JPH0672162B2 - 寒天の製造方法 - Google Patents

寒天の製造方法

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JPH0672162B2
JPH0672162B2 JP61152845A JP15284586A JPH0672162B2 JP H0672162 B2 JPH0672162 B2 JP H0672162B2 JP 61152845 A JP61152845 A JP 61152845A JP 15284586 A JP15284586 A JP 15284586A JP H0672162 B2 JPH0672162 B2 JP H0672162B2
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ミシェル・デルマ
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ソシエテ デチュード エ デクスプルワタシオン ダルギユ エ プロデユイ マリテイム (セテクサム)
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0036Galactans; Derivatives thereof
    • C08B37/0039Agar; Agarose, i.e. D-galactose, 3,6-anhydro-D-galactose, methylated, sulfated, e.g. from the red algae Gelidium and Gracilaria; Agaropectin; Derivatives thereof, e.g. Sepharose, i.e. crosslinked agarose

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は藻類抽出液、特に紅藻類(ゲリディウム、グラ
シラリア、プテロクラディア等)から寒天を製造する方
法に関する。本発明は特に医学、医薬又はバイオテクノ
ロジーの分野で使用可能な高純度寒天の改良製造法に関
する。
(従来の技術) 寒天は40,000から300,000の高分子量多糖類(アガロー
ス、アガロペクチン)の混合物であって、一般にオート
クレーブによって藻類の抽出液を製造し、寒天を約2%
含む液を処理することによって得られる。
現在、寒天液の主な処理方法には2つの型があり、これ
らは目的とする製品の品質、特に化学的純度やバクテリ
アの汚染により使い分けされる。現在特に農業的食料品
の分野にて使用可能な品質の生成物を製造する為に、こ
の処理は抽出液に約1重量%濃度の次亜塩素酸ナトリウ
ム又は亜塩素酸ナトリウムを加え、次にゲル化液を機械
的に圧搾するか又はゲル化液を凝固/溶解して寒天のケ
ーキを作り、引続いて乾燥させることを含んでいる。し
かし、この生成物は僅かに着色していて、無機物質を含
むので、高品質を必要とする分野(医学、医薬及びバイ
オテクノロジー)では不適である。この方法の利点は製
造費用が安価であることである。
高品質の寒天を得る為に、現在使用されている主な処理
方法は液の脱色の他に抽出液に存在する重カチオン、Ca
++、Fe+++、Mg++等の沈澱を可能にする化学的添加剤を
抽出液に加え、次いで低温度(−20℃)で抽出液を凝固
/溶解処理して、高品質の寒天を沈澱させるものであ
る。このような操作は一般に一定の品質を供する為に繰
返して行われる。しかし、この方法に費用は、所要のエ
ネルギーにより著しく高くなり、このことは現在の寒天
の価格を考慮して、高品質では通常の寒天の第2倍にな
る。
更に、科学面、分析面および生化学面での応用では、寒
天のアガロペクチン画分に僅かな硫酸塩の存在が問題で
あって、錯化剤(エチレングリコール、セチルピリジニ
ウムクロライド等)によってアガロペクチンを沈澱させ
て除去している。しかし、これらの錯化剤はコスト高で
あり、全体のアガロペクチン画分を失わせるが、このこ
とは全体の10〜50重量%となる。
別の技術分野にてアガロイド溶液(カラゲニン族に近い
強く硫酸化されたポリガラクタンをイオン交換樹脂によ
って処理することが既に提案されている(「Chemical A
bstracts」、第74巻、1971年4月19日第16号第71頁要約
第77673、D.T.Ionescu等、「多孔質アニオン交換器を使
用してアガロイド溶液の脱色」参照)。この処理はアガ
ロイド溶液をアンモニウムの形に調整されたカチオン樹
脂の存在下に置き、次にこれをアニオン樹脂の存在下に
置き、最後に活性炭で脱色を終了させる。しかし、この
方法は高純度の寒天を抽出するのに適用出来ない。何故
ならばアガロイドの処理に必要なアンモニウムイオン
が、求められている寒天の品質とは相容れない汚染を生
ずるからである(水性/有機相に可溶なアンモニウム塩
の存在を必要とするアルコール沈澱による生成物のその
後の回収過程を考慮して)。当業者はこの非混和性をよ
く知っており、このことは1971年の日の前述の論文の時
点で、これらの2つの技術がなぜ統合されなかったかを
説明している。
更に、アガロイドの脱色性は普通のもので、活性炭で実
施されるが、このことは寒天の場合この方法を応用する
経済的意義を失わせるのである。更にアガロイドは用語
上の類似性に反して寒天の化学構造とは著しく異なる非
常に極性のある化学構造を有する(多数の硫酸塩基があ
る)。アガロイドは強く硫酸塩化したフィココロイドの
処理技術に関係し、他方寒天は中性又は僅かに硫酸塩化
した多糖類の処理技術に関係するが、両者の技術間に何
等関係がない。1つの分野の方法を他の分野の方法に適
用することは当業者によって先天的に企図されていなか
ったのである。また、アガロイドは一般に最終相でアル
コールによって沈澱され、アルコールはバクテリアの汚
染を生じないことを保証するが、この方法の費用は甚だ
高く、寒天の場合には生成物は溶解/凝固によって得ら
れる高純度の生成物より一層高価になる。
発明の目的 本発明は、藻類の抽出液から寒天を得る新規な方法を提
供することを目的とし、医学、医薬又はバイオテクノロ
ジーの分野で使用するのに適した高品質の寒天を製造を
可能にする。
本発明の他の目的は、現在流通している品質の寒天の実
際の製造コストに近く維持することである。
本発明の更に他の目的は、寒天の画分を失なわず又費用
を増大させることなく脱硫酸塩の寒天を製造することで
ある。
付随する目的は経済的適用を可能にするために、抽出液
内に含まれる着色副生成物の回収を容易にすることであ
る。
発明の概要 上記目的を達成する為に、本発明による寒天の製造方法
は、下記の順序で下記の処理を組み合わせるものであ
る。即ち、 (a)寒天を含む藻類の抽出液を、この液のゲル化閾値
よりも高い温度でNa+形に調整したカチオン型イオン交
換樹脂と接触させる、 (b)この抽出液を、この液のゲル化閾値よりも高い温
度でCl-及び/又はSO4 --形に調整したアニオン型イオン
交換樹脂と接触させる、 (d)液温をゲル化閾値よりも低下させ、ついで (e)得られたゲルから寒天を抽出する。
試験の結果は、このような方法が上記の凝固/溶解方法
によって作られたものに相当する高品質の寒天を製造す
ることを証明した。
処理(a)にて、寒天分子上に保持される重カチオン
(及び特にカチオンCa++)はカチオン樹脂からNa+によ
って交換されるのである。試験は、この交換が寒天によ
って保持される重カチオンの殆ど総てに影響することを
示した(残留する重カチオンの量は10ppmまで低下す
る)。従って寒天のアニオン部によって保持される重カ
チオンは樹脂のアニオン部によって選択的に固定され、
この樹脂のNa+によって置換えられる。上記型のイオン
交換樹脂がこのような交換を可能にすることは驚くべき
ことであり、特にこれらの2つの型の重合体(樹脂、寒
天)に対して高度に選択的な交換特性を意味せず、現在
この交換を説明することは難しい。この現象の予期しな
い特徴は増大される。無機物質特に炭酸ナトリウムの電
荷を付加(そのような電荷の付加は高品質の寒天を得る
こととは両立しない)しないでおこるからである。更に
樹脂の孔の飽和も観察されず、又寒天分子の劣化も生じ
なかった(寒天分子の大きさを考慮すれば、このような
結果は驚くべきことである。) 処理(b)において、藻類由来の着色物(これは寒天の
評価低下の重要な要因である)は液内のCl-又はSO4 --
オンの塩析を伴うアニオン交換によって本質的に樹脂に
固定される。この固定は顕著にかつ、予期しない効力を
有し、液の着色物(ピロール誘導体、メイラード反応生
成物等)の性質によって生じるイオンの部分上への固定
状態による。
注目すべきことは、脱色処理(b)の前に脱無機物処理
(a)を行って、アニオン樹脂の孔内に燐酸カルシウム
の沈澱を生ずるのを回避出来、さもないと脱色(b)の
特にイオン部分の非活性化の危険を伴う。
このようにして冷却処理(d)の終りに得られるゲルは
下記のもの、即ち 着色物や重カチオンを除去された寒天分子(この分子の
アニオン部分には電気的中和を供するNa+を有する)、 着色物や重カチオンのない(使用された樹脂の調整の組
合された選択により処理)(a)及び(b)の終りに溶
液に入るイオンから実質的に形成されるNaCl及び/又は
Na2SO4を含有するあ水性相、 を含有する。
抽出処理(e)の目的は水性相及びその無機物NaClの電
荷の大部分を除去することであり、中性の寒天ケーキを
所謂バクテリアの品質基準に適合させる。寒天分子によ
って保持されるNa+対イオンは寒天分子の一体的な部分
でありこの分子に細菌学的特性を与える(生成物の品質
に対して有害な硬度を生ずる重カチオンとは異なる)。
更に、本発明の方法は、アニオン樹脂の再生の際にアニ
オン樹脂に固定される着色物質をその自然の形に容易に
回収するのを可能にする。この回収はイオン交換による
公定様式によって可能であり、アニオン樹脂を塩酸溶液
で処理し続いて水で洗いそしてエタノール、アセトンの
ような有機溶媒によってパーコレーションして常法で行
なうことができる。
更に、本発明の方法は、現在行われている方法に比して
最少限の費用で脱硫酸化した寒天を製造できる。上記工
程(b)及び(d)の間に、補助処理を行なうとよく、
処理(b)によって生じた抽出液をこの液のゲル化閾値
よりも高い温度でOH-型に調整したアニオン交換樹脂の
存在下に置く。
従って、現在の方法とは反対に、脱硫酸塩化は第3物質
(ソーダ又は錯化剤)を添加しないで行われる。C6の硫
酸塩基が樹脂の部分で除去され、この反応に続いてアン
ヒドロガラクトースのブリッジが炭素C3で形成される。
このようにしてアガロペクチン画分の寒天鎖は液内に保
持され、失われることはない。
この中間的任意工程(c)に関し、抽出液の温度は液の
早期ゲル化及び樹脂の劣化を防止するために50゜から60
℃に保つ。
更に、本発明の別の重要な特徴に関し、後の処理(f)
において、抽出された粉末寒天はオゾンを含有するキャ
リアガスと気体/固体相にて接触させる。このキャリア
ガスはキャリアガス1当り2から20mgのオゾンを含有
するのが望ましい。
このようにして溶液に化学薬剤を添加することなく、バ
クテリア汚染程度を著しく減少させることが出来るので
ある。オゾンが寒天分子を劣化させずに微生物を破壊す
ることは驚くべきことである。寒天のゲル強度又はゲル
化能(ゲルの品質を特徴付ける)はオゾン処理の後で何
等の変化を受けないのである。
更に、本発明の望ましい実施態様において、抽出液の温
度は処理(a)及び(b)の間60゜から80℃に保たれ、
処理(d)の目的は液を環境温度まで冷却させる。オー
トクレーブによって藻類の抽出液が更に頻繁に得られる
場合には、この液をオートクレーブの出口温度(約95
℃)で処理し、その温度の保持にはわずかなエネルギー
を必要とするに過ぎない。
処理(a)、(b)及び中間工程(c)は公知方法を使
って、抽出液を温度調整した樹脂塔に通してパーコレー
ションして固定床で行なうのが望ましい。
最良の結果は1つは処理(a)では、スルホン基により
官能化したカチオン樹脂を使い、他方処理(b)又は処
理(c)では4級アンモニウム基によって官能化された
アニオン樹脂を使って得られる。
これらの樹脂の骨格は特にポリスチレン又はアクリル型
のものでよい。
製造コストを最小にした本発明の望ましい実施態様によ
れば、抽出処理(e)は寒天ケーキを残留させるように
してフィルターを通してゲルを圧搾させることができ
る。この圧搾は特に300から600バールの圧力で緻密布フ
ィルターを通して常法により行うことが出来る。
同様に寒天を沈澱させるようにそれ自体公知のゲルの凝
固/溶解によって抽出処理(e)を行なうことができ
る。この処理は寒天ゲルを含む容器を塩水を充たしたパ
ンに浸漬させ、次に−20℃の温度に冷却して常法通り行
うことが出来る。この態様は電気が非常に安い所で適用
できる。注目すべきことは、非常に高品質の寒天を得る
ために、この方法を繰返す必要がないので、この方法の
費用は生物学的品質の寒天の製造の伝統的方法に比して
相当に減少されることである。
発明の実施例 以下に、添付図面を参照して本発明の実施の為の装置及
びこの装置で行われる応用例を説明する。
これらの例は以下の全般的な試験操作を使用して行なっ
た。1kgの乾燥藻類を水で洗浄し、次に深皿1内で12時
間循環水の中に浸漬した。次に藻類を4時間の間圧力1.
8バール、温度120℃でオートクレーブ2内で15の水に
よって抽出した。集取した液は80℃で多孔率0.0の恒温
フィルター3により濾過した。装置内の循環は符号4で
示されるようなポンプにより行なう。次に液は直径が30
mmで高さが1000mmの60゜から80℃に調節可能の2つの恒
温塔5及び6を上昇させて濾過した。第1の塔5はNa+
型に調整したカチオン樹脂0.7を含み、第2の塔6はC
l-又はSO--型に調整した同容量のアニオン樹脂を含む。
流量調整装置7がこれらの2つの塔の間に配置され、温
度調節段10はこの装置を一定温度に保つ。
皿に、前記2つの塔と同様の第3の塔13がこれらの2つ
の塔とバルブ14により直列に配置され、その結果液は塔
13を通して供給するか、又は直接にゲル化容器8に供給
することができる。前記2つの塔と同様に塔13は温度調
節段15によって50゜から60℃の温度の恒温設定される。
この塔13を通過した後で液は容器8に供給される。この
塔13は0.7のOH-型に調整されたアニオン樹脂を含む。
樹脂塔に通した後、液を容器8内で環境温度で8時間ゲ
ル化させた。得られたゲルは300バールから600バールの
圧力を発生する垂直プレス9内で8時間機械的圧搾に供
するか、又は−20℃で48時間凝固させ、次に深皿11内で
環境温度で溶解させた。これらのつの操作により最初に
含まれていた水の70から80%を除去した。脱水寒天ケー
キは囲い12内で一定の重量になるまで70℃の熱風流によ
って乾燥させた。
抽出された粉末は次に撹拌反応装置16に送り、この装置
は空気1当りオゾン5mgの濃度でオゾンを含有する空
気流を受入れるようになっている。流動床処理を行うこ
とが可能である。
次の分析を処理中の各種段階で行なう。
・80℃に温度設定された1cm/セル中340nmで光学密度を
測定(粉末寒天に関する場合、この測定は抽出液に対し
及び1.5%の寒天溶液に対して直接に行なう)、 ・AgNO3滴定によるクロライトの供与、 ・原子吸光分光分析によるカルシウム供与、 ・装置ニカン(NIKAN)によるゲル化の測定(粉末寒天
に関する場合、12時間エージングしかつ500mlの1.5%溶
液から調製したゲルに対して行ないかつ抽出液の500ml
試料に対して直接行なう)、 ・Fe2+についてフェナントロリン比色定量及びFe3+につ
いてチオシアン酸塩により鉄の供与、 ・微量の重金属はEDAX分析によって表示(この分析は粉
末寒天内にある総ての元素を調べることができ、この分
析は寒天粉末の灰に対して行なう)、 ・アントロン比色定量法によるD−ガラクトースの供与
及びレゾルシノール比色定量法によるアンヒドロ−3,6
−ガラクトースの供与、 ・元素分析による残留窒素の供与、 ・バクテリアの汚染を測定するために全菌数を定量、 である。
例1 1kgの紅藻ゲリディウムセスキペダル(Gelidium Sesqui
pedale)は塔13を通さずに、上記の抽出を受けた。1.5m
eq/(1当りのミリ当量)のCl-、2.5meq/のCa++
及び3meq/のSO4 --を含む水道水で蒸気処理を行なっ
た。集取した液は340nmで4.5の光学密度と2meq/のC
l-、8meq/のCa++及び5.2meq/のSO--の無機含量を有
した。ゲル強度は910/cm2であった。
第1の塔は、官能基がスルホン基でありかつNa+カチオ
ンは対カチオンであるポリスチレン骨格のゲル「アンバ
ーライト120」型のカチオン樹脂を含む。
第2の塔は、官能基が4級アンモニウムであり、Cl-
ニオンが対アニオンでありアクリル骨格のマクロ多孔性
樹脂「デュオライトA172」を含む。
両方の塔は80℃に恒温設定した。
液/樹脂容量/1時間の3.1容量の流量で液を第1カチオ
ン塔に通すと、340nmで4.2の光学密度及びCl-2meq/、
Ca++殆ど零で、SO--5.2meq/の無機含量を有する液と
なった。そのゲル強度は900g/cm2であった。
液/樹脂容量/1時間の6容量の流量で第2の塔内に抽出
液を通すと、340nmで0.6の光学密度及びCl-12meq/、C
a++0meq/及びSO4 --0.2meq/の無機含量を有する脱色
された液が得られた。そのゲル強度は900g/cm2であっ
た。
回収された液を圧搾し、次に乾燥した。出発材料の乾燥
藻類に対して21%の寒天の収量が得られた。この粉末は
Cl-0.7%、Na+0.74%、SO4 --2.5%及びCa++40ppmを含ん
でいた。EDAX分析によりSiの痕跡の存在を示したが、反
対にFa、Mg、Pb、K、P、Al及びZnの痕跡はなかった。
灰の全量は出発材料の重量の3.5%を示した。ガラクト
ースの割合は48%であり、アンヒドロ−3,6−ガラクト
ースは43%であった。
1.5%の濃度で最後に生産された寒天のゲル強度は850g/
cm2であった。30nmで0.5の光学密度であった。窒素密度
は0.1%であった。ゲル強度はオゾンの処理の最初から
終りまで変化しなかった。この処理により寒天1グラム
当りの全菌数は600からに減少した。
例2 1kgの紅藻ゲリディウムセスキペダルを下記の抽出に供
した。回収した液は340nmで4.1の光学密度、pH7.3及び
2.2meq/のCl-、7.6meq/lのCa++、および6.4meq/のS
O4- --を有した。ゲル強度は870/cm2であった。
第1の塔5はポリスチレン骨格をもつマクロ多孔性のカ
チオン樹脂「アンバーライトIR200」を含み、そのポリ
スチレン骨格の官能基はスルホン基でありかつNa+カチ
オンが対アニオンである。
第2の塔6はポリスチレン骨格をもつマクロ多孔性のア
ニオン樹脂「デュオライトA171」を含み、ポリスチレン
骨格の官能基は4級アンモニウムであり、対アニオンと
してCl-アニオンを有する。これらの2つの塔は70℃に
恒温設定した。
第3の塔13はアクリル骨格をもつマクロ多孔性のアニオ
ン樹脂「デュオライトA172」を含み、その官能基として
4級アンモニウム及び対アニオンとしてOH-アニオンを
有する。この塔は50℃に恒温設定した。
液/樹脂容量/時間の6容量の速度で、抽出液は第1カ
チオン塔内を通過し、340nmで3.9の光学密度、pH7.3、C
l-2.2meq/、Ca++0.1meq/及びSO4 --6.4meq/の無機
含量を有する液となった。ゲル強度は850g/cm2であっ
た。
1時間当りの樹脂1容量当りの液6容量の速度で液が第
2アニオン塔を通過した場合、その生成液は340nmで0.7
の光学密度、pH7.1、Cl-13meq/、Ca++0.1meq/及びS
O4 --0.9meq/の無機含量を有する液を示した。ゲル強
度は850g/cm2であった。
液を50℃の温度に冷却した。1時間当りの樹脂1容量当
りの液を5容量の速度で抽出液を第3アニオン塔に通す
ことにより、340nmで0.4の光学強度、pH8.8、Cl-0.5meq
/、Ca++0.05meq/及びSO4 --0.1meq/の無機含量を
有する液を得た。ゲル強度は820g/cm2であった。
回収液を凝固し、次に乾燥した。このものは出発材料の
乾燥藻類の重量に対して寒天の収量は19%であった。こ
の寒天粉末はCl-0.1%、Na+0.7%、SO4 --0.5%及びCa++
70ppmを含んでいた。エダックス分析はSiの痕跡の存在
を示したが、重元素Fe、Mg、Pb、P、Al及びZnの痕跡は
なかった。全体の灰量は1.3%であった。
ガラクトースは47%で、アンヒドロ−3,6−ガラクトー
スは49.5%であった。1.5%の濃度で最後に生成された
寒天のゲル強度は730g/cm2であった。340nmで光学密度
は0.2であった。窒素濃度は0.05%であった。ゲル強度
はオゾンの処理の最初から最後まで変化しなかった。こ
の処理は寒天のグラム当りの全菌数を10000から400に減
じた。
発明の効果 上述のように本発明によれば、医学、薬剤又はバイオテ
クノロジーの分野で使用するのに適した高品質の寒天を
製造可能になす藻類の抽出液から寒天を得る新規な方法
が、製造費用を現在流通されている品質の寒天の製造の
実際の費用に近く低下されて、しかも寒天の画分の損失
を生ずることなく、又抽出液内に含まれる着色副生成物
の回収を容易になして提供出来る優れた効果が得られる
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する為の望ましい装置を示す概略
的説明図。 1……深皿 2……オートクレーブ 3……フィルター 4……ポンプ 5、6、13……恒温塔 7……流量調整装置 8……容器 9……垂直プレス 10、15……温度調節段 11……容器 12……囲い 14……バルブ 16……撹拌反応装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】藻類の抽出液から寒天を製造する方法にお
    いて、下記の処理順序: (a)この抽出液を、この液のゲル化閾値よりも高い温
    度でNa+形に調整したカチオン型イオン交換樹脂の存在
    下に置き、 (b)抽出液を、この液のゲル化閾値よりも高い温度で
    Cl-及び/又はSO4 --形に調整したアニオン型イオン交換
    樹脂の存在下に置き、 (d)処理(a)及び(b)の後で、温度を前記ゲル化
    閾値よりも低い温度に下げ、 (e)ついで、得られたゲルから寒天を抽出することを
    特徴とする、上記寒天の製造方法。
  2. 【請求項2】処理(b)及び(d)の間に、処理(b)
    で得られた抽出液をこの液のゲル化閾値よりも高い温度
    でOH-形に調整したアニオン型イオン交換樹脂の存在下
    に置くことより成る補足処理(c)を行う、請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】その後の処理(f)にて、抽出された粉末
    寒天を、オゾンを含有するキャリアガスと気体/固体相
    にて接触を行わせる、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】処理(f)はキャリアガス1当り2から
    20mgの濃度を有するオゾンをキャリアガスに供与して行
    なう、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】処理(a)及び(b)の間に、抽出液の温
    度を60℃から80℃の間に保持し、処理(d)を環境温度
    まで冷却させる、請求項1から4の何れか1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】補足処理(c)の間、抽出液の温度を50℃
    から60℃に保持する、請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】処理(a)及び(b)及び必要な場合処理
    (c)は抽出液を樹脂の固定された恒温ベッドを通して
    濾過させる、請求項1から6の何れか1項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】処理(b)又は必要な場合、処理(c)に
    て使用されたアニオン型樹脂は4級アンモニウム基によ
    って官能化された樹脂である、請求項1から7の何れか
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】処理(a)にて使用されたカチオン型樹脂
    はスルホン基によって官能化された樹脂である、請求項
    1から8の何れか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】処理(b)又は必要な場合、処理(c)
    にて使用されたカチオン樹脂及び処理(a)にて使用さ
    れたアニオン樹脂はポリスチレン骨格又はアクリル骨格
    を有する、請求項8又は9記載の方法。
  11. 【請求項11】抽出処理(e)は寒天のケーキを残留さ
    せるようにフィルターを通してゲルを圧搾する、請求項
    1から11の何れか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】圧搾処理(e)は300から600バールの圧
    力にてフィルターを通して行う、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】抽出処理(e)は寒天を沈殿させるよう
    にゲルの凝固/溶解を行うことを含む、請求項1から10
    の何れか1項に記載の方法。
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