3 繊維を捕集・堆積させる金網製ベルトの移動速度を20
m/分とした以外は実施例2と同様にして,不織布を得
た。得られた不織布の特性を表1に示す。本発明の不織
布は,表1から明らかなように低目付けであるにもかか
わらず実用に供し得る機械的特性を保持し,寸法安定
性,柔軟性が優れ,しかも耐熱性も優れたものであっ
た。
【0014】実施例4 相対粘度を3.30,紡糸温度を345℃,溶融紡出さ
れたポリマ流を温度380℃,圧力3.0kg/cm2
の加熱高圧空気流により牽引・細化した以外は実施例2
と同様にして,不織布を得た。得られた不織布の特性を
表1に示す。本発明の不織布は,表1から明らかなよう
に相対粘度の高い重合体から構成されるにもかかわらず
寸法安定性,柔軟性が優れ,しかも耐熱性も優れたもの
であった。
【0015】比較実施例1 相対粘度を4.20,紡糸温度を370℃,溶融紡出さ
れたポリマ流を温度400℃,圧力3.4kg/cm2
の加熱高圧空気流により牽引・細化した以外は実施例2
と同様にして,不織布を得た。得られた不織布の特性を
表1に示す。得られた不織布は,表1から明らかなよう
に柔軟性が劣り,しかも紡糸温度が高いため黄変してお
り,実用に供することが困難なものであった。また,こ
の不織布の製造において,溶融紡出されたポリマ流を加
熱高圧空気流により牽引・細化するに際し,相対粘度が
高過ぎるため加熱空気の温度と圧力を高めても極細繊維
を形成することが困難であった。
【0016】比較実施例2 融点が210℃,相対粘度が2.80のポリカプラミド
重合体チツプを用い,メルトブローン法により不織布を
製造した。すなわち,前記重合体チツプを溶融し,これ
をダイから紡糸温度270℃,単孔吐出量0.2g/分
で紡出し,溶融紡出されたポリマ流を高圧空気流により
牽引・細化した。この高圧空気流として温度310℃,
圧力2.7kg/cm2 の加熱空気を用いた。牽引・細
化に引き続き,ポリマ流を冷却し繊維に形成した後,ダ
イから40cm離れた位置に配設されかつ速度6.7m
/分で移動する金網製ベルト上に捕集・堆積させて不織
布とした。得られた不織布の特性を表1に示す。得られ
た不織布は,表1から明らかなように実施例1で得られ
た不織布と比較して柔軟性は遜色のないものであるもの
の,寸法安定性が劣り,高温条件下での使用に適さない
ものであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明のポリアミド系極細繊維不織布
は,相対粘度が2.6〜4.0のポリテ相対粘度が2.
6〜4.0のポリテトラメチレンアジパミド系重合体か
らなる極細繊維から構成され,平均繊維径が0.1〜
8.0μmであり,かつ温度160℃時の乾熱収縮率が
20%以下のものであって,耐熱性,寸法安定性,柔軟
性が優れ,従来の衣料用素材のみならず,特に産業資材
用素材として好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対粘度が2.6〜4.0のポリテトラ
    メチレンアジパミド系重合体からなる極細繊維から構成
    され,平均繊維径が0.1〜8.0μmであり,かつ温
    度160℃時の乾熱収縮率が20%以下であることを特
    徴とするポリアミド系極細繊維不織布。
JP4253942A 1992-08-27 1992-08-27 ポリアミド系極細繊維不織布 Pending JPH0673653A (ja)

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JP4253942A JPH0673653A (ja) 1992-08-27 1992-08-27 ポリアミド系極細繊維不織布

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996002694A1 (en) * 1994-07-18 1996-02-01 Cerex Advanced Fabrics, L.P. Spunbonded nonwoven nylon fabrics
CN102677394A (zh) * 2011-03-14 2012-09-19 武汉纺织大学 一种多组份抗菌无纺布
JP2021527173A (ja) * 2018-06-08 2021-10-11 アセンド・パフォーマンス・マテリアルズ・オペレーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーAscend Performance Materials Operations Llc 調節可能なナノファイバー不織布製品

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