JPH0671525B2 - 流体処理に優れた繊維の製造方法 - Google Patents

流体処理に優れた繊維の製造方法

Info

Publication number
JPH0671525B2
JPH0671525B2 JP60232034A JP23203485A JPH0671525B2 JP H0671525 B2 JPH0671525 B2 JP H0671525B2 JP 60232034 A JP60232034 A JP 60232034A JP 23203485 A JP23203485 A JP 23203485A JP H0671525 B2 JPH0671525 B2 JP H0671525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
yarn
group
fluid treatment
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60232034A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6291219A (ja
Inventor
久敬 小路
秀康 大河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP60232034A priority Critical patent/JPH0671525B2/ja
Publication of JPS6291219A publication Critical patent/JPS6291219A/ja
Publication of JPH0671525B2 publication Critical patent/JPH0671525B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水、血液、薬品などの流体を処理するのに適し
た繊維糸条の製造方法に関する。
[従来技術] 繊維の表面に種々の官能基を導入して、機能性を付与す
ることが提案されている。流体を処理する用途に応用す
る場合には、繊維と流体とが親和性良く接触するよう
に、微細に切断して、短繊維状にして用いることや、ま
たシート状、フェルト状、ヒモ、編織物などに形態付与
して用いることや、さらには糸束にして用いることが提
案されている。
これまで用いられてきた繊維は、特に捲縮加工などの糸
の高次加工技術を適用しない、所謂、ストレートヤーン
のままであった。
[発明が解決しようとする問題点] 繊維は通常、単糸の集合体である。極めて細い単糸が数
多く集合したマルチフィラメントは大きな表面積を有す
るようになり、繊維を流体処理に応用する所以である。
繊維を、例えば1mm以下程度に極細にカットして用いれ
ば、マルチフィラメントの単糸は相互にほぐれ易く、表
面積の大きいことは十分に生かされるが、屑が出やす
い、繊維が流出するなどの欠点があった。
一方長い繊維を用いれば、屑の発生や流出の心配はなく
なるが、従来、ストレート糸を用いてきたために、単糸
が官能基を導入する過程で互いに膠着し、本来表面積の
大きい特徴が失われてしまうという欠点を有していた。
また官能基を導入する過程で膠着が起らなくても、この
ようなストレート糸の場合には流体処理に使用する際に
単糸は密着して、開繊せず、単糸間に液体が入りこめな
いために、表面積が有効に生かされないという本質的な
欠点を有していた。
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、流体を処理する
に適した繊維糸条を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は繊維糸条に捲縮付与した後、該繊維糸条に化学
処理を施して官能基を導入することを特徴とする流体処
理に優れた繊維糸条の製造方法に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
捲縮を付与すると、マルチフィラメントの各単糸はそれ
ぞれに分離独立し、互いに密着するのが妨げられる。こ
れは捲縮を付与することにより、各単糸に固定されたル
ープや、なみ状の変形の位相がズレて単繊維同士の密着
を防いでいることによるものである。
捲縮を付与する方法としては、繊維の熱可塑性を利用し
た、仮撚加工法やスタッフィングボックス加工、ジェッ
トスタッフ加工なとの押込み加工、またギアによる座屈
変形を用いた賦型加工などが採用できる。仮撚加工法は
手軽に使えて好ましいが、押込み加工法は擦過などによ
る繊維の損傷が少ないので特に好ましい。捲縮を付与す
る方法としては特にここにあげたものに限られるもので
はない。また異収縮複合糸など潜在捲縮糸から、各単糸
に独立に捲縮を発現させて付与することも可能である。
また捲縮の形態は2次捲縮や3次捲縮なども使用するこ
とができる。もちろん、これらの混合されたものでも特
に限定されない。
捲縮の数に関しては1インチあたり変形点、20個以上20
0以下程度であることが好ましい。20個未満では充分な
開繊効果が得られないし、200個を越えると、単糸がむ
しろ密着し易くなるので好ましい。
また本発明の糸条は構成フィラメントが微細な捲縮を有
しているので、適度なふくらみを有しているが、後述す
る実施例で記載した方法による嵩高度が2cm3/g以上、1
00cm3/g以下であることが好ましい。2cm3/g未満では本
発明の目的とする単糸間の膠着防止効果が十分得られな
い。また、100cm3/gを越えると嵩高になりすぎて糸の取
り扱いに不便であり好ましくない。
本発明で用いる繊維は官能基を導入するに容易な化学構
造を有するものが好ましく、例えばビニル重合体が挙げ
られ、スチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、無水
マレイン酸、メタクリル酸エステルなどで代表されるモ
ノビニル化合物の単独重合体または共重合体、またはジ
ビニルベンゼンあるいはメチレンビスアクリルアミド等
で代表されるポリビニル化合物との共重合体等が好まし
い。また該重合体は結晶性ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどで代表されるポリα−オレフィンで補強されてい
れば、機械的性質が向上するのでさらに好ましい。
本発明でいう化学処理とは、例えば、上記モノビニル化
合物重合体よりなる繊維をホルムアルデヒド、クロルス
ルホン酸などで架橋する反応、さらに続いて、または同
時に官能基を導入する化学反応を意味するものである。
官能基とは例えば、塩基性窒素原子を有する官能基、例
えば、第1級アミノ基、モノメチルアミノアルキル基、
モノエチルアミノアルキル基、モノブチルアミノアルキ
ル基、ジエチルアミノアルキル基、ジn−プロピルアミ
ノアルキル基、ジn−ブチルアミノアルキル基等で代表
される第3級アミノ基およびトリメチルアンモニウムア
ルキル基、トリn−プロピルアンモニウムアルキル基、
トリn−ブチルアンモニウムアルキル基等で代表される
第4級アンモニウム基などがあり、またα−ハロゲン化
アシル基、ハロゲン化アルキル基、イソシアン酸基、カ
ルボキシル基またはカルボン酸エステル基等の官能基が
挙げられるがこれに限ったものではない。これらの官能
基は重合体に直接またはスペーサーを介して結合されて
いるものである。さらに本発明で用いる官能基とは上記
官能基にリガンドを結合せしめたものをも意味するもの
であり、リガンドとしては、ポリミキシンB、リポポリ
サッカライド、ヒスタミン、ゲンタマイシン、エンドト
キシンなどの生理活性物質や特定抗原に対する抗体など
が挙げられるが、これに限ったものではない。
ここでいう流体処理とは水、薬品、血液などの流体を処
理して、その中に含まれる不純物や、病因物質、病態等
に放出される毒性物質などを浄化すること、また血液を
処理することによって免疫担当細胞を刺激し、賦活化さ
せるなどの概念を意味するものである。
[実施例] 以下実施例によって本発明を具体的に説明する。ここに
於て嵩高度の測定法は次の通りである。
〈嵩高度〉 第1図に嵩高度測定装置の見取図を、第2図に該測定装
置による測定方法を説明するための見取図を示した。試
料台1の上面に2本の切り込み6を設け、その外側縁部
間の間隔を6mmとしこの切り込み6に幅2.5cmの柔軟な薄
布のテープ2を掛け渡し、その下端に指針付き金具3お
よび荷重4を結合する。金具3の指針は、試料を装着し
ない場合には目盛5の0位を示すようにセットする。
試料7は周長80cmの綛取機で80回巻きものを1綛とし、
各水準2綛用意し、この綛を別々に24gの荷重をかけた
まま20分間98℃で熱水処理して、無荷重で1日放置す
る。熱水処理後の重量をMg、24gの荷重をかけ30秒後に
読み取った綛長をLcmとする。そして表示繊度が48000デ
ニールになるように2綛円形に積み重ね薄布テープ2と
試料台1との間に差し入れる。荷重4は、指針付き金具
として合計して50gになるようにし、指針の示す値A(c
m)を読み取る。測定試料は、位置を移動させて合計3
回測定し、平均A(cm)を求める。
嵩高度Wは、次式から算出する。
全体積:πR2×2.5cm3 全重量:M×(2.5/L)g 嵩高度: W=全体積/全重量 =(πR2×2.5)/{M×(2.5/L)} =(A2×L)/(M×π)(cm3/g) [実施例] 実施例1 ポリプロピレン(三井、“ノーブレン"J3HG)50部を島
成分とし、ポリスチレン(“スタイロン"679)46部、ポ
リプロピレン(住友“ノーブレン"WFタ27F)4部の混合
物を海成分とする海島型複合繊維(総デニール874デニ
ール、フィラメント数336)を空気圧1.5kg/cm2・G、加
熱温度90℃、加熱時間1.5秒で空気仮撚し、捲縮を付与
せしめた。捲縮数50、嵩高度は25g/cm3であった。次に
該捲縮糸50gをN−メチロール−α−クロルアセトアミ
ド60g、ニトロベンゼン400g、98%硫酸400gおよびパラ
ホルムアルデヒド0.85gからなる混合溶液中に浸し、20
℃で1時間反応させた。繊維を反応液から取り出し、0
℃の氷水5l中に投じて、反応停止させたのち、氷で洗浄
し、次に付着しているニトロベンゼンをメタノールで抽
出除去し、クロルアセトアミドメチル化繊維を製造し
た。該繊維を水洗し、水に浸して観察したところ、単糸
間の膠着は全くなく開繊性の良好な繊維が得られ、乾燥
後の嵩高度は20g/cm3であった。
比較例1 実施例1と同様の方法で得た海島型複合繊維を捲縮加工
を施さずに、実施例1と同様にアミドメチル化反応を行
ない、クロルアセトアミドメチル化繊維を製造した。得
られた繊維を水に浸したが、膠着した部分が多数存在
し、単糸が互いに離れた開繊性の良いものは得られなか
った。乾燥して嵩高度を測定した結果、1.3g/cm3であっ
た。
実施例2 実施例1で得たアセトアミドメチル化糸7.5gをポリミキ
シンB硫酸塩2gを含有する水溶液200mlに浸漬し、酸化
マグネシウム1gを添加して、室温で丸5日間浸透した。
反応母液を除去し、0.1N HCl 1で洗浄しポリミキ
シンB固定化繊維を得た。アミノ酸分析法により固定化
密度を測定したところ固定化密度は繊維1g当り1.2mgで
あった。
比較例2 比較例1で得たクロルアセトアミドメチル化糸を用い、
実施例2と同様の方法でポリミキシンBを固定化させ
た。アミノ酸分析法による固定化密度は繊維1gあたり0.
94mgであり、繊維の単糸間の開繊性が悪いために、反応
液が内部まで浸透できず、低い固定化密度しか得られな
かった。
実施例3 実施例2で得たポリミキシンB固定化繊維を用いて、大
腸菌由来のエンドトキシン(E−Coli0111:B4W)の解毒
能力を調べた。
エンドトキシンの生理食塩溶液30ml(濃度:0.5mg/ml)
にポリミキシンB固定化繊維2gを加え37℃の水浴中で2
時間浸透した。経時的に濃度を測定し、(帝国臓器製薬
“パイロディック”試薬による)それまでに解毒された
エンドトキシン量を算出した。
60分間で5.22mgのエンドトキシンが解毒され解毒能力が
速やかに発現されている。
比較例3 比較試料は次のようにして調製し、同様にエンドトキシ
ンの解毒能力を調べた。すなわち比較例1で得たクロル
アセトアミドメチル化繊維7.5gをポリミキシンB硫酸塩
2gを含有する水溶液200mlに浸漬し、酸化マグネシウム1
gを添加して丸14日間浸透し、実施例2と同じ固定化密
度を有する(1.2mg/g繊維)固定化繊維を調製した。
実施例3と同様の方法で比較試料の解毒能力を測定し
た。
ポリミキシンBの固定化密度は実施例2と同一であるに
もかかわらず、比較試料では60分後でも2.08mgのエンド
トキシンしか解毒されない。
すなわち単糸間の開繊性が不良なために、溶液と繊維間
の接触面積が小さくなり、解毒の速度も小さく、能力も
低くしか発揮されていないことがわかった。
[発明の効果] 本発明で得られた繊維糸条は捲縮が付与されているため
に、反応によって機能を繊維に導入する際には、単糸間
の膠着を防ぐことができるとともに、各単糸への機能の
導入も容易という効果がある。さらに流体を処理する際
には、流体との接触面積が大きくなるので、機能が十分
に発現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は嵩高度測定装置の見取図、第2図は嵩高度測定
方法の説明見取図である。 1:試料台、2:薄布テープ 3:指針付き金具、4:荷重 5:目盛、6:切り込み 7:試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維糸条に捲縮を付与した後、該繊維糸条
    に化学処理を施して、官能基を導入することを特徴とす
    る流体処理に優れた繊維糸条の製造方法。
JP60232034A 1985-10-17 1985-10-17 流体処理に優れた繊維の製造方法 Expired - Lifetime JPH0671525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60232034A JPH0671525B2 (ja) 1985-10-17 1985-10-17 流体処理に優れた繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60232034A JPH0671525B2 (ja) 1985-10-17 1985-10-17 流体処理に優れた繊維の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6291219A JPS6291219A (ja) 1987-04-25
JPH0671525B2 true JPH0671525B2 (ja) 1994-09-14

Family

ID=16932932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60232034A Expired - Lifetime JPH0671525B2 (ja) 1985-10-17 1985-10-17 流体処理に優れた繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0671525B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024135090A1 (ja) * 2022-12-20 2024-06-27 株式会社カネカ エンドトキシンの定量方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5343911A (en) * 1976-09-30 1978-04-20 Lonseal Kogyo Kk Method of incorporating waterproof sheet
JPS5539566A (en) * 1978-09-14 1980-03-19 Kawasaki Steel Corp Jointing method for member panel point portion of underwater structure
JPS5820236A (ja) * 1981-07-29 1983-02-05 Japan Organo Co Ltd 微粒子状イオン交換樹脂とイオン交換繊維とを用いた二重濾過膜層による水容液の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024135090A1 (ja) * 2022-12-20 2024-06-27 株式会社カネカ エンドトキシンの定量方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6291219A (ja) 1987-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tamada et al. Application of radiation-graft material for metal adsorbent and crosslinked natural polymer for healthcare product
EP0679436B1 (en) Material for removing HIV and its related substances
TW421590B (en) Liquid transport member, liquid transport system, absorbent article comprising same, and method of making a liquid transport member
CA1177752A (en) Blood cholesterol level reducing agent and method
GB2092895A (en) Absorbent article containing blood-gelling agent
TW200526281A (en) Dialysate regeneration system for portable human dialysis
JPS6247541B2 (ja)
JPS6190657A (ja) 尿の吸収・保持剤
JPS59209333A (ja) ドラツグレベルモニタリング方法およびその方法に用いる被検液採集装置
JPH0671525B2 (ja) 流体処理に優れた繊維の製造方法
JP2660099B2 (ja) 陰イオン交換材料
JPS6312345A (ja) ヨウ素化合物の捕集材
US4524577A (en) Twisted yarn
EP0792957A2 (en) Acidic or basic gas absorptive fiber and fabric
JPH07163820A (ja) 水質検査用濾過バッグ
JP2000064175A (ja) 酸及び又はアルデヒド吸着性繊維ならびにその構造物
JPH01306661A (ja) 水解性不織布及びそれを用いた吸収性物品
JPS5929198B2 (ja) 蛋白質の捕集法
JPH11189997A (ja) 不織繊維質超吸収性製品の製造方法
JPH0372309B2 (ja)
Mersereau et al. Interactions of gastric blood flow, barrier breaker, and hydrogen ion back diffusion during ulcer formation in the rat
JPS60246766A (ja) 血液処理剤
JPS5923852B2 (ja) イオン性物質および極性物質の吸着法
RU2190710C1 (ru) Нетканый материал
JP2003310751A (ja) 癌胎児性抗原吸着材および体外循環用カラム