JPH0672846B2 - 化学分析装置 - Google Patents

化学分析装置

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JPH0672846B2
JPH0672846B2 JP18547186A JP18547186A JPH0672846B2 JP H0672846 B2 JPH0672846 B2 JP H0672846B2 JP 18547186 A JP18547186 A JP 18547186A JP 18547186 A JP18547186 A JP 18547186A JP H0672846 B2 JPH0672846 B2 JP H0672846B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、試薬層を有する化学分析スライドに被測定物
質を作用させて所定時間恒温保持した後、その呈色度合
(色素生成度合)を光学的に測定して被測定物質を定量
分析する化学分析装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より種々の産業分野において、液体試料中の特定の
化学成分を定量的に分析することが広く行なわれてい
る。特に血液や尿等、生物体液中の化学成分または有形
成分を定量分析することは、生化学分野および臨床分野
において極めて重要である。
ところで近年、小滴の試料液を点着供給するだけで、該
試料液中に含まれている特定の化学成分または有形成分
を定量分析することができるドライタイプの化学分析ス
ライドが開発され、実用化されている(特公昭53−2167
7号、特開昭55−164356号には、この化学分析スライド
の一例が示されている)。この化学分析スライドを用い
ると、従来の湿式分析方法に比べて簡易かつ迅速に試料
液の分析を行なうことができるので、該スライドは数多
くの試料を分析する必要のある医療機関、研究所等にお
いて特に好適に利用されている。
上記の化学分析スライドを用いて試料液中の化学成分等
の分析を行なうには、計量された所定量の試料液を化学
分析スライドに付着させた後、これをインキュベータ
(恒温器)内で所定時間恒温保持(インキュベーショ
ン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで被測定
物質と化学分析スライドの試薬層に含まれる試薬との組
合わせに応じて予め選定された波長を含む測定光をこの
スライドに照射して、その反射光学濃度を測定する。こ
れにより、上記化学成分等の被測定物質が定量分析され
る。
上述のようにして被測定物質の定量分析を行なう化学分
析装置は従来より種々提案されているが、一般的には上
記恒温保持を行なうためのスライド収納室を備えたイン
キュベータが設けられる。そしてインキュベータ内の温
度が、例えばヒータと温度センサとヒータ作動制御回路
等からなる温度調節手段によって、所定温度に維持され
る。またこのようなインキュベータが設けられる場合は
通常、上記スライド収納室に読取り用開口が設けられ、
化学分析スライドの試薬層に測定光を照射してその反射
光学濃度を測定する読取りヘッドは、上記開口を介して
収納室内のスライドの試薬層に対向するように形成され
る。また、特に定量分析処理の能率を上げるために、上
記のようなスライド収納室を複数並べて設ける一方、読
取りヘッドをこれらの収納室に沿って移動自在とした化
学分析装置も考えられている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが上記のようなインキュベータを備えた化学分析
装置にあっては、スライド収納室に形成された読取り用
開口を通って空気が移動しやすいので、恒温保持の際に
スライド収納室の温度が変動しやすい。こうなると当然
ながら化学分析スライドの温度も変動し、所定の恒温保
持条件を満たさなくなるので、定量分析の精度がが悪化
してしまう。
そこでインキュベータを温調室内に収納することも考え
られるが、上記のようにスライド収納室を複数備えるよ
うな大型のインキュベータを収容する温調室は、当然大
型のものとなる。その場合、温調室内を温度一定にする
制御を行なっても、温調室内で温度ムラが生じ、温調室
内の位置によっては所定の恒温保持条件を満たさなくな
って、定量分析の精度悪化を招くことになる。
本発明は上記の点に鑑み、インキュベータのスライド収
納室の温度を所定温度に正確に維持することができる化
学分析装置を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の化学分析装置は、前述したような読取り用開口
が設けられたスライド収納室を複数有するインキュベー
タと、これらの収納室に沿って移動自在とされた読取り
ヘッドとを備えた化学分析装置において、 上記インキュベータを温調室内に収納し、 そして、インキュベータに取り付けられたヒータおよび
温度センサを備え、上記収納室内の温度を所定温度に維
持する第1温度調節手段と、 上記温調室内に配置されたヒータおよび読取りヘッドに
取り付けられた温度センサを備え、該温調室内の温度を
前記所定温度に維持する第2温度調節手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
(作 用) 上記の構成において、第2温度調節手段により温度室内
の温度が所定温度に維持されるようになるから、スライ
ド収納室内外で大きな温度差が生じることがない。した
がってスライド収納室の読取り用開口が通って空気が移
動するようなことがあっても、該収納室内の温度変化は
全く無いかあるいは有っても僅小であり、この温度変化
は上記第1温度調節手段によって速やかに解消されう
る。このようにいわば2重の温度調節がなされることに
より、スライド収納室内の化学分析スライドは極めて精
度良く所定温度に保たれるようになる。
また第2温度調節手段の温度センサが移動式の読取りヘ
ッドに取り付けられていれば、多数の温度センサを用い
なくても、温調室内の広い範囲に亘って空気温度を検出
可能となる。したがってこの温調室内に温度勾配が生じ
ていても、例えば温調室内の平均温度に維持するような
制御を行なうことにより、各スライド収納室内外の温度
差をそれぞれ十分に小さくすることが可能となる。
(実施例) 以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。
第2図は本発明の一実施例による化学分析装置を示すも
のであり、第3図はこの装置のケースを省いて主要部分
を示す平面図、また第4図は第3図に示すII−II線に沿
って本装置を見た状態を示す正面図である。図示される
ようにこの化学分析装置は、ケース10上にカートリッジ
装填部11、点着器30を有し、また内部にインキュベータ
20およびスライド挿入・排出手段40等を備えている。な
お、第2図に示されるように本装置には、測定中におけ
る測定データ表示等を行なうディスプレイ部14、この表
示等の操作のための操作キー15、および記録用の磁気デ
ィスク挿入部13が設けられているが、第3図および第4
図ではこれらを省略してある。
第2図に示されるように装填部11に装填されるカートリ
ッジ2は、未使用の化学分析スライド1を複数重ねて収
納している。この化学分析スライド1は第5図に示すよ
うに、液体試料滴下用の円孔を有する枠1a内に、支持
体、試薬層、展開層をこの順に積層してなる乾式多層フ
ィルム1bが配されてなり、このフィルム1b上に尿、血液
等の試料(被測定物質)を所定量滴下し、恒温保持(イ
ンキュベーション)して呈色反応させるものである。こ
の化学分析スライド1は、押出しレバー12によりカート
リッジ2内の最下位のものから1枚ずつカブリ測定部16
へ押し出されるようになっている(第3図参照)。この
カブリ測定部16は、被測定物質が点着される前にスライ
ド1のフィルム1bの反射濃度(カブリ濃度)の測定を行
ない、その結果に応じてスライド1の良否の判別をし、
またカブリ濃度に応じて呈色反応後のスライド1の濃度
測定値の補正を行なうために設けられている。具体的に
このカブリ測定部16は、底部に測定用開口16bが設けら
れた枠体16aと、この枠体16a内のバネ16cにより下方に
付勢された押え部材16dとからなり、枠体16aの底部上面
と押え部材16dの間に、スライド1が収納される収納室1
6eが形成されている。この収納室16eのスライド挿入側
には、スライド1に付されているバーコード(図示せ
ず)を読み取るバーコード読取手段18が設けられてい
る。このカブリ測定部16の右側方には、スライド1の反
射濃度を求める上で基準となる濃度を測定するための基
準白板17Wおよび基準黒板17Bが配されている。
そのさらに右側方にはインキュベータ20が位置し、この
インキュベータ20内には、前記カブリ測定部16内の化学
分析スライド1と同一平面上で1列に並べてスライド1
を収納保持する複数の収納室21、21…21が形成されてい
る。このインキュベータ20は、温調室70内に収納されて
いる。そして該温調室70の前方には、収納室21から排出
される使用済みスライドを受け取る受け皿29が配されて
いる。また第4図に示すように、インキュベータ20の下
方には、その下面に対向して横方向(矢印C方向)に移
動自在とされた読取りヘッド50が配されている。なおこ
の読取りヘッド50は、温調室70の底板上面に固定された
レール51に組み合わされ、例えばリニアモータ等の駆動
手段(図示せず)の駆動力により、上記の方向に移動す
る。上記レール51はカブリ測定部16の下方にまで延ばさ
れている。したがって読取りヘッド50はこのカブリ測定
部16まで移動可能で、該測定部16にある化学分析スライ
ド1と対向できるようになっている。
第3図のV−V線に沿つた断面形状を表わす第1図に詳
しく示されるように、上記インキュベータ20には、各収
納室21に沿って複数の第1ヒータ71が取り付けられてい
る。また該インキュベータ20の内部において、収納室21
に近接した位置には第1温度センサ72が取り付けられて
いる。該第1温度センサ72が出力する温度検出信号S1は
第1制御回路73に入力され、この第1制御回路73は、該
温度検出信号S1が示す測定温度と所定設定温度Tとの偏
差に応じた温度制御信号S2を出力する。この温度制御信
号S2は、上記ヒータ71に発熱用電流I1を供給するヒータ
作動回路74に入力され、該ヒータ作動回路74がこの温度
制御信号S2に基づいて発熱用電流I1をON−OFFし、ある
いはその値を変えることにより、収納室21の温度が上記
設定温度Tに維持される。一方温調室70内にも、該室内
の空気を加温する第2ヒータ75が設けられ、また読取り
ヘッド50には温調室70内の温度を検出する第2温度セン
サ76が取り付けられている。上記と同様に、第2温度セ
ンサ76が出力する温度検出信号S3は第2制御回路77に入
力され、この検出信号S3に応じた温度制御信号S4がヒー
タ作動回路78に送られて発熱用電流I2が制御されること
により、温調室70内の空気の温度が前記所定温度Tに維
持されるようになっている。本実施例においては、読取
ヘッド50が各収納室21に対向する位置で停止される度に
温度検出信号S3がサンプリングされ、このサンプリング
された信号S3とそれ以前にサンプリングされてメモリに
記憶された7通りの信号S3の計8個(収納部21の数であ
る)のサンプリング信号の平均値が求められ、この平均
値が示す平均温度が上記所定温度Tとなるように制御が
なされる(なお上記平均値を求める度に、サンプリング
順が最も古い信号がメモリから削除されてゆく)。上記
のような温度制御を行なえば、温調室70内に温度勾配が
生じている場合には、各収納室21の内外の温度差の合計
を最も小さくすることができる。すなわち、ある収納室
21の内外の温度差は極めて小さくなっているものの、他
の収納室21の内外の温度差が著しく大きくなってしま
う、というような事態の発生を防止できる。
なお温調室70は、ケース10の底面上に断熱材80を介して
固定され、一定インキュベータ20もこの温調室70に断熱
材81を介して保持されている。
インキュベータ20内の収納される化学分析スライド1
は、そのフィルム1b上に滴下された試料と試薬との呈色
反応を、収納室21の下面に形成された読取り用開口21a
を介して、読取りヘッド50により光学的に測定するよう
に使用される。そしてこの際インキュベータ20は、尿、
血液等の試料を呈色反応させるために各化学分析スライ
ド1を体温とほぼ同一の温度(37℃)に保持する必要が
ある。
一方、インキュベータ20の後方には、その収納室20の入
口開口21bと対向して横方向(矢印A方向)に移動自在
とされたスライド挿入・排出手段40が配されている。こ
のスライド挿入・排出手段40は温調室70内において固定
されたレール49に組み合わされ、例えばリニアモータ等
の駆動手段(図示せず)の駆動力により、上記の方向に
移動するもので、インキュベータ20のみならず、カブリ
測定部16に対向する位置(第3図にXで示す位置)まで
移動可能となっている。このため、カブリ測定部16から
押出しレバー12により押し出された化学分析スライド1
を、上記X位置に移動した挿入・排出手段40によって受
け取ることができる。スライド挿入・排出手段40は、温
調室70内において矢印A方向に移動可能となっている。
スライド挿入・排出手段40の後方には、点着器30が配さ
れている。この点着器30は、基盤31上を横方向(矢印A
方向)に移動可能でかつ横方向に2列に並べて試料カッ
プ36、36…36およびチップ35、35、…35を保持する試料
台34を有する。また該点着器のピペット32は、基盤31に
対して上下(矢印D方向)および前後(矢印B方向)に
移動可能とされ、このように移動してその先端にチップ
35を取り付けるとともに該チップ35内に試料カップ36内
の被測定物質を所定量だけ吸入し、次いで点着部19で挿
入・排出手段40上のスライド1のフィルム1b上に上記被
測定物質を滴下供給する。なおこの場合、各試料カップ
毎にチップを交換し、試料カップ36中の被測定物質が混
ざらないようにしている。
このようにして被測定物質が滴下供給された化学分析ス
ライド1は、前述のスライド挿入・排出手段40によって
所定の収納室21内へ挿入される。以下、このスライド挿
入・排出手段40とインキュベータ20のスライド保持構造
について、第1図を参照して詳しく説明する。スライド
挿入・排出手段40は、レール49上を横方向(矢印A方
向)に移動する支持ブロック41aと、この支持ブロック4
1a上に置かれた支持プレート41とからなる。支持プレー
ト41は、化学分析スライド1を受容する保持部45と、こ
の保持部45の両端に形成れた段部43、43と、この段部の
先端に形成された1対のくさび状挿入部43a、43aと、保
持部45の先端に形成されたスライド排出突起42とを有し
てなる。このスライド挿入・排出手段40がレール49上を
横方向に移動して第3図のY位置に来ると、保持部45に
保持された化学分析スライド1のフィルム1bは点着部19
の開口19aと対向し、この開口19aを通して点着器30のピ
ペット32からフィルム1b上へ被測定物質の滴下供給がな
される。次いで、フィルム挿入・排出手段40は再びレー
ル49上を移動し、化学分析スライド1を収納保持すべき
収納室21と対向させる位置に止まる。支持プレート41は
支持ブロック41a上を前後(矢印E方向)に移動自在で
あり、この移動により支持プレート41に保持された化学
分析スライド1はインキュベータ20の収納室21内に挿入
される。
インキュベータ20は、読取り用開口21aを有し挿入され
た化学分析スライド1を支持する支持部材24と、この支
持部材24と対向し上下に移動可能な押圧部材22と、この
押圧部材22を下方に付勢するスプリング23と、押圧部材
22を移動可能に支持する本体部材25と、収納室21の入口
開口21a部分に取り付けられたストッパ用板バネ26とか
らなる。以下、収納室21内に、既に読取りが完了した化
学分析スライド1が収納保持されていて、これを挿入・
排出手段40の新しい化学分析スライド1と交換する場合
の、該手段40とインキュベータ20の作動について説明す
る。収納室21内の化学分析スライド1は、スプリング23
の付勢力により支持部材24と押圧部材22との間に挾持さ
れている。支持プレート41が前方(第1図の左方)へ移
動すると、まずくさび状挿入部43aが上記両部材22、24
との間に入り込み、押圧部材22を上方に押し上げ化学分
析スライド1の挾持を解く。次いで、スライド排出突起
42が収納室21内の化学分析スライド1の後端と当接し、
このスライド1を前方へ押し、最終的に該スライド1を
収納室21外へ押し出し、温調室70の開口70cを通して受
け皿29内へ排出する。このとき、支持プレート41の保持
部45に保持されている新たな化学分析スライド1は収納
室21内の所定位置に位置し、ここで、支持プレート41の
保持部45後端に形成された1対の凹部(図示せず)内に
ストッパ用板バネ26が入り込む。次いで、支持プレート
41を後方へ引き戻すと、ストッパ用板バネ26が化学分析
スライド1の後端面に当接してその移動を阻止するの
で、支持プレート41のみが戻り、スライド1は収納室21
内で支持部材24と押圧部材22により挾持される。
次に、以上のように構成した化学分析装置の作動を順を
追って説明する。まず、カートリッジ装填部11に装填さ
れたカートリッジ2に重ねて収納された化学分析スライ
ド1のうちの最下位のスライド1が押出しレバー12によ
り押し出され、カブリ測定部16の収納室16eに収納され
る。この時、バーコード読取り手段18により化学分析ス
ライド1のバーコードが読み取られる。続いて読取りヘ
ッド50がカブリ測定部16の測定用開口16bと対向する位
置に移動し、被測定物質が点着される前のスライド1の
カブリ測定が行なわれる。なおこの移動の際、読取りヘ
ッド50は基準白板17Wおよび基準黒板17Bと対向し、それ
らの反射濃度をそれぞれ測定する。この測定結果は、化
学分析スライド1の反射濃度を求める上での基準濃度と
して利用される。
上記カブリ測定がなされると、化学分析スライド1は押
出しレバー12によってカブリ測定部16から押し出され、
第3図のX位置に移動しているスライド挿入・排出手段
40の保持部45上に移載される。
次いで、スライド挿入・排出手段40はレール49上を右方
に移動し、点着器30のピペット32と対向する位置(第3
図のX位置)へ移動する。ここで、ピペット32により前
述のようにして試料カップ36内の被測定物質が、挿入・
排出手段40に保持された化学分析スライド1のフィルム
1b上に滴下供給される。
この後、スライド挿入・排出手段40はレール49上を横方
向(矢印A方向)に移動し、インキュベータ20の所定の
収納室21と対向する位置に停止する。次に、先に述べた
ようにしてこの収納室21内へ化学分析スライド1が挿入
される。インキュベータ20の収納室21内は、前述のよう
に第1ヒータ71、第1温度センサ72、第1制御回路73お
よびヒータ作動回路74によって所定温度Tに保たれてい
るので、ここで収納された化学分析スライド1は上記温
度Tで恒温保持(インキュベーション)される。この恒
温保持後化学分析スライド1には、収納室21の下方に移
動した読取りヘッド50から読取り用開口21aを介して測
定光が照射され、その反射光量が測定される。これによ
り該スライド1のフィルム1bの反射光学濃度が測定さ
れ、該フィルム1b上に滴下された被測定物質が定量分析
される。この測定が完了すると化学分析スライド1は、
スライド挿入・排出手段40により収納室21から受け皿29
内に排出される。以下、上記操作を繰り返すことによ
り、数多くの化学分析スライドによる化学分析を自動的
かつ連続的に行なうことができる。
ここで、インキュベータ20の収納室21には読取り用開口
21aが設けられているので、この開口21aを通って収納室
21外の空気が流入にしやすくなっている。このような空
気の移動があると、収納室21内の温度は、第1ヒータ7
1、第1温度センサ72、第1制御回路73およびヒータ作
動回路74からなる温度調節手段により制御されていると
はいえ変動しやすい。しかし本装置においては、インキ
ュベータ20全体が温調室70内に収められ、この温調室70
内の空気温度(前述の平均温度)が所定温度Tに制御さ
れるようになっているので、収納室21内外の温度差はほ
とんど無い状態となっている。したがって上述のような
空気の移動があっても、収納室21内の温度変動は無いか
あるいは有っても僅小であり、この温度変動は速やかに
解消されうる。つまり収納室21内の化学分析スライド1
の温度は、高精度で所定温度Tに保持されるようにな
る。
なお上記の平均温度を所定温度Tに制御する他、例えば
収納室21に対向する位置での読取りヘッド50の停止時間
が比較的長いような場合には、各停止位置での温調室70
内空気温度が所定温度Tとなるように制御を行なっても
よい。
また本実施例においては、インキュベータ20が断熱材81
を介して温調室70に保持され、さらにこの温調室70も断
熱材80を介して装置ケース10に固定されているので、イ
ンキュベータ20および温調室70の保持部から熱が外部に
逃げ難くなっている。したがって、この保持部近辺の収
納室21の温度が、他の収納室21に比べて低くなってしま
うことが効果的に防止される。
なお上記実施例においては、スライド挿入・排出手段40
も温調室70内に収めるようにしているが、温調室70はイ
ンキュベータ20のみを収納できる程度に小型化してもよ
い。その場合は温調室70に、スライド挿入・排出手段40
の先端部を通過させる小さな開口を設けておけばよい。
しかしながら上記実施例におけるようにスライド挿入・
排出手段40も温調室70内に収容しておけば、収納室21内
に送り込まれる前に化学分析スライドが予熱されるの
で、収納室21内の温度変動がさらに生じ難くなって好ま
しい。このことは、スライド1が送り込まれる収納室21
についてのみならず、それに隣接する収納室21について
も言える。つまり、ある収納室21において恒温保持され
るスライド1が、隣接収納室に定温のスライド1が新し
く挿入されることによって温度低下してしまうことが防
止される。また温調室70は上記の通り通常断熱材80を介
して支持されるので、該温調室70内に配設されたインキ
ュベータ20と、該温調室70外に配設されたスライド挿入
・排出手段40とを精度良く位置合せすることは困難にな
るが、インキュベータ20とともにスライド挿入・排出手
段40も温調室70内に収容すれば、このような不具合を招
かず、スライド挿入が確実に行なわれるようになる。
さらに上記実施例においては、インキュベータ20内で化
学分析スライド1が1列に並べられ、読取りヘッド50が
移動して該スライド1の反射光学濃度を測定するように
なっているが、本発明はその他の構造の読取り部を有す
る化学分析装置、すなわち回転式のターレットが固定の
読取り部に順次化学分析スライドを送り込むようにした
化学分析装置、あるいは収納室を1つだけ備えるインキ
ュベータに化学分析スライドを代わる代わる1枚ずつ送
り込むようにした化学分析装置等に対しても同様に適用
可能である、また第1温度センサ72を各々適宜箇所に複
数設け、各センサからの出力の平均値等を求めて、収納
室21内の温度を判定するようにしてもよい。
さらに上記実施例では、点着部19において点着器30によ
り自動的に被測定物質を点着するようにしたが、マイク
ロピペット等を用いて手動により被測定物質を点着する
ようにしてもよい。
(発明の効果) 以上詳細に説明した通り本発明の化学分析装置によれ
ば、インキュベータ内の温度変動を極めて僅かに抑える
ことができるので、該インキュベータ内に収納される化
学分析スライドを安定した所定温度で恒温保持すること
が可能となり、したがって定量分析の精度が大いに向上
する。また本発明装置においては、温調室内を移動する
読取りヘッドに温度センサを取り付けているので、温度
センサを複数設けなくても温調室内の隅々の温度を正確
に測定可能であり、したがって本装置によれば、インキ
ュベータのどのスライド収納室においてもその内外の温
度差を極めて小さく抑えることができ、恒温保持の精
度、ひいては定量分析の精度が著しく高められる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例装置の主要部を示す側断面
図、 第2図は上記実施例装置の外観を示す斜視図、 第3図および第4図はそれぞれ、上記実施例装置の一部
破断平面図と一部破断正面図、 第5図は本発明の装置を用いて化学分析に供される化学
分析スライドの一例を示す斜視図である。 1……化学分析スライド、19……点着部 20……インキュベータ、21……収納室 21a……読取り用開口、30……点着器 40……スライド挿入・排出手段 50……読取りヘッド、70……温調室 71……第1ヒータ、72……第1温度センサ 73……第1制御回路、74、78……ヒータ作動回路 75……第2ヒータ、76……第2温度センサ 77……第2制御回路、80、81……断熱材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試薬層上に被測定物質が滴下供給された化
    学分析スライドを収納し、該化学分析スライドを恒温保
    持する収納室を複数備えたインキュベータと、 該収納室に形成された読取り用開口を介して該収納室に
    収納された化学分析スライドの前記試薬層と対向するよ
    うに、これらの収納室に沿って移動自在とされ、前記試
    薬層に測定光を照射してその反射光学濃度を測定する読
    取りヘッドとを有してなる化学分析装置において、 前記インキュベータが温調室内に収納されるとともに、 前記インキュベータに取り付けられたヒータおよび温度
    センサを備え、前記収納室内の温度を所定温度に維持す
    る第1温度調節手段と、 前記温調室内に配置されたヒータおよび前記読取りヘッ
    ドに取り付けられた温度センサを有し、前記温調室内の
    温度を前記所定温度に維持する第2温度調節手段とが設
    けられたことを特徴とする化学分析装置。
  2. 【請求項2】前記温調室が化学分析装置本体に断熱材を
    介して保持される一方、前記インキュベータがこの温調
    室に断熱材を介して保持されていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の化学分析装置。
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