JPH0673249B2 - 低誘電率油浸絶縁用プレスボ−ド - Google Patents

低誘電率油浸絶縁用プレスボ−ド

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JPH0673249B2 JP61295790A JP29579086A JPH0673249B2 JP H0673249 B2 JPH0673249 B2 JP H0673249B2 JP 61295790 A JP61295790 A JP 61295790A JP 29579086 A JP29579086 A JP 29579086A JP H0673249 B2 JPH0673249 B2 JP H0673249B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は低誘電率油浸絶縁用プレスボードに関する。さ
らに詳しくは、高分子繊維−クラフトパルプ系混抄紙と
クラフトパルプ単独からなる紙とを積層し形成した油浸
絶縁用プレスボードで、特に該プレスボードの両外側に
クラフトパルプ単独からなる層を設けた低誘電率油浸絶
縁用プレスボードに関する。
(従来の技術) 従来油浸絶縁用プレスボード(以下、単にプレスボード
という。)は、クラフトパルプ100重量%からなるプレ
スボードであって、その誘電率は4.7と高いものであ
る。該誘電率を下げたプレスボードとしては、本発明者
の一部らが先に、クラフトパルプと高分子繊維の混抄紙
との積層からなる低誘電率油浸絶縁用プレスボードを提
案した(特願昭60-298118号)。又、プレスボードでな
く絶縁紙としては、高分子繊維とクラフトパルプ状物体
(合成フイブリッド)を混抄し、加熱加圧溶融して成形
した低誘電率絶縁紙(特公昭38-13912号公報)や高分子
繊維とパルプとの混抄紙で、高分子繊維の含有量の異な
る層を抄き合せて形成した絶縁紙(特開昭57-168418号
公報)が開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) 特公昭38-13912号公報記載の絶縁紙はパルプとして合成
フイブリッドを用い、かつシート全体を加熱加圧溶融し
てシートを製造しているため、油浸絶縁用プレスボード
として必要な油含浸性の良いものが得られない。
また特開昭57-168418号公報に記載の半合成絶縁紙は厚
みが0.15mm以下の薄い絶縁紙で、厚さ0.5mm以上のプレ
スボードとは厚みが異なり、更に絶縁紙全体を高温で加
熱し、高分子繊維を溶融させた絶縁紙であって、又用い
るクラフトパルプの水度も異なり、高分子繊維の含有
量も40重量%以上である。更に導体に巻き付け作業する
ことを前提としているために油浸絶縁材料として巻き線
を支持するくらいの圧縮強さがなく、油含浸性が十分で
ない等の問題がある。
本発明者らは、油含浸性が良く、かつ巻き線を支持する
くらいの圧縮強さを有し、低誘電率で表面毛羽立ちのな
いプレスボードを開発するべく鋭意研究した。その結
果、特定の水度を有するクラフトパルプとポリ4-メチ
ルペンテン‐1繊維又は、特定の水度を有するクラフ
トパルプとポリ4−メチルペンテン−1繊維およびポリ
エチレンテレフタレート繊維および/もしくはポリフェ
ニレンサルファイド繊維の特定量とからなる湿紙とクラ
フトパルプ単独からなる湿紙とを抄き合せた複合湿紙を
クラフトパルプ単独からなる湿紙層が両外側にくるよう
に積層する事により、上記の課題を解決したプレスボー
ドが得られる事を見い出し、この知見にもとづいて本発
明を完成した。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は圧縮強
さが大きく、油含浸性が良好で、誘電率が低くかつ表面
の毛羽立ちのないプレスボードで、絶縁物間の油間隙の
集中しやすい電界を緩和する効果の大きな厚み0.5mm以
上の低誘電率油浸絶縁用プレスボードを提供することで
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は以下の構成を有する。水度が200〜400ml(CS
F)のクラフトパルプ70重量%を超えて90重量%以下とポ
リ4-メチルペンテン‐1繊維10重量%以上、30重量%未
満とからなる湿紙に、又は水度が200〜400ml(CSF)の
クラフトパルプ70重量%を超えて90重量%以下とポリ4-
メチルペンテン‐1繊維5重量%以上、30重量%未満お
よびポリエチレンテレフタレート繊維、ポリフェニレン
サルファイド繊維のなかから選ばれた1種以上の繊維25
重量%未満とからなる湿紙に、クラフトパルプ単独から
なる湿紙を抄き合せて複合湿紙を形成し、該複合湿紙を
任意の枚数、クラフトパルプ単独からなる湿紙層が両外
側にくるように積層し、加熱加圧乾燥して一体化したこ
とを特徴とする低誘電率油浸絶縁用プレスボード。
一般に油浸絶縁系プレスボードにあっては、プレスボー
ドの誘電率を小さくするとプレスボードと他の絶縁物間
の油間隙に加わる電界のストレスが緩和される特徴があ
る。プレスボード中のポリ4-メチルペンテン‐1繊維の
混抄量を多くするに伴ない誘電率が小さくなり、電界緩
和の効果が大きくなる。しかし圧縮強さが小さくなると
いう矛盾があらわれる。このためポリ4-メチルペンテン
‐1繊維の混抄量は、特開昭57-168418号公報に記載の
ように40重量%以上にするのは、圧縮強さ等の面からプ
レスボードには実用的でなく、又、プレスボードの圧縮
強さは7.3kg/mm2(80℃)以上必要なことからプレスボ
ード全重量に対し、低誘電率高分子繊維の量を30重量%
未満にすることが必要である。
又、プレスボードの誘電率は油間隙の電界緩和の効果の
面から、3.8以下、望ましくは3.5以下(従来のプレスボ
ードは4.7)が望ましく、ポリ4-メチルペンテン‐1繊
維の混抄量はプレスボード全重量に対して10重量%以
上、望ましくは15重量%以上が好ましい。
従って、特開昭57-168418号公報では40重量%以上の混
抄量なのに対して、本発明ではポリ4-メチルペンテン‐
1繊維の混抄量は30重量%未満10重量%以上とする必要
があり、この点が特に異なっている。又、このような混
抄量にすることによって、プレスボードの圧縮強さを大
きく、誘電率を小さく、油間隙の電界緩和効果を大きく
することができるのである。一方、ポリ4-メチルペンテ
ン‐1繊維とポリエチレンテレフタレート繊維、あるい
はポリフェニレンサルファイド繊維を一種以上混ぜてク
ラフトパルプと混抄した湿紙とクラフトパルプ100重量
%からなる湿紙を抄き合わせて作成したプレスボードは
単一繊維を混抄したものに比べて、誘電率と圧縮強さの
バランスがとりやすいといった利点を有している。ポリ
4-メチルペンテン‐1繊維に混ぜて使用する上記の繊維
二種は、絶縁油による耐膨潤性、溶解性などの面でも問
題ないものである。ただし、それら二種の混抄量は、誘
電率、圧縮強さの両面からプレスボード全重量に対して
25重量%未満が好ましい。
上記の特開昭57-168418号公報では、絶縁紙中の高分子
繊維の混抄量が多く、しかも引張強度の高い絶縁紙を製
造することを目的にしているため高分子繊維の混抄量の
少ない湿紙と高分子繊維高含有量の湿紙を抄き合わせて
いる。これに対し本発明の、クラフトパルプ100重量%
の紙層を両外側および中間層に設けたプレスボードは、
高分子混抄量を多くし、かつ引張強度を大きくした上記
絶縁紙と異なり、高分子繊維とクラフトパルプを混抄し
て作成したプレスボードの油中における表面の高分子繊
維の毛羽立ちをなくして該毛羽立ちによる雷インパルス
破壊電圧の低下を防止し、かつ毛羽抜けも防止すること
を目的にしたものであって、クラフトパルプ100重量%
の紙層をプレスボード表面に設けることが特徴である。
ただし、クラフトパルプ100重量%の紙層はプレスボー
ドの表面のみならず中間に一層以上設けても良い。しか
し、中間にクラフトパルプ100重量%の紙層を一層以上
設けてもプレスボードの場合には、圧縮強さが向上する
と言うことはない。本発明で用いる高分子繊維は、耐
熱、耐溶剤性の良好なポリ4-メチルペンテン‐1、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド
を用いて溶融紡糸した太さ6デニール以下、長さ2〜10
mmの繊維が好ましく、クラフトパルプとしては、JIS231
1に規定されているプレスボード第二種(以下PB-2とい
う。)に使用されるグレードのものが好ましい。又、ク
ラフトパルプの水度は200〜400ml(CSF)が良く、400ml
(CSF)を超えると叩解が不十分でパルプのからみあいが
悪く、プレスボードにしたときにプレスボードとして必
要な引張強度が出ないし、圧縮強度も弱くなる。又、20
0ml(CSF)未満では叩解が進み過ぎてパルプ自体の強度が
落ちてプレスボードとしたときにプレスボードとしての
強度が不足し、油含浸性も悪くなるので好ましくない。
本発明のプレスボードは太さ6デニール以下、長さ2〜
10mmのポリ4-メチルペンテン‐1繊維とクラフトパルプ
とを混合した水性スラリー、又はポリ4-メチルペンテン
‐1繊維とポリエチレンテレフタレート繊維および/も
しくはポリフェニレンサルファイド繊維をクラフトパル
プと混合した水性スラリーから湿式抄造によって湿紙を
形成し、該湿紙にクラフトパルプ100重量%の湿紙を抄
き合わせた複合湿紙を任意の枚数、クラフトパルプ100
重量%の紙層が両外側にくるように積層し、温度110℃
〜190℃、圧力10〜50kg f/cm2で加熱加圧乾燥して一体
化する。この加熱加圧乾燥は、絶縁紙の場合のように高
分子繊維が溶融するほど高温に加熱する必要はなく、11
0〜190℃で加熱し、加圧乾燥すれば紙層間の剥離のない
プレスボードが成形される。
(実施例) 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らになんら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例におけるプレスボードの特性
は、次のようにして測定した。
(1)誘電率 日新電機製の電極を用い、あらかじめ真空加熱乾燥し絶
縁油を含浸した試験片(直径90mm)を電極間に0.25kg f
/cm2の圧力ではさみ、絶縁油を含浸して測定した。
(2)圧縮強さ 縦13mm、横13mmの試験片(油浸)を高さ16〜18mmに重
ね、圧縮速度0.5mm/分、測定温度80℃でオートグラフを
用いて破壊荷重を測定し、その荷重と断面積から算出し
た。
(3)プレスボード表面の毛羽立ち プレスボードの表面を目視観察し、評価した。
(4)雷インパルス破壊電圧の比率 第3図に示すように、導体3に油浸紙4を被覆したコイ
ルと導体5に油浸紙6を被覆したコイルとの間に、雷イ
ンパルス破壊電圧を測定しようとするプレスボード7を
はさむように構成した雷インパルス破壊試験用のモデル
を用いて、該モデルを油タンクに油浸し、導体5を接地
側、導体3を印加側として雷インパルス電圧を低電圧よ
り1ショットずつ上昇しながら印加すると、油浸紙4と
プレスボード7の間に形成されるクサビ状油隙8から雷
インパルス部分放電が発生し、その雷インパルスストリ
ーマが接地側コイルの油浸紙6の表面に到達し、最終的
には油浸紙6を貫通してコイル間の絶縁破壊となる。こ
のときの印加した雷インパルス電圧から雷インパルス破
壊電圧を求め、従来のクラフトパルプのみからなるプレ
スボードPB・2の該雷インパルス破壊電圧を100%とし
たときの他の各プレスボードの雷インパルス破壊電圧の
比率を求めた。
実施例1〜5、比較例1〜5 太さ3デニール、長さ5mmのポリ4-メチルペンテン‐1
繊維と水値365mlのクラフトパルプを後述の第1表に
示した重量比で1重量%の水性スラリーを調製した。こ
のスラリーから絶乾坪量が80g/m2となるような湿紙(水
分含有率約80重量%)を16枚作成した。さらに、水値
365mlのクラフトパルプのみからなる1重量%の水性ス
ラリーから絶乾坪量9g/m2となるような湿紙を17枚作成
した。上記の湿紙を第1図に示すように必要枚数交互に
重ね合わせた。ここで、クラフトパルプのみからなる湿
紙が必ず、両外側に来るようにしておいた。この複合湿
紙をホットプレスにより140℃、40kg f/cm2で45分間加
熱加圧して一体化し、両外側および中間層にクラフトパ
ルプ100重量%の層をもつ抄き合わせタイプのプレスボ
ードを作成した。なお、比較例1〜5として比較例1は
ポリ4-メチルペンテン‐1繊維を使用せず、比較例2〜
3はクラフトパルプとポリ4-メチルペンテン‐1繊維の
混抄率が95:5,65:35である混抄湿紙と両外側および中間
層にクラフトパルプ100重量%の層をもつ抄き合わすタ
イプのプレスボードを作成した。
又、比較例4〜5としてクラフトパルプとポリ4-メチル
ペンテン‐1繊維の混抄率が85:15,75:25で絶乾坪量
が、80g/m2となるような湿紙を作成し、それを必要枚数
重ね合わせてホットプレスで140℃、40kg f/cm2で45分
間加熱加圧して一体化し、混抄タイプのプレスボードを
作成した。
以上のようにして作成したプレスボードの誘電率、圧縮
強さ、毛羽立ちについて測定した結果を第1表に示し
た。第1表から明らかなように、ポリ4-メチルペンテン
‐1繊維の混抄量は、圧縮強さの点から30重量%未満
が、誘電率の点から10重量%以上にすると圧縮強さと誘
電率の面で目標とした特性を持ったプレスボードが得ら
れ、更に、比較例4〜5として示したポリ4-メチルペン
テン‐1繊維とクラフトパルプを単に混抄したプレスボ
ードにみられるような毛羽立ちや毛抜けのないものが得
られることが分かる。
実施例6〜8 プレスボード全重量に大して太さ3デニール、長さ5mm
のポリ4-メチルペンテン‐1繊維および太さ1.5デニー
ル、長さ5mmのポリエチレンテレフタレート繊維を後述
の第2表に示した配合で水値365mlのクラフトパルプ
と混合して1重量%の水性スラリーを作成した。このス
ラリーから絶乾坪量80g/m2となるような湿紙を16枚抄造
した。さらに、水値365mlのクラフトパルプのみから
なる1重量%の水性スラリーから絶乾坪量9g/m2となる
ような湿紙を17枚作成した。
上記の湿紙を第1図に示すように交互に重ね合わせた。
ここで、クラフトパルプのみからなる湿紙が必ず、両外
側に来るようにしておいた。この複合湿紙をホットプレ
スにより140℃、40kg f/cm2で45分間加熱加圧して一体
化してプレスボードを作成した。
以上のようにして作成したプレスボードの誘電率、圧縮
強さ、毛羽立ちについて測定し第2表に示した。第2表
から明らかなように、ポリ4-メチルペンテン‐1繊維と
ポリエチレンテレフタレート繊維およびクラフトパルプ
を混抄した混抄湿紙とクラフトパルプのみからなる湿紙
を抄き合わせた複合湿紙を任意の枚数クラフトパルプ層
が両外側に来るように積層して、加熱加圧して一体化し
たプレスボードは、プレスボード全重量に対する高分子
繊維の混抄量が同じでも実施例5に示すポリ4-メチルペ
ンテン‐1繊維のみを用いた場合に比べ誘電率は、若干
悪くなるが、圧縮強さは大きくなる効果がある。従って
誘電率と圧縮強さの両面でバランス上から好ましいプレ
スボードが得られることが分かる。ポリエチレンテレフ
タレート繊維の混抄量はプレスボード全重量に対して25
重量%未満が良く、それ以上になるとポリ4-メチルペン
テン‐1繊維の混抄量が限定され、ポリ4-メチルペンテ
ン‐1繊維を混抄した特色がなくなってしまう。又、ク
ラフトパルプ層をプレスボード両外側に設けたことによ
り、表面の毛羽立ち、毛羽抜けをなくすことができた。
実施例9〜11 プレスボード全重量に対して太さ3デニール、長さ5mm
のポリ4-メチルペンテン‐1繊維および太さ4.2デニー
ル、長さ5mmのポリフェニレンサルファイド繊維を後述
の第3表に示した配合で、水値365mlのクラフトパル
プと混合して1重量%のスラリーを作成した。このスラ
リーから絶乾坪量80g/m2となるような湿紙を16枚抄造し
た。さらに、水値365mlのクラフトパルプのみからな
る1重量%の水性スラリーから絶乾坪量9g/m2となるよ
うな湿紙を17枚作成した。上記の湿紙を第1図に示すよ
うに交互に重ね合わせた。ここで、クラフトパルプのみ
からなる湿紙が必ず、両外側に来るようにしておいた。
この複合湿紙をホットプレスにより140℃、40kg/cm2で4
5分間加熱加圧して一体化してプレスボードを作成し
た。
これらのプレスボードの誘電率、圧縮強さを測定して第
3表に示した。また、毛羽立ち性についても示した。第
3表でも、実施例6〜8と同様に、ポリ4-メチルペンテ
ン‐1繊維とポリフェニレンサルファイド繊維およびク
ラフトパルプを混ぜて混抄した混抄湿紙とクラフトパル
プのみからなる湿紙を抄き合わせた複合湿紙を任意の枚
数、クラフトパルプ層が両外側にくるように積層して、
加熱加圧して一体化したプレスボードは、プレスボード
全重量に対する高分子繊維の混抄量が同じでも、ポリ4-
メチルペンテン‐1繊維のみを用いた実施例5に比べ誘
電率は若干悪くなるが、圧縮強さは大きくなる効果があ
る。また、ポリフェニレンサルファイド繊維の混抄量は
実施例6〜8の場合と同様にプレスボード全重量に対し
て25重量%未満が良い。又、クラフトパルプをプレスボ
ード両外側に設けたことにより、表面の毛羽立ち、毛羽
抜けをなくすことができた。
さらに、実施例1〜11の抄き合わせタイプのプレスボー
ドは、110℃〜190℃で加熱加圧乾燥処理しているため、
高分子繊維の熱融着がなく何れも絶縁油の含浸性は従来
のプレスボードに比べてよいものが得られた。また、第
3図に示した雷インパルス破壊試験用のモデルについて
測定した雷インパルス破壊電圧の比率(従来のプレスボ
ードPB-2を用いた場合の雷インパルス破壊電圧を100%
としたときの比率)とプレスボードの誘電率との関係を
第2図に示した。この第2図から、プレスボードの低誘
電率化により、特にプレスボードとクラフト絶縁紙層の
油間隙の破壊電圧が高くなり、電界が緩和される効果の
あることが分かる。
(発明の効果) 本発明のプレスボードは、誘電率が小さく、圧縮強さが
大きく、油含浸性のよい。表面の毛羽立ち、毛羽抜けの
ないプレスボードであり、かつ他の絶縁層との間の油間
隙に加わる電界が緩和されるため、油浸絶縁物の小型化
が可能になり、低誘電率油浸絶縁用プレスボードとして
好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、積層、加圧一体化した後のプレスボードの断
面を示した略図で、図中、2はパルプ単独層、1は混抄
層を表わす。 第2図は、雷インパルス破壊電圧の比率と、用いたプレ
スボードの誘電率との関係を示した図である。 第3図は雷インパルス破壊電圧試験用のモデルを図示し
たもので、図中、3は印加側の導体、4は導体3を被覆
した油浸紙、5は接地側の導体、6は導体5を被覆した
油浸紙、7はプレスボード、8はクサビ状油隙を表わ
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 文彦 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字前山1 番地 三菱製紙株式会社白河工場内 (72)発明者 大江 悦男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 月岡 淑郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 谷 一太郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 鎌田 譲 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−156386(JP,A) 特開 昭57−168418(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水度が200〜400ml(CSF)のクラフトパル
    プ70重量%を超えて90重量%以下とポリ4-メチルペン
    テン-1繊維10重量%以上、30重量%未満とからなる湿
    紙に、又は水度が200〜400ml(CSF)のクラフトパルプ7
    0重量%を超えて90重量%以下とポリ4-メチルペンテン
    -1繊維5重量%以上、30重量%未満およびポリエチレ
    ンテレフタレート繊維、ポリフェニレンサルファイド繊
    維のなかから選ばれた1種以上の繊維25重量%未満とか
    らなる湿紙に、クラフトパルプ単独からなる湿紙を抄き
    合せて複合湿紙を形成し該複合湿紙を任意の枚数、クラ
    フトパルプ単独からなる湿紙層が両外側にくるように積
    層し、加熱加圧乾燥して一体化したことを特徴とする低
    誘電率油浸絶縁用プレスボード。
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