JPH0672564B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH0672564B2
JPH0672564B2 JP25309684A JP25309684A JPH0672564B2 JP H0672564 B2 JPH0672564 B2 JP H0672564B2 JP 25309684 A JP25309684 A JP 25309684A JP 25309684 A JP25309684 A JP 25309684A JP H0672564 B2 JPH0672564 B2 JP H0672564B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は内燃機関の空燃比制御装置に係り、特に高地
運転において内燃機関がアイドリング運転状態から過渡
運転状態に移行した際に、排気有害成分の発生量を十分
に減少し得る内燃機関の空燃比制御装置に関する。
[従来の技術] 車両用の内燃機関においては、車両の走行速度、機関回
転数、機関負荷の変動が極めて大きく、これら各変動要
素を組合わせた各種運転状態の際に、低燃費、排気有害
成分の発生量の減少をすることが要請される。このた
め、内燃機関の各種運転状態に応じて、空燃比を適正に
調整することが必要である。
空燃比を適正に調整するために、排気中の成分を検知す
る排気センサである例えば酸素濃度を検知するO2センサ
が設けられ、このO2センサからの検出信号状態に応じて
空燃比を調整すべく、気化器のブリードエアの供給量を
制御する制御弁(電磁弁)を作動制御させ、内燃機関の
各種運転状態に対してブリードエアの供給量を制御し、
常に最良の燃焼状態を得るべく空燃比を調整するように
したフィードバック式の空燃比制御装置が利用されてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、従来の空燃比制御装置においては、内燃機関
がアイドリング運転状態から移行するパーシャル域、加
速域、あるいは高地域の過渡運転状態になる際に、第
4、5図に示す如く、空燃比の補正動作が標準平地運転
状態(Sea Level)の動作幅hに比し、特に高地運転時
には空気密度低下等の原因により、その動作幅Hが大に
なる。このため、内燃機関がアイドリング運転状態から
過渡運転状態に移行した際に、アイドルスイッチがオン
からオフに切換わると(第2図(a)のSで示す)、機
関回転数の増加に対し、制御弁(電磁弁)への出力信号
である空燃比補正信号の制御に遅れが生じ、つまり、空
燃比補正信号のリーン側への制御に遅れが発生し(第2
図(c)の太線M1で示す)、そして、O2センサからの信
号がリッチ側に長く保持され(第2図(b)の太線M2
示す)、この結果、空燃比がリッチ化して排気有害成分
のCO量が増加(第2図(d)の太線M3と細線N3間の斜線
部分Fを示す)する不都合があった。
[発明の目的] そこでこの発明の目的は、上述の不都合を除去すべく、
制御回路部にマイクロコンピュータを設け、マイクロコ
ンピュータには制御弁への出力信号の上限値を設定し、
内燃機関の過渡運転状態において上述の出力信号が上限
値に満たなかった場合に第1のスキップ定数にするとと
もに上述の出力信号が上限値を越えた場合には第1のス
キップ定数よりも大なる第2のスキップ定数にし、内燃
機関がアイドリング運転状態から過渡運転状態に移行し
た際に所定のスキップ定数に基づいて上述の出力信号を
制御する制御手段をマイクロコンピュータに設けたこと
により、特に高地運転において内燃機関がアイドリング
運転状態から過渡運転状態に移行した際に、所定のスキ
ップ定数によって瞬時に制御弁への出力信号を制御さ
せ、排気有害成分の発生量の減少を十分に図り、排気浄
化に寄与し得る内燃機関の空燃比制御装置を実現するに
ある。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するためにこの発明は、排気センサから
の検出信号を入力する制御回路部を設け、この制御回路
部からの出力信号によって制御弁を作動制御させて空燃
比を調整する内燃機関の空燃比制御装置において、前記
制御回路部にマイクロコンピュータを設け、このマイク
ロコンピュータには前記出力信号の上限値を設定し、前
記内燃機関の過渡運転状態において前記出力信号が前記
上限値に満たなかった場合に第1のスキップ定数にする
とともに前記出力信号が前記上限値を越えた場合には前
記第1のスキップ定数よりも大なる第2のスキップ定数
にし、前記内燃機関がアイドリング運転状態から過渡運
転状態に移行した際に所定の前記スキップ定数に基づい
て前記出力信号を制御する制御手段を前記マイクロコン
ピュータに設けたことを特徴とする。
[作用] この発明の構成によれば、内燃機関がアイドリング運転
状態から過渡運転状態に移行した際に、所定のスキップ
定数に基づいて制御弁への出力信号を制御するので、特
に高地運転において過渡運転状態に移行した時に制御弁
への出力信号を瞬時に制御し、適正な空燃比に早期に変
更させ、これにより、空燃比のリッチ化を防止し、CO量
等の排気有害成分の発生量を減少させることができる。
[実施例] 以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的
に説明する。
第1〜3図は、この発明の実施例を示すものである。第
1図において、2は内燃機関の空燃比制御装置の制御回
路部、4は気化器である。制御回路部2は、気化器4の
空燃比をフィードバック制御するときの中枢部をなすも
のである。
この制御回路部2は、排気系に設けられた排気センサで
あるO2センサ6からの検出信号である電圧信号を入力し
て基準電圧値と比較する基準電圧比較回路8と、内燃機
関の各運転状態を検知する各種センサの検出信号を入力
する入力回路10と、この入力回路10から入力した信号に
より各運転状態を判断するマイクロコンピュータ12と、
このマイクロコンピュータ12の判断に基づき制御弁14に
制御回路部2の出力信号たる空燃比補正信号を出力する
駆動回路16とからなる。
前記入力回路10には、気化器4の絞り弁(図示せず)の
開閉状態を検知して絞り弁がアイドル開度未満でONにな
るとともに絞り弁がアイドル開度以上でOFFになるアイ
ドルスイッチ18(第2図(a)参照)と、機関回路数を
検知する機関回転数センサ20とが連絡されている。な
お、この入力回路10には、内燃機関の運転状態を検出す
る他の検出手段を連絡することも可能である。
制御回路部2のマイクロコンピュータ12には、上述の空
燃比補正信号の所要の上限値Lが設定されている(第2
図(c)参照)。この上限値Lは、第2図(c)から明
らかな如く、空燃比補正信号の制御範囲である「リッ
チ」と「リーン」との間で、この「リッチ」と「リー
ン」間の中間値よりも少許「リーン」側に設定されてい
る。
また、このマイクロコンピュータ12には、制御手段12a
が設けられている。
この制御手段12aは、内燃機関がパーシャル域、加速
域、あるいは高地域等の過渡運転状態において、つま
り、絞り弁がアイドル開度以上でアイドルスイッチ18が
OFF状態において(第2図(a)参照)、出力信号であ
る空燃比補正信号が上述の上限値Lに満たなかった場合
に(第2図(c)のAで示す)、第1のスキップ定数
(第2図(c)のK1で示す)にし、つまり、第1のスキ
ップ定数K1をメモリするとともに、空燃比補正信号が上
述の上限値Lを越えた場合には(第2図(c)のBで示
す)、上述の第1のスキップ定数K1よりも大なる第2の
スキップ定数(第2図(c)のK2で示す)にし、つま
り、第2のスキップ定数K2をメモリする。
上述の第1のスキップ定数K1と第2のスキップ定数K2
は、第2図(c)に示す如く、共に、空燃比補正信号の
制御範囲の「リッチ」の位置Cが基準とされている。
また、第2図(c)に示す如く、第1のスキップ定数
K1、上述の「リッチ」の位置Cから上述の上限値Lより
も小なる位置D1までのスキップ量である。これに対し、
第2のスキップ定数K2は、上述の「リッチ」の位置Cか
ら上述の上限値Lを越えた位置D2までのスキップ量であ
り、上述の第1のスキップ定数K1よりも大なるものであ
る。
また、制御手段12aは、内燃機関がアイドリング運転状
態から過渡運転状態に、つまり、アイドルスイッチ18が
ONからOFFに切換った際に(第2図(a)のSで示
す)、第2図(c)に示す如く、所定のスキップ定数に
基づいて、つまり、第1のスキップ定数K1又は第2のス
キップ定数K2のいずれかのスキップ定数に基づいて、空
燃比補正信号をリーン側に制御するものである。
これにより、制御手段12aは、前の車両走行時に空燃比
補正信号が上限値Lを越えていた場合に、次に、例えば
高地運転においてアイドリング運転状態から過渡運転状
態に移行すると、つまり、第2図(a)のSに示す如
く、アイドルスイッチ18がONからOFFに切換った際に、
スキップ量を大とする第2のスキップ定数K2に基づいて
空燃比補正信号を制御し、空燃比をリーン側に瞬時に変
更することができるものである。なお、第1図におい
て、符号22はイグニションスイッチ、24はバッテリであ
る。
次に、この実施例の作用を、第3図のフローチャートに
基づいて説明する。
内燃機関が始動すると、マイクロコンピュータ12の制御
手段12aのプログラムがスタートし(ステップ102)、そ
して、アイドルスイッチ18がON→OFFになったか否かを
判断する(ステップ104)。
このステップ104がNOの場合には、制御回路部2のマイ
クロコンピュータ12からの空燃比補正信号に応じて制御
弁14を作動し、気化器4のブリードエアの供給量を制御
して空燃比のフィードバック制御を行う。
一方、前記ステップ104がYESの場合には、内燃機関がア
イドリング運転状態から過渡運転状態であるパーシャル
域になったか否かを判断する(ステップ106)。
このステップ106がNOの場合には、上述の如く制御回路
部2のマイクロコンピュータ12からの空燃比補正信号に
応じて制御弁14を作動し、気化器4のブリードエアの供
給量を制御して空燃比のフィードバック制御を行う。
一方、前記ステップ106がYESの場合には、設定した空燃
比補正信号の上限値Lの検出開始をマイクロコンピュー
タ12により行う(ステップ108)。
そして、空燃比補正信号が上述の上限値Lを超えたか否
かを判断する(ステップ110)。
このステップ110がNOの場合には、空燃比補正信号が第
2図(c)のAで示す状態なので、空燃比補正信号のス
キップ定数を、第2図(c)に示す如く、第1のスキッ
プ定数K1とし、つまり、第1のスキップ定数K1をメモリ
する(ステップ112)。
一方、前記ステップ110がYESの場合には、空燃比補正信
号が第2図(c)のBで示す状態なので、空燃比補正信
号のスキップ定数を、第2図(c)に示す如く、第2の
スキップ定数K2とし、つまり、第2のスキップ定数K2
メモリする(ステップ114)。この第2のスキップ定数K
2は、第2図(c)に示す如く、上述のスキップ定数K1
よりも大なるスキップ量である。
そして、制御手段12aのプログラムが元に戻り、内燃機
関がアイドリング運転状態から過渡運転状態であるパー
シャル域に移行した際には、所定のスキップ定数、つま
り、第1のスキップ定数K1又は第2のスキップ定数K2
よって空燃比補正信号を制御し、空燃比補正信号を速や
かに変動動作させ(第2図(c)の細線N1で示す)、パ
ーシャル域での所定の空燃比補正値に早期変更させるこ
とができる。また、O2センサ6からの検出信号を早期に
変動させることができる(第2図(b)の細線N2で示
す)。
即ち、内燃機関の過渡運転域であるパーシャル域の走行
時に、空燃比補正信号が上限値Lを超えたことを検知す
ると、次に、内燃機関がアイドリング運転状態からパー
シャル運転状態に移行した際に、空燃比補正信号をメモ
リされた第2のスキップ定数K2によって大きくスキップ
制御させることにより、例えば、低地運転である標準平
地運転状態から高地運転状態に移行すると、途中で空燃
比補正信号が上限値Lを超えるので、次に、高地運転に
おける例えば発進時(アイドリング運転からパーシャル
運転に移行)には、空燃比補正信号が第2のスキップ定
数K2によって瞬時に大きくスキップ制御され、この結
果、空燃比をリーン側に早期に適正にし、排気有害成分
であるCO量の排出を十分に抑制させることができる。
この結果、従来は、特に高地運転においてアイドリング
運転状態から過渡運転状態に移行した際に、空燃比補正
信号に遅れが生じ(第2図(c)の太線M1で示す)、こ
のため、第2図(d)の斜線部分Fで示す如く、大きな
山が発生し、CO量が増加していた。
しかし、この実施例によれば、第2図(c)に示す如
く、上述の状態において、空燃比補正信号のスキップ量
を第2のスキップ定数k2によって大きくすることによ
り、第2図(d)の細線N3で示す如く、小さな山にして
CO量の増加を防止し、排気有害成分であるCO量を減少さ
せ、排気浄化に寄与し得る。
なお、この発明は、上述の実施例に限定されず、種々応
用改変が可能であることは勿論である。
例えば、上述の実施例においては、空燃比補正信号の上
限値を一位置に設定したが、空燃比を適正値にすべく複
数の上限値を設定し、上限値に対応したスキップ定数K
を与えることが可能である。
また、内燃機関がアイドリング運転状態から過渡運転状
態に移行したのをアイドルスイッチ18によって検知した
が、バキュームスイッチ、アクセルスイッチ、あるいは
高地状態を検知する高地スイッチ等の検知手段によって
過渡運転状態を検知することも可能である。しかも、上
述の検知手段の1つあるいはそれ以上組合せて過渡運転
状態を検知することも可能である。
[発明の効果] 以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、
制御回路部にマイクロコンピュータを設け、マイクロコ
ンピュータには制御弁への出力信号の上限値を設定し、
内燃機関の過渡運転状態において上述の出力信号が上限
値に満たなかった場合に第1のスキップ定数にするとと
もに上述の出力信号が上限値を越えた場合には第1のス
キップ定数よりも大なる第2のスキップ定数にし、内燃
機関がアイドリング運転状態から過渡運転状態に移行し
た際に所定のスキップ定数に基づいて上述の出力信号を
制御する制御手段をマイクロコンピュータに設けたこと
により、特に高地運転において内燃機関がアイドリング
運転状態から過渡運転状態に移行した際に、所定のスキ
ップ定数によって制御弁への出力信号を瞬時に制御さ
せ、空燃比を適正値に早期変更させ、CO量等の排気有害
成分の発生量の減少を十分に図り、排気浄化に寄与し得
る。
また、制御回路部にマイクロコンピュータを設けたこと
により、マイクロコンピュータの制御手段のプログラム
の変更のみによって上述の効果を得ることができ、コス
トを低廉とし、また、実用上有利とし得る。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図はこの発明の実施例を示し、第1図は内燃機
関の空燃比制御装置のシステムブロック図、第2図は空
燃比制御のタイムチャート、第3図は空燃比制御のフロ
ーチャートである。 第4図は標準平地運転における空燃比補正信号の変化動
作を説明する図、第5図は高地運転における空燃比補正
信号の変化動作を説明する図である。 図において、2は制御回路部、4は気化器、6はO2セン
サ、12はマイクロコンピュータ、12aは制御手段、14は
制御弁、16は駆動回路、そして18はアイドルスイッチで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気センサからの検出信号を入力する制御
    回路部を設け、この制御回路部からの出力信号によって
    制御弁を作動制御させて空燃比を調整する内燃機関の空
    燃比制御装置において、前記制御回路部にマイクロコン
    ピュータを設け、このマイクロコンピュータには前記出
    力信号の上限値を設定し、前記内燃機関の過渡運転状態
    において前記出力信号が前記上限値に満たなかった場合
    に第1のスキップ定数にするとともに前記出力信号が前
    記上限値を越えた場合には前記第1のスキップ定数より
    も大なる第2のスキップ定数にし、前記内燃機関がアイ
    ドリング運転状態から過渡運転状態に移行した際に所定
    の前記スキップ定数に基づいて前記出力信号を制御する
    制御手段を前記マイクロコンピュータに設けたことを特
    徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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