JPS5929198B2 - 蛋白質の捕集法 - Google Patents

蛋白質の捕集法

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JPS5929198B2
JPS5929198B2 JP52101403A JP10140377A JPS5929198B2 JP S5929198 B2 JPS5929198 B2 JP S5929198B2 JP 52101403 A JP52101403 A JP 52101403A JP 10140377 A JP10140377 A JP 10140377A JP S5929198 B2 JPS5929198 B2 JP S5929198B2
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JP
Japan
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sheet
fibrous material
fibers
protein
adsorbent
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JP52101403A
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English (en)
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JPS5436300A (en
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健資 鎌田
純 加茂
徹 武村
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリアクリロニトリル又はアクリロニトリルを
主成分とする共重合体からなる非常に細い繊度の繊維状
物を吸着剤として、蛋白質を含む水溶液から該蛋白質を
効率よく吸着し捕集する方法に関する。
有用な蛋白質たとえば酵素や蛋白質ホルモンなどを微量
に含む水溶液からこれらの蛋白質を捕集し、精製する方
法として吸着剤による吸着法が存在する。
これらの吸着剤としては重金属、硫酸バリウム、ケイ酸
およびその塩類、各種イオン交換 。体が用いられてい
る。しかしながら吸着剤によつてはその吸着能が低かつ
たり、また逆に強く吸着するため後に続く溶離操作が困
難となる場合がある。本発明者らは、これらの欠点を改
良す4く鋭意検討した結果、蛋白質に対し吸着能(単位
重量あたりの吸着量)が大きく、しかも吸着剤から蛋白
質の変性をもたらすことなく容易に溶離し、目的とする
蛋白質を効率良く取得出来る新規な蛋白質の捕集法を発
明した。本発明を成功に至らしめた大きな要因はポリア
クリロニトリル又はアクリロニトリルを主成分とする共
重合体からなる非常に細い繊維状物を吸着剤として用い
たことである。
この繊維状物の製造法は特開昭51−121592号、
特願昭52一35778号に開示されている。たとえば
アクリロニトリルを主成分とする共重合体を溶剤に溶解
し、ろ過精度15μ以上の金属繊維製シート焼結板より
なる紡糸口金もしくは孔径10〜15μの紡糸口金を用
いて湿式紡糸することによつて得られる。もちろん脱溶
剤後延伸や洗浄工程を経ても良い。このようにして得ら
れる繊維状物は従来のフレーク状のものとは異つて繊維
軸方向に連続した長さを有するものであり、その直径の
長さ方向の変動率も小さい。このようにして平均単繊維
繊度が0.01〜0.5デニールの繊維状物が得られる
。公知のアクリル繊維では最小デニールとしては高々1
デニール前後であるが、本発明に用いられる繊維状物は
その繊度が著るしく小さいため、従来の合成繊維と種々
の物性面で異つた挙動を示す。たとえば紡績工程で繊維
を集合体化するためのカード工程でウェブ化することが
本発明で用いる繊維状物ではとることが出来ない。従つ
てこのような細い繊維は普通に用いる繊維としての商品
価値はなく従来の合成繊維の範鴫から逸脱するもので本
明細書では繊維状物と呼ぷことにする。繊維状物を集合
体として取扱う場合特殊な方法によらなければならない
。シート状物の形態に賦形するのは比較的容易でたとえ
ば該繊維状物を適当な長さに切断し、水中に分散させた
後抄造によつてシー卜状構造体となすことが出来る。あ
るいは他の公知の繊維との混抄によつてシート状構造体
を形成させることが出来る。本発明の繊維状物はその繊
度が小さいため、集合体単位重量あたりの表面積が従来
の合成繊維にくらべて大きい。
たとえば湿式凝固法で得られた平均単繊維繊度が0.0
7デニール(平均直径2.9μ)の繊維状物は、窒素吸
着法で測定した表面積の値は0.74イ/7であつた。
一方従来の1.5デニール(平均直径13.7μ)アク
リル繊維の表面積は同じ方法で測定して、0.05m゜
/yであつた。従つて直径からの両繊維の表面積比はほ
ぼ直径比(13.7/2.9)4.7であるが実測の表
面積比は(0.74/0.05)14.8と約3倍大き
い。このことは繊維を細くすることによつて繊維の表面
状態が著るしく異なり、表面積を増大する方向に変化し
ていることを示す。吸着、脱着が繊維の表面で起ること
を考慮すると、表面積の増大は吸着能を増大させる働き
を持つ。実際には表面積の差がそのまま吸着能の差とし
ては表れないが、1,5デニールのアクリル繊維にくら
べて単位重量あたりの吸着量は蛋白質としてウロキナー
ゼを用いて検討した結果では本発明に用いる繊維状物で
は約10倍大きい。きわめて細い繊維状物は一般に単繊
維が数万本集合したトウの状態で得られる。これを適当
な長さに切断し、そのまま吸着剤として使用出来る。し
かしながら、吸着剤をカラムなどの容器に充填して使用
する場合、適当な形に賦形することが望ましい。本発明
では該繊維状物をシート状に賦形したものを用いること
ができる。繊維状物をシート状物となすことによつて非
常に取扱い性が容易となる。たとえば、カラムに充填す
る場合、シート状物を適当な巾に切断し、渦巻状に巻い
てカラム内へ直ちに挿入することが出来るし、又使用後
も容易に取り出すことが可能である。これに対し粉末状
の吸着剤の場合、カラム内への充填及び取り出しが非常
に煩雑となる。さらに大きな利点はシート状物の場合、
カラム−の充填の仕方によつては粉末状のものにくらべ
、液体の流れに及ぼす抵抗を著るしく小さくすることが
可能となる。本発明に規定された繊維状物を用いてのシ
ート状構造物の製造方法は、特願昭51−96289号
に述べられているとうりである。
即ち、トウをたとえば3mm長にカツトし叩解した後、
湿式抄紙し脱液後乾燥することによつて容易に得られる
。必要ならば加温状態でカレンダー処理を行なつても良
い。このような方法で得られるシート状構造体は単繊維
の繊度が非常に小さいため、繊維同志のからみ合いが理
想的に進行し、バインダーをなんら必要とすることなく
、低目付けの表面積の大きいシート状構造体となる。ま
た特に強度が要求されるようなシートが必要な場合は、
他の短繊維と混合抄紙すれば良い。この場合、吸着剤と
しての働きはポリアクリロニトリル系繊維状物が果すた
め、混合シート中の該繊維状物の重量は70%以上含む
ことが好ましい。このようにして強度のある、吸着能に
優れたシート状構造物を得ることが出来る。次に蛋白質
の吸着および脱着方法について述べる。
吸着剤に対する吸着能は、吸着させるべき蛋白質の等電
点近傍から酸性側で大きくなる。従つて吸着操作はなる
べく等電点近傍から酸性側にPHを調整して行なうのが
望ましい。本発明の吸着剤が特に優れた吸着を示す蛋白
質としてはインシユリン、α−キモトリプシン、ウロキ
ナーゼ、アルブミン、グルコース・オキシダーゼ、アミ
ラーゼ、アスパラギナーゼなどが挙げられる。1例とし
てウロキナーゼについて説明する。
ウロキナーゼは人尿中に微量存在し血液中のプラスミノ
ーゲンを活性化してフイプリン溶解能を有するプラスミ
ンを生成する酵素であり、各種血栓症の治療薬として広
く用いられている。従つてこの酵素を人尿から効率良く
捕集する方法が注目されており、その吸着剤に関する特
許が多数公示されている。アクリル系合成繊維を吸着剤
としてウロキナーゼを選択的に分離、精製する方法が特
公昭4810232号に開示されているが以下の実施例
で示すとうり本発明による方法では従来のアクリル繊維
にくらべ取得率並びに吸着能の点で優れた吸着法と言え
る。吸着剤に吸着した蛋白質の脱着、溶離は弱アルカリ
水溶液で容易に行なうことが出来る。
即ち吸着した蛋白質が変性しない範囲でのアルカリ水を
用いて溶離、抽出させる。次に抽出液中にたとえば硫酸
アンモニウム等の塩を多量に加え沈澱物を生成せしめ、
沈澱物を分離し再溶解後透析によつて蛋白質と塩を分離
させ目的とする蛋白質を精製することが出来る。以下実
施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
実施例 1 アクリロニトリル92重量%、アクリル酸メチル8重量
%からなる重合体を湿式紡糸して平均単繊維繊度が0.
05デニール、総繊度が2100デニールのトウ状の繊
維状物を得た。
該繊維状物を5mm長に切断し叩解して吸着剤とした。
市販されている各種蛋白質を0.05%になるようイオ
ン交換水に溶解し溶液のPHを該蛋白質の等電点または
等電点より酸性域に調整した。この溶液に上記吸着剤の
一定量を加え室温で24時間ゆつくりと攪拌した。比較
のために市販アクリル繊維(1.5デニール)を5mm
長に切断して吸着実験を行なつた。24時間後、繊維を
取り出し充分に水を切つた後溶離液で吸着物を溶出させ
た溶液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線に
より吸着した蛋白質の定量を行なつた。
結果を表1に示すがこれより本発明に用いた繊維状物は
従来のアクリル繊維にくらべて10〜20倍の蛋白質吸
着能を示すことが明らかである。実施例 2 実施例1で得た繊維状物を3m娘にカツトして叩解した
後、湿式抄紙し脱溶液、乾燥しさらに180℃でカレン
ダー処理を行なつた。
このようにして得られたシート状構造体の厚さは15μ
で目付けは15f/M2であつた。このシート状構造体
を渦巻状に巻き、内径3CT!11長さ50CTnのガ
ラス製カラムに充填し、人尿水に含まれるウロキナーゼ
を以下のようにして捕集した。即ちカラム上部から新鮮
な人尿を201流した。次に洗浄水を上部から流しカラ
ム内を洗浄後、4%アンモニア水で吸着したウロキナー
ゼを溶出した。次に硫酸アンモニウムを溶出液へ加え6
0%飽和溶液とし1時間攪拌を続けた後静置させ、生成
した沈澱物を遠心分離して集めた。沈澱物を少量の水に
溶解後透析膜を用いて水に対して透析した。得られた溶
液中のウロキナーゼの力価をJ.Plcugのフイプリ
ン平板法(BiOchem.BiOphys.Acta
24巻278頁)で求めた所4100(Unit/η蛋
白質)で力価の取得率は原料尿中の全力価を100%と
した時93%であつた。実施例 3 実施例1で得られた繊維状物を3m娘にカツトし叩解し
たものを80部(乾燥重量)と別に湿式紡糸で得られた
単繊維繊度を2デニールのアクリル繊維を15m巌にカ
ツトしたもの20部を均一に混合し、湿式抄紙として実
施例2と同様の条件で脱液、乾燥、熱カレンダリングを
行つてシート状構造物を得た。
このものの厚みは50μで507/M゜の目付けを有し
ていた。このようにして得られたシート状構造物を渦巻
状に巻き実施例2と同様にカラム内に充填した。カラム
上部より実施例2で得た力価4100unit/ηのウ
ロキナーゼを含む水溶液をPH−5.3に調整して流下
させた。溶液が流下後カラム内を水洗洗浄し、実施例2
と同様に吸着したウロキナーゼを溶出し分離精製した。
精製ウロキナーゼの力価は15000(Unit/η蛋
白)であり、又取得率は95%であつた。実施例 4 実施例3で得たシート状構造物5yを渦巻状に巻き利用
頻度の多い男力用小便器のパイプ内へ挿入し1ケ月間放
置した。
1ケ月の間でパイプ内の尿及び洗浄水の目詰りは観察さ
れなかつた。
1ケ月後該シート状物を取り出し、充分水洗後、適当な
大きさに切断し4%アンモニア水に浸漬し、吸着したウ
ロキナーゼを溶離した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 蛋白質を含む水性溶液から蛋白質を捕集する方法に
    於て、吸着剤として平均単繊維繊度が0.5デニール以
    下のアクリロニトリル系重合体からなる繊維状物を用い
    ることを特徴とする蛋白質の捕集法。 2 アクリロニトリル系繊維状物がシート状構造物であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の捕集法。
JP52101403A 1977-08-24 1977-08-24 蛋白質の捕集法 Expired JPS5929198B2 (ja)

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JP52101403A JPS5929198B2 (ja) 1977-08-24 1977-08-24 蛋白質の捕集法

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JPS5436300A JPS5436300A (en) 1979-03-16
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JPS646899U (ja) * 1987-07-02 1989-01-13
JPS6455170A (en) * 1987-08-25 1989-03-02 Setsuo Kuroki Pipe-type filter equipped with control device for air-intake amount

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