JPH0671542U

JPH0671542U - マンホール蓋

Info

Publication number: JPH0671542U
Application number: JP1634393U
Authority: JP
Inventors: 徹須崎
Original assignee: 不二グレート工業株式会社
Priority date: 1993-03-11
Filing date: 1993-03-11
Publication date: 1994-10-07

Abstract

(57)【要約】【目的】鋳鉄製のマンホール蓋において、がたつきな
く、密閉性が良好で、蓋と受枠の互換性のある製品を提
供する。【構成】蓋の外側傾斜面と受枠の蓋受傾斜面はほゞ同
じ傾斜角度で下方に向って縮径し、蓋の外側傾斜面には
蓋の表面に平行かつ上下に間隔をおいて二重の環状の溝
を設け、該溝には天然または合成樹脂よりなる環状の弾
性体を外側傾斜面より突出するよう装着せるものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、円形のマンホール蓋の蓋と受枠の嵌合構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より円形をなすマンホール蓋は、鋳鉄で成型され、蓋は受枠の内壁面に段状に形成または棚状に突設された支持棚により担持されるよう構成されてきたが、近時、蓋上を車輌が通過する場所に設置されるマンホール蓋は、がたつき騒音が発生しないように、また、下水道などより発生する臭気を防ぐために、耐荷重性を考慮して蓋と受枠の嵌合接触面を下方に向って縮径した傾斜面とし、該傾斜面において蓋を受枠が担持するよう構成したマンホール蓋が広く使用されるようになってきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べた如く、下方に向って縮径する傾斜面で蓋が受枠に嵌合、密着し、担持されるよう構成されたマンホール蓋が使用されるようになってきたが、このようなマンホール蓋は鋳鉄で成型されたのち、蓋と受枠の傾斜面を機械加工、すなわち旋盤を用いて同じ傾斜角度をなすように仕上をする必要があった。この傾斜角度は、需要先の要求、製造会社により異なるが約４°〜１２°の角度をなすよう構成されるのが普通である。

【０００４】このように傾斜面で蓋が受枠に嵌合、密着し担持されよう構成するマンホール蓋は、蓋と受枠の傾斜面をそれぞれ同じ角度となるよう機械加工して仕上げる必要があり、さらに蓋が余分に喰い込まないよう、嵌合時傾かないように工夫する必要があるなど、面倒なことであった。

【０００５】また、このように構成されても、接触面が密着しているので、蓋をあけるのが困難であり、蓋のみを補修のため交換することは、傾斜角度が僅か異っても密閉性が悪くなるので、受枠も同時に交換する必要があるなど不便なことであった。本考案は、以上述べた如き問題点を解決したマンホール蓋を提供するを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のマンホール蓋は、蓋の外側傾斜面と受枠の蓋受傾斜面はほゞ同じ傾斜角度で下方に向って縮径すると共に、蓋の外側傾斜面に二重の環状の溝を蓋の表面に対して平行となるように設け、環状の弾性体を、外側傾斜面より突出するよう装着せしめることにより解決せるものである。

【０００７】

【作用】

蓋の外側傾斜面に装着した弾性体は、受枠の蓋受傾斜面と接し、蓋を支える作用が働くと共に、蓋の外側傾斜面と受枠の蓋受傾斜面との間に傾斜角度が異なっても密閉性を保つ作用を有する。

【０００８】

【実施例】

本考案を、図面に示す実施例に従って説明する。図１、２に示す如く、鋳鉄で成型してなるマンホール蓋は、蓋（１）と受枠（２）とよりなり、蓋（１）の外側傾斜面（４）および受枠（２）の蓋受傾斜面（５）は、垂直軸に対して同じ４°〜１２°の傾斜角度をもって下方に向って縮径するよう構成され、蓋（１）の外側傾斜面（４）には、二重の環状の溝（６）を蓋（１）の表面に平行となるよう形成し、天然又は合成樹脂より成型してなる環状の弾性体（３）を、該環状の溝（６）に外側傾斜面（４）より突出するよう装着してなるものである。

【０００９】なお、本考案のマンホール蓋は、弾性体（３）を装着するので、蓋（１）の表面の外径は、受枠（２）の上端の内径よりも小さく形成し、蓋（１）に弾性体（３）を装着し受枠（２）に嵌合したときに、蓋（１）の表面と受枠（２）の表面が一致または僅か高くなるように弾性体（３）の突出度合を調節するとよい。

【００１０】また、蓋（１）の外側傾斜面（４）に設ける２つの環状の溝（６）は、上、下に二重に設けるが、上側の溝、下側の溝はそれぞれ外側傾斜面（４）の上端、または下端に近くなるように設けることが望ましく、溝（６）は機械加工により刻設するも差支えなく、受枠（２）には蓋（１）が受枠（２）内に過度に喰込まないように突片（７）または環状の棚状片を突設しておくとよく、直接蓋（１）を担持するよう構成するも差支えない。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上述べた如く、蓋（１）の外側傾斜面（４）に上下、二重に弾性体（３）が環状に装着されているので、蓋（１）と受枠（２）の相対する外側傾斜面（４）と蓋受傾斜面（５）の角度が異っても密閉性を良好に保つことができ、雨水などと共に流入する土砂は上部の弾性体で遮断されるので、土砂が詰まり、蓋（１）が開けにくくなる恐れもなくなるものであり、車輌等が蓋上を通過するも、弾性体（３）を介して蓋（１）が受枠（２）に保持されているので、がたつき音の発生する恐れがないなどの利点を有するものである。

【００１２】なお、従来蓋（１）と受枠（２）は傾斜する接触面を機械加工し、一組毎密閉性を検査し出荷する必要があったが、その心配なく出荷できるものであり、さらに、蓋と受枠の互換性が良好であるので、蓋の破損時受枠を交換することなく蓋のみを交換することができるなどの便を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】蓋の右半分を側面図で示した断面図

【図２】他の実施例の部分拡大断面図

【符号の説明】

１蓋２受枠３弾性体４外側傾斜面５蓋受傾斜面６溝７突片

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】鋳鉄で成型してなる蓋（１）と受枠
（２）とよりなり、蓋（１）の外側傾斜面（４）と受枠
（２）の蓋受傾斜面（５）はほゞ同じの傾斜角度で下方
に向って縮径し、蓋（１）の外側傾斜面（４）には蓋
（１）の表面に平行、かつ上、下に間隔をおいて二重の
環状の溝（６）を設け、該溝（６）には天然または合成
樹脂よりなる環状の弾性体（３）を外側傾斜面（４）よ
り突出するよう装着したことを特徴とするマンホール
蓋。