JPH0671789B2 - 印刷機のスイング運動するフロントグリツパを駆動するための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特許請求の範囲第１項の上位概念に記載の形
式の、印刷機のスイング運動するフロントグリツパを駆
動するための装置に関する。

従来の技術 このような形式の装置は一般的に公知でありかつ例えば
ドイツ連邦共和国特許第2220343号明細書で開示されて
いる。しかしながらこのばあい不都合には、フロントグ
リツパ軸の運動を制御するために伝力接続式に協働する
駆動部分が設けられている。更に運転中にはレバーアー
ムはカム制御機構を介してばねによつて常時ローラに圧
着される。伝力接続に関与する構成部材はフロントグリ
ツパの高い角速度及び加速度に基づいて生ぜしめられる
大きな慣性力によつて強制的に著しく負荷される。

更に不都合には、フロントグリツパ軸の運動を制御する
ために中央軸線を互いに著しく離して配置された入力軸
及び出力軸が使用される。これによつて著しく長い伝動
部材長さがひいては同様に大きな慣性力が生ぜしめられ
るようになる。

このことはスイング運動するフロントグリツパのカム駆
動されない駆動装置にも当て嵌る（ヨーロツパ特許第00
06402号明細書）。

更に上記公知の装置のばあいフロントグリツパの完全な
予備取付けを行なうことができない。同様に最終取付け
及び交換も困難である。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は冒頭に述べた形式の装置において、リフ
テイング・フロントグリツパ偏心体の連続的な回転運動
に重畳される付加運動を生ぜしめるために入力軸と出力
軸とを同軸的に配置することができかつ形状連続的に協
働する駆動部分を設けることができるようにすることに
ある。

問題点を解決するための手段 前記課題は本発明によれば、特許請求の範囲第１項の特
徴部分に記載の本発明の構成によって解決された。

発明の作用効果 本発明の利点は、慣性力が最小にされ、かつ同時に装置
の予備取付け、最終取付け並びに交換性が改善されると
いうことにある。

実施例 偏心軸２はサイドフレーム15に設けられたケーシングシ
エル体３及びこれに向かい合つて位置するサイドフレー
ム（図示せず）内に回転可能に支承されている。偏心軸
２には歯車４が回動不能に結合されていて、この歯車は
圧胴と共に回転する駆動歯車（図示せず）と常時かみ合
つている。更に偏心軸２には歯車４と同軸的に配置され
たカム円板7,8が回動不能に結合されていて、該カム円
板は主回転体及び副回転体としてカムローラ10,11を介
してダブルローラレバー９に、カム形状によって与えら
れた運動を伝達するように連結されている。ダブルロー
ラレバー９には枢着部22において連結部材12が枢着され
ていて、この連結部材12は枢着個所19で更に、偏心軸２
に回転可能に支承された差動遊星歯車装置１の外歯車13
に偏心的に枢着されている。ダブルローラレバー９はフ
レーム支承部21でケーシングシエル体３内に回転可能に
支承されている。差動遊星歯車装置の外歯車13は、別の
外歯車17のボス18上に回転可能に支承された内歯車14と
常時かみ合つている。前記外歯車17はボス18及びフロン
トグリツパ軸16に不動に結合されて、偏心軸２の偏心区
分上に回転可能に支承されている。同様に外歯車17は内
歯車14と常時かみ合つている。差動遊星歯車装置１の両
外歯車13,17の中央軸線は偏心率の値だけ、即ち、中央
軸線の間隔だけ互いにずらされている。

装置の作用形式は以下の通りである。

歯車４は機械回転数で駆動され、これによって偏心軸２
に回動不能に結合されたカム円板7,8とカムローラ10,11
とを介してダブルローラレバーにスイング運動する旋回
運動が与えられる。この同軸的に生ぜしめられる付加運
動は連結部材12から差動遊星歯車装置１を介して標準角
度比i₀＝＋１でフロントグリツパ軸16に伝達される。こ
のために旋回運動は連結部材12を介して、偏心軸２上に
回転可能に支承された、内歯車14と常時かみ合う外歯車
13に伝達され、更に外歯車13から内歯車14を介して、内
歯車14と常時かみ合う外歯車17に伝達され、これにより
偏心軸２の偏心区分上に回転可能に支承された外歯車17
ひいてはフロントグリツパ軸16に伝達される。従って、
差動遊星歯車装置１の内歯車14は外歯車17における所要
の運動20のために偏心軸２の回転運動に外歯車13のスイ
ング運動する旋回運動を重畳する。外歯車17におけるフ
ロントグリツパ軸16の運動は第３図で鎖線に示されてい
る。

時間的な経過は給紙台５から枚葉紙を受け取る際のグリ
ツパ６の待機位置及び同じ速度において圧胴のグリツパ
（図示せず）への枚葉紙の引き渡し及び戻り運動の終了
を保障する。この戻り運動終了においてはグリツパは圧
胴から待機位置まで遠ざけられかつ徐々に接近しながら
新たな枚葉紙を受け取るための出発位置に再び戻され
る。

本発明は図示の実施例に限定されるものではない。従つ
て運動20を運動学的に逆転して回転するカム円板7,8の
代りに定置のカム円板7,8を用いることによつてかつ回
転する四節のクランク伝動装置に連結された比較可能な
差動遊星歯車装置を用いることによつても生ぜしめるこ
ともできる。本発明ではフロントグリツパ軸の運動を生
ぜしめるために、互いに著しく離して配置されているの
ではなく互いに同軸的に配置されている入力軸及び出力
軸が用いられ、このばあいこれによつて慣性力を最小に
してリフテイング・フロントグリツパ偏心体の連続的な
回転運動にスイング運動する旋回運動が重畳される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第１図は本
発明による装置の概略的な側面図、第２図は第１図の断
面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線に沿つた断面図である。 １……差動遊星歯車装置、２……偏心軸、３……ケーシ
ングシエル体、４……歯車、６……給紙台、7,8……カ
ム円板、９……ダブルローラレバー、10,11……カムロ
ーラ、12……連結部材、13,17……外歯車、14……内歯
車、15……サイドフレーム、16……フロントグリツパ
軸、18……ボス、19……枢着個所、20……運動、21……
フレーム支承部、22……枢着部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷機のスイング運動するフロントグリツ
   パを駆動するための装置であつて、印刷機のサイドフレ
   ーム内に回転可能に支承された偏心軸（２）に、カム制
   御機構によつて制御されるフロントグリツパ軸（16）が
   回転可能に支承され、かつ、圧胴と共に回転する駆動歯
   車と常時かみ合う歯車（４）が回動不能に結合されてい
   る形式のものにおいて、前記偏心軸（２）が印刷機のサ
   イドフレーム（15）に設けられたケーシングシエル体
   （３）及びこれに向かい合つて位置する印刷機のサイド
   フレーム内に回転可能に支承されていて、偏心軸（２）
   に主回転体及び副回転体としてカム円板（7,8）が回動
   不能に結合されていて、該カム円板がカムローラ（10,1
   1）を介してダブルローラレバー（９）に、カム形状に
   よつて与えられた運動を伝達するように連結されてい
   て、該ダブルローラレバーがフレーム支承部（21）並び
   に、連結部材（12）が枢着される枢着部（22）を有して
   いて、前記連結部材が枢着個所（19）において差動遊星
   歯車装置（１）の入力側に作用結合されていて、該差動
   遊星歯車装置の出力側で偏心軸（２）の偏心区分上にフ
   ロントグリツパ軸（16）が回転可能に支承されており、
   前記差動遊星歯車装置（１）が偏心軸（２）上に回転可
   能に支承された外歯車（13）と、偏心率の値だけずらさ
   れて偏心軸（２）の偏心区分上に回転可能に支承され
   た、フロントグリツパ軸（16）に固定された別の外歯車
   （17）と、この外歯車（17）のボス（18）上に回転可能
   に支承された、両外歯車（13,17）と常時かみ合う内歯
   車（14）とを有していることを特徴とする、印刷機のス
   イング運動するフロントグリツパを駆動するための装
   置。