JPH0147002B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0147002B2
JPH0147002B2 JP11931079A JP11931079A JPH0147002B2 JP H0147002 B2 JPH0147002 B2 JP H0147002B2 JP 11931079 A JP11931079 A JP 11931079A JP 11931079 A JP11931079 A JP 11931079A JP H0147002 B2 JPH0147002 B2 JP H0147002B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mica
tape
aramid
resin
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11931079A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5643713A (en
Inventor
Hisayasu Mitsui
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP11931079A priority Critical patent/JPS5643713A/ja
Publication of JPS5643713A publication Critical patent/JPS5643713A/ja
Publication of JPH0147002B2 publication Critical patent/JPH0147002B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/12Insulating of windings
    • H01F41/127Encapsulating or impregnating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は真空加圧含浸処理を施す絶縁厚の厚い
高電圧用絶縁線輪の製作法に関するものであり、
特に線輪を鉄心に収納し真空加圧含浸処理を施す
いわゆる全含浸方式に好適な絶縁線輪の製作法に
関するものである。 従来の真空加圧含浸によつて絶縁処理される絶
縁線輪は接着剤量7±2%程度のガラスクロス裏
打ちマイカテープ(以下ドライテープという)を
線輪表面に巻回し、その上からエポキシ樹脂ある
いはポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸
させたものである。しかし上記ドライテープを巻
回した絶縁線輪は巻回に際しマイカ細片間の結着
が弱いためマイカ細片が飛散し絶縁性がばらつく
欠点があり、その上作業者がマイカ細片を吸入し
労働衛生上にも問題がある。 そこでマイカ細片間の結着性を強めるため接着
剤量を13±3%(無焼成マイカの集成マイカの場
合)または17±3%(焼成マイカの集成マイカの
場合)に増した所謂セミドライテープを線輪に巻
回して絶縁する方法が行なわれている。このよう
にセミドライテープを使用すれば巻回時のマイカ
細片の飛散がなく絶縁性能のばらつきや労働衛生
上の問題が解消される。 しかし一般に第1図に示すごとくマイカ(接
着剤量13%)、マイカ(接着剤量7.5%)、マイ
カ(接着剤量4%)により夫々絶縁された絶縁
線輪の静電容量の変化をみる接着剤量が増すに従
つて含浸樹脂とマイカ接着剤の化学反応あるいは
粘度の高いマイカ接着剤が含浸樹脂に溶解するた
め含浸樹脂の粘度が上昇して含浸樹脂の浸透が遅
くなり静電容量の増え方も遅くなる。従つて樹脂
が完全に含浸し静電容量が飽和するまで時間がか
かりすぎたり、極端な場合には一定のマイカ層数
以上は樹脂が含浸しなくなる。従つて絶縁層の厚
い高電圧用絶縁線輪の含浸にセミドライテープは
不向きである。またこのようなマイカテープのマ
イカ細片間の接着性はマイカ細片間の結晶水によ
る化学的結合力や接着剤の粘着力により維持され
るためこれらの力より大きな力が加わつた場合マ
イカ細片相互が移動する所謂マイカ層流れの現象
が起きる。例えばマイカテープを巻きつけて絶縁
した線輪を鉄心に納め相互に結線した後鉄心ごと
真空加圧含浸する所謂全含浸絶縁の場合絶縁層を
密にするため線輪を押圧成形するモールド作業が
無いため第2図aに示すごとくマイカテープ層2
の表面に熱収縮性テープ3を巻回するとよい(例
えば日本特許第112460号)が、この場合成形用当
板があてられないため線輪1を被覆する絶縁層4
の角(エツジ)の部分で熱収縮応力が集中するた
め、マイカ層が逃げてしまい、本発明の一実施例
で製作する第2図bのエツジカバー率を100%と
した場合、エツジカバー率60℃程度に小さくな
る。そのため電界のもつとも高い角の部分の絶縁
耐力が低下する。即ち、第2図bは絶縁破壊電圧
(以下BDVとする)が100KVあつたものが第2図
aのBDVは75KVと低下する。 従つて本発明はマイカテープの巻回時マイカ細
片の飛散がなくかつ樹脂の含浸性に優れまた硬化
時のマイカ層流れがなくエツジカバー率が高く、
さらにボイドの生じないち密な絶縁層の得られる
電気絶縁強度の高い全含浸絶縁方式絶縁線輪の製
作法を提供することを目的とする。 本発明の絶縁線輪の製作法はマイカ100重量部
と芳香族ポリアミド(以下アラミツドと称す)フ
イブリツド5±3重量部とを混抄したシートに裏
打ち材を接着剤で貼合せて得たマイカテープを線
輪の上に巻回し、更にその上に熱収縮性テープを
巻回し、しかる後真空加圧含浸処理により熱硬化
性樹脂を含浸し加熱硬化させることから成る。 ここで、集成マイカ100重量部とアラミツドフ
イブリツド5±3重量部とを混抄したシートに裏
打ち材を接着剤で貼合せて得たマイカテープを使
うのは、後で述べるように、従来のフイブリツド
のないマイカテープに比べ引りの強さが高くテー
ピング作業性が良好な上に、含浸性が優れてお
り、カツトスルー抵抗も高く絶縁破壊電圧の高い
絶縁を得ることができるからである。しかし、こ
のアラミツドフイブリツドを混抄したマイカテー
プは、含浸した熱硬化性樹脂を硬化させるため
に、温度を上げる際に、アラミツドフイブリツド
が熱膨張してマイカを離間させ、マイカが層状に
きれいに配列していたのが崩れ易くなる。特に、
熱硬化性樹脂を含浸した後で、樹脂を含むことに
よつてもアラミツドフイブリツドが膨潤するし、
マイカ間に樹脂が浸透することによつても、マイ
カ間が滑り易くなつているので、余計にマイカを
離間させるので、マイカが層状にきれいに配列し
ていたのが、崩れ易くなる。こうなると、絶縁破
壊電圧は低下するので、マイカにアラミツドフイ
ブリツドを混抄した効果がなくなつてしまう。 本発明において、アラミツドフイブリツドを混
抄したマイカテープを巻回した上から熱収縮性テ
ープを巻回するのは次に述べる理由による。 熱収縮性テープをアラミツドフイブリツドを混
抄したマイカテープを巻回した上に巻回すること
によつて、含浸した熱硬化性樹脂を硬化させるた
めに温度を上げた際に、フイブリツドが熱膨張し
たり樹脂を含浸したフイブリツドが膨潤したりす
ることによつてマイカが層状にきれいに配列して
いたのが崩れることを、熱収縮性テープが熱収縮
することによつて押え付けてくれるため、マイカ
層間を離間させることなく一体的に硬化させるこ
とができる。すなわち、このような形で硬化して
始めて、前述したアラミツドフイブリツドをマイ
カに混抄した効果が発揮できるからである。後述
するように、真空含浸方式の絶縁にアラミツドフ
イブリツドを混抄したマイカテープを使用して
も、熱収縮性のテープを表面に巻回しなければ、
熱硬化性樹脂の含浸、加熱硬化時にマイカ片間の
離間がなく、またボイドのない緻密な絶縁層を有
する本発明のような優れた絶縁特性を有する絶縁
線輪は得られない。また、熱収縮性のテープを表
面に巻回しても、アラミツドのフイブリツドとマ
イカを混抄したテープを使用しなければ、マイカ
層流れの無い、耐カツトスルー性の優れた本発明
のような優れた絶縁特性及び機械的強度を有する
絶縁線輪は得られない。 なお本発明において熱収縮性テープと称するの
は、含浸した樹脂を硬化させるのに加熱する際に
収縮するテープを言う。例えば、延伸して得られ
るプラスチツクフイルムテープや延伸した繊維を
織つたクロス(織布)テープなどがある。代表的
なものとしては熱収縮性ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムテープ、例えば熱収縮性ルミラテー
プ(東レ商品名)が挙げられる。熱収縮性クロス
テープの場合、ワニスを塗布乾燥してプリプレグ
状にして使用してもよい。 以下本発明の具体的実施例について説明する。
第2図bは本発明方法により製作した絶縁線輪の
断面を示し、11は線輪、12は線輪表面を被覆
する絶縁層である。絶縁層12は集成マイカ100
重量部と他の粒子と機械的にもつれ合うことので
きる多数の触手状突起を有するアラミツドのフイ
ブリツド5±3重量部とを混抄してなるマイカシ
ートにガラスクロスやアラミツドの不織布などの
裏打ち材を接着剤で貼り合わせて得たマイカテー
プ5線輪に巻回して更にその表面に例えばポリエ
チレンテレフタレートなどの熱収縮性テープ3を
巻回して形成したものでこれに真空加圧含浸処理
によつてエポキシ樹脂あるいはポリイミド樹脂な
どの熱硬化性樹脂を含浸し、含浸後加熱硬化した
ものである。 アラミツドフイブリツド混抄マイカは次のよう
にして製造される。全芳香族ポリイミド溶液を高
剪断力下で凝固剤と接触させることにより成形し
たパルプ状粒子(フイブリツド)を得る。なお芳
香族ポリアミドの例としてはポリメタフエニレ
ン/パラフエニレンイソフタルアミド: がある。このアラミツドフイブリツドのガラス転
移温度Tgは275℃、融点Tmは425℃であり、こ
のフイブリツドは耐熱性に優れている。100重量
部のマイカ細片と8〜2重量部のアラミツドフイ
ブリツドを水中で十分に混ぜた後、抄紙し、ホツ
トカレンダーにかける。使つているマイカの違い
から硬質焼成、硬質無焼成、軟質無焼成の3種類
のアラミツドフイブリツド混抄マイカができる。 アラミツド混抄集成マイカは米国のデユポン社
によるノーメツクスM(#418)が既に知られてお
り、特公昭43−20421号で公知であるが従来のも
のはアラミツドフイブリツドの量が多く、第1表
に示すように気密度が高く含浸性が悪いことの他
にマイカテープとして柔軟性が無く密着性に欠け
絶縁層が厚くなり易い欠点があつた。本発明に使
用するアラミツドフイブリツドを5±3重量%混
抄した集成マイカ紙は従来のフイブリツドのない
マイカ紙に比べ引張り強さが高く、高気密度で含
浸性に優れている点に特徴があり、また以下に述
べるように高いカツトスルー抵抗を有している。 試料として0.1mmの厚さで100mm×100mmの4種
類のマイカ紙:RM−160、KM−185、RMF−
160、KMF−160(記号の意味は第1表参照)に、
接着剤として約12重量%のエポキシ樹脂を含ませ
たものを用意した。このマイカ紙を3枚ずつ積み
重ねて、オートクレープ中でエポキシ樹脂を真空
加圧含浸する。次に第3図に示すように1mmφの
硬銅線で30mmφのリング21を作り、これを前述
したエポキシ樹脂を含浸したマイカ紙22の上に
載せ、リング21の上にガラス繊維強化テフロン
板23を載せ、プレス機24である荷重をかけ
150℃で1時間プレスする。その後この銅線のリ
ング21が埋込まれたマイカ紙22を、オープン
中で150℃15時間加熱させ後硬化する。この銅リ
ング21とその背面に塗布した導電性ペイント間
に、50Hzの交流を印加しBDVを求めた。試験は
常温の油中で、500V/秒の昇圧速度で行つた。
試験結果を第4図に示す。アラミツドフイブリツ
ドの入つたマイカ紙によるKMF−160、RMF−
160は両方とも、アラミツドフイブリツドを含ま
ない従来のマイカ紙KM−185やRM−160に比
べ、荷重の増加によるBDVの低下が少なく、耐
カツトスルー性に優れていることがわかる。
【表】 一般にアラミツドのフイブリツドを多くすれば
マイカシートの強度が増すがテーピング作業の作
業性に劣り絶縁耐力も低下する。しかしアラミツ
ドのフイブリツドを少なくすればテーピング作業
の作業性は良くなるが強度が低くなり上記したよ
うにマイカ細片が飛散したりエツジカバー率が悪
くなり絶縁耐力特に電界の最も高い導体角部の絶
縁耐力が低下する。 集成マイカ100重量部に対しアラミツドのフイ
ブリツド5±3重量部にしたのは含浸性を阻害し
ない程度の少量の接着剤でマイカシートと裏打ち
材を接着させたテープをコイルに巻付ける際、ア
ラミツドのフイブリツドが2重量部未満ではマイ
カ細片が飛散し、エツジカバー率の顕著な向上が
見られなかつたためであり、またアラミツドのフ
イブリツドが8重量部を超えた場合マイカテープ
が巻きにくく、所定の寸法に巻上げるようにテー
ピング張力を上げるとマイカテープが切れるとい
う問題があつたためである。すなわちテーピング
に際しマイカ細片の飛散が無いことは勿論エツジ
カバー率および耐電圧特性に優れ、つり合いのと
れた性能を有することが判明したからである。 混抄シートを抄造する過程で脱水乾燥する場合
焼成タイプの集成マイカは脱水しにくいので最高
160g/m2程度のシートが製造可能であり、無焼
成集成マイカの場合は200g/m2程度まで抄造可
能である。またアラミツドのフイブリツドは長さ
5〜40mm、太さ1〜15デニール程度のものが最も
マイカへの分散がよく均質の混抄シートが得られ
る。 このようにして得られた混抄シートは密度を上
げるためロールに通して圧縮してもよい。普通こ
れをカレンダータイプと称し、圧縮していないタ
イプをアンカレンダータイプと称する。一般に厚
さ0.16mm程度の混抄シートはカレンダすることに
より厚さ0.1mm程度まで圧縮され単位厚さ当りの
絶縁破壊電圧は向上するが、含浸しにくい欠点が
ある。 このようにして得られた混抄シートはそれ自身
ではテーピング時の張力に耐え得ないのでガラス
クロスなどの裏打ち材で補強して使う。混抄シー
トと裏打ち材の接着にはマイカ層へ接着剤が吸い
とられないようにするために固形の樹脂がよく、
ホツトロールで熱融着させても、少量の溶剤に溶
かして塗布して使つてもよい。この場合の接着剤
としては最高30重量%以下で、最少は接着可能な
範囲内における少量を使用するのがよく、30重量
%を超すと、樹脂含浸が難くなると共にテーピン
グに差支える。この条件から最適なものの一例と
してエポキシ粉末ワニスEPX1346(ソマール工業
株式会社製)がある。厚さ35μmのガラスクロス
に少量のエチルメチルケトンに溶かした
EPX1346を6±3g/m2程度塗布し前述の混抄
シート(例えば200g/m3の無焼成集成マイカ100
重量部にアラミツドのフイブリツド6重量部から
なるマイカ混抄シート)と貼合せる。このように
して得られたマイカシートはそれ自身では未だテ
ーピング時にマイカ細片が幾分飛ぶのでこれにエ
ポキシ樹脂例えばエピコート828(シエル化学社
製)をトルエン、メチルエテルケトンなどの溶剤
に溶かして6±3重量%程度になるよう混抄シー
ト両面から塗布し乾燥する。但しこれは混抄シー
ト片面からだけ行なつてもかなり効果がある。 このようにして得られたマイカ混抄シートのテ
ープを導体に1/2重ね巻10巻回した後更に表面に
例えばポリエチレンテレフタレートフイルムや織
布などから成る熱収縮性テープを巻回した線輪を
減圧容器に入れ1Torr以下で減圧乾燥後酸無水物
硬化型エポキシ樹脂にて加圧含浸し加熱硬化して
高電圧絶縁線輪を得る。 このようにすると硬化時に加熱されることによ
り熱収縮性テープが収縮し硬化時に絶縁層を押圧
し、ボイドのないち密な絶縁層が得られると同時
に導体の角部に熱収縮による応力が集中しても、
マイカのアラミツドのフイブリツドが混抄されて
いるためマイカ層流れが起きず導体角部でのエツ
ジカバー率が高く絶縁耐力の高い絶縁が得られ
る。ここで熱収縮性テープとしては長手方向の熱
収縮率が大きく、幅方向の熱収縮率が小さいもの
が望ましく、例えば熱収縮ルミラー〔東レ製商品
名:熱収縮率(長手方向)は150℃で10〜20%程
度〕が好適である。 このようにして得られた絶縁線輪の断面図を第
2図bに示す。第2図aはアラミツドのフイブリ
ツドが入つていない従来タイプのマイカテープを
第2図bのものと同様にして、1/2重ね巻10回巻
き回して加熱硬化した絶縁線輪である。本実施例
の絶縁線輪即ち第2図bはエツジカバー率を100
%とすると従来の絶縁線輪即ち第2図aのものが
60%であり、格別に高く、BDVも本実施例のも
のは100KVであつて、従来のものの75KVに比
べ、はるかに高くなつた。 なお、第2図aに示した絶縁線輪に用いたと同
じマイカテープを1/2重巻10回巻きした後、熱収
縮性テープを巻かないで同一のエポキシ樹脂を真
空加圧含浸し、加熱硬化した絶縁線輪のBDVは
60KVと、本発明の絶縁に比べかなり低かつた。
これは前述したように、樹脂含浸によりアラミツ
ドが膨潤するうえ、加熱によりアラミツドが熱膨
張してマイカ片間を離間させ、マイカの層状配列
を乱すと同時にマイカ間に含浸した樹脂が加熱硬
化の際に流出するためである。このことは、単に
アラミツドフイブリツド混抄マイカを使用しただ
けでは、所望の絶縁耐力の高い全含浸絶縁が得ら
れないことを示しており、本発明のようにアラミ
ツドフイブリツド混抄マイカテープは熱収縮性テ
ープと組み合わせて用いることによつて始めて優
れた作用効果を発揮できることを示している。 また前述のアラミツドフイブリツド混抄マイカ
テープ及び特公昭43−20421で公知となつている
材料ノーメツクスM(デユポン社製)を使つたマ
イカテープを各々別々に巻回した後、その上から
それぞれ25μmの加熱硬化ルミラーテープを1/2
重巻で1回巻回し、真空加圧含浸し、加熱硬化し
て厚さ3.8mmの絶縁線輪を得た。これらの絶縁線
輪の平均課電寿命特性を比較すると第5図に示す
ように本発明による絶縁線輪bはノーメツクスM
を使つた絶縁線輪aより優れた課電寿命特性を有
することが判つた。 アラミツドフイブリツドの量とBDVの関係を
調べるために行つた別の実験例について以下に説
明する。 下記第2表のような組成のワニスを作り、フイ
ブリツド含有量の異なる硬質無焼成マイカと、
【表】 ガラス裏打ちとなるマイカシートに樹脂含有量が
8重量%になるように塗布してマイカテープを作
り、このマイカテープを6mm×mm25×800mmのア
ルミニウム板に巻回し、表面には熱収縮性ポリエ
チレンテレフタレートフイルムテープを巻く、こ
れを鉄心に納めた状態で含浸タンクに入れ、75℃
±5℃、0.3mmHgの条件で予備真空乾燥した後常
温に戻し酸無水物と環状脂肪族系エポキシ樹脂か
らなる含浸樹脂で真空含浸し、7Kg/cm3にて加圧
を行い、その後タンクから線輪を取り出して100
℃で5時間、150℃にて15時間、段階的に加熱硬
化させる。 このようにして得られた絶縁線輪のBDVとア
ラミツドフイブリツドの含有量との関係を第6図
に示す。図中の点は5本の平均値である。この図
からアラミツドフイブリツドの含有量が2重量部
に満たないとテーピング時のマイカの飛散や導体
角部のエツジカバー率が悪いために、経年劣化を
考慮して標準的な回転電機絶縁の寿命を保つのに
必要な初期の所望の絶縁耐力である20KV/mmを
割ること、またアラミツドフイブリツドの含有量
が8重量部を超えるとテーピング時のマイカの切
れにより同様に前記所望の絶縁耐力である
2KV/mmを割ることがわかる。アラミツドフイ
ブリツドを集成マイカ100重量部に対し5±3重
量部に選んだのはこのような結果を基にした。
【表】 また絶縁特性の実施例として、6mm×25mm×
550mmのアルミニウム角棒に、上記の第3表に示
すマイカテープ(A、Bは従来方式、C、Dは本
発明の実験例に使用する方式のものであつて、共
に前記実施例に示した程度の少量の接着剤を使用
している)を1/2重ね巻で絶縁厚さ約1.1mm巻付け
た。A、B、C、Dは表面に25μmの熱収縮性ル
ミラーを1/2重巻し、その上に模擬スロツトを取
付け、第3表の含浸樹脂を真空加圧含浸した後、
150℃に加熱して完全硬化させた。また熱収縮性
テープ使用による効果を調べるため絶縁Cの方式
に対し熱収縮性ルミラーを巻回しないものを絶縁
Eとした。 模擬スロツトを除去し、210℃の温度にてエー
ジングしたところ、第7図に示す幅方向の絶縁厚
さの変化率も、第8図に示すBDVの変化も、本
発明の実験例による絶縁C、Dは従来絶縁A、B
に比べ、大幅に少なくなり、耐熱安定性に優れて
いることが分かつた。 また熱収縮性ルミラーを巻いていないEは本発
明の実験例によるCに比べて劣化が大きく、また
従来絶縁のA、Bに比べてもむしろ劣化が大きい
ことがわかる。このことは単にアラミツドフイブ
リツドを混抄したマイカテープを用いても、表面
に熱収縮性テープを巻かない場合には樹脂を含浸
硬化させる際にフイブリツドの膨潤や熱膨張によ
りマイカ片間を離間させるため、本発明に見られ
るようなフイブリツドがマイカ片間を捕捉する効
果が発揮されず熱劣化を受け易いと言える。 さらに10mm×50mm×800mmのアルミニウム角棒
に、前記同様の絶縁で絶縁厚さ約2.3mmを施した。
これを最大ひずみ800×10-6μの定ひずみを負荷し
た片持ばり方式の繰返し曲げ疲労試験機に取付
け、室温にて107回繰返し曲げを与えた後、BDV
を測定したところ、切期値に対して、第3表のA
は35%、Bは43%、Cは95%、Dは90%、Eは30
%となり、本実施例になる絶縁C、Dは、耐繰返
し疲労特性においても優れていることが判明し
た。 また他の実験例として第4表に示す種類のマイ
カテープを10mm×50mm×2000mmのアルミニウム板
に、マイカテープについては2または3Kg/32
mm幅、マイカテープについては3または4Kg/
32mm幅の巻き張力で1/2重巻にて30回巻回した。
周囲長の増加はマイカテープの2Kg/32mm幅張
力、マイカテープの3Kg/32mm幅張力の場合で
約68mm、マイカテープの3Kg/32mm幅、マイカ
テープの4Kg/32mm幅で約60mmであつた。マイ
カテープはテーピング作業時にマイカ粒子が飛
散するような不都合もなく、作業性は良好であつ
た。巻上つたバーの両端を、そこから樹脂が含浸
するのを防ぐためにエポキシ樹脂でシールした。
これを1Torr以下で15時間減圧脱気後、1ポアズ
のエポキシ樹脂を0.7MPaGの圧力で15時間加圧
含浸した。これをタンクから取り出して、アルミ
ニウム板上のマイカテープをナイフで長さ方向に
切り開き、長さ方向および厚さ方向の色々な部分
について樹脂量を調べた。第9図に長さ方向で最
も含浸しにくい中央部での樹脂含浸量を示す。含
浸樹脂量はマイカテープ層数の減少と共に小さく
なつており、内層になるに従い樹脂含浸量が減つ
ていることがわかる。またマイカテープの場
合、マイカテープの場合に比べ、レジンを含浸
した層が多く、含浸した層の樹脂含浸量の変化が
少ない。これからアラミツドフイブリツド混抄集
成マイカテープは実際の線輪においても含浸性が
優れていることが確認できた。
【表】 以上説明したように本発明による絶縁線輪はテ
ーピング時のマイカの飛散やモールド時のマイカ
層流れが無くまた絶縁層が厚くても樹脂が含浸し
ないという問題が無く、導体角部のエツジカバー
率が高くまた圧縮荷重の増加によるBDVの低下
が少なく、さらにボイドのないち密な絶縁層が得
られるので、耐電圧特性、課電寿命特性、耐熱
性、耐繰返し曲げ疲労特性に優れた特長を有する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は絶縁線輪のマイカテープ接着剤量によ
る含浸時の静電容量の変化を示す特性図、第2図
aおよびbは従来の絶縁線輪および本発明方法の
一実施例により製作した絶縁線輪の横断面図、第
3図は集成マイカの耐カツトスルー性を試験する
装置の説明図、第4図は耐カツトスルー性を示す
ために荷重とBDVの関係を示す特性図、第5図
は本発明の方法の一実施例により製作した絶縁線
輪の課電寿命特性を示す特性図、第6図はアラミ
ツドフイブリツド混抄量とBDVの関係を示す特
性図、第7図は210℃加熱時における幅方向絶縁
厚さの変化率を示す曲線図、第8図は210℃加熱
時におけるBDVの変化率を示す曲線図、第9図
は絶縁層への樹脂含浸性を比較した試験結果を示
す特性図である。 11…線輪、12…絶縁層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 集成マイカ100重量部と芳香族ポリアミドフ
    イブリツド5±3重量部とを混抄したシートに裏
    打ち材を接着剤で貼合せて得たマイカテープを線
    輪の上に巻回し、更にその上に熱収縮性テープを
    巻回し、しかる後真空加圧含浸処理により熱硬化
    性樹脂を含浸し加熱硬化させる絶縁線輪の製作
    法。
JP11931079A 1979-09-19 1979-09-19 Manufacture of insulated coil Granted JPS5643713A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11931079A JPS5643713A (en) 1979-09-19 1979-09-19 Manufacture of insulated coil

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11931079A JPS5643713A (en) 1979-09-19 1979-09-19 Manufacture of insulated coil

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5643713A JPS5643713A (en) 1981-04-22
JPH0147002B2 true JPH0147002B2 (ja) 1989-10-12

Family

ID=14758260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11931079A Granted JPS5643713A (en) 1979-09-19 1979-09-19 Manufacture of insulated coil

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5643713A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111926612B (zh) * 2020-08-10 2022-06-21 中国制浆造纸研究院衢州分院 一种高性能芳纶纳米云母绝缘纸的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5643713A (en) 1981-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2203535B1 (en) Electrical insulation tape with controlled bonding and resin impregnation properties
KR102517812B1 (ko) 내코로나 수지 친화성 라미네이트
JP3548655B2 (ja) 高電圧機器
US4418241A (en) Insulated coil
US3101845A (en) Stretchable mica-containing insulating sheet materials and products insulated therewith
CA2130161C (en) Sandwich insulation for increased corona resistance
JP2007282410A (ja) 回転電機の固定子コイル、回転電機の固定子コイルの製造方法、半導電性シート、半導電性テープ、および回転電機
US3183142A (en) Reinforced resinous structural material
US3586557A (en) Micaceous insulation and electrical apparatus insulated therewith
JPH0147002B2 (ja)
US3695984A (en) Novel micaceous insulation
JP2001217129A (ja) モールドコイル
JPS6136329B2 (ja)
WO1997027661A1 (de) Verfahren zur herstellung eines hochspannungsisoliersystems für elektrische maschinen
JPS6020761A (ja) 電気絶縁コイル
JPH0217839A (ja) 高圧回転電機用絶縁樹脂含浸コイル
JP2959789B2 (ja) 油入電器用絶縁物
JPS63261704A (ja) 絶縁線輪
JPS58159641A (ja) 高圧回転電機のコイル絶縁
JPS62196052A (ja) 電気絶縁線輪の製造方法
JPH0148123B2 (ja)
JPS60237828A (ja) 回転電機コイル
JPH02159945A (ja) 回転子線輪の製造方法
JPS63105412A (ja) コイル絶縁用集成マイカプリプレグテ−プ
JPS60213237A (ja) 回転電機のコイル