JPH0642387A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH0642387A
JPH0642387A JP19524192A JP19524192A JPH0642387A JP H0642387 A JPH0642387 A JP H0642387A JP 19524192 A JP19524192 A JP 19524192A JP 19524192 A JP19524192 A JP 19524192A JP H0642387 A JPH0642387 A JP H0642387A
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伸哉 藤本
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気系の触媒コンバータの上流側及び下流側
にそれぞれ空燃比センサを設けたダブルO2センサシス
テムにおいて、制御の追随遅れ、過補正を防止した内燃
機関の空燃比制御装置を得る。 【構成】 触媒コンバータの上下流に空燃比センサ1
0,11を設け、上流側空燃比センサ10の出力と第1
の比較値との比較結果に基づいて空燃比フィードバック
制御するシステムにおいて、下流側空燃比センサ11の
出力と第2の比較値とを比較する第2の比較手段31に
よる比較結果に基づき比例値演算手段32及び積分値演
算手段33により比例値及び積分値を演算し、この結果
から第1の比較値演算手段34により第1の比較値を演
算するようにした。また、機関過渡状態あるいは定常か
ら過渡状態に切り替わってから所定期間は、積分値演算
結果を、切替直前の値で保持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、触媒コンバータの上
流側および下流側に空燃比センサ(本明細書では、酸素
濃度センサ(O2 センサ))を設け、上流側のO2 セン
サによる空燃比フィードバック制御に加えて下流側のO
2 センサによる空燃比フィードバック制御を行う内燃機
関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通常の空燃比フィードバック
制御(シングルO2 センサシステム)では、酸素濃度を
検出するO2 センサをできるだけ燃焼室に近い排気系の
箇所、すなわち触媒コンバータより上流である排気マニ
ホールドの集合部分に設けているが、O2 センサの出力
特性のばらつきのために空燃比の制御精度の改善に支障
が生じている。
【0003】かかるO2 センサの出力特性のばらつきお
よび燃料噴射弁等の部品のばらつき、経時あるいは経年
的変化を補償するために、触媒コンバータの下流に第2
のO2 センサを設け、上流側O2 センサによる空燃比フ
ィードバック制御に加えて下流側O2 センサによる空燃
比フィードバック制御を行うダブルO2 センサシステム
が既に提案されている(参照:米国特許第3939654号明
細書)。
【0004】このようなダブルO2 センサシステムにお
いて、触媒コンバータの下流側に設けられたO2 センサ
は、上流側O2 センサに比較して低い応答速度を有する
ものの、次の理由により出力特性のばらつきが小さいと
いう利点を有している。 (1) 触媒コンバータの下流では、排気温が低いので熱的
影響が少ない。 (2) 触媒コンバータの下流では、種々の毒が触媒にトラ
ップされているので下流側O2 センサの被毒量は少な
い。 (3) 触媒コンバータの下流では排気ガスは十分に混合さ
れており、しかも排気ガス中の酸素濃度は平衡状態に近
い値になっている。
【0005】従って、上述の如く、2つのO2 センサの
出力に基づく空燃比フィードバック制御(ダブルO2
ンサシステム)により、上流側O2 センサの出力特性の
ばらつきを下流側O2 センサにより吸収できる。実際
に、シングルO2 センサシステムでは、O2 センサの出
力特性が悪化した場合には、排気エミッション特性に直
接影響するのに対し、ダブルO2 センサシステムでは、
上流側O2 センサの出力特性が悪化しても、排気エミッ
ション特性は悪化しない。つまり、ダブルO2 センサシ
ステムにおいては、下流側O2 センサが安定な出力特性
を維持している限り、良好な排気エミッションが保証さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たダブルO2 センサシステムにおいては、下流側O2
ンサ出力の時間積分値によってのみ空燃比フィードバッ
ク制御しているため、制御の追随遅れ、過補正等の問題
点があった。また、過渡運転時、例えば急加減速時、ギ
アチェンジ時、発進時等には、非同期噴射の影響を受け
て、上流側O2 センサによる空燃比フィードバック制御
の応答の追随遅れ等により空燃比変化が大きく、この間
にも定常運転時と同様の下流側空燃比センサによる空燃
比フィードバック制御を行うと、空燃比は過補正され
る。
【0007】従って、下流側O2 センサによる空燃比フ
ィードバック制御によるリッチ側過補正の結果、過渡状
態を離脱した場合に、燃費の悪化、HC,COエミッシ
ョンの悪化等を招き、また、下流側O2 センサによる空
燃比フィードバック制御によるリーン側過補正の結果、
過渡状態を離脱した場合にドライバビリティの悪化、N
X ミッションの悪化等を招くという問題点があった。
【0008】この発明は、上述した点に鑑みてなされた
もので、制御系の動作を十分に保ちつつ、過渡状態によ
るリッチ過補正もしくはリーン過補正を解消して、過渡
状態離脱後の悪化、ドライバビリティの悪化、エミッシ
ョンの悪化等を防止することができる内燃機関の空燃比
制御装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関の空燃比制御装置は、内燃機関の排気系に設
けられた排気ガス浄化のための触媒コンバータの上流側
及び下流側にそれぞれ設けられて排気ガス中の特定成分
濃度を検出する第1及び第2の空燃比センサと、上記第
1の空燃比センサの出力と第1の比較値とを比較する第
1の比較手段と、上記第2の空燃比センサの出力と第2
の比較値とを比較する第2の比較手段と、この第2の比
較手段の比較結果に比例した比例値を演算する比例値演
算手段と、上記第2の比較手段の比較結果を時間積分し
た積分値を演算する積分値演算手段と、上記比例値及び
積分値に基づいて上記第1の比較値を演算する第1の比
較値演算手段と、上記第1の比較手段の比較結果に応じ
た空燃費補正量を演算して空燃比フィードバック制御系
に与える空燃比補正量演算手段とを備えたものである。
【0010】また、請求項2に係る内燃機関の空燃比制
御装置は、内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化
のための触媒コンバータの上流側及び下流側にそれぞれ
設けられて排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1及
び第2の空燃比センサと、上記第1の空燃比センサの出
力と第1の比較値とを比較する第1の比較手段と、上記
第2の空燃比センサの出力と第2の比較値とを比較する
第2の比較手段と、上記内燃機関が定常状態から過渡状
態に切り替わる時点を判定する定常・過渡状態切替判定
手段と、その判定出力に基づいて定常状態から過渡状態
への切替時点から所定期間を計数する期間計測手段と、
上記第2の比較手段の比較結果に比例した比例値を演算
する比例値演算手段と、上記期間計測手段による所定期
間の計数に基づき上記内燃機関の過渡状態時もしくは上
記切替時点から所定期間経過前は切替時点直前の上記第
2の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を保持す
ると共に、上記切替時点から所定期間経過後は上記第2
の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を演算する
積分値演算手段と、上記比例値及び積分値に基づいて上
記第1の比較値を演算する第1の比較値演算手段と、上
記第1の比較手段の比較結果に応じた空燃費補正量を演
算して空燃比フィードバック制御系に与える空燃比補正
量演算手段とを備えたものである。
【0011】
【作用】この発明の請求項1に係る内燃機関の空燃比制
御装置において、空燃比フィードバック制御は、下流側
空燃比センサにより求まる比例値および積分値で上流側
空燃比センサの比例値が変更される。従って、制御の追
随遅れ、過補正等は解消され空燃比フィードバック制御
系が安定する。
【0012】また、請求項2に係る内燃機関の空燃比制
御装置において、定常状態から過渡状態への切替時には
下流側空燃比センサによる空燃比フィードバック制御の
積分値演算が所定期間停止され、つまり、リッチ側もし
くはリーン側の過補正は停止される。従って、過渡状態
離脱後の空燃比は適正となる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図を参照して説明
する。図1はこの発明の請求項1に係る対応図である。
図1において、10及び11は排気ガス中の特定成分濃
度を検出する第1及び第2の空燃比センサ(O2 セン
サ)で、内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化の
ための触媒コンバータの上流側及び下流側にそれぞれ設
けられている。31は下流側(第2の)空燃比センサ1
1の出力V2 と第2の比較値(例えば、実験により求ま
った触媒浄化効率が最大となるときの第2の空燃比セン
サ11の出力値)とを比較する第2の比較手段で、比較
演算結果V2Sを出力する。
【0014】また、32は比較値(P値)演算手段で、
上記演算されたV2Sに比例した値Lp を演算する。33
は積分値(I値)演算手段で、上記演算されたV2Sの積
分値に相当する値Li を演算する。そして、34は第1
の比較値演算手段で、比較値Lp と積分値Li とを用い
て第1の比較値Lを演算する。
【0015】さらに、35と36は第1の比較手段と空
燃比補正量演算手段を示し、上流側(第1の)空燃比セ
ンサ10の出力V1 と、上記第1の比較値Lとを、第1
の比較手段35により比較された結果に応じて空燃比補
正量演算手段36により空燃比補正量を演算し、この空
燃比補正量に応じて機関の空燃比を調整するものであ
る。
【0016】このような構成によれば、空燃比フィード
バック制御は、下流側空燃比センサ11により求まる比
例値および積分値で上流側空燃比センサ10の比較値が
変更され、従って、制御の追随遅れ、過補正等は解消さ
れ、空燃比フィードバック制御系が安定する。
【0017】次に、図2はこの発明の請求項2に係る対
応図である。この図2は、図1に対して、定常・過渡切
替判別手段37および期間計測手段38を付け加えて設
けられている。定常、過渡切替判別手段37は内燃機関
が定常状態から過渡状態に切り替わる時点を判別し、期
間計測手段38は定常状態から過渡状態の切替時点から
所定時間を計数する。
【0018】この結果、内燃機関が定常状態もしくは切
替時点から所定期間経過後に、積分値(I値)演算手段
33は、上記演算されたV2Sの積分値に相当する値Li
を演算する。また、内燃機関の過渡状態時もしくは切替
時点から所定期間経過前に、積分値(I値)演算手段3
3は、過渡状態に切り替わる前の値を保持し、新たに積
分値Li を演算しない構成とした。
【0019】このため、定常状態から過渡状態への切替
時には下流側空燃比センサ11による空燃比フィードバ
ック制御の積分値演算が所定期間停止され、つまり、リ
ッチ側もしくはリーン側の過補正は停止され、従って、
過渡状態離脱後の空燃比は適正となる。
【0020】実施例1.以下、具体的実施例について説
明する。図3はエンジンの空燃比制御装置を示す実施例
1に係るシステム構成図である。同図において、1はエ
ンジン、2はエアクリーナ、3は吸気管、4はインテー
クマニホールド、5はインジェクタ、6は圧力センサ、
7はスロットル弁、8はスロットル開度センサ、13は
点火コイル、14はイグナイタ、15は排気管、17は
水温センサ、20はバッテリー、21はイグニッション
キースイッチ、22は電子式制御ユニットである。
【0021】ここで、上記排気管15には、排気ガス中
の3つの有害成分HC,CO,NOX を同時に浄化する
三元触媒を収容する触媒コンバータ12が設置され、触
媒上流及び下流には第1の空燃比センサ(以下、実施例
1では空燃比センサO2 センサで述べる)10と、第2
のO2 センサが設けられており、O2 センサ10及び1
1は、それぞれ触媒上下流の排気ガス中の酸素成分濃度
に応じた電気信号を発生する。すなわち、排気ガス中の
空燃比が理論空燃比に対してリーン側かリッチ側かに応
じて異なる出力電圧を発生する。
【0022】また、上記圧力センサ6は、吸気管3から
インテークマニホールド4を経てエンジン1へ吸入され
る空気量を測定するためで半導体型の圧力センサであ
る。また、インジェクタ5は、スロットル弁7の上流に
配置され燃料の噴射を行うものであり、上記スロットル
弁7にはスロットル弁の開度を検出するためのスロット
ル開度センサ8が取り付けられている。
【0023】また、水温センサ16は、エンジン1の冷
却水温を検出するサーミスタ型のセンサであり、車速セ
ンサ23は、車軸の回転速度に比例した周波数のパルス
信号を出力し車速を検出する。さらに、点火コイル13
は、イグナイタ14からの信号により点火を行うと共
に、発生した点火信号を電子式制御ユニット22へ送り
出すものである。
【0024】次に、電子式制御ユニット22は、圧力セ
ンサ6や水温センサ16、スロットル開度センサ8、車
速センサ23、点火コイル13、及び空燃比を検出する
2センサ10及び11からの各信号を入力して空燃比
制御を行うものである。
【0025】図4はこの電子式制御ユニット22の詳細
なブロック図である。同図において、100はマイクロ
コンピュータであり、所定のプログラムに従って空燃比
を検出するO2 センサ10及び11の出力に応じて空燃
比制御量等を算出するCPU200、エンジン1の回転
周期を計測するためのフリーランニングのカウンタ20
1、種々の制御のために時間を計時するタイマ202、
アナログ入力信号をディジタル信号に変換するA/D変
換器203、ワークメモリとして使用されるRAM20
5、プログラムが記憶されているROM206、駆動信
号を出力するための出力ボート207およびコモンバス
208等から構成されている。
【0026】また、101は第1入力インターフェース
回路で、点火コイル13の一次側点火信号を波形整形し
て割り込み信号にしてマイクロコンピュータ100へ出
力する。そして、この割り込み信号が発生すると、CP
U200はカウンタ201の値を読み取るとともに、こ
の読み取った値と前回の読み取り値との差からエンジン
回転数の周期を算出してRAM205へ記憶する。
【0027】また、102は第2入力インターフェース
回路であり、O2 センサ10及び11や、圧力センサ
6、スロットル開度センサ8および水温センサ16等の
各信号を入力してA/D変換器203へ出力するもので
ある。また、103は第3入力インターフェース回路で
あり、アイドルスイッチ9のON/OFF信号や、車速
センサのパルス信号等の、レベルをデジタル信号レベル
に変換して入力ポート204へ出力するものである。さ
らに、104は出力インターフェース回路であり、出力
ボード207からの駆動出力を増幅してインジェクタ5
へ出力するものである。
【0028】次に、以上のように構成されたエンジンの
空燃比制御装置のCPU200の動作について図5及び
図6のフローチャートと、図7の空燃比制御の挙動を示
したタイムチャートを参考として説明する。
【0029】図5は下流側O2 センサ11の出力に基づ
いて第1の比較値Lを演算する第1の比較値演算ルーチ
ンであって、所定時間あるいは上記点火コイル13から
の割り込みタイミング毎に実行される。ステップ501
では、下流側O2 センサ11による空燃比フィードバッ
ク(F/B)制御領域であるか否かを判別する。
【0030】機関始動中、始動後の燃料増量実施中、暖
機増量実施中、下流側O2 センサの不活性状態時等はい
ずれもF/B制御領域外であり、その他の場合がF/B
制御領域である。なお、O2 センサ活性/不活性状態の
判別は水温センサ16からの水温データが所定値以上に
なったか否かを判別するか、あるいはO2 センサの出力
レベルが一度上下したか否かを判別することによって行
われる。
【0031】F/B制御領域外のときには、ステップ5
07に進んで第1の比較値Lを所定値L0を例えば0.4
5〔V〕とし、第1の比較値演算処理を終了する。他
方、F/B制御領域の場合はステップ502に進む。ス
テップ502では、下流側O2 センサ11の出力V2
A/D変換して読み込み、ステップ503にてV2 が第
2の比較値、例えば実験で求まった触媒浄化効率が最大
となるときの下流側O2 センサ出力0.55〔V〕以下
か否かを判別する。
【0032】つまり、触媒下流の空燃比が第2の比較値
よりもリッチかリーンかを判別する。リーン(V2≦第
2の比較値)であれば、ステップ504にて比例値Lp
を比例値ゲインKPRとし、積分値Li を積分値ゲインK
IR分だけ加算する。他方、リッチ(V2>第2の比較
値)であれば、ステップ505にて比例値Lp を比例値
ゲイン−KPRとし、積分値Li を積分値ゲインKIR分だ
け減算する。
【0033】ステップ506では、第1の比較値Lを、
ステップ504,505にて求まったLp,Liと、所定
値L0とを加算し、第1の比較値演算処理を終了する。
【0034】図6は、上流側O2 センサ10の出力と、
演算された第1の比較値Lとに基づいて空燃比補正量を
演算する空燃比補正量演算ルーチンであって、上記第1
の比較値演算ルーチンと同様に、所定時間あるいは上記
点火コイル13からの割り込みタイミング毎に実行され
る(充填効率と吸入空気量に対応した演算を実行するた
め)。
【0035】まず、ステップ601では、上流側O2
ンサ10による空燃比フィードバック(F/B)制御領
域であるか否かを判別する。このステップは図5のステ
ップ601と略同一であるが、上流側O2 センサ10の
活性/不活性状態時等が異なる。
【0036】F/B制御領域でない場合はステップ61
0に進んで空燃比補正量CFB=1.0として、空燃比補
正量演算処理を終了する。他方、F/B制御領域である
場合は、ステップ602に進む。ステップ602では上
流側O2 センサ10の出力V1 をA/D変換して読み込
み、ステップ603にてV1 が、図5のルーチンで演算
された第1の比較値L以下か否かを判別する。
【0037】つまり、空燃比が第1の比較値Lよりリッ
チかリーンかを判別する。なお、第1の比較値Lは、図
5に示された通り、下流側O2 センサの第2の比較値か
らずれに応じて設定されている。リーン(V1 ≦L)の
ときは、ステップ604にて最初のリーンか否かを判別
し、つまり、リッチからリーンの変化点か否かを判別す
る。
【0038】この結果、初期のリーンであればステップ
605にて空燃比補正量CFBに比例ゲインKPFだけ増加
させ、それ以外はステップ606にて空燃比補正量CFB
を積分ゲインKIFだけ増大させる。すなわち、ステップ
606はリーン信号が出力されている場合に燃料噴射量
を徐々に増大させるべく積分処理を行うものである。こ
のルーチンが繰返して実行されることによりCFBはKIF
ずつ増大していく。なお、比例ゲインKPFはKIFより十
分大きく設定される。すなわちKPF>>KIFである。
【0039】他方、ステップ603にて、VI >Lと判
別されたときには、ステップ607にて最初のリッチか
否かを判別し、つまり、リーンからリッチへの変化点か
否かを判別する。この結果、最初のリッチであればステ
ップ608にてCFB←CFB−KPFと減少させ、それ以外
はステップ609にてCFBを積分ゲインKIFだけ減少さ
せる。
【0040】すなわち、ステップ609はリッチ信号が
出力されている場合に燃料噴射量を徐々に減少させるべ
く積分処理を行うものである。このルーチンが繰返して
実行されることによりCFBはKIFずつ減少していく。以
上で空燃比補正量CFB演算ルーチンを終了する。上述の
ごとく演算されたCFBに基づいて燃料噴射量を補正す
る。
【0041】図7は、図5および図6のフローチャート
による動作を補足説明するタイムチャートである。第2
のO2センサ11の出力V2が図7に示すごとく変化する
とステップ503の比較結果およびステップ504,5
05の演算結果より比例値Lpはリッチとリーンとの切
替時点KPRだけ増減する。また、積分値Liは傾きKIR
で増減する。上記比例値Lp、積分値Liより求まる第1
の比較値Lは図7の通りとなり、上記Lと第1のO2
ンサ11の出力V1とを比較演算し、燃料補正量CFB
求めると図7のようになる。
【0042】従って、第2のO2センサ11の出力で第
1の比較値を制御することによって燃料補正量CFBが増
減する。この結果、インジェクタ5による燃料噴射量が
制御され、触媒下流側の空燃比が適正化できる。
【0043】実施例2.実施例1では、第1の比較値を
演算するために求める比例値Lp および積分値Li は、
第2のO2 センサ11の出力V2 が第2の比較値よりリ
ッチであるかリーンであるかを判別し、それぞれ一定の
ゲインKPR,KIRで比例値Lp、積分値Li を演算するよ
うにしたが、図7に示された第2のO2 センサ11の出
力V2 と、第2の比較値との偏差V2Sに対応したゲイン
PR’,KIR’としても同様の結果が得られる。
【0044】実施例3.実施例1では、空燃比F/B制
御中の過渡運転による影響を考慮しなかったが、実施例
3では、過渡運転時の過補正を防止するために、図2に
示される定常・過渡状態切替判定手段37および期間計
測手段38を設け、過渡運転時の過補正を防止する方法
について説明する。
【0045】図8は、定常・過渡状態切替判別ルーチン
であって、内燃機関が定常状態から過渡状態へ切り替わ
る時点を検出し、この切替時点から所定期間を計数する
ものである。図8のルーチンは所定時間もしくは所定点
火毎に実行される。始めに、定常状態であって、スロッ
トル弁7は一定開度、且つカウンタCはクリアされてい
るものとする。
【0046】ステップ801では、スロットル開度デー
タTHを読み出して前回のスロットル開度TH0 との差
△TH演算し、この△THが規定値以上は否かを判別す
る。従って、この場合、一定開度であるので、ステップ
802に進み、C=0か否かを判別する。さらに、C=
0であるので、ステップ803にて第2のO2 センサ1
1による第1の比較値演算実行フラグ(以下、F/B実
行フラグ)Fを“1”とし、定常・過渡切替判別ルーチ
ンを終了する。
【0047】次に、スロットル開度THが変動し、△T
Hが規定値以上となって、期間が定常状態から過渡状態
に切り替わった時点を想定する。この時点で、ステップ
801からステップ802へのフローは、ステップ80
1からステップ804へのフローへ切り替わる。この結
果、ステップ804にてカウンタCが歩進され、すなわ
ちC←C+1とされ、次いでステップ805にてC<C
x か否かが判別される。ただし、Cxは一定値であって
時間換算で2〜5秒相当の値である。
【0048】つまり、機関の定常状態から過渡状態への
切替時点が検出され、この切替時点よりカウンタCによ
る所定期間Cx の計数が開始する。C<Cx であれば、
ステップ806に進み、F/B実行フラグFを“0”と
し、定常、過渡切替判別ルーチンを終了する。これによ
り、後述のルーチンに示す如く、第2のO2 センサ11
による第1の比較値演算の実行は変化する。
【0049】上述の如く、機関の定常状態から過渡状態
への切替時点が検出されると、カウンタCの歩進は所定
値Cx に到達するまで持続する。つまり、たとえC<C
x の状態で△THが規定値以下となってもカウンタCの
歩進は持続する。この場合には、ステップ801でのフ
ローはステップ802に一旦進むが、C≠0であるので
再びステップ804へ戻り、カウンタCの歩進が持続す
ることになる。
【0050】そして、カウンタCが所定値Cx に到達し
たときには、ステップ805からステップ806のフロ
ーがステップ805からステップ807へのフローへ切
り替わり、カウンタCはクリアされ、さらにステップ8
03にてF/B実行フラグFが“1”とされ、これによ
り、第2のO2 センサ11による第1の比較値演算ルー
チンは元に戻ることになる。
【0051】このように、スロットル弁7の変化△TH
により機関の定常状態から過渡状態への切替時点を検出
し、この切替時点から所定期間(C<Cx )経過するま
ではF/B実行フラグFは“0”とされ、これにより、
第2のO2 センサ11による第1の比較値演算が変更さ
れることになる。
【0052】なお、図8においては、スロットル弁開度
THの変化△THにより定常、過渡の判別を行っている
が、吸入吸気量Qの変化△Q、吸入吸気圧Pbの変化△
b、機関回転数Neの変化△Ne、車速VSpの変化△V
Spにより定常、過渡の判別を行うこともできる。
【0053】図9は、図5と同様に、下流側O2 センサ
11の出力に基づいて第1の比較値Lを演算する第1の
比較値演算ルーチンであって、図9においては、図5の
ステップ504,505をステップ908〜912へと
変更した図である。つまり、図5のステップ503と、
同様に、ステップ903にて下流側O2 センサ11の出
力V2 が第2の比較値、例えば実験で求まった触媒浄化
効率が最大となるときの下流側O2 センサ11の出力0.
55〔V〕以下か否かを判別する。つまり、触媒下流の空
燃比が第2の比較値よりもリッチかリーンかを判別す
る。
【0054】リーン(V2 ≦第2の比較値)であれば、
ステップ908へ進む。他方、リッチ(V2 <第2の比
較値)であれば、ステップ911へ進む。ステップ90
8では図8のルーチンで演算されたF/B実行フラグF
を読み出し、F=“1”か否かを判別する。F=“0”
のときにはステップ910へ進む。F=“0”のときに
はステップ909へ進み、積分値Li を積分値ゲインK
IR分だけ加算し、ステップ910へ進む。ステップ91
0では、比例値Lp を比例値ゲインKPRとし、ステップ
906へ進む。
【0055】ステップ911では、ステップ908と同
様に、F=“1”か否かを判別する。F=“0”のとき
にはステップ913へ進む。F=“0”のときには、ス
テップ912へ進み、積分値Li の積分値ゲインKIR
だけ減算し、ステップ913へ進む。ステップ913で
は、比例値Lpを比例値ゲイン−KPR とし、ステップ9
06へ進む。つまり、機関が過渡状態もしくは過渡から
定常状態に復帰してから所定期間内であると判別された
場合、積分値Li を更新しないようにしたものである。
【0056】ステップ906では、ステップ906と同
様に、第1の比較値Lを、ステップ909,910,9
12,913にて求まった比例値Lp 、積分値Li と、
所定値L0 とを加算して求め、第1の比較値演算処理を
終了する。
【0057】以上のように、この発明によれば、第2の
比較値と第2のO2 センサ11からの空燃比信号とによ
り、演算される比例値Lp および積分値Li により、第
1の比較値Lを更新し、この更新後の第1の比較値Lと
第1のO2 センサ10からの空燃比信号との比較結果で
空燃比フィードバック制御するように構成したので、制
御の追随遅れ、過補正が防止できる効果がある。
【0058】図10は上述した効果を説明するためのタ
イムチャートである。従来、例えば時刻t1 にて、スロ
ットル弁開度THが低下してギアチェンジ状態になる
と、第2のO2 センサ11付近での空燃比はリッチスパ
イク、リーンスパイクと急変する。従って、第2のO2
センサ11によるF/B制御をしない場合の第2のO2
センサ11の出力V2 は図10のCに示すごとく変化す
る。また、第2のO2 センサ11による第1の比較値L
は図10に示された空燃比の変化に追随しようとする。
【0059】この結果、時刻t2 において過渡状態から
離脱しても、図10Bに示す第2のO2 センサ11によ
る第1の比較値Lはリーン側(もしくはリッチ側)に大
きく振られており、このように過渡時の過補正によって
て空燃比はある時間大きくリーン側(もしくはリッチ
側)に保持される。これによって、エミッションは大幅
に増加することになる。
【0060】これに対し、この発明によれば、図10に
示すように、過渡状態になった時刻t1 にてカウンタC
が歩進され、第2のO2 センサ11による積分値Li
過渡直前の値で保持される。従って、図10Aに示すご
とく、時刻t2 において過渡状態から離脱しても第2の
2 センサ11による第1の比較値は過補正されておら
ず、この結果、図10Aに示すように、空燃比は略適正
であり、また、過渡状態の空燃比のずれも少なくなる。
従って、エミッションは減少する。
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、内燃機関の排気系に設けられた触媒コンバータの
下流側に設けられる第2の空燃比センサからの空燃比信
号と、第2の比較値とに基づいて演算される比較値Lp
および積分値Li により、第1の比較値Lを更新
し、上記触媒コンバータの上流側に設けられた第1の空
燃比センサからの空燃比信号と上記更新後の第1の比較
値Lとの比較結果で空燃比フィードバック制御するよう
に構成したので、制御の追随遅れ、過補正が防止できる
効果がある。
【0062】また、請求項2によれば、内燃機関が過渡
状態になった時は、上記積分値Liを過渡直前の値で保
持するようにしたので、過渡状態から離脱しても第2の
空燃比センサによる第1の比較値の補正は過補正されず
過渡状態時の空燃比のずれも少なくなる。従って、エミ
ッションは減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1に係る構成図である。
【図2】この発明の請求項2に係る構成図である。
【図3】この発明の実施例1に係るシステム構成図であ
る。
【図4】図3の電子式制御ユニット22の構成図であ
る。
【図5】図4による処理を説明する第1の比較値演算ル
ーチンのフローチャートである。
【図6】図4による処理を説明する空燃比補正量演算ル
ーチンのフローチャートである。
【図7】図5と図6のフローチャートを補足説明するタ
イムチャートである。
【図8】図4による処理を説明する定常・過渡状態切替
判別ルーチンのフローチャートである。
【図9】図4による処理を説明する第1の比較値演算ル
ーチンのフローチャートである。
【図10】図8と図9のフローチャートを補足説明する
タイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 10 第1の空燃比センサ 11 第2の空燃比センサ 12 触媒コンバータ 15 排気管 31 第2の比較手段 32 比較値演算手段 33 積分値演算手段 34 第1の比較値演算手段 35 第1の比較手段 36 空燃比補正量演算手段 37 定常・過渡状態切替判定手段 38 期間計測手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】この発明は、上述した点に鑑みてなされた
もので、制御系の動作を十分に保ちつつ、過渡状態によ
るリッチ過補正もしくはリーン過補正を解消して、過渡
状態離脱後のドライバビリティの悪化、エミッションの
悪化等を防止することができる内燃機関の空燃比制御装
置を得ることを目的とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関の空燃比制御装置は、内燃機関の排気系に設
けられた排気ガス浄化のための触媒コンバータの上流側
及び下流側にそれぞれ設けられて排気ガス中の特定成分
濃度を検出する第1及び第2の空燃比センサと、上記第
1の空燃比センサの出力と第1の比較値とを比較する第
1の比較手段と、上記第2の空燃比センサの出力と第2
の比較値とを比較する第2の比較手段と、この第2の比
較手段の比較結果に比例した比例値を演算する比例値演
算手段と、上記第2の比較手段の比較結果を時間積分し
た積分値を演算する積分値演算手段と、上記比例値及び
積分値に基づいて上記第1の比較値を演算する第1の比
較値演算手段と、上記第1の比較手段の比較結果に応じ
た空燃補正量を演算して空燃比フィードバック制御系
に与える空燃比補正量演算手段とを備えたものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、請求項2に係る内燃機関の空燃比制
御装置は、内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化
のための触媒コンバータの上流側及び下流側にそれぞれ
設けられて排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1及
び第2の空燃比センサと、上記第1の空燃比センサの出
力と第1の比較値とを比較する第1の比較手段と、上記
第2の空燃比センサの出力と第2の比較値とを比較する
第2の比較手段と、上記内燃機関が定常状態から過渡状
態に切り替わる時点を判定する定常・過渡状態切替判定
手段と、その判定出力に基づいて定常状態から過渡状態
への切替時点から所定期間を計数する期間計測手段と、
上記第2の比較手段の比較結果に比例した比例値を演算
する比例値演算手段と、上記期間計測手段による所定期
間の計数に基づき上記内燃機関の過渡状態時もしくは上
記切替時点から所定期間経過前は切替時点直前の上記第
2の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を保持す
ると共に、上記切替時点から所定期間経過後は上記第2
の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を演算する
積分値演算手段と、上記比例値及び積分値に基づいて上
記第1の比較値を演算する第1の比較値演算手段と、上
記第1の比較手段の比較結果に応じた空燃補正量を演
算して空燃比フィードバック制御系に与える空燃比補正
量演算手段とを備えたものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、32は比値(P値)演算手段で、
上記演算されたV2Sに比例した値Lp を演算する。33
は積分値(I値)演算手段で、上記演算されたV2Sの積
分値に相当する値Li を演算する。そして、34は第1
の比較値演算手段で、比較値Lp と積分値Li とを用い
て第1の比較値Lを演算する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】ここで、上記排気管15には、排気ガス中
の3つの有害成分HC,CO,NOX を同時に浄化する
三元触媒を収容する触媒コンバータ12が設置され、触
媒上流及び下流には第1の空燃比センサ(以下、実施例
1では空燃比センサ2 センサで述べる)10と、第
2のO2 センサ11が設けられており、O2 センサ10
及び11は、それぞれ触媒上下流の排気ガス中の酸素成
分濃度に応じた電気信号を発生する。すなわち、排気ガ
ス中の空燃比が理論空燃比に対してリーン側かリッチ側
かに応じて異なる出力電圧を発生する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】他方、ステップ603にて、1 >Lと判
別されたときには、ステップ607にて最初のリッチか
否かを判別し、つまり、リーンからリッチへの変化点か
否かを判別する。この結果、最初のリッチであればステ
ップ608にてCFB←CFB−KPFと減少させ、それ以外
はステップ609にてCFBを積分ゲインKIFだけ減少さ
せる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】図7は、図5および図6のフローチャート
による動作を補足説明するタイムチャートである。第2
のO2センサ11の出力V2が図7に示すごとく変化する
とステップ503の比較結果およびステップ504,5
05の演算結果より比例値Lpはリッチとリーンとの切
替時点KPRだけ増減する。また、積分値Liは傾きKIR
で増減する。上記比例値Lp、積分値Liより求まる第1
の比較値Lは図7の通りとなり、上記Lと第1のO2
ンサ10の出力V1とを比較演算し、燃料補正量CFB
求めると図7のようになる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】実施例2.実施例1では、第1の比較値
を演算するために求める比例値Lp および積分値Li
は、第2のO2 センサ11の出力V2 が第2の比較値よ
りリッチであるかリーンであるかを判別し、それぞれ一
定のゲインKPR,KIRで比例値Lp、積分値Li を演算す
るようにしたが、図7に示された第2のO2 センサ11
の出力V2と、第2の比較値との偏差V2Sに対応したゲ
インKPR’,KIR’としても同様の結果が得られる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】ステップ801では、スロットル開度デー
タTHを読み出して前回のスロットル開度TH0 との差
△TH演算し、この△THが規定値以上否かを判別す
る。従って、この場合、一定開度であるので、ステップ
802に進み、C=0か否かを判別する。さらに、C=
0であるので、ステップ803にて第2のO2 センサ1
1による第1の比較値演算実行フラグ(以下、F/B実
行フラグ)Fを“1”とし、定常・過渡切替判別ルーチ
ンを終了する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】次に、スロットル開度THが変動し、△T
Hが規定値以上となって、機関が定常状態から過渡状態
に切り替わった時点を想定する。この時点で、ステップ
801からステップ802へのフローは、ステップ80
1からステップ804へのフローへ切り替わる。この結
果、ステップ804にてカウンタCが歩進され、すなわ
ちC←C+1とされ、次いでステップ805にてC<C
x か否かが判別される。ただし、Cxは一定値であって
時間換算で2〜5秒相当の値である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、内燃機関の排気系に設けられた触媒コンバータの
下流側に設けられる第2の空燃比センサからの空燃比信
号と、第2の比較値とに基づいて演算される比値Lp
および積分値Li により、第1の比較値Lを更新
し、上記触媒コンバータの上流側に設けられた第1の空
燃比センサからの空燃比信号と上記更新後の第1の比較
値Lとの比較結果で空燃比フィードバック制御するよう
に構成したので、制御の追随遅れ、過補正が防止できる
効果がある。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 エンジン 10 第1の空燃比センサ 11 第2の空燃比センサ 12 触媒コンバータ 15 排気管 31 第2の比較手段 32 比値演算手段 33 積分値演算手段 34 第1の比較値演算手段 35 第1の比較手段 36 空燃比補正量演算手段 37 定常・過渡状態切替判定手段 38 期間計測手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられた排気ガス
    浄化のための触媒コンバータの上流側及び下流側にそれ
    ぞれ設けられて排気ガス中の特定成分濃度を検出する第
    1及び第2の空燃比センサと、上記第1の空燃比センサ
    の出力と第1の比較値とを比較する第1の比較手段と、
    上記第2の空燃比センサの出力と第2の比較値とを比較
    する第2の比較手段と、この第2の比較手段の比較結果
    に比例した比例値を演算する比例値演算手段と、上記第
    2の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を演算す
    る積分値演算手段と、上記比例値及び積分値に基づいて
    上記第1の比較値を演算する第1の比較値演算手段と、
    上記第1の比較手段の比較結果に応じた空燃費補正量を
    演算して空燃比フィードバック制御系に与える空燃比補
    正量演算手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の空
    燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の排気系に設けられた排気ガス
    浄化のための触媒コンバータの上流側及び下流側にそれ
    ぞれ設けられて排気ガス中の特定成分濃度を検出する第
    1及び第2の空燃比センサと、上記第1の空燃比センサ
    の出力と第1の比較値とを比較する第1の比較手段と、
    上記第2の空燃比センサの出力と第2の比較値とを比較
    する第2の比較手段と、上記内燃機関が定常状態から過
    渡状態に切り替わる時点を判定する定常・過渡状態切替
    判定手段と、その判定出力に基づいて定常状態から過渡
    状態への切替時点から所定期間を計数する期間計測手段
    と、上記第2の比較手段の比較結果に比例した比例値を
    演算する比例値演算手段と、上記期間計測手段による所
    定期間の計数に基づき上記内燃機関の過渡状態時もしく
    は上記切替時点から所定期間経過前は切替時点直前の上
    記第2の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を保
    持すると共に、上記切替時点から所定期間経過後は上記
    第2の比較手段の比較結果を時間積分した積分値を演算
    する積分値演算手段と、上記比例値及び積分値に基づい
    て上記第1の比較値を演算する第1の比較値演算手段
    と、上記第1の比較手段の比較結果に応じた空燃費補正
    量を演算して空燃比フィードバック制御系に与える空燃
    比補正量演算手段とを備えたことを特徴とする内燃機関
    の空燃比制御装置。
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