JPH0673553A - ブラックマトリックス基板形成のための無電解メッキ液およびそれを用いて形成したブラックマトリックス基板 - Google Patents

ブラックマトリックス基板形成のための無電解メッキ液およびそれを用いて形成したブラックマトリックス基板

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JPH0673553A
JPH0673553A JP6524893A JP6524893A JPH0673553A JP H0673553 A JPH0673553 A JP H0673553A JP 6524893 A JP6524893 A JP 6524893A JP 6524893 A JP6524893 A JP 6524893A JP H0673553 A JPH0673553 A JP H0673553A
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mol
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JP6524893A
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Satoshi Mitamura
聡 三田村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶ディスプレイ等のフラットディスプレ
イ、CCD等のイメージャー、あるいはカラーセンサ等
のカラーフィルタに用いることのできる寸法精度が高く
遮光性に優れ反射率の低いブラックマトリックス基板、
および、そのようなブラックマトリックス基板を低コス
トで製造することのできる無電解メッキ液を提供する。 【構成】 水素化ホウ素化合物、次亜リン酸および次亜
リン酸塩の中から選ばれた少なくとも一つの還元剤と、
有機カルボン酸およびその塩の中から選ばれた少なくと
も一つの錯化剤と、コバルト塩およびニッケル塩の中か
ら選ばれた少なくとも一つの金属塩とを含有するメッキ
液において、前記還元剤の濃度が0.005〜1mol/リ
ットル、前記錯化剤の濃度が0.005〜5mol/リット
ル、前記金属塩の濃度が0.01〜1mol/リットルであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラックマトリックス基
板の形成に用いられる無電解メッキ液、特に、寸法精度
が高く遮光性に優れたブラックマトリックス基板を作製
するにあたって使用される無電解メッキ液およびそれを
用いて形成したブラックマトリックス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットディスプレーとしてモノ
クロあるいはカラーの液晶ディスプレイが注目されてい
る。例えば、液晶ディスプレイは構成画素部を3原色
(R,G,B)とし、液晶の電気的スイッチングにより
3原色の各光の透過を制御してカラー表示を行うもので
ある。そして、液晶ディスプレイには、3原色の制御を
行うためにアクティブマトリックス方式および単純マト
リックス方式のいずれの方式においてもカラーフィルタ
ーが用いられている。
【0003】このカラーフィルターは、透明基板上に各
着色層と保護層と透明電極層を形成して構成されてい
る。そして、発色効果や表示コントラストを上げるため
に、着色層のR,G,Bの各画素の境界部分に遮光性を
有するパターン(ブラックマトリックス)が形成され
る。また、アクティブマトリックス方式の液晶ディスプ
レイでは、薄膜トランジスタ(TFT)をスイッチング
素子として用いているため、光リーク電流を抑制する必
要がある。このため、ブラックマトリックスに対して高
い遮光性が要求される。
【0004】従来、ブラックマトリックスとしては、蒸
着クロム薄膜をフォトエッチングしてレリーフ形成した
もの、親水性樹脂レリーフを染色したもの、黒色顔料を
分散した感光液を用いてレリーフ形成したもの、黒色電
着塗料を電着して形成したもの、印刷により形成したも
の等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
蒸着クロム薄膜をフォトエッチングしてレリーフ形成し
たものは寸法精度が高いものの、製造工程が複雑であ
り、また、表示コントラストを高めたり光リーク電流を
抑制するためにクロムの反射率を抑える必要が生じ、こ
のため、製造コストのかかる低反射クロムの蒸着スパッ
タ等を行う必要があった。また、上述の黒色染料や顔料
を分散した感光性レジストを用いる方法は、製造コスト
は安価となるが、感光性レジストが黒色のためフォトプ
ロセスが不充分となり易く、高品質なブラックマトリッ
クスが得られないという問題があった。さらに、上述の
印刷方法によるブラックマトリックス形成も製造コスト
の低減は可能であるが、寸法精度が低いという問題があ
った。このような問題を解決するために本出願人は、す
でにカラーフィルタ用のブラックマトリックス基板およ
びその製造方法を提案している(特願平3−32582
1)。そして、さらに上記本出願の製造方法に最も好適
な無電解メッキ液およびそれを用いて形成したブラック
マトリックス基板の提案が要望されている。
【0006】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、液晶ディスプレイ等のフラ
ットディスプレイ、CCD等のイメージャー、あるいは
カラーセンサ等のカラーフィルタに用いることのでき、
寸法精度が高く、遮光性に優れ、反射率が低く、しかも
低コストのブラックマトリックス基板を製造するに好適
なカラーフィルタ用のブラックマトリックス基板形成の
ための無電解メッキ液およびそれを用いて形成したブラ
ックマトリックス基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、水素化ホウ素化合物、次亜リン酸
および次亜リン酸塩の中から選ばれた少なくとも一つの
還元剤と、有機カルボン酸およびその塩の中から選ばれ
た少なくとも一つの錯化剤と、コバルト塩およびニッケ
ル塩の中から選ばれた少なくとも一つの金属塩とを含有
するメッキ液において、前記還元剤の濃度が0.005
〜1mol/リットル、前記錯化剤の濃度が0.005〜5
mol/リットル、前記金属塩の濃度が0.01〜1mol/リ
ットルであるように構成した。また、本発明は、基板
と、この基板上に形成され、少なくとも金属粒子を内部
に含有する黒色レリーフとを備えるブラックマトリック
ス基板であって、前記金属粒子は、請求項1に記載の無
電解メッキ液であって、その温度を0〜40℃の範囲と
した無電解メッキ液を用い、黒色レリーフ形成前のレリ
ーフの中に含有される触媒成分と無電解液中の金属イオ
ンとを還元してレリーフ中に析出させたものであるよう
に構成した。
【0008】
【作用】透明基板上に形成されたブラックマトリックス
用のレリーフに無電解メッキを行って金属をメッキする
が、この際、本発明は無電解メッキの組成ないしは温度
条件を所定の範囲のものとしている。そのため、画線部
レジスト膜表面に無電解メッキ連続膜を形成させること
なくレジスト膜内部に均一に金属粒子が析出するため、
光学濃度が高いとともに膜表面、裏面どちらも反射率の
低い寸法精度の良好なブラックマトリックスが形成可能
になる。また、メッキ液の蒸発が低減するため、液管理
も容易となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明により製造されたブラック
マトリックス基板を用いたアクティブマトリックス方式
による液晶ディスプレイ(LCD)の一例を示す斜視図
であり、図2は同じく概略断面図である。図1および図
2において、LCD1はカラーフィルタ10と透明ガラ
ス基板20とをシール材30を介して対向させ、その間
に捩れネマティック(TN)液晶からなる厚さ約5〜1
0μm程度の液晶層40を形成し、さらに、カラーフィ
ルタ10と透明ガラス基板20の外側に偏光板50,5
1が配設されて構成されている。
【0010】図3はカラーフィルタ10の拡大部分断面
図である。図3においてカラーフィルタ10は、透明基
板13上に黒色レリーフ(ブラックマトリックス)14
を形成したブラックマトリックス基板12と、このブラ
ックマトリックス基板12のブラックマトリックス14
間に形成された着色層16と、このブラックマトリック
ス14と着色層16を覆うように設けられた保護層18
および透明電極19を備えている。このカラーフィルタ
10は透明電極19が液晶層40側に位置するように配
設されている。そして、着色層16は赤色パターン16
R、緑色パターン16G、青色パターン16Bからな
り、各着色パターンの配列は図1に示されるようにモザ
イク配列となっている。尚、着色パターンの配列はこれ
に限定されるものではなく、三角配列、ストライプ配列
等としてもよい。
【0011】また、透明ガラス基板20上には表示電極
22が各着色パターン16R、16G、16Bに対応す
るように設けられ、各表示電極22は薄膜トランジスタ
(TFT)24を有している。また、各表示電極22間
にはブラックマトリックス14に対応するように走査線
(ゲート電極母線)26aとデータ線26bが配設され
ている。
【0012】このようなLCD1では、各着色パターン
16R、16G、16Bが画素を構成し、偏光板51側
から照明光を照射した状態で各画素に対応する表示電極
をオン、オフさせることで液晶層40がシャッタとして
作動し、着色パターン16R、16G、16Bのそれぞ
れの画素を光が透過してカラー表示が行われる。
【0013】カラーフィルタ10を構成するブラックマ
トリックス基板12の基板13としては、石英ガラス、
パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のないリジ
ット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の
可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができ
る。このなかで、特にコーニング社製7059ガラス
は、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温
加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアル
カリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アク
ティブマトリックス方式によるLCD用のカラーフィル
タに適している。また、基板は透明性のあるものに限定
されず、光反射部を備えるものであっても良い。この場
合には、反射型のカラーフィルタが構成される。
【0014】ここで、ブラックマトリックス基板12の
製造の一例を図4を参照して説明する。先ず透明基板1
3上に親水性樹脂を含有する感光性レジストを塗布して
厚さ0.1〜5.0μm、好ましくは0.1〜2μm程
度の感光性レジスト層3を形成する(図4(A))。次
に、ブラックマトリックス用のフォトマスク9を介して
感光性レジスト層3を露光する(図4(B))。そし
て、露光後の感光性レジスト層3を現像してブラックマ
トリックス用のパターンを有するレリーフ4を形成する
(図4(C))。次に、この透明基板13を無電解メッ
キの触媒となる金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して乾
燥した後、熱処理(80〜200℃、5〜30分間)を
施して触媒含有レリーフ5とする(図4(D))。そし
て、透明基板13上の触媒含有レリーフ5を本発明の無
電解メッキ液に接触させることにより黒色レリーフと
し、ブラックマトリックス14を形成する(図4
(E))。この際に、無電解メッキ液の浴温度は0〜4
0℃、好ましくは15〜40℃、より好ましくは20〜
25℃とする。この値が40℃を越えると、レリーフ内
に金属粒子を充分に析出させるよりも速く、画線部レジ
スト膜表面に無電解メッキ連続膜が形成されるため、作
製したブラックマトリックスの膜面が金属光沢を有する
という不都合が生じる。また、このメッキ連続膜の形成
により画線部の寸法精度が悪くなるという不都合も生じ
る。また、この値が例えば、15℃未満となると、レリ
ーフ内部における金属粒子の析出速度は小さくなるた
め、その結果、充分な光学濃度を得るためにはメッキ時
間を長くする必要があり、生産性を考慮した場合実用的
であるとは言えない。また、さらに0℃未満となると、
無電解メッキ液の凝固が生じる為、使用不可能になると
いう不都合が生じる。
【0015】メッキ液浸漬時間は上記の温度範囲におい
ては、3〜10分間、より好ましくは4〜6分である。
なお、熱処理は触媒含有レリーフを形成した後に行って
もよい。また、形成したブラックマトリックスに加熱あ
るいは硬膜剤塗布による硬膜処理を施してもよい。
【0016】また、ブラックマトリックス基板12の製
造の他の例を図5を参照して説明する。先ず透明基板1
3上に親水性樹脂および無電解メッキの触媒となる金属
化合物の水溶液を含有する感光性レジストを塗布して厚
さ0.1〜5.0μm程度の感光性レジスト層7を形成
する(図5(A))。次に、ブラックマトリックス用の
フォトマスク9を介して感光性レジスト層7を露光する
(図5(B))。そして、露光後の感光性レジスト層7
を現像して乾燥した後、熱処理(80〜200℃、5〜
30分間)を施してブラックマトリックス用のパターン
を有する触媒含有レリーフ8を形成する(図5
(C))。次に、透明基板13上の触媒含有レリーフ8
を本発明の無電解メッキ液に接触させることにより黒色
レリーフとし、ブラックマトリックス14を形成する
(図5(D))。この場合もやはり上記例と同様に、無
電解メッキ液の浴温度を0〜40℃、好ましくは15〜
40℃、より好ましくは20〜25℃とする。理由は上
記例の場合と同じである。
【0017】上記のブラックマトリックス基板の製造例
において共通して特徴的なのは、無電解メッキの触媒と
なる金属化合物の存在下で、この金属化合物と被還元性
金属塩とを還元することのできる還元剤によって上記被
還元性金属塩の還元が行われることにより、金属粒子が
遮光層内に均一に析出されることである。
【0018】したがって、遮光層は、金属粒子および場
合によっては被還元性金属塩と、無電解メッキとなる金
属化合物および場合によっては、この金属化合物が還元
されて生成された金属と、還元剤とを含有する。
【0019】上記の工程において用いる感光性レジスト
としては、例えば光硬化型の感光性基としてジアゾ基を
有するジアゾニウム化合物およびパラホルムアルデヒド
の反応生成物であるジアゾ樹脂、アジド基を有するアジ
ド化合物、ポリビニルアルコールにケイ皮酸を縮合した
ケイ皮酸縮合樹脂、スチルバゾリウム塩を用いた樹脂、
重クロム酸アンモニウム等の感光性基を有するものを挙
げることができる。尚、感光性基は上述の光硬化型感光
性基に限定されないことは勿論である。
【0020】感光性レジストに含有される親水性樹脂と
しては、例えばゼラチン、カゼイン、グルー、卵白アル
ブミン等の天然タンパク質、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアク
リルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキ
サイド、無水マレイン酸共重合体及び上記の樹脂のカル
ボン酸変性物あるいはスルホン酸変性物等が挙げられ
る。さらに、感光性レジストにはセラミックスや多孔質
アルミナ等の無機物質を添加してもよい。このような親
水性樹脂あるいは無機物質は感光性レジスト中に10重
量%以上含有されることが好ましい。このように、感光
性レジスト中に親水性樹脂が含有されることにより、上
述のように触媒含有レリーフ5,8が無電解メッキ液と
接触した際に、無電解メッキ液が触媒含有レリーフに浸
透し易くなり、触媒含有レリーフ中に均一に金属粒子が
析出することになる。したがって、形成されたブラック
マトリックス14は充分な黒さと低反射率を有すること
になり、従来のクロム薄膜形成における金属層による反
射という問題が解消され得る。
【0021】本発明において用いる無電解メッキの触媒
となる金属化合物は、例えばパラジウム、金、銀、白
金、銅等の塩化物、硝酸塩等の水溶性塩、及び錯化合物
が用いられ、水溶液として市販されている無電解メッキ
用のアクチベータ溶液をそのまま用いることができる。
このような金属化合物を上述のように感光性レジスト中
に含有させる場合、0.0001〜0.001重量%程
度含有されることが好ましい。
【0022】本発明の無電解メッキ液は、水素化ホウ素
化合物、次亜リン酸および次亜リン酸塩の中から選ばれ
た少なくとも一つの還元剤と、有機カルボン酸およびそ
の塩の中から選ばれた少なくとも一つの錯化剤と、コバ
ルト塩およびニッケル塩の中から選ばれた少なくとも一
つの金属塩とを含有する。前記水素化ホウ素化合物とし
ては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、N−ジメチル
アミンボラジン、ボラジン誘導体、ジメチルアミンボラ
ン等が挙げられ、前記次亜リン酸塩としては、次亜リン
酸ナトリウム等が挙げられ、前記錯化剤としての有機カ
ルボン酸およびその塩としては、クエン酸、クエン酸三
ナトリウム、クエン酸水素ニアンモニウム、酒石酸、酒
石酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸ナトリウム、
マロン酸ナトリウム、グリシン、ロッシェル塩、リンゴ
酸、エチレンジアミン、ジエチルトリアミン、トリエチ
レンテトラミン等が挙げられる。
【0023】本発明に用いられる前記還元剤の濃度は、
0.005〜1mol/リットル、より好ましくは、0.0
3〜0.07mol/リットルとされる。この値が0.00
5mol/リットル未満になると、メッキ析出速度が著しく
低下し、実質的に短時間で効率良く、光学濃度3以上の
ブラックマトリックスが得られないという不都合が生
じ、この値が1mol/リットルを越えると、メッキ析出速
度が著しく増大するが、同時に副反応の水素ガス発生が
促進される。この水素ガスがレジスト膜中にバブルとし
て蓄積され、抜け切る前に膨張しはじけて、欠陥部が発
生するという不都合が生じる。
【0024】また、前記錯化剤の濃度は、0.005〜
5mol/リットル、より好ましくは、0.1〜1.0mol/
リットルである。この値が、0.005mol/リットル未
満になると、メッキ液中に金属塩の水酸化物が発生し、
沈殿物を形成するという不都合が生じ、この値が5mol/
リットルを越えると、メッキ液の調製時に容易に定常化
した均一系の錯化剤水溶液が得られないという不都合が
生じる。
【0025】また、前記コバルト塩およびニッケル塩の
中から選ばれた少なくとも一つの金属塩の濃度は、0.
01〜1mol/リットル、より好ましくは、0.1〜0.
3mol/リットルとされる。この値が0.01mol/リット
ル未満になると、メッキ析出速度が著しく低下し、実質
的に短時間で効率良く、光学濃度3以上のブラックマト
リックスが得られないという不都合が生じ、この値が1
mol/リットルを越えると、メッキ液中における金属塩の
水酸化物の発生が容易となり、結果的にメッキ液の安定
性が損われるという不都合が生じる。
【0026】さらに無電解メッキ液に添加され得る物質
としては、メッキ速度、還元効率等を向上させるカセイ
ソーダ、水酸化アンモニウム等の塩基性化合物や、無機
酸、有機酸等のpH調節剤や、クエン酸ナトリウム、酢
酸ナトリウム等のオキシカルボン酸、ホウ酸、炭酸、有
機酸、無機酸のアルカリ塩に代表される緩衝剤や、促進
剤や界面活性剤が挙げられる。また、2種以上の無電解
メッキ液を併用してもよい。例えば、まず、核(例えば
無電解メッキの触媒となる金属化合物としてパラジウム
を使用した場合はパラジウムの核)を作り易い水素化ホ
ウ素ナトリウムのようなホウ素系還元剤を含む無電解メ
ッキ液を用い、次に、金属析出速度の速い次亜リン酸系
還元剤を含む無電解メッキ液を用いることができる。
【0027】本発明の無電解メッキ液のpH値は、5.
5〜10、より好ましくは7〜9とされる。この値が、
5.5未満になると、還元剤の酸化還元電位が貴になる
為、メッキ析出反応が実質的に停止し、光学濃度3以上
のブラックマトリックスが得られないという不都合が生
じ、この値が10を越えると、メッキ析出速度が大変、
著しく増加する為、ブラックマトリックスの膜厚制御が
困難になり、又、メッキ析出ムラといった外観上の欠陥
が生じるという不都合が生じる。
【0028】また、メッキ時のメッキ浴の温度は、0〜
40℃、より好ましくは20〜25℃が好適である。上
述のようなブラックマトリックス基板12のブラックマ
トリックス14間における赤色パターン16R、緑色パ
ターン16G、青色パターン16Bからなる着色層16
の形成は、染色法、分散法、印刷法、電着法等の公知の
種々の方法に従って行うことができる。
【0029】カラーフィルタ10のブラックマトリック
ス14と着色層16を覆うように設けられる保護層18
は、カラーフィルタ10の表面平滑化、信頼性の向上、
および液晶層40への汚染防止等を目的とするものであ
り、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹
脂等の透明樹脂、あるいは二酸化ケイ素等の透明無機化
合物等を用いて形成することができる。保護層の厚さは
0.5〜50μm程度が好ましい。
【0030】透明共通電極19としては、酸化インジウ
ムスズ(ITO)膜を用いることができる。ITO膜は
蒸着法、スパッタ法等の公知の方法により形成すること
ができ、厚さは200〜2000Å程度が好ましい。次
に、実験例を示して本発明を更に詳細に説明する。
【0031】〔実験例1〕透明基板としてコーニング社
製7059ガラス(厚さ=1.1mm)を用い、スピン
コート法(回転数=1500r.p.m.)により下記組成の
感光性レジストを透明基板上に塗布し、その後、70
℃、10分間の条件で乾燥して感光性レジスト層(厚さ
=0.6μm)を形成した。 (感光性レジストの組成) ・ポリビニルアルコール4.47%水溶液 (日本合成化学製ゴーセナールT−330) …1000重量部 ・ジアゾ樹脂5%水溶液(シンコー技研製D−011) … 57重量部 次に、感光性レジスト層に対してブラックマトリックス
用のフォトマスク(線幅=20μm)を介して露光を行
った。露光用の光源は超高圧水銀灯2kwを用い、10
秒間照射した。その後、常温の水を用いてスプレー現像
を行いエアー乾燥してブラックマトリックス用の線幅2
0μmのレリーフを形成した。
【0032】つぎに、この透明基板を塩化パラジウム水
溶液(日本カニゼン製レッドシューマー)に30秒間浸
漬し、水洗、水切り後、100℃、30分間の熱処理を
施して、上記のレリーフを触媒含有レリーフとした。
【0033】その後、この透明基板を25℃の下記組成
からなる無電解メッキ液サンプル1に4分間浸漬させ、
水洗乾燥して黒色レリーフ(ブラックマトリックス)を
形成した。 (無電解メッキ液サンプル1) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.033mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル (トータル濃度) ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素 アンモニア 硫酸 pH…6.5 〔実験例2〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記無電解メッキ液サンプル2に変えた以外は上記実
験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル2) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例3〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記無電解メッキ液サンプル3に変えた以外は上記実
験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル3) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.067mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリムウ、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例4〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記比較無電解メッキ液サンプル1に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル1) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…1.5mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例5〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記比較無電解メッキ液サンプル2に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル2) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.003mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例6〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記無電解メッキ液サンプル4に変えた以外は上記実
験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル4) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.3mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例7〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記無電解メッキ液サンプル5に変えた以外は上記実
験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル5) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例8〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記無電解メッキ液サンプル6に変えた以外は上記実
験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル6) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.7mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例9〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル1
を下記比較無電解メッキ液サンプル3に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル3) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …5.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例10〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記比較無電解メッキ液サンプル4に変えた以外は
上記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル4) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.001mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例11〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル7に変えた以外は上記
実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル7) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例12〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル8に変えた以外は上記
実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル8) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.14mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例13〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル9に変えた以外は上記
実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル9) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.17mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例14〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記比較無電解メッキ液サンプル5に変えた以外は
上記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル5) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …1.5mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例15〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記比較無電解メッキ液サンプル6に変えた以外は
上記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル6) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン)…0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.005mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例16〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル10に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル10) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…6.5 〔実験例17〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル11に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル11) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…7.5 〔実験例18〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記無電解メッキ液サンプル12に変えた以外は上
記実験例1の場合と同様にした。 (無電解メッキ液サンプル12) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…8.5 〔実験例19〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記比較無電解メッキ液サンプル7に変えた以外は
上記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル7) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…11 〔実験例20〕上記実験例1の無電解メッキ液サンプル
1を下記比較無電解メッキ液サンプル8に変えた以外は
上記実験例1の場合と同様にした。 (比較無電解メッキ液サンプル8) ・還元剤 (物質名:ジメチルアミンボラン) …0.05mol/リットル ・錯化剤 (物質名:クエン酸三ナトリウム、エチレンジアミン、 グリコール酸) …0.5mol/リットル ・金属塩 (物質名:硫酸ニッケル) …0.1mol/リットル ・その他の組成物 チオ尿素、アンモニア、硫酸 pH…5.0 上記〔実験例1〕〜〔実験例20〕により形成されたブ
ラックマトリックスについて、下記の評価項目の測定を
それぞれ行った。
【0034】評価項目 *光学濃度 測定方法:分光透過率測定(波長;400〜700n
m) 装 置:顕微分光測光装置(オリンパス光学工業
(株)製、AH2−STK) 仕 様:分光波長400〜700nm、波長分解能
5.0nm *膜厚 測定方法:ダイヤモンド触針による表面形状測定 装 置:触針式表面形状測定装置(日本真空技術
(株)製、Dektak-16000) 仕 様:膜厚表示範囲25Å〜2620KÅ (測定条件)垂直分解能10Å(最高1Å) 触針半径:12.5μm 触針圧:30mgf *解像度および欠陥 これらの結果を表1に示した。
【0035】
【表1】 さらに、本発明のメッキ液浴の温度の影響を調べるため
に下記の実験を行なった。 (メッキ液浴温度依存性の実験)試料1 透明基板としてコーニング社製7059ガラス(厚さ=
1.1mm)を用い、スピンコート法(回転数=150
0r.p.m)により下記組成の感光性レジストを透明基板上
に塗布し、その後、70℃、10分間の条件で乾燥して
感光性レジスト層(厚さ=2μ)を形成した。 (感光性レジストの組成) ・ポリビニルアルコール4.47%水溶液 (日本合成化学製ゴーセナールT−330) …1000重量部 ・ジアゾ樹脂5%水溶液(シンコー技研製D−011)… 57重量部 次に、感光性レジスト層に対してブラックマトリックス
用のフォトマスク(線幅=20μm)を介して露光を行
った。露光用の光源は超高圧水銀等2kwを用い10秒間
照射した。その後、常温の水を用いてスプレー現像を行
いエアー乾燥してブラックマトリックス用の線幅20μ
mのレリーフ画像を形成した。
【0036】次に、この透明基板を100℃にて30分
間の熱処理を施した後、塩化パラジウム水溶液(日本カ
ニゼン製レッドシューマー)に30秒間浸漬し、水洗、
水切り後、上記のレリーフ画像を触媒含有レリーフとし
た。
【0037】その後、このものを、ホウ素系還元剤を含
む上記実験例1で用いたメッキ液サンプル1に、5,1
0,15,20,25,30,40,50,60,7
0,80℃というふうに各メッキ浴温度条件を変えて、
それぞれ4分間浸漬させ、水洗乾燥して黒色レリーフ
(ブラックマトリックス)を形成し、ブラックマトリッ
クス基板(試料1〜11)を得た。
【0038】次に、上記のように作成した各試料1〜1
1について、ブラックマトリックスの光学濃度および膜
厚、さらには画線部の寸法精度および金属光沢につい
て、測定評価を行った。なお、光学濃度および膜厚さの
測定方法は前記のそれらと同様とし、寸法精度は光学顕
微鏡観察によった。
【0039】各試料の各測定結果を表2に示す。
【0040】
【表2】 表1の結果から分かるように、メッキ浴温度が20〜4
0℃の範囲で作製した試料は膜厚1.1μm程度、光学
濃度3以上の高い値を示し、さらには寸法精度も良好で
あった。しかし、メッキ浴温度条件が40℃を越える範
囲である場合には、光学濃度は3以上を示すものの、膜
厚はメッキ浴温度に比例して増大傾向にあり、また、膜
表面には金属光沢が見られ、寸法精度は悪くなった。ま
た、メッキ浴温度条件が15℃以下の範囲である場合に
は光学濃度が3に満たず、従って、充分な光学濃度を得
るためにはメッキ時間と長くする必要があり、これは生
産性を考慮した場合、実用的ではない。
【0041】なお、表2における試料5(メッキ浴温度
25℃)を用いメッキ時間を1〜14分の間で種々変え
た。結果を下記表3に示す。
【0042】
【表3】 表3の結果より例えば、メッキ浴温度25℃ではメッキ
時間4〜6分が好適であることがわかる。
【0043】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。すなわち、本発明の所定組成ないしは所定温度の
無電解メッキ液を用いることにより、得られたブラック
マトリックス基板は、内部にまで金属が析出しているブ
ラックマトリックスを有しており、このブラックマトリ
ックスは光学濃度が高いとともに反射率が低く寸法精度
の高いものであり、したがってブラックマトリックス基
板は信頼性が高く高コントラストが可能なカラーフィル
タを構成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造されたカラーフィルタを用い
たアクティブマトリックス方式による液晶ディスプレイ
の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示される液晶ディスプレイの概略断面図
である。
【図3】図1に示される液晶ディスプレイに用いられて
いるカラーフィルタの拡大部分断面図である。
【図4】本発明によるブラックマトリックス基板の製造
方法を説明するための工程図である。
【図5】本発明によるブラックマトリックス基板の製造
方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
5,8…触媒含有レリーフ 9…ブラックマトリックス用のフォトマスク 10…カラーフィルタ 12…ブラックマトリックス基板 13…透明基板 14…ブラックマトリックス(黒色レリーフ) 16…着色層 16R,16G,16B…着色パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化ホウ素化合物、次亜リン酸および
    次亜リン酸塩の中から選ばれた少なくとも一つの還元剤
    と、 有機カルボン酸およびその塩の中から選ばれた少なくと
    も一つの錯化剤と、 コバルト塩およびニッケル塩の中から選ばれた少なくと
    も一つの金属塩とを含有するメッキ液において、 前記還元剤の濃度が0.005〜1mol/リットル、前記
    錯化剤の濃度が0.005〜5mol/リットル、前記金属
    塩の濃度が0.01〜1mol/リットルであることを特徴
    とするブラックマトリックス基板形成のための無電解メ
    ッキ液。
  2. 【請求項2】 前記無電解メッキ液のpH値は、5.5
    〜10であることを特徴とする請求項1記載のブラック
    マトリックス基板形成のための無電解メッキ液。
  3. 【請求項3】 基板と、この基板上に形成され、少なく
    とも金属粒子を内部に含有する黒色レリーフとを備える
    ブラックマトリックス基板であって、 前記金属粒子は、請求項1に記載の無電解メッキ液であ
    って、その温度を0〜40℃の範囲とした無電解メッキ
    液を用い、黒色レリーフ形成前のレリーフの中に含有さ
    れる触媒成分と無電解液中の金属イオンとを還元してレ
    リーフ中に析出させたものであることを特徴とするブラ
    ックマトリックス基板。
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CN111936787A (zh) * 2018-04-10 2020-11-13 昕诺飞控股有限公司 装饰性光源掩蔽

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