JPH0670850B2 - 蒸着型記録媒体 - Google Patents

蒸着型記録媒体

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JPH0670850B2
JPH0670850B2 JP61145190A JP14519086A JPH0670850B2 JP H0670850 B2 JPH0670850 B2 JP H0670850B2 JP 61145190 A JP61145190 A JP 61145190A JP 14519086 A JP14519086 A JP 14519086A JP H0670850 B2 JPH0670850 B2 JP H0670850B2
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JP
Japan
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lubricant
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thickness
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JP61145190A
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公一 釘宮
信雄 中村
紀台 能智
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気記録など、接触型の記録媒体として、電子
記録機器に広く使用される蒸着型の記録媒体及びその製
造方法に関する。
従来の技術 塗布型記録媒体においては、塗布層に多量の滑剤を混入
し、よって、長期の使用にわたっても、滑剤がとぎれる
こともなし供給され、異常な摩耗を生ずることを防いで
いる。
一方、蒸着型記録媒体においては、やはり滑剤があるも
のの、わずかなピンホール等の隙間を除いて、表面層に
薄く塗布されているにすぎない。従って、反復使用する
に伴なって、滑剤が枯渇してゆく。
発明が解決しようとする問題点 蒸着型記録媒体では、滑剤層が薄く表面に形成されてい
るのみであるため、同一個所を何度も反復摩擦する再
生、即ち、スチル再生においては、滑剤が消耗され、数
分のうちに、蒸着された膜が破壊されるといった問題点
があり、実用化を妨げる一要因となっている。
問題点を解決するための手段 基体の一方の面上に主に金属蒸着膜より成る記録層が設
けられ、前記記録層表面全面に、良溶媒による洗浄後も
少なくとも0.5単分子層相当以上の強固に結合した含弗
素滑剤(ポリマー状は除く)より成る塗布潤滑層を設け
る。
作 用 上記のような条件に適合する膜であれば、耐久性が著し
く改善される。
実施例 上述のスチル再生における劣化,破壊の研究の結果、非
常に薄い層,単分子層程度であっても強く固着している
層を形成しておれば、スチル再生における耐久性を改善
し得ることを見い出した、と同時に滑剤を完全に溶解す
る良溶媒で洗浄しても、完全に除去し得ず、ほぼ単分子
層の1/2相当以上の滑剤が強固に吸着,残存していれ
ば、上述のいわゆるスチル耐久が大巾に改善されること
が判明した。
このような強固な結合の実施は、蒸着膜表面の活性化処
理による。即ち、プラズマ処理,グロー処理,コロナ処
理などである。又、蒸着直後、汚染のない状態で直ち
に、滑剤を塗布しても同じ効果を得る。
以上の活性化処理後、滑剤塗布操作により、効果の大き
な0.5単分子層以上の滑剤を表面に形成せしめる。
蒸着膜形成直後は、表面は清浄であり汚染物質が付着し
ていない。この状態において、滑剤を塗布などすると汚
染層を界在しないため、強固な結合をした滑剤層が形成
される。一方、蒸着膜形成後、大気中に取り出すなり、
真空中に長時間放置すると、雰囲気中の汚染物質,メタ
ン,油分が吸着される。このため、優れた滑剤である弗
素系滑剤ののりが悪く、結合強度が弱く、すぐに消失し
易すい。したがって、この場合には、プラズマやグロー
処理,コロナ処理などによって、表面の汚染を除去する
と同時に、表面欠陥を導入し、そのため、弗素系滑剤が
強固に記録媒体表面に結合される。
このように強固に結合された滑剤が表面の約1/2以上
を被覆している場合には、前述のスチル耐久の試験にお
いても、滑剤が強固に結合したままになり、容易に消失
することがなく、従ってスチル耐久が改善される。又、
表面層の約1/2以上が被覆されているため、露出して
いる表面と、磁気ヘッドなどの摩擦材との真の接触が妨
げられる。従って、スチル耐久が大巾に改善されている
と推定される。
以下に、より具体的に実施例を説明する。
薄膜媒体として、10μm厚のPETフイルムを使用し、そ
の上に、粒径30〜500ÅのSiO2微粒子をIPAに分散せしめ
て30〜50ケ/μm2付着せしめた。続いて、真空室内に充
填し、Co80,Ni20合金を0.2μm厚に電子ビーム蒸着し
た。この時、少量の酸素を導入し、表面を幾分酸化せし
めることによって、表面を硬化させると同時に、滑剤な
どが吸着し易すい活性基を導入せしめた。さらに逆の面
に、炭素粉を充填したポリウレタン樹脂を0.4μm厚塗
布,硬化せしめた後、滑剤を塗布し、12.5mm巾に裁断、
カセットに装填した。以上が一般的な従来例である。
表面活性化処理として、2KV,0.1μA/cm2のコロナ放
電、Ar(1〜10O2混入)の0.1Torr,200Wのプラズマ処理
を、滑剤塗布直前に行って、滑剤付与率向上を図った。
又、蒸着直後、真空室内で直ちに滑剤を塗布し、一実施
例とした。
蒸着直後、真空室内から取り出し、接触角を水を用いて
測定すると、約40度と比較的濡れ易すい。ところが一昼
夜たつと、70〜80度にまで増加し、又、表面にCH系の汚
染物質が多量に付着した事がESCA等の解析で判明した。
このような汚染物質を、前述のプラズマやコロナによる
活性化処理を行うと、接触角は20度以下と非常に小さく
なり、濡れ易すくなったこと、即ち、表面が非常に活性
になっていることが判明した。
以上の従来例,プラズマ処理例,コロナ処理例,蒸着直
後塗布例の代表的4例について、以下に対比詳述する。
滑剤としては、CnF2n+1C2H4COOH(n10),CnF2n+1C2H
4OH(n10),(CnF2n+1OCO),(CmH2m+1)C2H3COOH
(n,m10),(CnF2n+1OCO)(CmH2m+1)C2H3CO(n,m
10)や(CnF2n+1O)3PO(n10)を用いた。スチル
耐久試験としては、VHS型VTRを用い、テープを巻取部に
かかる張力を40gに調整し、スチル状態にしたまま、再
生画像が完全に消失する、即ち、蒸着膜が完全にはげお
ちるまでの時間(分)をみた。なお、この時滑剤量はす
べて60Å厚塗布した。
この結果、従来例では、カルボン酸系,P系で5〜10分,
アルコール系やカルボニル系では5分以下であった。本
発明例では、いずれの処理においても、前二者では、30
分以上,後二者では5〜10分であり、大巾な改善が認め
られた。なお、いずれの例においても滑剤量は50〜60Å
厚相当の量である。一般に、カルボニル系やP系は、蒸
着膜表面の酸化物や水酸基に強固に結合し、且つ、表面
に立ったF基によって摩擦が減少することが知られてい
る。本発明におけるプラズマ処理などの付与効果を詳し
く見るため、次のように洗浄による結合強度の変化を測
定した。
滑剤を付与した蒸着膜をIPA(イソプロピルアルコー
ル)中に、一定時間浸し、取り出して、表面に残存する
F濃度をESCAにより測定する。第1図に示すように、表
面のF濃度は、洗浄後1分程度でほぼ一定値になる。従
って以下、洗浄3分後でのF値をもって、洗浄後のF濃
度と定義する。このF濃度は第2図に示すように、初期
の塗布量に拘らず一定値を示す。本図実線は、滑剤(C
18F37C2H4COOH)をIPA,アノン混液中に一定濃度(100〜
20.000PPm)溶かし、記録媒体上に4μm厚に塗布し乾
燥した後、ESCAでF濃度を測定した結果を示す、約5000
ppmまで直線的にF値は増大し、表面濃度を示している
が、それ以上では厚くなりすぎ、飽和しているのが判
る。ちなみにESCAによるCo量は、約5000ppm以上で完全
に消失し、上の見方を裏づけている。第2図の縦軸はES
AC値を相対的に示しているが、滑剤の比重を約1とした
場合の厚さÅに換算して対応しせめている。即ち、5000
ppmで約200Å厚に相当する。同図破線は、得られた塗布
膜を洗浄した後のF濃度を示す。約300ppm以上で12Å厚
相当になっていることを示し、それ以下では、塗布量が
全量残っていることを示す。即ち、IPAによる洗浄によ
っても取れない強固な結合をした滑剤が12Å厚相当まで
あることを示す。使用している滑剤の長さは、約20Åと
算定し得ることから、0.6単分子層厚に相当しているこ
とが判る。
同様の手法によって、種々の処理を行って、色色な滑剤
を塗布した場合における、強固な結合度数(洗浄後に残
った滑剤の分子層厚さ)を求めた。
次に、前述のスチル耐久(分)を求め、これと対比する
ため、第1表に結果をまとめた。
第1表の結果を第3図に図示する。同図より明らかなよ
うに0.5単分子層厚に相当する所から、急激にスチル耐
久が改善されているのが明らかである。
0.5単分子層厚の所で急に特性が変化する理由は不明で
あるが、強固な結合であっても、被覆する面積が少ない
と、磁気ヘッドなどの接触体が蒸着面に直接接触し、摩
耗を生ずるものと考えられる。半分以上の面積が滑剤で
覆れている時には、まだらではあるが、ほぼ全面に均等
に分布し、よって、接触体との直接の接触を防止し、従
って、スチル耐久を大巾に改善するものと考えられる。
なお、アルキル基を含むものは、有機フイルムの表面に
も塗れ易すく、従って、表面のみならず裏面にも多量の
滑剤を塗布できる。従ってVTRテープのように巻き取る
ような使用にあたっては、表面の消耗した滑剤を裏面か
ら転写供給できるので、より好しいと云える。
又、以上の説明では、単体の滑剤について説明を行った
が、これらの滑剤を複合しても同様の効果のある事、
又、他の化合物においても、本発明の原理から明らかな
ように0.5単分子層厚以上の強固な結合を有するもので
あれば、同じ効果を示すことはいうまでもない。
発明の効果 以上の説明で明らかなように、従来例では多量の滑剤が
塗布されていても、スチル耐久性が悪かったのに対し、
0.5単分子層厚相当の強固な結合を有する弗素系滑剤に
より、従来実現できなかったスチル耐久性の大巾な向上
が実現できた。これにより、VTRなどにおいては、スチ
ル状態に5−15分保っても、記録媒体が傷まない、又、
ディスクなどの応用においても、同様の長時間の耐久が
実現された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、洗浄時間と表面濃度の関係を示すグラフ、第
2図は、塗布濃度と検出するF測定値との関係を示すグ
ラフ、第3図は、残留する弗素濃度(層厚)へのスチル
耐久の依存性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 能智 紀台 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−127230(JP,A) 特開 昭57−135443(JP,A) 特開 昭57−167133(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の一方の面上に主に金属蒸着膜より成
    る記録層が設けられ、前記記録層表面全面に、良溶媒に
    よる洗浄後も少なくとも0.5単分子層相当以上の強固に
    結合した含弗素滑剤(ポリマー状は除く)より成る塗布
    潤滑層を有することを特徴とする蒸着型記録媒体。
JP61145190A 1986-06-20 1986-06-20 蒸着型記録媒体 Expired - Lifetime JPH0670850B2 (ja)

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JP61145190A JPH0670850B2 (ja) 1986-06-20 1986-06-20 蒸着型記録媒体

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JPS632117A JPS632117A (ja) 1988-01-07
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JPS57135443A (en) * 1981-02-16 1982-08-21 Fuji Photo Film Co Ltd Manufacture of magnetic recording medium
JPS57167133A (en) * 1981-04-08 1982-10-14 Hitachi Maxell Ltd Production for magnetic recording medium
JPS59127230A (ja) * 1983-01-12 1984-07-23 Tdk Corp 磁気記録媒体

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