JPH0671976U

JPH0671976U - ボール弁の弁座

Info

Publication number: JPH0671976U
Application number: JP1346793U
Authority: JP
Inventors: 昇新
Original assignee: 株式会社日阪製作所
Priority date: 1993-03-23
Filing date: 1993-03-23
Publication date: 1994-10-07

Abstract

(57)【要約】【目的】弁座と弁体との間に生じたなじみを失うこと
なく、弁座と弁体とのシール性を強化する弁座を提供す
る。【構成】弁箱１内で回動可能に設けた弁体２をシール
する環状の弁座５において、弁座５の外周の１箇所又は
複数箇所に係合凸部６を設け、この係合凸部６に相対す
る弁箱の弁座取付部に凹凸嵌合する係合部を１箇所又は
複数箇所設け、弁座が環状の弁座取付部に沿って回動す
るのを阻止したボール弁の弁座。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ボール弁の弁箱内で回動可能に設けた弁体をシールする弁座に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のボール弁の弁座を図４に示し、Ｂ−Ｂ′線による断面を図５に示す。この弁座は、弁箱に挿入され、弁体と密着することにより弁体と弁箱、また、弁体と弁座とのシールを図っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この従来のボール弁の弁座においては、弁体を回動させて開閉操作をする場合、弁座が弁座取付部の環状に沿って回動することがある。一般的に、弁体の表面は拡大してみると多少の凹凸がある。このため、弁座を弁体に強く接触させ、弁座を弁体の凹凸になじませて、隙間のないようにして流体の閉止作用をしている。

【０００４】しかし、弁体を回動して流体通路の開閉をすると弁座が弁座取付部に沿って回動することがあることが判明した。従って、弁座と弁体との間になじみが生じてシール作用が良好であっても、弁座が回動することにより接触位置が移動することとなる。このため、弁座と弁体との間でなじみが生じていない位置で漏れが発生する問題があった。

【０００５】特に、水素ガス、ヘリウムガス等の浸透性の大きい気体用のボール弁にあっては、弁座と弁体との間になじみがない箇所から漏れが生じる危険性がみられた。そこで、本考案は弁座と弁体との間に生じたなじみのある位置で弁座と弁体とを常に当接させて、弁体をシールすることのできるボール弁の弁座を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、弁箱内で回動可能に設けた弁体をシールする環状の弁座において、弁座の外周の１箇所又は複数箇所に係合凹部又は凸部を設け、この係合凹部又は凸部に相対する弁箱の弁座取付部に前記係合凹部又は凸部に係合する係合部を１箇所又は複数箇所設け、凹凸嵌合によって弁座が環状の弁座取付部に沿って回動するのを阻止したボール弁の弁座とした。

【０００７】

【作用】

弁座と弁箱とにそれぞれ係合凹部又は凸部を設けて、凹凸嵌合することにより弁体が回動しても弁座は環状の弁座取付部に沿って回動することがなく、弁座と弁体との間に生じたなじみを維持した状態で弁座と弁体とのシール性を強化することができる。

【０００８】

【実施例】

図１は、本考案のボール弁の全体の構成を示す断面図、図２は、弁座の全体図、図３は前記弁座のＡ−Ａ′線による断面図である。図１において、１は弁箱で、ボール弁の本体を構成する。２は弁体、３は流体通路で、弁体２を回動することで弁の開閉を行なうことができるようになっている。４は弁軸、５は弁座で、弁箱１内の弁座取付部に取付けられ、弁体２に当接することにより、シールするようになっている。

【０００９】図２及び図３において、６は係合凸部である。この係合凸部６は弁座５の外周に１箇所又は複数箇所設ける。又、この係合凸部６に相対する弁箱の位置には係合部を１箇所又は複数箇所設け、前記係合凸部６との間で凹凸嵌合するようになっている。上記のように弁座と弁座取付部との間で凹凸嵌合を設けることにより、弁体２が回動した場合でも、弁座５が回動することがなく、水素ガス、ヘリウムガス等の浸透性の大きい気体を使用する時にも安心して操作できるようになった。

【００１０】図面に示した実施例では弁座に係合凸部、弁体に凹状の係合部を設けたが、凹凸嵌合により弁座が弁座取付部に沿って回動しないよう固定できればよいので、この実施例には限定されない。又、係合部を複数箇所設けることにより、より確実に弁座と弁箱とを係合させることができる。

【００１１】

【考案の効果】

弁座に設けた係合凹部又は凸部と弁箱に設けた係合部とを係合させることにより、弁体の回動につれて弁座が回動することなく、弁座と弁体との間に生じたなじみをもって、弁座と弁体とのシール性を確実にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のボール弁の全体を示す断面図

【図２】本考案の弁座の全体図

【図３】本考案の弁座のＡ−Ａ′線による断面図

【図４】従来の弁座の全体図

【図５】従来の弁座のＢ−Ｂ′線による断面図

【符号の説明】

１弁箱２弁体５弁座６係合凸部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】弁箱内で回動可能に設けた弁体をシール
する環状の弁座において、弁座の外周の１箇所又は複数箇所に係合凹部又は凸部を
設け、この係合凹部又は凸部に相対する弁箱の弁座取付
部に前記係合凹部又は凸部に係合する係合部を１箇所又
は複数箇所設け、凹凸嵌合によって弁座が環状の弁座取
付部に沿って回動するのを阻止したことを特徴とするボ
ール弁の弁座。