JPH0672182B2 - ポリアミドエラストマ− - Google Patents

ポリアミドエラストマ−

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JPH0672182B2
JPH0672182B2 JP24127185A JP24127185A JPH0672182B2 JP H0672182 B2 JPH0672182 B2 JP H0672182B2 JP 24127185 A JP24127185 A JP 24127185A JP 24127185 A JP24127185 A JP 24127185A JP H0672182 B2 JPH0672182 B2 JP H0672182B2
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ether glycol
polyamide
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三樹彦 中村
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポリカプラミドをハードセグメントとし、変
性ポリテトラメチレンエーテルグリコールをソフトセグ
メントとする、低温特性に優れた新規なポリエーテルエ
ステルアミド型熱可塑性ポリアミドエラストマーに関す
るものである。
従来の技術 近年、ポリアミドエラストマーやポリエステルエラスト
マーなどの熱可塑性エラストマーは、耐水性、耐熱性、
機械的強度、低温特性などの物性に優れ、かつ成形しや
すくて生産性の向上が期待できる、などの利点があるた
め、例えば工業部品、シート、ホースなどの材料として
広く利用されるようになつてきた。
これらの熱可塑性エラストマーの中でポリアミドエラス
トマーとしては、ポリエーテルエステルアミド型やポリ
エーテルアミド型のものが知られており、このポリアミ
ド成分としては12−ナイロンや6−ナイロンなどのナイ
ロンが用いられるが、現在、主として12−ナイロン系の
ものが市販されている。
他方、ポリエーテル成分としては、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
エーテルグリコール又はこれらの混合物やブロツク共重
合体などが用いられるが、これらの中で耐水性、機械的
強度、低温特性などの点を考慮して、主としてポリテト
ラメチレンエーテルグリコールが用いられている(例え
ば、特公昭56−45419号公報、特公昭58−11459号公報、
特公昭57−24808号公報、特開昭58−21095号公報、特開
昭60−26028号公報参照)。
しかしながら、このポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールは、線状構造を有するため、分子量がある程度大き
くなると結晶化しやすくなる傾向があり、エラストマー
のソフトセグメントに用いた場合にもソフトセグメント
相中で結晶化の傾向を示す。
そして、この傾向は温度が低下するほど著しくなるた
め、ポリテトラメチレンエーテルグリコールをソフトセ
グメントとしたポリアミドエラストマーは、一般に低温
において、その物性例えば弾性回復性が劣化するのを免
れない。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、ポリカプラミドをハードセグメントと
し、ポリテトラメチレンエーテルグリコールをソフトセ
グメントとして構成されたポリエーテルエステルアミド
型ポリアミドエラストマーにおいて、その本来の好まし
い物性を維持したまま、低温における物性の劣化がない
ように改良された新規なポリアミドエラストマーを提供
することである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記の目的を達成するために種々研究を
重ねた結果、ポリテトラメチレンエーテルグリコールの
構成単位の一部をテトラメチレングリコール単位以外の
炭素数4以上の高級ジオール単位、特に分枝鎖をもつジ
オール単位で置換した場合、ポリテトラエチレンエーテ
ルグリコールをソフトセグメントとして用いたことによ
りもたらされる好ましい物性、特に耐水性、機械的物性
をそこなうことなく、低温における物性の劣化を防止し
うることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに
至つた。
すなわち、本発明は、(A)炭素数4〜20の脂肪族ジカ
ルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸
の中から選ばれたジカルボン酸とカプロラクタムとから
得られた数平均分子量500〜5000のカルボキシル基末端
ポリカプラミドと、 (B) 分子鎖の一部として、一般式 O−R …(I) (式中のRは、炭素数4〜20の分枝状アルキレン基又は
炭素数5〜20の直鎖状アルキレン基である) で示される単位を含む、数平均分子量800〜5000の変性
ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの脱水縮合物
から成るポリアミドエラストマーを提供するものであ
る。
本発明のポリアミドエラストマーにおけるハードセグメ
ントは、炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジ
カルボン酸及び芳香族ジカルボン酸の中から選ばれたジ
カルボン酸とカプロラクタムとから得られたカルボキシ
ル基末端ポリカプラミドで構成されており、前記ジカル
ボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸など
の脂環式ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
ナフタリンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸が挙
げられる。
これらのジカルボン酸とカプロラクタムから得られたカ
ルボキシル基末端ポリカプラミドの分子量は数平均で50
0〜5000の範囲にあることが必要である。この平均分子
量は仕込み組成と重合時の回収カプロラクタムの量から
算出されるもので、これが500未満ではハードドメイン
の凝集力が低下して機械的強度が低くなり、また5000を
超えると重合しにくくなるので好ましくない。
他方、ソフトセグメントは、変性ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールで構成されているが、この変性ポリテ
トラメチレンエーテルグリコールは、テトラメチレング
リコール単位の一部を、一般式 HO−R−OH …(II) (式中のRは前記と同じ意味をもつ) で示されるジオール単位で置換することにより得られる
ものである。
前記一般式(II)で示されるジオールとしては、例えば
1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,4−
ヘキサンジオール、ジネオペンチルグリコールのような
分枝状ジオールや、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、ジ(1,6−ヘキサン
ジオール)のような直鎖状ジオールを挙げることができ
る。特に好ましいのは、ネオペンチルグリコール、ジネ
オペンチルグリコールのような分枝状ジオールである。
この変性ポリテトラメチレンエーテルグリコール中にお
ける変性用のジオールの量は、変性ポリテトラメチレン
エーテルグリコール全量に基づき少なくとも3重量%に
するのが好ましい。この量が3重量%未満では、低温に
おける物性改善の効果が不十分である。この量の上限に
ついては特に制限はないが、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコールを用いたメリツトをそこなわないために、
通常は80重量%以下の量で用いられる。
この変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、例
えば、無水のヘテロポリ酸とこのヘテロポリ酸に対し2
〜15倍の所定の変性用ジオールとを、テトラヒドロフラ
ンに加え、重合させることによつて得ることができる。
この変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、数
平均分子量800〜5000をもつことが必要であり、この分
子量が800未満では、併用されるポリカプラミドとして
分子量の小さいものを選択した場合に、ハードセグメン
トの凝集力が低下し、機械的強度の不足、融点の低下な
どをもたらすし、また5000を超えると重合にしくくなる
のでいずれも好ましくない。
また、エラストマー中の変性ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコールの含量としては、機械的強度や低温特性を
考慮して、通常20〜90重量%の範囲内で選ばれる。変性
ポリテトラメチレンエーテルの量が、これよりも少なく
なると、該エラストマーの柔軟性がそこなわれ、また多
くなると強度が低下するので好ましくない。
本発明のエラストマーは該カプラミド成分と変性ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール成分とを前記の割合で
脱水縮合されたものであるが、このもののポリアミド分
配率は0.7〜1.3であることが必要である。ここでポリア
ミド分配率とは、メタノール、エタノール、ヘキサフル
オロイソプロパノール、クロロホルムなどの中から選ば
れた少なくとも1種の溶媒中に、該エラストマーの約40
〜60%を溶解させて、可溶部と不溶部とに分離し、フエ
ノール−重クロロホルム溶媒中で測定したH1−NMRの3.3
〜3.4ppmの変性ポリテトラメチレンエーテルグリコール
中のテトラメチレングリコール単位の酸素に隣接したメ
チレン基、変性ジオールに基くメチル基あるいはメチレ
ン又はメチン基及び2.0〜2.1ppmのポリカプラミド中の
カルボニル基に隣接したメチレン基との比率を基準とし
て、前記可溶部と不溶部のポリアミド含有量(重量%)
を求め、式 で表わされる値のことである。この分配率が0.7未満又
は1.3を超えると引張強度が低くなつたり、低温特性や
透明性が失われたりするので好ましくない。
このポリアミド分配率は組成の均一性をみる指標であ
る。ポリカプラミド及び変性ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコールは共に分子量の分布をもつているが、該エ
ラストマーが完全に均一に重合されていれば、可溶部の
割合をどのようにとつても、ポリアミド分配率は1とな
るはずである。しかしながら、実際の重合は均一に行わ
れていたとしても、若干の組成のゆらぎが起こると考え
られる。該ポリアミド分配率が0.7〜1.3の範囲にあるポ
リアミドエラストマーは柔軟で強靭、かつ低温特性もよ
く、かつ透明性も有している。
前記ポリアミド分配率を測定するための溶媒系について
は、該エラストマーにおけるハードセグメントであるポ
リカプラミドの含有量によつて溶解度が左右されるし、
またその平均分子量が小さいと溶解しやすく、大きいと
溶解しにくいので、ポリカプラミドの含有量や分子量に
よつて適宜選ばれる。一般に、ポリカプラミドの平均分
子量が500〜700の範囲のものでは、エタノール−クロロ
ホルム混合溶媒を、700〜1400の範囲のものではメタノ
ール−クロロホルム混合溶媒を、1400〜5000の範囲のも
のではメタノール−ヘキサフルオロイソプロパノール混
合溶媒を用いることが好ましい。この場合、溶媒系を切
りかえる境界領域付近のポリアミド分子量を有するもの
については、どちら側の溶媒系を用いてもよく、また混
合溶媒中の各成分の割合については任意に選ぶことがで
きる。
一般に、ポリアミド特にポリカプラミドとポリテトラメ
チレンエーテルグリコールとの相溶性は低いため、カル
ボキシル基末端ポリカプラミドと変性ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールとを重合する際に、粗大相分離を
起し、得られるエラストマーは不透明で、機械的強度の
小さいものになる場合が多い。
したがつて、本発明のポリアミドエラストマーを製造す
るには、ポリアミド成分とポリテトラメチレンエーテル
グリコール成分との相溶化をはかり、これらの間で相分
離を生じないような重合方法を用いることが必要であ
る。このような重合方法としては、例えばカプロラクタ
ムとジカルボン酸と変性テトラメチレンエーテルグリコ
ールとを、重合生成物中の水分含有量を0.1〜1重量%
の範囲に保ちながら、150〜300℃の温度で反応させ、反
応生成物から未反応カプロラクタムを除去したのち、さ
らに200〜300℃で後重合させる方法、カルボキシル基末
端ポリカプラミド、このポリカプラミドに基づき少なく
とも0.7重量倍のカプロラクタム及び変性ポリテトラメ
チレンエーテルグリコールを、150〜300℃において、生
成する水を除去しながら重合させ、次いで未反応カプロ
ラクタムを除去し、200〜300℃で後重合させる方法など
がある。これらの方法においては、エステル化触媒を重
合促進剤として用いることができる。このような重合促
進剤としては、例えばリン酸、テトラブチルチタネー
ト、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレート、
酢酸マンガン、酢酸鉛などを挙げることができる。触媒
の添加時期は重合初期でも重合中期でもよい。また、得
られたポリアミドエラストマーの熱安定性を高めるため
に、各種の耐熱老化防止剤、酸化防止剤などの安定剤を
用いることができるが、これらは重合の初期、中期、末
期のどの段階で添加してもよい。また、重合後成形前に
添加することもできる。耐熱安定剤としては、例えばN,
N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシケイ皮酸アミド)、4,4′−ビス(2,6−ジ第
三ブチルフエノール)、2,2′−メチレンビス(4−エ
チル−6−第三ブチルフエノール)などの各種ヒンダー
ドフエノール類、N,N′−ビス(β−ナフチル)−p−
フエニレンジアミン、N,N′−ジフエニル−p−フエニ
レンジアミン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒド
ロキノリン)などの芳香族アミン類、塩化銅、ヨウ化銅
などの銅塩、ジラウリルチオジプロピオネートなどの硫
黄化合物やリン化合物などが挙げられる。
発明の効果 本発明のポリエーテルエステルアミド型ポリアミドエラ
ストマーは、従来のこの種のポリアミドエラストマーと
は異なり、低温特性がよく強靭である上に、透明性も優
れているので、ゴム弾性と透明性を要求される分野、例
えばフイルム、シート、ホース、チユーブなどの材料と
して好適である。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。な
お、各例中に示されている物性値は、以下のようにして
測定されたものである。
(1) 相対粘度; 0.5重量%m−クレゾール溶液としたものを30℃におい
て測定した。
(2) 引張強度; 約1mm厚のプレスシートからJISに準拠したダンベル型試
験片を打ち抜き、23℃でインストロンにより測定した。
(3) 低温弾性回復率(100%伸長時); 試験部が長さ48mm、幅3mmのダンベル型試験片をプレス
シートから打抜き、これに距離48mmの標線を付し、これ
を23℃で100%伸長し、所定の温度に15分間保持して応
力を除去し、同じ温度で10分間経過させたのちその標線
間距離aを測定し、次式に従つて求めた。
なお、室温(23℃)における弾性回復率も同様にして測
定した。
実施例1 かきまぜ機と還流冷却器を付けた反応器に、テトラヒド
ロフラン600gとネオペンチルグリコール43gを仕込む。
次いで250℃で3時間加熱して無水の状態にしたリンタ
ングステン酸(H3PW12O40)を300g加える(ネオペンチ
ルグリコールのモル数はリンタングステン酸のモル数の
約4倍である)。温度を60℃に設定して6時間かきまぜ
続けた後、室温で静置して二相に分離する。上層を濃縮
し、少量残存するリンタングステン酸をヘキサンを加え
て析出分離し、溶剤を留去して透明で粘性のあるポリマ
ーを135g得た。得られたポリマーの1H-NMR(400MHz)、
13C-NMR(400MHz)測定の結果、このポリマーはネオペ
ンチルグリコール/テトラヒドロフラン=1/26で共重合
した数平均分子量2150融点10.1℃のポリテトラメチレン
エーテルグリコールを含み、ネオペンチルグリコールは
ブロツク的でなく、分散されてポリマー中に組込まれて
いることが分つた。
次に、かきまぜ機、窒素導入管、留去管をつけた300ml
のセパラブルフラスコに上記の変性ポリテトラメチレン
エーテルグリコール80g、カプロラクタムとアジピン酸
から調製した数平均分子量570の末端カルボキシル基ポ
リカプラミド21.2g、カプロラクタム30.5g、リン酸0.15
g及び酸化防止剤としてN,N′−ヘキサメチレン−ビス
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシケイ皮酸アミド
(商品名“イルガノツクス1098")0.1gを仕込み、窒素
を30ml/minで長しながら220℃で2時間、240℃で4時
間、260℃で2時間重合した後、テトラブチルチタネー
ト0.2g及びポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキ
ノリン)(商品名“ノクラツク224"酸化防止剤)0.3gを
添加し、同じ温度で減圧にして未反応カプロラクタムを
除去し、引き続き1torrで2時間重合して透明エラスト
マーを得た。このエラストマーは変性ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールを71重量%含有し、エラストマー
中のポリアミドの平均分子量は880であり、相対粘度は
1.62融点182〜189℃で破断強度260Kg/cm2、伸度900%で
あつた。また、このエラストマー1gをメタノール−クロ
ロホルム(9:1vol比)100ml中に入れ、3時間かきまぜ
たのち、遠心分離して可溶部と不溶部とに分離し、ポリ
アミド分配率を求めたところ、可溶部は49重量%でポリ
アミド分配率は0.83であつた。さらに、このものの弾性
回復率を測定し、その結果を表に示した。
比較例1 実施例1の装置の留去管を還流冷却器に代えてカプロラ
クタム167g、アジピン酸33.2g及び水6gを仕込み、260℃
で6時間反応して、末端カルボキシル基のポリカプラミ
ドを調製した。このものは酸価測定から、平均分子量88
3であつた。
実施例1の装置に前記ポリアミド40g、実施例1のネオ
ペンチルグリコール変性ポリテトラメチレンエーテルグ
リコール97.4g、イルガノツクス1098 0.3g及びテトラブ
チルチタネート0.2gを仕込み、240℃で溶融してから減
圧にして1〜3torrで2時間、さらに1〜3torr、260℃
で8時間重合したところ、重合中に粗大相分離を起こ
し、溶融物は乳白色となり、重合終了時点まで乳白色で
得られたエラストマーは不透明なものであつた。このエ
ラストマーはポリテトラメチレンエーテルグリコール70
重量%を含有し、相対粘度1.41融点98〜120℃で引張破
断強度70Kg/cm2、伸度800%のもろいものであつた。ま
た、実施例1と同様にしてメタノールで処理したときの
可溶部は48重量%、ポリアミド分配率は0.38であつた。
さらに弾性回復率を測定しその結果を表に示した。
比較例2 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(“テラタン−
2000"デュポン社製▲▼=2100)を用いる以外は実
施例1と同様にして透明エラストマーを得た。このエラ
ストマーはポリテトラメチレンエーテルグリコールを72
%含有し、相対粘度1.73、融点176〜193℃で破断強度は
350Kg/cm2、伸度は900%、ポリアミド分配率(メタノー
ル中、可溶部45%)は0.85であり、その弾性回復率は表
に示したとおりである。
実施例2 実施例1のネオペンチルグリコールにかえて1,6−ヘキ
サンジオールを用いて平均分子量2650で1,6−ヘキサン
ジオール/テトラヒドロフラン=1/23(mol比)で共重
合したところ、融点18.2℃の変性ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールが得られた。
次に、実施例1と同様にして上記変性ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールを67重量%を含有する透明エラス
トマーを製造した。このポリアミドの平均分子量は1310
であり、破断強度は320Kg/cm2、伸度は850%を示し、23
℃及び−10℃での弾性回復率はそれぞれ80%、70%であ
つた。
実施例3 ネオペンチルグリコールの量をリンタングステン酸に対
し約7倍用いる以外は実施例1と同様にして、ネオペン
チルグリコール/テトラヒドロフラン=1/12で共重合す
ることにより、数平均分子量1230の変性ポリテトラメチ
レンエーテルグリコールを得た。実施例1と同様の装置
に上記変性ポリテトラメチレンエーテルグリコール60
g、テレフタル酸8.1g、カプロラクタム40g“イルガノツ
クス1098"0.2g及びリン酸0.2gを仕込み、窒素を30ml/mi
nで流しながら220℃で2時間、240℃で2時間、260℃で
5時間重合した後、減圧で未反応カプロラクタムを留去
し、変性ポリテトラメチレンエーテルグリコール含量67
重量%でポリアミドの平均分子量は610、破断強度は250
Kg/cm2、伸度は900%、ポリアミド分配率(メタノール
中、可溶部43%)は1.0の透明なエラストマーが得られ
た。23℃、−20℃での弾性回復率はそれぞれ87%、85%
であつた。
実施例4 1,5−ペンタンジオールを用い、実施例と同様にして数
平均分子量2060、1,5−ペンタンジオール/テトラヒド
ロフラン=1/20(mol比)の共重合ポリテトラメチレン
エーテルグリコールを得た。実施例1と同様にして上記
変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールを48%含有
し、ポリアミドの分子量は2230であり、相対粘度1.60、
破断強度270Kg/cm2、伸度750℃の透明エラストマーを得
た。このエラストマーの23℃、−10℃での弾性回復率は
73%、67%であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−247732(JP,A) 特開 昭61−278530(JP,A) 特開 昭62−70422(JP,A) 特公 昭56−45419(JP,B2) 米国特許4332920(US,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン
    酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸の中か
    ら選ばれたジカルボン酸とカプロラクタムとから得られ
    た数平均分子量500〜5000のカルボキシル基末端ポリカ
    プラミドと、 (B) 分子鎖の一部として、一般式 O−R (式中のRは、炭素数4〜20の分枝状アルキレン基又は
    炭素数5〜20の直鎖状アルキレン基である) で示される単位を含む、数平均分子量800〜5000の変性
    ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの脱水縮合物
    から成るポリアミドエラストマー。
  2. 【請求項2】変性ポリテトラメチレンエーテルグリコー
    ル中のテトラメチレングリコール単位以外の単位の含有
    量が3重量%以上である特許請求の範囲第1項記載のポ
    リアミドエラストマー。
JP24127185A 1985-04-26 1985-10-30 ポリアミドエラストマ− Expired - Lifetime JPH0672182B2 (ja)

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JP24127185A Expired - Lifetime JPH0672182B2 (ja) 1985-04-26 1985-10-30 ポリアミドエラストマ−

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JP (1) JPH0672182B2 (ja)

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Publication number Publication date
JPS62101630A (ja) 1987-05-12

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