JPH0673250A - 樹脂成形品用水性分散液及びその製造方法 - Google Patents

樹脂成形品用水性分散液及びその製造方法

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JPH0673250A
JPH0673250A JP21334192A JP21334192A JPH0673250A JP H0673250 A JPH0673250 A JP H0673250A JP 21334192 A JP21334192 A JP 21334192A JP 21334192 A JP21334192 A JP 21334192A JP H0673250 A JPH0673250 A JP H0673250A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有機溶剤を使用することが全く無く、取扱が容
易である上、プライマーとして良好な塗布膜を形成する
ことができ、樹脂成形品の塗装性や接着性を改善するこ
とができる樹脂成形品用水性分散液を提供すること。 【構成】融点が120℃以下で且つ酸価が10〜150
であると共に、数平均分子量が2,000〜20,00
0であるカルボキシル基含有変性プロピレン─α─オレ
フィン共重合体、及びHLBが9〜16である非イオン
性界面活性剤並びに前記カルボキシル基に対して0.4
化学当量以上の塩基性物質を水中に分散させてなる樹脂
成形品用水性分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品用水性分散
液に関し、特にポリオレフィン系樹脂成形品に使用する
プライマーや塗料用に適した樹脂成形品用水性分散液及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂
は、樹脂特性が優れる上安価であることから、家庭電化
製品や自動車部品用プラスチックとして多量に使用され
ている。この場合、ポリオレフィン系樹脂が無極性樹脂
であることから、該樹脂の成形品に塗装を施したり、接
着することが困難であるので、塗装等に際しては、塩素
化ポリオレフィンを主成分とするプライマーを下塗する
のが一般である。
【0003】しかしながら、塩素化ポリオレフィンは人
体に対して有害なトルエンやキシレン等の芳香族系有機
溶剤に溶解させて使用することから、安全性や環境上の
問題が生じるという欠点があった。そこで、塩素化ポリ
オレフィンを水性分散液化する方法も試みられている
(例えば、特開平1─153778号、同1─2565
56号及び同2─284973号等)ものの、この方法
においても芳香族系有機溶剤の使用を全く無くすことは
困難である上、得られる塗布被膜の耐光性が劣るという
欠点があった。
【0004】一方、プライマーとして変性ポリオレフィ
ンの水性分散液を製造する方法も試みられている(例え
ば、特公昭42─24175号、同58─42207
号、同59─28217号、特開昭59─47244
号、特開平1─256549号、同2─286724号
及び同4─39350号)。しかしながら、変性ポリオ
レフィン樹脂は、他成分を多量に含有しているので塗布
被膜の密着性が悪化したり、また、芳香族系有機溶剤の
使用を全く無くすことができない上、該有機溶剤を含有
したままで水性分散液化されるので、該有機溶剤を除去
する後工程が必要となるという欠点があった。
【0005】ところで、本発明者等は、芳香族系有機溶
剤を使用しない上プライマーとしての性能に優れた、変
性ポリオレフィンとポリオールを主成分とする水性分散
液組成物をすでに提案し、良好な結果を納めている。し
かしながら、該組成物は、用いる用途によってはポリオ
ールの含有量を減らす等の調整が必要となり煩雑である
という欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
上記の欠点を解決すべく、鋭意検討した結果、特定の変
性ポリオレフィン及び界面活性剤並びに塩基性物質を水
中に分散させた場合には、プライマー等として良好な結
果を得ることができるということを見出し本発明に到達
した。
【0007】従って、本発明の目的は、有機溶剤を使用
することが全く無く、取扱が容易である上、プライマー
として良好な塗布膜を形成し、樹脂成形品の塗装性や接
着性を改善することができる樹脂成形品用水性分散液
(水性分散液という)を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
融点が120℃以下で且つ酸価が10〜150であると
共に、数平均分子量が2,000〜20,000である
カルボキシル基含有変性プロピレン─α─オレフィン共
重合体、及びHLBが9〜16である非イオン性界面活
性剤並びに前記カルボキシル基に対して0.4化学当量
以上の塩基性物質を水中に分散させてなる樹脂成形品用
水性分散液及びその製造方法によって達成された。
【0009】本発明で使用するカルボキシル基含有変性
プロピレン─α─オレフィン共重合体は、プロピレン─
α─オレフィン共重合体に重合性の二重結合とカルボキ
シル基を有するモノマー若しくは重合性の二重結合を有
する酸無水物とをグラフト共重合させることによって容
易に製造することができる。プロピレン─α─オレフィ
ン共重合体は、プロピレンとα─オレフィンとをランダ
ム或いはブロック共重合させることにより容易に得るこ
とができるが、本発明においては、融点の低いランダム
共重合体を使用することが好ましい。
【0010】α─オレフィンは、特に限定されるもので
はなく公知のものの中から適宜選択して使用することが
できる。α─オレフィンとしては、エチレン、1─ブテ
ン、1─ペンテン、1─ヘキセン等が挙げられる。これ
らの中でも、得られる樹脂の物性等の観点から、特にエ
チレン又は1─ブテンを使用することが好ましい。ま
た、これらは2種以上併用しても良い。
【0011】上記の共重合体中のプロピレン成分の割合
は55〜85モル%であることが好ましい。55モル%
以下であると、水性分散液をポリオレフィン系樹脂成形
品に対するプライマー等として使用した場合の被膜の密
着性が劣り、85モル%以上であると共重合体の融点が
高くなり水性分散液を製造することが困難となる。
【0012】重合性の二重結合とカルボキシル基を有す
るモノマー又は、重合性の二重結合を有する酸無水物と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ア
リルコハク酸、メサコン酸、アコニット酸等が挙げられ
る。
【0013】これらのモノマーは、得られる共重合体の
酸価が10〜150となるようにグラフト共重合される
ことが好ましい。酸価が10以下であると水性分散液を
製造することが困難となり、150以上では、得られる
水性分散液の耐水性が悪化する。特に好ましい酸価は、
30〜120の範囲である。ここで、酸価とは樹脂1g
を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)の量を
mgで表した数値である。
【0014】重合性二重結合とカルボキシル基を有する
モノマー又は重合性二重結合を有する酸無水物をプロピ
レン─α─オレフィン共重合体にグラフト共重合させる
ことは、公知の重合方法を用いて容易に行うことができ
る。好ましいグラフト共重合方法としては、プロピレン
─α─オレフィン共重合体を融点以上に加熱溶融した後
前記モノマーを添加し、ラジカル発生剤の存在下でグラ
フト共重合させる方法が挙げられる。
【0015】具体的には、強力な攪拌機を備えた反応容
器(バンバリーミキサー、ニーダー或いは押し出し機を
用いても良い)にプロピレン─α─オレフィン共重合体
を添加し、約150〜300℃の温度範囲で前記モノマ
ーとラジカル発生剤とを添加し、攪拌して重合反応を行
わせ、得られた生成物を公知の方法によってペレット化
する。
【0016】ラジカル発生剤は、公知のラジカル発生剤
の中から適宜選択して用いることができる。好ましいラ
ジカル発生剤としては、有機過酸化物が挙げられる。有
機過酸化物の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、2,5─ジメチル─2,5─ジ(t─ブチルパーオ
キシ)─ヘキシン─3、ジ─t─ブチルパーオキサイ
ド、t─ブチルハイドロパーオキサイド、t─ブチルパ
ーオキシベンゾエート、クメンハイドロパーオキサイド
等が挙げられる。これらは、反応温度によって適宜選択
して用いられる。
【0017】変性プロピレン─α─オレフィン共重合体
の数平均分子量は2,000〜20,000の範囲であ
ることが好ましい。2,000以下である場合には、水
性分散液を製造することはできるものの、該共重合体の
凝集力が弱いため、プライマー等とした場合の被膜とポ
リオレフィン樹脂成形品との密着性が悪化する。また、
20,000以上では、水性分散液を製造することがで
きない。尚、数平均分子量はゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)を用いて容易に測定すること
ができる。
【0018】変性プロピレン─α─オレフィン共重合体
は、融点が120℃以下のものを用いることが好まし
い。120℃以上のものを用いた場合には、水性分散液
を製造することができない。融点の好ましい範囲は、9
0〜120℃である。ここで、重合体の融点は示差走査
熱量計(DSC)を用いて容易に測定することができ
る。
【0019】本発明で用いる非イオン性界面活性剤は、
水性分散液製造時及び製造後における該液の安定性の維
持並びに樹脂成形品に塗布し、膜を形成させるという造
膜性を良好にする観点から、HLBが9〜16の非イオ
ン性界面活性剤であることが好ましい。HLBが9以下
又は16以上の非イオン界面活性剤を用いた場合には、
水性分散液を得ることができないか、又は得られても、
水性分散液の安定性が悪いものである。ここで、HLB
とは親水性基と疎水性基との割合を表す指標であり、次
式で表される。 HLB=20×親水基の重量/界面活性剤の分子量
【0020】非イオン性界面活性剤の具体例としては、
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル、ソルビタンアルキルエステル、ポリ
グリセリンエステル等が挙げられる。これらは、併用し
ても良い。用いる非イオン性界面活性剤の量は、変性プ
ロピレン─α─オレフィン共重合体に対して1〜25重
量%であることが好ましく、特に3〜15重量%である
ことが好ましい。
【0021】尚、適宜少量のアニオン性界面活性剤或い
はフッ素系界面活性剤を併用しても良い。本発明におい
ては、水性分散液の安定性を良好に保つ観点から、塩基
性物質を用いる。塩基性物質は、公知の塩基性物質の中
から適宜選択して用いることができる。
【0022】塩基性物質の具体例としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパ
ノールアミン、ジエタノールアミン、N─メチルジエタ
ノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、N,N─ジメチルエタノールアミン、2
─ジメチルアミノ─2─メチル─1─プロパノール、2
─アミノ─2─メチル─1─プロパノール、モルホリン
等が挙げられる。これらの中でも、エタノールアミン、
2─アミノ─2─メチル─1─プロパノール等の、ヒド
ロキシル基を有するアミンを用いることが好ましい。
【0023】用いる塩基性物質の量は、用いるカルボキ
シル基含有変性プロピレン─α─オレフィン共重合体が
有するカルボキシル基に対して0.4化学当量以上であ
ることが好ましいが、特に0.4〜1.5化学当量の範
囲であることが好ましく、0.5〜1.2化学当量の範
囲であることが最も好ましい。0.4化学当量以下の量
を用いた場合には、得られる水性分散液の安定性が悪
い。
【0024】本発明の樹脂成形品用水性分散液は、カル
ボキシル基含有変性プロピレン─α─オレフィン共重合
体を溶融した後非イオン性界面活性剤及び塩基性物質を
添加して得られる組成物に、前記重合体の融点以上の温
度が保たれるように徐々に水を添加し、水中に分散する
ことによって容易に製造することができる。
【0025】加熱温度は融点以上であれば良いが、特に
90〜120℃の範囲の状態であることが好ましく、加
圧下にあっては更に高温の状態であることが好ましい。
一方、添加する水の温度は80〜98℃の範囲であるこ
とが好ましい。添加する水が増加するにつれて、系の粘
度は急速に上昇し、更に水を添加すると、油中水滴型
(W/O)から水中油滴型(O/W)に相が転移して、
その後は水で任意に希釈することのできる水性分散液と
なる。
【0026】上記操作は、コロイドミル、攪拌機を備え
た反応装置(釜)或いはニーダーを用いて容易に行うこ
とができる。攪拌を効率良く行う観点から、装置の攪拌
機は強力であることが好ましい。変性プロピレン─α─
オレフィン共重合体に溶剤を添加して前記操作を行わ
せ、後工程で該溶剤を留去することもできるが、環境汚
染等を防止する観点から無溶剤で行うことが好ましい。
【0027】本発明の水性分散液は、そのままで或いは
顔料や他の水性樹脂を添加することによって、樹脂成形
品用の塗装や接着用のプライマーとして用いることがで
きる。樹脂成形品としては、接着性の観点から、特にポ
リオレフィン系樹脂成形品が好適である。
【0028】プライマーとして用いる場合の塗布方法
は、公知のロールコート法、スプレーコート法、或いは
はけ塗り法等を用いることができる。また、本発明の水
性分散液は、上塗り塗料の成分、ポリオレフィンフィル
ム用のコーティング剤、インク用樹脂成分或いは樹脂成
形品用、特にポリオレフィン系樹脂成形品用接着剤の成
分として使用することもできる。
【0029】
【発明の効果】本発明の樹脂成形品用水性分散液は、取
扱が容易である上、樹脂成形品に対するプライマーや接
着成分として使用した場合に、該樹脂成形品の塗装性や
接着性を改善することができる。また、本発明の製造方
法は、有機溶剤を全く使用することが無いので、環境を
汚染しない上、安全性も十分な製造方法である。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。
【0031】カルボキシル基を含有する変性プロピレン
─α─オレフン共重合体の製造 製造例1.攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた四つ
口フラスコ中に、プロピレン─ブテン共重合体(プロピ
レンを成分として75モル%含有しているもの)300
gを仕込んで加熱溶融させた後、系の温度を180℃に
保って、無水マレイン酸25g及びジクミルパーオキサ
イド5gを攪拌しながら各々3時間掛けて滴下し、その
後更に3時間反応させた。
【0032】反応終了後、得られた反応生成物を多量の
アセトン中に投入し、精製して無水環を開いた状態での
酸価が55である、カルボキシル基を含有する変性プロ
ピレン─ブテン共重合体を得た。GPCによって測定し
たところ、得られた共重合体の数平均分子量は8,00
0であった。また、DSCによって測定した融点は95
℃であった。
【0033】尚、数平均分子量は、試料をテトラヒドロ
フラン(THF)に溶解させ、40℃の条件でHLC─
8020(東ソー株式会社製のGPCの商品名)を用い
て測定した値と、ポリスチレン標準試料で作製した検量
線から求めた。融点は、DSC20型(セイコー電子工
業株式会社製のDSCの商品名)を用いて測定した。
【0034】製造例2.プロピレン─ブテン共重合体3
00gをプロピレン─エチレン共重合体(プロピレン成
分を70モル%含有しているもの)に代え、無水マレイ
ン酸の使用量を40gとし、ジクミルパーオキサイド5
gをジ─t─ブチルパーオキサイド8gに代えた他は、
製造例1と全く同様にして、カルボキシル基を含有した
酸価が120の変性プロピレン─エチレン共重合体を得
た。得られた共重合体の数平均分子量及び融点を、製造
例1と全く同様にして測定したところ、各々6,000
及び98℃であった。
【0035】製造例3.プロピレン─ブテン共重合体3
00gをプロピレン─エチレン共重合体(プロピレン成
分を50モル%含有しているもの)に代えた他は、製造
例1と全く同様にして、カルボキシル基を含有した、酸
価が75の変性プロピレン─ブテン共重合体を得た。得
られた共重合体の数平均分子量及び融点を、製造例1と
全く同様にして測定したところ、各々24,000及び
125℃であった。
【0036】実施例1.水性分散液の製造 攪拌機を備えた1リットルのフラスコに製造例1で得た
変性共重合体100gを仕込み、加熱溶融した後、HL
Bが14.1の非イオン性界面活性剤(ノニオンNS−
212:日本油脂株式会社製の商品名)12gを添加
し、次いでエタノールアミン(0.7化学当量)を添加
した。得られた組成物を100℃に保ち、90℃の水3
00gを強く攪拌しながら少量ずつ添加して、乳白色の
水性分散液を得た。
【0037】評価試験 1.安定性 上記の水性分散液を1カ月間放置し、分散液の安定性を
目視によって評価した。結果は表1に示した通りであ
る。
【0038】2.塗膜試験 上記の水性分散液を、ポリプロピレン製の樹脂板にスプ
レーを用いて塗布し、80℃で15分間乾燥した後、該
板の塗布面に二液型ウレタン系上塗り塗料を塗布して1
0分間室温に放置し、次いで熱風乾燥機を用いて80℃
で30分間乾燥し、1日間放置して試験用片を得た。
【0039】密着性 得られた試験用片の塗膜表面に、碁盤状の目が100個
となるように、カッターを用いて素地に達する切れ目を
1mm間隔で縦及び横方向に入れた。得られた碁盤状の
切れ目の面上にセロハン粘着テープを密着させた後、塗
膜面に対して180°の方向の角度で引き剥がし、塗膜
が剥離せずに残存している目の数を数えて密着性を評価
した。結果は表1に示した通りである。
【0040】耐ガソリン性 得られた試験片に、該片の塗膜表面にカッターを用いて
素地に達する切れ目を入れ、次いでレギュラーガソリン
中に4時間浸漬した後の塗膜の切れ目の状態を目視によ
って観察して評価した。結果は表1に示した通りであ
る。
【0041】
【表1】
【0042】実施例2〜5.表2に示した配合組成に変
えた他は、実施例1と全く同様にして水性分散液を得、
実施例1と全く同様にして評価試験を行った。結果は表
1に示した通りである。
【0043】比較例1〜2.表2に示した配合組成に変
えた他は、実施例1と全く同様にして水性分散液を得、
実施例1と全く同様にして評価試験を行った。結果は表
1に示した通りである。
【0044】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が120℃以下で且つ酸価が10〜1
    50であると共に、数平均分子量が2,000〜20,
    000であるカルボキシル基含有変性プロピレン─α─
    オレフィン共重合体、及びHLBが9〜16である非イ
    オン性界面活性剤並びに前記カルボキシル基に対して
    0.4化学当量以上の塩基性物質を水中に分散させてな
    る樹脂成形品用水性分散液。
  2. 【請求項2】カルボキシル基含有変性プロピレン─α─
    オレフィン共重合体中のプロピレン成分が55〜85モ
    ル%である請求項1に記載の樹脂成形品用水性分散液。
  3. 【請求項3】融点が120℃以下で且つ酸価が10〜1
    50であると共に、数平均分子量が2,000〜20,
    000であるカルボキシル基含有変性プロピレン─α─
    オレフィン共重合体を溶融した後、HLBが9〜16で
    ある非イオン性界面活性剤及び前記カルボキシル基に対
    して0.4化学当量以上の塩基性物質を添加して得られ
    た組成物を、前記共重合体の融点以上の温度で水を添加
    することによって水中に分散することを特徴とする、樹
    脂成形品用水性分散液の製造方法。
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