JP2805331B2 - 生化学分析装置 - Google Patents

生化学分析装置

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JP2805331B2
JP2805331B2 JP1108485A JP10848589A JP2805331B2 JP 2805331 B2 JP2805331 B2 JP 2805331B2 JP 1108485 A JP1108485 A JP 1108485A JP 10848589 A JP10848589 A JP 10848589A JP 2805331 B2 JP2805331 B2 JP 2805331B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血液,尿等の試料液に含まれる所定の生化
学物質との化学反応により光学濃度変化を生じる試薬を
含有する化学分析スライドに上記試料液を点着して該化
学分析スライドの光学濃度を測定することにより、試料
液中の所定の生化学物質の物質濃度を求める生化学分析
装置に関するものである。
(従来の技術) 試料液中の特定の化学成分を定性的もしくは定量的に
分析することは様々な産業分野において一般的に行なわ
れている操作である。特に血液や尿等、生物体液中の化
学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化学
分野において極めて重要である。
近年、試料液の小滴を点着供給するだけでこの試料液
中に含まれている特定の化学成分または有形成分を定量
分析することのできるドライタイプの化学分析スライド
が開発され(特公昭53−21677号(US 3 992 158),特
開昭55−164356号(US 4 292 272)等)、実用化され
ている。この化学分析スライドを用いると、従来の湿式
分析法に比して簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうこ
とができるため、その使用は特に数多くの試料液を分析
する必要のある医療機関、研究所等において好ましいも
のである。
このような化学分析スライドを用いて試料液中の化学
成分等の定量的な分析を行なうには、試料液を化学分析
スライドに点着させた後、これをインキュベータ(恒温
機)内で所定時間恒温保持(インキュベーション)して
呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料液中の所定
の生化学物質と化学分析スライドに含まれる試薬との組
み合わせにより予め選定された波長を含む測定用照射光
をこの化学分析スライドに照射してその光学濃度を測定
し、この光学濃度から、あらかじめ求めておいた光学濃
度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を表わす検量
線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の物質濃度を
求めるように構成された生化学分析装置が用いられる。
この生化学分析装置において化学分析スライドを恒温
保持しておくインキュベータとして、多数の化学分析ス
ライドを同時に恒温保持しておく必要から多数の化学分
析スライドを左右に並べて同時に収納することのできる
多数の収納室を備えた、これら多数の収納室の並ぶ方向
(以下「所定方向」と呼ぶことがある。)に延びるイン
キュベータが用いられる場合がある。
一方、インキュベータの内部温度が変化すると化学分
析スライドの試薬と試料液との呈色反応の進行速度が極
端に変化し、最終的に求めた物質濃度にかなり大幅な誤
差を含むことになる。そこでインキュベータは、その内
部温度をたとえば常に37.0℃±0.2℃に保持するように
制御する等、かなり厳密にその内部温度を管理する必要
がある。
ところが、上記のようにインキュベータが所定方向に
延びているとその内部温度を均一に保持することが大変
に難かしく、これを解決するために、インキュベータ内
部が所定温度(たとえば37℃)となるように温調を行な
うとともに、このインキュベータ自体を温調室内に配置
し、この温調室内をさらに温調(たとえば33℃)すると
いう、二重温調方式が採用されていた(特開昭63−4245
1号公報参照)。この二重温調方式を用いるとインキュ
ベータは外気温度の変化等を直接受けることがなく、イ
ンキュベータ内の温度を安定的に制御することができ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記二重温調方式を採用すると、温調室内に
はインキュベータ全体が配置されているためその内部容
積がかなり大きく、したがってこの温調室内を所定温度
(たとえば33℃)に保つためには、たとえば70ワット等
かなり大きなヒータを配する必要があり、しかも温調室
内を33℃に保つためにヒータ自体の温度は70℃〜80℃に
も上昇する。このため、ヒータの近傍にたとえば化学分
析スライドを落としてしまった場合、その化学分析スラ
イドがかなり変形してしまう等の事故が生じる危険性が
あった。またその化学分析スライドやその他の小物をを
ひろうために手がヒータにふれる危険性もあった。ま
た、このような危険性をたとえばカバー等を工夫するこ
とにより防いだとしても装置の消費電力が大きいという
問題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、上記問題を伴う二重温調
方式を排し、しかも所定方向に延びるインキュベータの
内部を所定温度に均一に保ち、上記危険性が少なくしか
も消費電力が低減された生化学分析装置を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の生化学分析装置は、 試薬層上に試料液が点着された多数の化学分析スライ
ドを上部に一つずつ収納する列状に並んだ多数の収納室
を備えた下部部材と、前記多数の収納室を上から覆う上
部部材とを有するインキュベータを備え、前記多数の収
納室に収納された化学分析スライドを上下より加熱し、
この化学分析スライドの光学濃度を測定することにより
前記試料液中の所定の生化学物質の物質濃度を求める生
化学分析装置において、 前記インキュベータの全体を所定温度に維持するため
の複数のヒータから成るヒータ群が前記インキュベータ
の前記収納室の並び方向両端部にそれぞれ設けられ、各
ヒータ群はそれぞれ一つの温度センサからの出力に基づ
いてそのヒータ群内のヒータの作動が制御され、該温度
センサは該温度センサの出力に基づいて作動を制御する
ヒータ群に対してそのヒータ群よりさらに前記インキュ
ベータの前記収納室の並び方向外側に設けられているこ
とを特徴とするものである。
(作用) インキュベータが所定方向(多数の収納室の並ぶ方
向)に延びていると、その中央部よりも両端部の温度が
低下しがちとなる。
本発明の生化学分析装置は、インキュベータの両端部
にヒータおよび温度センサを設けているため、中央部と
両端部との温度差を解消することができ、このためこの
インキュベータを温調室内に配置しなくてもインキュベ
ータの内部温度を均一に保つことができ、したがって温
調室内を恒温保持するヒータが不要となり、該ヒータに
よる危険が防止され、消費電力が低下し、装置の構造を
簡単化することができる。
また、インキュベータの両端部にヒータを設けるにあ
たり、複数のヒータから成るヒータ群をインキュベータ
の両端部にそれぞれ設け、各ヒータ群内のヒータはその
ヒータ群に対して設けられた一つの温度センサの出力に
基づいて制御する様に構成されているので、各ヒータに
対してそれぞれ温度センサを設けて各ヒータ毎に制御す
るものに比して、温度センサの数を少なくすることがで
き、装置構成を簡素化することができると共に、その温
度センサを該温度センサの出力に基づいて制御するヒー
タ群に対してそのヒータ群よりさらに外側に設けたの
で、一番外側の外部温度の影響を受けて温度変化しやす
い部分の温度に基づいてヒータの作動制御を行うとがで
き、それにより温度センサをヒータ群より内側に設けた
場合に比してインキュベータの内部温度をより高精度で
所定の温度に維持することができる。
(実 施 例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は本発明の一実施例の化学分析装置の外観を示
す斜視図である。
本体10の内部にはインキュベータ、スライド搬送手
段、スライド挿入手段等が配されており、カバー11によ
って覆われている。この生化学分析装置の外部には、測
定データ等の表示を行なうディスプレイ部13、この表示
されたデータがプリントアウトされたシートを送り出す
送出口12、この表示等の操作のための操作キー14が設け
られている。さらに、右側のスライド待機部15には未使
用の化学分析スライドを保持するスライドガイド15aが
形成されており、このスライドガイド15aに未使用の化
学分析スライドが通常複数枚重ねられて保持される。な
お、このスライドガイド15aに化学分析スライドを複数
枚重ねて収納保持したカートリッジを取り付けるように
してもよい。このスライド待機部15の奥側には化学分析
スライドの試薬層上に所定の試料液を点着するための点
着手段20が配設されている。点着手段20は、前方に突出
し後端を中心に上下に回動する点着アーム21と、点着ア
ーム21の前端から下方に延びた点着ピペット22と、点着
アーム21の上下動および点着ピペット22への試料液の吸
引・点着を行なわせるための操作ボタン23とからなる。
この点着手段20により点着を行なうときには操作ボタン
23を操作することにより、点着アーム21を上方へ回動さ
せて点着ピペット22を持ち上げ、容器に入れた試料液を
点着ピペット22の先端に接触させて、点着ピペット22内
に所定量の試料液を吸引させ、次いで点着アーム21を再
び下方へ回動させて点着ピペット22からその下方に位置
する化学分析スライドの試薬層上へ所定量の試料液を点
着する。
第2図は、第1図に示す生化学分析装置の主要部をカ
バーを取り外して示す平面図、第3図は第2図の矢印I
−Iに沿って示す断面図である。以下、両図を参照して
この生化学分析装置の内部構造について説明する。
この生化学分析装置の内部には、上記点着手段20によ
り試料液が点着供給された化学分析スライド1を恒温保
持するインキュベータ30と、この恒温保持された化学分
析スライド1の呈色度合(光学反射濃度)を測定する測
定手段40とが配され、さらに、化学分析スライド1をス
ライド待機部15からスライド供給部26まで移送するスラ
イド移送手段81(第2図では図示省略;後述する第6図
参照)、化学分析スライド1をスライド供給部26からイ
ンキュベータ30の収納室33の位置まで搬送するスライド
搬送手段50およびこの搬送された化学分析スライド1を
インキュベータ30の収納室33へ挿入するスライド挿入手
段70(第2図では図示省略)を有している。なお、上記
手段に加えて、バッテリー16、制御回路用プリント配線
板17、測定手段40用の光源18aおよび磁気ディスクドラ
イブ機構18b等が配されているが、これらの詳細説明は
省略する。また、以後の説明においては、矢印Fで示す
方向を前方、矢印Rで示す方向を後方、第2図における
右方および左方をそれぞれ右方および左方と称する。
インキュベータ30は、左右方向に延びて配され、且つ
その内部には複数の収納室33,33,…33が左右方向に並ん
で形成されている。これら収納室33,33,…33はそれぞれ
入口開口および出口開口を有し、入口開口は収納室33の
後方に左右に並んで形成され、出口開口は収納室33の前
方に左右に並んで形成されている。化学分析スライド1
は入口開口から収納室33内に挿入され、出口開口から排
出されるように構成されており、出口開口から排出され
た化学分析スライド1はインキュベータ30の前方側に設
置された癈却箱80内に癈却される。また、収納室33は化
学分析スライド1が載置される下部部材32とこの下部部
材32に載置された化学分析スライド1を上から押さえる
上部部材31とを有し、両部材31,32によって化学分析ス
ライドが恒温保持される。
下部部材32は、多数の収納室33の床面と同一平面で入
口開口の後方およびスライド供給部26に張り出したスラ
イド摺動面32aを有している。後述するように、化学分
析スライド1は、このスライド摺動面32a上を摺動して
搬送され、収納室33内に収納される。また、この下部部
材32は、その下方に、収納室33内に収納された化学分析
スライドの光学反射濃度を測定するための測定手段40の
測定ヘッド41が挿入された、左右方向に延びる長溝32
b、および収納室33の下部の測定ヘッド41により光学反
射濃度を測定するための開口32cを有している。
上記測定ヘッド41は、これを保持する保持台42が、該
保持台42に止着されたワイヤ44が駆動モータ45により牽
引されることにより、ガイドロッド43a,43bにガイドさ
れて上記長溝32b内を左右に移動し、収納室33内に収納
された化学分析スライド1の光学反射濃度を測定する。
またこの測定ヘッド41は、2つの濃度基準板2a,2bの下
方にも移動し校正のためにこれらの濃度基準板2a,2bの
光学反射濃度も測定する。さらにこの測定ヘッド41は、
搬送室19の下方にも移動し、スライド待機部15に待機さ
れた化学分析スライド1が後述するスライド移送手段81
(第6図)によりスライド供給部26まで移送される途中
で、該化学分析スライド1の光学反射濃度(カブリ)が
測定される。尚、化学分析スライド1がスライド待機部
15からスライド供給部26まで移送される移送経路の途中
の下方にバーコードリーダ25が備えられており、化学分
析スライド1がそこを通過する際、化学分析スライド1
のマウントに記載された、この化学分析スライド1の試
薬の種類、ロット番号等を表わすバーコードが読み取ら
れる。
インキュベータ30および測定手段40の後方には、スラ
イド搬送手段50が設けられている。このスライド搬送手
段50は、化学分析スライド1を該化学分析スライド1が
スライド摺動面32a上に載置された状態で保持して搬送
する搬送部51を備え、スライド供給部26で受け渡された
化学分析スライド1をスライド摺動面32a上を摺動させ
ながら収納室33の入口開口の後方位置まで搬送する。搬
送部51は、これを保持する保持台52が、該保持台52に止
着されたワイヤ54が駆動モータとしてのパルスモータ58
により牽引されることにより、ガイドロッド53a,53bに
ガイドされてスライド摺動面32a上を左右に移動する。
第4図は、インキュベータの内部を恒温保持するため
のヒータの配置を示した、インキュベータの正面図であ
る。
第2図,第3図およびこの第4図を用いてインキュベ
ータのヒータの配置について説明する。
インキュベータ30の下部部材32の溝32bを挾んで下方
に垂れた部分(第3図参照)の、左右方向の両端部付近
に縦にヒータ32d,32e;32f,32gが配されている。ヒータ3
2dのさらに左側(インキュベータ30のさらに左端部側)
には温度センサ32hが配置されており、該温度センサ32h
が常に一定温度を示すように左側のヒータ32d,32eの電
流が制御される。ヒータ32fのさらに右側(インキュベ
ータ30のさらに右端部側)には温度センサ32iが配置さ
れており、該温度センサ32iが常に一定温度を示すよう
に右側のヒータ32f,32gの電流が制御される。
インキュベータ30の上部部材31には3つのヒータ31a,
31b,31cが横に配されている。またヒータ31aの左方には
温度センサ31dが配置されている。これらのヒータ31a,3
1b,31cはインキュベータ30を上方からほぼ均一に熱する
ためのものであり、したがってこれら3つのヒータ31a,
31b,31cに代えて、ほぼ全面に面積の大きな一つのヒー
タを配してもよい。温度センサ31dが常に一定温度を示
すようにこれらのヒータ31a,31b,31cに流れる電流が制
御される。
即ち、上記インキュベータ30に設けられたヒータは、
複数のヒータからなる3つのヒータ群(ヒータ32d,32e
からなる第1ヒータ群、ヒータ32f,32gからなる第2ヒ
ータ群、ヒータ31a,31b,31cからなる第3ヒータ群)に
区分され、各ヒータ群にはそれぞれ一つの温度センサが
対応して設けられ(第1ヒータ群には温度センサ32h、
第2ヒータ群には温度センサ32i、第3ヒータ群には温
度センサ31d)、各ヒータ群はそのヒータ群に対して設
けられた一つの温度センサの出力に基づいてそのヒータ
群の全てのヒータの作動を制御する様に構成され、か
つ、その場合温度センサは該温度センサの出力に基づい
て作動を制御するヒータ群に対してそのヒータ群よりさ
らにインキュベータの左右方向外側つまり収納室の並び
方向外側に設けられている。
第5図は、インキュベータ30を恒温保持した状態で全
ヒータの電流を遮断し、その後所定時間経過した後の、
インキュベータ内部の左右方向の温度分布の一例を表わ
した図である。
インキュベータ30の左右の両端部は、中央部よりも温
度が低下している。このように端部ほど熱の流出が激し
く、したがって下部部材32にはその両端部にヒータ32d
〜32iを配置し、中央部と両端部との熱の流出の差を補
い、これによりインキュベータ30の内部を均一な温度に
保持している。
第6図は、スライド待機部15に積み重ねられて待機し
ている化学分析スライド1を一枚ずつスライド供給部26
まで移送するスライド移送手段81を示した図である。
尚、ここでは化学分析スライド1が上流から下流に移送
されると表現し、スライド待機部15側を上流側、スライ
ド供給部26側を下流側と称する。
このスライド移送手段81は、本体ブロック82と、ピン
83により本体ブロック82に回動可能に軸支された移送ア
ーム84と、本体ブロック82に固定された永久磁石85とを
備えている。本体ブロック82は、図示しない駆動手段に
より、最上流側にある移送手段待機部87と、最下流側に
あるスライド供給部26との間を化学分析スライド1が移
送される移送経路3の近傍を、該移送経路3に沿って往
復移動する。移送アーム84は、移送手段待機部87とスラ
イド供給部26とに示すように、前端部84aが移送経路3
に突出した移送位置と、スライド待機部15に示すよう
に、前端部84aがピン83を中心にして上記移送位置から
下流側に回動することにより移送経路3から退避した退
避位置との間を回動する。永久磁石85は、移送アーム84
を移送位置に保持するためのものである。また移送手段
待機部87にはピン86が設けられている。このピン86は、
本体ブロック82がスライド供給部26からスライド待機部
15を経て搬送手段待機部87に移動する際における停止す
る直前において、退避位置にある移送アーム84の後端部
84bに当接して、該移送アーム84を退避位置から移送位
置に回動させるためのものである。
本体ブロック82が移送手段待機部87からスライド待機
部15を経て前記スライド供給部26に移動する際には、移
送位置にある移送アーム84がスライド待機部15に積み重
ねられた化学分析スライド1のうち最下部にある化学分
析スライドを押し出してスライド供給部26に移送する。
また、本体ブロック82がスライド供給部26からスライ
ド待機部15を経て移動手段待機部87に移動する際には、
移送位置にある移送アーム84が、スライド待機部15に一
点鎖線で示すように、スライド待機部15にある化学分析
スライド1に当接して永久磁石85の力に抗して退避位置
に退避し、その後ピン86と当接して退避位置から移送位
置に復元する。
このようにしてスライド待機部15に積み重ねられた化
学分析スライド1が一枚ずつ順次スライド供給部26に移
送され、スライド供給部26に移動して待機しているスラ
イド搬送手段50の搬送部51に受け渡される。スライド搬
送手段50は、前述したように、受け渡された化学分析ス
ライド1を第2図,第3図に示すスライド摺動面32a上
を摺動させながら、インキュベータ30の各収納室33の入
口開口の後方位置に搬送する。
第7A図は、スライド搬送手段50の搬送部51の平面図、
第7B図は、第7A図のII−IIに沿って示す断面図である。
搬送部51には、化学分析スライド1を挾持するスライ
ド挾持片55と、前後に移動自在に設けられた排出レバー
56と、同じく前後に移動自在に設けられた挿入レバー57
とが備えられている。スライド挾持片55は、第7B図に示
すようにスライド摺動面32a上に乗るように受けられて
おり、前述したスライド供給部26で受け渡された化学分
析スライド1の左右を、該化学分析スライド1がスライ
ド摺動面32a上に載置された状態で挾持する。またこの
スライド挾持片55の前方(第7A図,第7B図の左方)は、
化学分析スライド1がこのスライド挾持片55に挿入され
そのスライド挾持片55から取り出されるように開口して
いる。この搬送部51の上部には、左右に延びるスライド
挿入手段70が配置されており、このスライド挿入手段70
が前進(第7A図,第7B図の左方)する際には、その先端
部70aで挿入レバー57を前方に押し、後進する際には、
その後端部70bで挿入レバー57を後方に押すように構成
されている。挿入レバー57は、前述のように前後に移動
自在に設けられており、この搬送部51が化学分析スライ
ド1をスライド挾持片55に挾持してインキュベータ30の
各収納室33の入口開口の後方位置まで移動してきた後、
スライド挿入手段70が前方に移動する際に該スライド挿
入手段70により押されてスライド摺動面32a上を摺動し
ながら前進し、その先端部57aにより、スライド挾持片5
5に挾持された化学分析スライド1が前方に押し出され
て収納室33の入口開口から該収納室33内に挿入される。
この挿入に伴い、該収納室33内に既に収納されていた化
学分析スライド1は、新たに挿入されてきた化学分析ス
ライド1の前端に押されて出口開口から排出され、癈却
箱80内に癈却される。挿入レバー57は挿入手段70の後進
に伴って第7A図,第7B図に示す元の位置まで後進する。
しかし、このままでは最終の化学分析スライド1は、排
出されない。そこで搬送部51に、スライド挾持片55に挾
持された化学分析スライド1の前端と同じ位置まで延び
る排出レバー56が設けられており、この排出レバー56が
収納室33の入口開口の対面に位置するように搬送部51が
移動され、その状態でスライド挿入手段70が前進し、こ
の際には前述した挿入レバー57に代えて排出レバー56が
前進し、収納室53内に収納されている化学分析スライド
1の後端部に当接して該化学分析スライド1を出口開口
から押し出す。該排出レバー56は、挿入レバー57の場合
と同様に、スライド挿入手段70の後退とともに後退す
る。
以上のようにして、スライド供給部26におけるスライ
ド移送手段81による化学分析スライド1のスライド搬送
手段50への供給(第6図参照)、スライド搬送手段50に
よる化学分析スライド1の収納室53の入口開口の後方位
置への搬送、スライド挿入手段70による化学分析スライ
ド1の収納室33への挿入が、いずれも化学分析スライド
1がスライド摺動面32a上に載置された状態で行なわれ
る。
第8A図は、スライド搬送手段50を後方から見て示す背
面図である。
スライド搬送手段50は、前述したスライド挾持片55と
排出レバー56と挿入レバー57とを備えた搬送部51、この
搬送部51を保持する保持台52、保持台52の左右への移動
をガイドするガイドロッド53a,53b、インキュベータ30
の左右の一端側に設けられたパルスモータ58、該パルス
モータ58の軸58aに取り付けられた駆動プーリ59、イン
キュベータ30の左右の他端側に設けられたアイドルプー
リ60、中間部分が保持台52に止着されるとともに両端部
が駆動プーリ59に止着され、保持台52と駆動プーリ59と
アイドルプーリ60とを繋ぐワイヤ54を備えている。
第8B図は、駆動プーリ59の近傍を拡大して示す平面拡
大図である。
ワイヤ54は、保持台52がインキュベータ30に沿って左
右に移動し得るように駆動プーリ59に止着された近傍が
該駆動プーリ59に整列して巻回されている。
アイドルプーリ60は、バネ61により、第8A図に示す左
方に引かれており、これによりワイヤ54の弛みが防止さ
れている。
スライド搬送手段50は以上の構成を備えているが、化
学分析スライド1の搬送を行なっている最中に、極くま
れに正常に動作しなくなる場合が生じることが想定され
る。
第9A図,第9B図は、この正常に動作しなくなる場合の
典型例を示した説明図である。
第9A図に示すように、スライド挾持片52に挾持されて
収納室33の入口開口と対向する位置に搬送されてきた化
学分析スライド1が、何らかの異常な原因により収納室
33内に不完全に挿入され、搬送部51はその状態のまま矢
印B方向に移動を開始したとする。このような状況が生
じると、スライド挾持片52と収納室33の隔壁33aとの間
に化学分析スライド1が引っ掛かってしまいその状態の
ままパルスモータ58が脱調してしまう結果となる。極く
まれにこのような状況が生じたときは、オペレータによ
り引っ掛かった化学分析スライド1が取り除かれ測定が
再開される。ところが上記ロック状態となった際に第9B
図に示すようにワイヤ54が駆動プーリ59に巻回されたワ
イヤの上に重なってしまうことがある。このような状態
が生じると、搬送部51の位置制御はパルスモータ58に入
力するパルス数で行なっているため、パルスモータの回
転数に対する保持台52の移動距離に誤差が生じ、原因と
なった化学分析スライド1を取り除いて測定を再開した
後、搬送部51がスライド挾持片52に化学分析スライド1
を挾持して収納室33の入口開口の後方に来ても該入口開
口と少しずれた位置に停止してしまい、化学分析スライ
ド1が再度収納室33に収納されない状況が生じることに
なる。そこで、ワイヤ54が、パルスモータ58による該ワ
イヤ54を牽引する最大の牽引力To(第9A図参照)とバネ
61によるワイヤ54の張力Teとの関係を、To<Teとなるよ
うにバネ61の力またはパルスモータ58に入力する電流が
設定されている。このようにTo<Teとしておくことによ
り、万が一第9A図に示すようなロック状態が生じても、
第9B図に示すようなワイヤ54の乗り上げが生じることな
く、したがって原因となった化学分析スライド1を取り
除くことによりその後は正常に動作する。
尚、測定手段40(第3図参照)の移動機構も、このス
ライド搬送手段50の移動機構とほぼ同様に構成されてい
る。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明の生化学分析装置
は、インキュベータの全体を所定温度に維持するための
ヒータおよび温度センサを、インキュベータの両端部に
設けているため、二重温調方式を採用しなくてもインキ
ュベータの内部温度を所定温度に均一に保つことがで
き、危険の防止、消費電力の低減を図ることができ、さ
らに装置の構造を簡単化することができる。
また、インキュベータに設けられるヒータを複数のヒ
ータからなるヒータ群に区分し、各ヒータ群内のヒータ
はそのヒータ群に対して設けられた一つの温度センサの
出力に基づいて制御する様に構成されているので、各ヒ
ータに対してそれぞれ温度センサを設けて各ヒータ毎に
制御するものに比して、温度センサの数を少なくするこ
とができ、装置構成を簡素化することができると共に、
その温度センサを該温度センサの出力に基づいて制御す
るヒータ群に対してそのヒータ群よりさらに外側に設け
たので、一番外側の外部温度の影響を受けて温度変化し
やすい部分の温度に基づいてヒータの作動制御を行うと
ができ、それにより温度センサをヒータ群より内側に設
けた場合に比してインキュベータの内部温度をより高精
度で所定の温度に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の生化学分析装置の外観を
示す斜視図、 第2図は、第1図に示す生化学分析装置の主要部をカバ
ーを取り外して示す平面図、 第3図は、第2図の矢印I−Iに沿って示す断面図、 第4図は、ヒータの配置を示した、インキュベータの正
面図、 第5図は、インキュベータ内部のヒータ停止後所定時間
経過後の内部温度分布の一例を表わした図、 第6図は、スライド移送手段を示した図、 第7A図は、スライド搬送手段の搬送部の平面図、 第7B図は、第7A図のII−IIに沿って示す断面図、 第8A図は、スライド搬送手段の背面図、 第8B図は、駆動プーリの近傍の拡大平面図、 第9A図,第9B図は、スライド搬送手段が正常に動作しな
くなる場合の典型例を示した図である。 1……化学分析スライド、10……本体 15……スライド待機部、15a……スライドガイド 20……点着手段、25……バーコードリーダ 26……スライド供給部、30……インキュベータ 31……上部部材、31a,31b,31c……ヒータ 31d……温度センサ、32……下部部材 32a……スライド摺動面、32b……長溝 32c……開口 32d,32e,32f,32g……ヒータ 32h,32i……温度センサ、33……収納室 40……測定手段、41……測定ヘッド 42……保持台 43a,43b……ガイドロッド 44……ワイヤ、50……スライド搬送手段 51……搬送部、52……保持台 53a,53b……ガイドロッド 54……ワイヤ、55……スライド挾持片 56……排出レバー、57……挿入レバー 58……パルスモータ、70……スライド挿入手段 80……癈却箱、81……スライド移送手段 82……本体ブロック、83……ピン 84……移送アーム、85……永久磁石 87……移送手段待機部、86……ピン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試薬層上に試料液が点着された多数の化学
    分析スライドを上部に一つずつ収納する列状に並んだ多
    数の収納室を備えた下部部材と、前記多数の収納室を上
    から覆う上部部材とを有するインキュベータを備え、前
    記多数の収納室に収納された化学分析スライドを上下よ
    り加熱し、この化学分析スライドの光学濃度を測定する
    ことにより前記試料液中の所定の生化学物質の物質濃度
    を求める生化学分析装置において、 前記インキュベータの全体を所定温度に維持するための
    複数のヒータから成るヒータ群が前記インキュベータの
    前記収納室の並び方向両端部にそれぞれ設けられ、各ヒ
    ータ群はそれぞれ一つの温度センサからの出力に基づい
    てそのヒータ群内のヒータの作動が制御され、該温度セ
    ンサは該温度センサの出力に基づいて作動を制御するヒ
    ータ群に対してそのヒータ群よりさらに前記インキュベ
    ータの前記収納室の並び方向外側に設けられてることを
    特徴とする生化学分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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