JP2005009866A - 分析装置における情報読み取り機 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾式分析素子に付与された素子情報の読み取り機構を利用して、その他の点着情報等を検出し、専用のセンサを必要とせずに機構の簡素化を図る。
【解決手段】乾式分析素子12に付与された素子情報を読み取る撮像部材33を備え、乾式分析素子12に検体を点着し、素子情報に対応した分析情報に基づいて検体の成分を測定する分析装置1で、乾式分析素子12に赤外光を照射した状態で撮像部材33により乾式分析素子12の画像を読み取り、乾式分析素子12への検体の付着態様を検出する情報読み取り機5を構成する。その照明に応じた画像読み取りにより点着検出、液落下検出、展開検出、試薬劣化検出、ノズルチップ装着検出、点着位置調整などが行える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液、尿等の検体を乾式分析素子に点着し、検体中の所定の生化学物質の物質濃度等の成分を求める生化学分析装置等の分析装置に関し、特に情報読み取り機能に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、検体の小滴を点着供給するだけでこの検体中に含まれている特定の化学成分または有形成分を定量分析することのできる比色タイプの乾式分析素子や検体に含まれる特定イオンのイオン活量を測定することのできる電解質タイプの乾式分析素子が開発され、実用化されている。これらの乾式分析素子を用いた生化学分析装置は、簡単かつ迅速に検体の分析を行うことができるので、医療機関、研究所等において好適に用いられている。
【0003】
比色タイプの乾式分析素子を使用する比色測定法は、検体を乾式分析素子に点着した後、これをインキュベータ内で所定時間恒温保持して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで検体中の所定の生化学物質と乾式分析素子に含まれる試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測定用照射光をこの乾式分析素子に照射してその光学濃度を測定し、この光学濃度から、予め求めておいた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を表す検量線を用いて該生化学物質の濃度を求めるものである。
【0004】
上記方法においては、液状の検体は検体容器(採血管等)に収容して装置にセットするとともに、その測定に必要な乾式分析素子を装置に搭載し、乾式分析素子を搭載位置から点着部およびインキュベータへ搬送する一方、点着機構の点着ノズルによって検体を搭載位置から点着部へ供給して乾式分析素子へ点着するものである。
【0005】
このような分析装置において、乾式分析素子に対し検体が正常に点着されたことを検出して誤測定の発生を防止するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、乾式分析素子の経時変化等によって、その試薬が変質劣化して分析精度が低下するのを、試薬の劣化変色を測光ヘッドを用いて測定し、検量線を補正する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−309844号公報
【0008】
【特許文献2】
特開昭63−61148号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献のように、点着検出または乾式分析素子の劣化検出等を行う場合に、その検出のための専用センサを設置して各特性を検出するものでは、機構が複雑となるとともに、コスト面で不利となる問題を有する。
【0010】
ところで、分析装置に使用する前述の乾式分析素子は、試薬の種類によって測定項目が異なり、この試薬種別すなわち測定項目に応じて点着方式、測光方式などが異なり、個々の乾式分析素子にはその試薬種別を含む素子情報が、バーコード記録方式等によって付与されている。しかし、バーコード記録方式における読み取り機では、バーコードで記録された素子情報以外の情報を読み取ることはできず、点着検出等に利用することはできない。
【0011】
本発明はかかる点に鑑み、乾式分析素子に付与された素子情報の読み取り機構を利用して、その他の点着情報等を検出するようにした分析装置における情報読み取り機を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の分析装置における情報読み取り機は、乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、前記乾式分析素子に赤外光を照射した状態で前記撮像部材により乾式分析素子の画像を読み取り、該乾式分析素子への検体の付着態様を検出することを特徴とするものである。
【0013】
上記赤外光の照射に応じた画像読み込みにより検体特に水分が存在することの検出が行え、これに基づき乾式分析素子への検体の付着状態を検出する。その検出としては、第1例として、正常に検体が点着されたことの検出がある。すなわち、点着前後の乾式分析素子の画像をそれぞれ読み取り、両画像の差分により点着検出を行うものである。第2例として、点着タイミング以前に液が落下付着したことの異常検出がある。すなわち、点着動作開始前の乾式分析素子の画像と、点着タイミング直前の乾式分析素子の画像を読み取り、両画像の差分により液落下異常を検出する。第3例として、乾式分析素子に点着された液滴が展開浸透した展開状況の検出がある。すなわち、点着後の乾式分析素子の画像を複数回読み取り、検体の展開状態を検出する。
【0014】
また、本発明の他の分析装置における情報読み取り機は、乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、前記検体を点着する以前の乾式分析素子に、該乾式分析素子の試薬の劣化変色に対応する波長を有する光を照射した状態で前記撮像部材により乾式分析素子の画像を読み取ることを特徴とするものである。
【0015】
この検出は、乾式分析素子に検体を点着して実際の分析を行う前に、乾式分析素子の試薬に応じた特定色への変色程度を検出し、光かぶり、経時劣化を検出して、劣化が著しく使用が不適切なものの排除などに利用する。
【0016】
本発明のさらに他の分析装置における情報読み取り機は、乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、前記乾式分析素子に検体を点着する点着ノズルの先端にノズルチップを装着後、前記点着ノズルを画像読み取り位置へ移動させた状態で、前記撮像部材により前記ノズルチップの先端の画像を読み取ることを特徴とするものである。
【0017】
このノズルチップの先端画像の読み込み検出は、ノズルチップの装着が検出できるほか、点着部に前記乾式分析素子の点着位置を示す基準治具を配設した状態で、前記撮像部材により前記ノズルチップの先端の画像を読み取り、前記点着ノズルの点着位置を自動調整するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
上記のような本発明によれば、素子情報を読み取る撮像部材を利用して、測定項目などの素子情報の読み取りの他に、点着検出、液落下検出、展開検出または劣化検出、ノズルチップ検出などが行えることにより、それぞれ専用のセンサを必要とせず、機構の簡素化が図れ、コスト面で有利となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。この実施形態では生化学分析装置による自動分析装置の例であり、図1は一実施形態の生化学分析装置の点着部を含む乾式分析素子の搬送経路部分の要部を示す断面正面図、図2は乾式分析素子の平面図および底面図、図3〜図8はそれぞれ情報読み取り画像を示す図である。
【0020】
図1により生化学分析装置1の概略構成を説明する。この生化学分析装置1の測定機構は、乾式分析素子12および検体容器(不図示)などを搭載するサンプルトレイ2、乾式分析素子12に検体を点着する点着部3、点着後の乾式分析素子12を恒温保持し測光するインキュベータ4、乾式分析素子12に付与された素子情報を読み取る情報読み取り機5、先端にノズルチップ14を装着した点着ノズル45により検体を吸引・吐出する点着機構6、乾式分析素子12をサンプルトレイ2より点着部3からインキュベータ4へ搬送する素子搬送機構7、使用後のノズルチップ14を廃却するチップ廃却部9などを備えてなる。
【0021】
そして、サンプルトレイ2とインキュベータ4との間に点着部3およびチップ廃却部9が配設され、上部に点着機構6が左右に移動するよう設置されている。
【0022】
ここで、使用する乾式分析素子12を図2に基づき説明する。図2は比色タイプの乾式分析素子12を示し、点着された検体の呈色度合を測定するために使用される。この乾式分析素子12はプラスチックによる表裏の矩形状のマウント部12a内に試薬層を有する測定要素12bが保持されてなる。図2(a)に示す表面のマウント部12aの中央には、点着孔12cが開口されて測定要素12bの表面が露出し、この部分に検体の点着が行われる。また、図2(b)に示す裏面のマウント部12aの中央には、測光孔12dが開口されて測定要素12bの裏面が露出し、この部分の呈色度合が生化学分析装置1の測光ヘッド(不図示)によって測定される。この比色タイプの乾式分析素子12は、異なる試薬(塗布物)で構成された測定要素12bによって測定項目が異なる複数種類のものが同一形状に設けられ、その試薬種別情報(測定項目番号、検体種番号など)と、試薬ロット情報(製造ロット番号、その他製造に係わる固有の番号)とを含む素子情報が設定符号化されたドット配列パターン12eが記録されている。
【0023】
このドット配列パターン12eによる素子情報は、乾式分析素子12の裏面のマウント部12aにおける前部と後部の幅方向の中央部分にドット印刷によって形成されている。また、中央の測光孔12dの近傍には、試薬種別情報を含み試薬ロット情報を含まない横縞状のバーコードパターン12fが印刷によって形成されている。また、乾式分析素子12の表面のマウント部12aには、測定項目名12gが印字されている。上記バーコードパターン12fは、ドット配列パターン12eが読み取れない機種の分析装置にも使用可能とするためのものである。また、本発明分析装置1には電解質タイプの乾式分析素子を用いてもよく、この乾式分析素子についても上記と同様のパターン12e,12fの印刷によって素子情報が付与される。
【0024】
次に、前記分析装置1における前記サンプルトレイ2は平面円形で、未使用の乾式分析素子12を収容した素子カートリッジ13を搭載するほか、図示してないが、検体を収容した検体容器、消耗品(ノズルチップ、希釈液容器、混合カップなど)を搭載する。このサンプルトレイ2は、正転方向および逆転方向に回転駆動される円盤状の回転ディスク21を有し、この回転ディスク21に検体の測定項目に対応して通常複数の種類が必要とされる前記乾式分析素子12を積み重ねた状態で収容した素子カートリッジ13を保持する複数の素子搭載部24と、これに隣接して各検体を収容した採血管等の検体容器を保持する複数の検体搭載部(不図示)を備える。また、図示してないが、回転ディスク21には、多数のノズルチップ14を収容したチップラック、希釈液を収容した希釈液容器、希釈液と検体とを混合するための混合カップをそれぞれ保持する搭載部が配置されている。
【0025】
前記素子カートリッジ13は、上方から未使用の乾式分析素子12が通常複数枚重ねられて挿入される。前記素子搭載部24に装填されると、下端部が素子搭載部24の底壁24aに保持され、素子搬送面と同一高さに最下端部の乾式分析素子12が位置し、最下端部の前面側には1枚の乾式分析素子12のみが通過し得る開口13aが、後面側には素子搬送部材71が挿通可能な開口13bが形成されている。
【0026】
素子搬送機構7は、前記サンプルトレイ2の内部に配設され、詳細は示していないが、このサンプルトレイ2の中心とインキュベータ4の中心とを結び、点着部3およびチップ廃却部9を通る直線状の素子搬送経路に沿って、乾式分析素子12をサンプルトレイ2から点着部3へ、さらにインキュベータ4へ搬送する素子搬送部材71(搬送バー)を備える。素子搬送部材71はガイドロッド38により摺動自在に支持され、不図示の駆動機構によって往復移動操作され、先端部は縦板34のガイド穴34aに挿入され、このガイド穴34aを摺動する。
【0027】
点着部3は、サンプルトレイ2より搬送された乾式分析素子12に血漿、全血、血清、尿などの検体の点着が、点着機構6によって行われる。この点着部3は、サンプルトレイ2とインキュベータ4との間に支持台61を備え、その上に保持枠62が設置されている。この保持枠62には、点着用開口63aが形成された素子押え63が設置され、素子押え63の底面には凹部63bを有する。また、乾式分析素子12の下面に付与された前記素子情報(ドット配列パターン12e)を点着部3の下方から読み取れるように、支持台61の底面には窓部61aが開口されている。
【0028】
そして、点着部3の下方に、乾式分析素子12のドット配列パターン12eによる素子情報等を読み取る情報読み取り機5として、画像を読み取る撮像部材33および不図示の通常照明光源が設置されている。この撮像部材33はCCDカメラで構成される。この撮像部材33による乾式分析素子12の素子情報の読み取りは、対応する検体容器からの検体点着に先行して行う。この乾式分析素子12に付与された素子情報の読み取りによって得られた6桁または4桁の数字から試薬種別情報、試薬ロット情報等を求めることができ、さらに、記録パターン等から、表裏および前後方向が認識できる。これにより、セット不良が検出でき、ワーニングを発することが可能である。
【0029】
また、上記撮像部材33は、ドット配列パターン12eの読み取りのほか、他の情報の読み取りを行うようになっている。そのために、不図示の追加光源が設置されている。この追加光源としては、赤外用光源、劣化検出用光源、など特定波長を有する光源が検出態様に応じて設置される。この情報読み取り機5による点着情報、その他の読み取りについては後述する。
【0030】
点着機構6は、詳細は示していないが、不図示の移動機構により点着ノズル45が素子搬送経路と同一直線上を横移動するとともに上下移動自在に設置され、その動作が制御される。点着ノズル45は棒状に形成され、内部に軸方向に延びるエア通路が設けられ、下端にはピペット状のノズルチップ14がシール状態で嵌合され、該ノズルチップ14内に検体等を吸引し吐出するもので、その吸引吐出を行う不図示のシリンジ手段が付設され、使用後のノズルチップ14はチップ廃却部9で外されて落下廃却される。
【0031】
インキュベータ4は平面円形で、乾式分析素子12を収容して所定時間恒温保持し、比色測定を行う。このインキュベータ4は、外周部に円環状の回転部材87を備え、この回転部材87は内周下部に固着された傾斜回転筒88が下部のベアリング89に支持されて回転自在である。回転部材87の上部に上位部材90が一体に回転可能に配設されている。上位部材90の底面は平坦であり、回転部材87の上面には円周上に所定間隔で複数の凹部が形成されて両部材87,90間にスリット状空間による素子室91が形成され、この素子室91の底面の高さは搬送面の高さと同一に設けられている。また、傾斜回転筒88の内孔は測定後の乾式分析素子12の廃却孔92に形成され、素子室91の乾式分析素子12がそのまま中心側に移動されて落下廃却される。
【0032】
上位部材90には図示しない加熱手段が配設され、その温度調整によって素子室91内の乾式分析素子12を所定温度に恒温保持する。また上位部材90には、素子室91に対応して乾式分析素子12のマウントを上から押えて検体の蒸発防止を行う押え部材93が配設されている。上位部材90の上面には保温カバー94が配設される一方、このインキュベータ4は全体が遮光カバー95によって覆われる。さらに、回転部材87の各素子室91の底面中央には測光用の開口91aが形成され、この開口91aを通して測定位置に配設された測光ヘッドによる乾式分析素子12の反射光学濃度の測定が行われる。
【0033】
チップ廃却部9は、前記支持台61に開口された落下口83を備え、その上下に上部材81および下部材82を備える。落下口83の直上部位には係合切欠き84が設けられ、ノズルチップ14が装着されている点着ノズル45を、上部材81内に下降させてから横方向に移動させ、係合切欠き84にノズルチップ14の上端を係合してから、点着ノズル45を上昇移動させてノズルチップ14を抜き取り、外れたノズルチップ14は落下口83を通過し、筒状に形成された下部材82でガイドされて落下廃却される。
【0034】
不図示の素子廃却機構はインキュベータ4に付設され、測定後の比色タイプの乾式分析素子12をインキュベータ4の中心部に押し出して落下廃棄する。なお、前記素子搬送機構7によって廃却することもできる。
【0035】
上記のような生化学分析装置1の動作、測定条件の設定等は、不図示の操作パネルからの入力によって行われ、制御系に登録されている制御プログラムに基づき自動測定動作が実行され、光学濃度測定値に基づき前記撮像部材33による素子情報に対応する分析情報によって分析結果(成分濃度)を算出するようになっている。
【0036】
前記情報読み取り機5は、撮像部材33による乾式分析素子12の素子情報の読み取りに加えて、撮像部材33によって点着情報等の他の情報の読み取りも行うように構成され、そのために前述のように不図示の追加光源が設置されている。その情報読み取りの実施形態を図3〜図8に示す。これらの図においては支持台61および乾式分析素子12の素子情報(ドット配列パターン12e)などは図示省略している。
【0037】
図3〜図5に示す第1の情報読み取り態様は、乾式分析素子12に追加光源による赤外光を照射した状態で前記撮像部材33により乾式分析素子12の画像を読み取り、該乾式分析素子12への検体の付着態様を検出するものである。この赤外光の照射に応じた画像読み込みにより水分が存在する検体の検出が行え、これに基づき乾式分析素子12への検体の付着状態の検出を行うものである。
【0038】
図3に示す例では、検体が正常に点着されたことの検出を行うものである。すなわち、点着前後の画像をそれぞれ読み取り、両画像の差分により点着検出を行う。図3(a)が点着前の乾式分析素子12の裏面の読み取り画像(素子情報読み取り画像)で測光孔12d内には何も撮像されず、図3(b)が点着後の読み取り画像で測光孔12d内の測定要素12bに点着された検体が裏面に浸透展開した検体像A(クロスハッチング部)が撮像される。そして、点着前後の(a)(b)読み取り画像の差分画像は図3(c)となり、上記検体像Aが差分画像として得られ、例えば、その面積を測り、規定面積以上である場合に、正常な検体点着が行われたことを検出し、この点着検出に応じて次工程に移行するように制御する。これにより点着が行われていない乾式分析素子12の測定を防止する。
【0039】
図4に示す例では、点着タイミング以前に検体が落下付着したことの検出を行うものである。すなわち、点着タイミング直前の乾式分析素子12の画像を読み取り、素子情報読み取り画像と比較して両者の差分により、液落下異常を検出する。図4(a)が点着動作開始前の素子情報読み取り画像で上記図3(a)と同様の画像であり、図4(b)が点着動作が開始されて点着タイミング直前の読み取り画像で、このときに図3(b)と同様に検体像B(クロスハッチング部)が撮像されると、両画像の差分画像は図3(c)となり、落下検体像Bが差分画像として得られると、点着タイミング前に検体がノズルチップ14より落下したことになる。この液落下異常を検出した場合には、その点着動作を中止して、新たな乾式分析素子12を再度搬送して再点着を行い、正規の位置へ正確な量の検体が点着されたもののみ分析を行って測定精度の信頼性を高める。
【0040】
図5に示す例では、乾式分析素子12に点着された検体液滴が展開浸透した展開状況の検出を行うものである。すなわち、点着後の乾式分析素子12の画像を定期的に読み取り、検体の展開面積の変化を検出するもので、上記図3(a)および(b)と同様に点着前後の画像を読み取るとともに、点着後の画像読み込みは点着直後より所定時間毎に定期的に読み取り、点着前の画像との差分を求め、この差分が図5(a)〜(d)のように変化する複数の点着像A1〜A4を得る。この点着像A4の面積が所定値以上となった場合、または前の点着像A1〜A4の面積変化量が小さくなった場合に、展開が進行して終了状態となったことを検出して、乾式分析素子12を次工程に搬送する。
【0041】
この展開検出により、上記乾式分析素子12に点着された検体の展開が不十分な状態で次工程への搬送を開始すると、乾式分析素子12に点着された検体はその表面張力によって盛り上がった状態にあり、その検体液が搬送経路、インキュベータ4の蒸発防止用押え部材93などに付着して汚れが発生するとともに、点着液量の減少および他の検体との付着によるコンタミネーションにより測定精度が低下するのを、展開が十分に行われて液滴の盛り上がりが低減した状態で搬送を開始することにより防止する。
【0042】
次に、図6に示す第2の情報読み取り態様では、乾式分析素子12に、該乾式分析素子12の測定要素12bの試薬の劣化に応じた変色に対応する波長を有する光を照射し、乾式分析素子12の測定要素12bの劣化変色を検出する。
【0043】
この検出は、乾式分析素子12に検体を点着して実際の分析を行う前に、点着前の読み取り画像(素子情報読み取り画像)より、乾式分析素子12の測定要素12bに塗布された試薬の特定色への変色程度を検出するもので、その試薬の種別に応じた波長(色)を有する追加光源より光を照射した状態で撮像部材33により乾式分析素子12の画像を読み取るものであり、その読み取り画像が例えば図6のように、測定要素12bの変色濃度Cが所定値以上となっている場には、光かぶり、経時劣化が発生しているものと検出判別して、劣化が著しく使用が不適切なものの排除、または変色濃度に応じて検量線の補正に利用する。
【0044】
次に、図7および図8に示す第3の情報読み取り態様では、乾式分析素子12に検体を点着する点着ノズル45の先端にノズルチップ14を装着後、点着ノズル45を前記撮像部材33の画像読み取り位置へ移動させ、該ノズルチップ14の先端画像の読み取りによりノズルチップ14の装着を検出するものである。この場合には通常光で乾式分析素子12の照明を行えばよい。
【0045】
つまり、ノズルチップ14の先端が、撮像部材33の読み取り基準面に達した際の画像を読み取り、図7に示すように、ノズルチップ14の先端画像Dが読み取れた場合に、ノズルチップ14が点着ノズル45の先端に装着されていることの検出が行える。ノズルチップ14を装着しないで検体吸引動作を開始することを防止する。
【0046】
また、図8に示すように、上記ノズルチップ14の検出を行う場合に、点着部3(情報読み取り部)の乾式分析素子12に代えて点着位置に基準治具15を配設し、この基準治具15は透明板にノズルチップ14の先端が位置して検体の点着が行われるべき基準枠15aが表示されている。そして、図8のように読み込んだ画像におけるノズルチップ14の先端画像Dが基準枠15a内に入るように、点着機構6における点着ノズル45の移動機構の位置制御における基準位置を、自動調整する。
【0047】
つまり、ノズルチップ14の先端画像Dの読み込み検出に基づき、ノズルチップ位置を点着位置に自動調整するもので、その際、樹脂によるノズルチップ14に代えて標準形状の金属等による基準ノズルチップを点着ノズルに装着して位置調整を行うようにしてもよい。また、基準ノズルチップの先端に識別しやすい着色を行うのが好ましい。
【0048】
なお、上記実施形態の透明板による基準治具15に代えて、不透明の基準治具を用い、基準枠15aの部分は孔として形成しても検出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の生化学分析装置の点着部を含む乾式分析素子の搬送経路部分の要部を示す断面正面図
【図2】乾式分析素子の平面図および底面図
【図3】点着検出を行う際の読み取り画像および差分画像を示す図
【図4】液落下検出を行う際の読み取り画像および差分画像を示す図
【図5】展開検出を行う際の差分画像の変化を示す図
【図6】劣化検出の際の読み取り画像を示す図
【図7】チップ検出を行う際の読み取り画像を示す図
【図8】点着位置自動調整を行う際の読み取り画像を示す図
【符号の説明】
1 生化学分析装置
2 サンプルトレイ
3 点着部
5 情報読み取り機
6 点着機構
12 乾式分析素子
12e ドット配列パターン(素子情報)
13 素子カートリッジ
14 ノズルチップ
15 基準治具
33 撮像部材
45 点着ノズル

Claims (7)

  1. 乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、
    前記乾式分析素子に赤外光を照射した状態で前記撮像部材により乾式分析素子の画像を読み取り、該乾式分析素子への検体の付着態様を検出することを特徴とする分析装置における情報読み取り機。
  2. 点着前後の乾式分析素子の画像をそれぞれ読み取り、両画像の差分により点着検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の分析装置における情報読み取り機。
  3. 点着動作開始前の乾式分析素子の画像と、点着タイミング直前の乾式分析素子の画像を読み取り、両画像の差分により液落下異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の分析装置における情報読み取り機。
  4. 点着後の乾式分析素子の画像を複数回読み取り、検体の展開状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の分析装置における情報読み取り機。
  5. 乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、
    前記検体を点着する以前の乾式分析素子に、該乾式分析素子の試薬の劣化変色に対応する波長を有する光を照射した状態で前記撮像部材により乾式分析素子の画像を読み取ることを特徴とする分析装置における情報読み取り機。
  6. 乾式分析素子に付与された素子情報を読み取る撮像部材を備え、前記乾式分析素子に検体を点着し、前記素子情報に対応した分析情報に基づいて前記検体の成分を測定する分析装置において、
    前記乾式分析素子に検体を点着する点着ノズルの先端にノズルチップを装着後、前記点着ノズルを画像読み取り位置へ移動させた状態で、前記撮像部材により前記ノズルチップの先端の画像を読み取ることを特徴とする分析装置における情報読み取り機。
  7. 点着部に前記乾式分析素子の点着位置を示す基準治具を配設した状態で、前記撮像部材により前記ノズルチップの先端の画像を読み取り、前記点着ノズルの点着位置を自動調整することを特徴とする請求項6に記載の分析装置における情報読み取り機。
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