JPH0670721A - 水産練製品の品質改良法 - Google Patents

水産練製品の品質改良法

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JPH0670721A
JPH0670721A JP4252199A JP25219992A JPH0670721A JP H0670721 A JPH0670721 A JP H0670721A JP 4252199 A JP4252199 A JP 4252199A JP 25219992 A JP25219992 A JP 25219992A JP H0670721 A JPH0670721 A JP H0670721A
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JP
Japan
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starch
amylase
paste product
aging
effect
Prior art date
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Pending
Application number
JP4252199A
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English (en)
Inventor
Minoru Hashimoto
実 橋本
Keiko Shimizu
敬子 清水
Kazuhiro Uchiki
一弘 内木
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Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水産練製品に用いる澱粉の老化を防止し、水
産練製品の品質を改良することを目的とする。 【構成】 澱粉を用いた水産練製品の製造時にβ−アミ
ラーゼを力価17,000AuN/g として澱粉に対して 0.1〜2
%を添加する水産練製品の品質改良法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水産練製品に使用されて
いる澱粉の老化を防止することにより水産練製品の品質
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水産練製品には、弾力増強や増量の目的
で主として馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ等の
澱粉が使用されている。澱粉は水産練製品の加熱工程
で、吸水し魚肉肉糊中での魚肉タンパク質の濃度を高め
る事により、ネットワーク形成を助け、糊化、膨潤する
が、粒の状態のままで残る事により物理的な弾力増強効
果を示す。
【0003】しかしながら澱粉の添加は粉っぽさの発
生、経時的な老化による食感の硬化、及び離水を引き起
こし水産練製品の品質劣化を引き起こし、使用量は限ら
れている。
【0004】このような澱粉の老化を防止する為に、従
来から種々の添加物を加える試みが行なわれてきた。例
えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、アルギン酸ソーダ等の増粘剤、リン酸塩、炭酸塩等
の無機塩、糖類、脂肪酸モノグリセライド等があげられ
る。しかし、この種の添加物では完全な老化防止効果は
期待できず、より有効なものが要望されている。
【0005】酵素を利用したものとしては、特開昭48-1
8461号公報では少量の液化型アミラーゼ(α−アミラー
ゼ)を添加することにより澱粉の老化防止ができる事が
述べられており、又特開昭49-48867号公報ではα−アミ
ラーゼ単独又はα−アミラーゼとβ−アミラーゼの併用
による老化防止が述べられている。さらに特公昭57-978
2号公報ではグルコアミラーゼを力価1,700u/gとして澱
粉当り 0.025〜3%添加による澱粉の老化防止効果が述
べられている。
【0006】しかしながら、α−アミラーゼは老化防止
効果はあるものの、澱粉のα−1,4結合をランダム切
断する為、添加した澱粉の粒子の一部が崩壊し、弾力増
強効果が劣り、水産練製品が軟弱となる欠点がある。グ
ルコアミラーゼについてもα−アミラーゼのようにラン
ダム切断ではないもののα−1,6結合も一部切断し、
又生澱粉分解能も少い事から、少量では老化防止効果が
十分ではなく、そのため十分老化防止効果のある量を添
加すると、澱粉粒子の崩壊が起こり弾力増強効果が劣
り、水産練製品が軟弱となる欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、水産練製
品に使用される澱粉の老化防止に関して鋭意研究した結
果、α−アミラーゼを含まない力価17,000AuN/g (1Au
N/g は試料1gにおいて40℃、10分間の反応で1mgのグ
ルコースに相当する還元力を生成するに要する量)β−
アミラーゼを澱粉に対して 0.1〜2.0 %添加することに
より、澱粉の弾力補強効果を損なう事なく老化を防止す
る事を見出し本発明を完成した。
【0008】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。本発明のβ−
アミラーゼとしては各種起源のものがあるが、現在工業
的に利用可能なものは大豆及び小麦由来のβ−アミラー
ゼである。大豆と小麦のβ−アミラーゼでは作用機能は
同じであるが耐熱性が異なり、小麦β−アミラーゼでは
大豆β−アミラーゼに比べて耐熱性が劣る。この為小麦
β−アミラーゼは加熱工程での酵素活性失活が早く十分
な効果を発揮する為には多量の添加が必要となり、添加
コストが高くなり使用し難い。
【0009】本発明のβ−アミラーゼの添加量は力価 1
7,000AuN/gとして澱粉に対して 0.1〜2%である。従来
の澱粉に対する酵素の使用量としては非常に多いが、
0.1%未満では加熱工程の中で澱粉に作用し、失活する
までの時間が短時間である為、量的に少く老化防止効果
が十分に発揮できない。又、2%を超えても老化防止効
果に大差が見られず、又経済性の点からも意味がない。
【0010】本発明のβ−アミラーゼはα−アミラーゼ
を含まないものである。α−アミラーゼは澱粉粒子を崩
壊し弾力増強効果を減少させ、水産練製品の軟弱化を引
き起こす為、α−アミラーゼを失活させたもの又は除い
たものを利用する。
【0011】β−アミラーゼは、β−アミラーゼ単独、
又はβ−アミラーゼの耐熱性を増加する為に糖類、多糖
類、乳化剤、有機酸等との製剤としたり、均一な添加を
目的として媒散剤と組合せた製剤として添加することが
できる。β−アミラーゼの添加は水産練製品(蒲鉾)の
整形、加熱工程の以前であればいつでも良い。
【0012】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0013】(供試蒲鉾の調整法)冷凍スケソウすり身
200gを1cm角に切り、スピードカッターで2分間空摺
りする。食塩を加えてさらに塩摺り3分間、澱粉、酵素
を添加して1分間摺る。氷水を加えてさらに2分間摺り
上げる。この肉糊をケーシング(折径 4.5cm塩化ビニリ
デンフィルム)し、90℃で30分間ボイルし、流水で30分
間冷却し5℃に保存する。坐りをとる場合はケーシング
後15℃で18時間放置後、同様にボイル、冷却、5℃保存
する。
【0014】(物性測定)物性測定は室温に2hr放置し
た試料を3cmに切り、レオメーターを用いてプランジャ
ー径 1.5cmのもので破断強度と凹みを測定した。 (官能評価)物性測定後の試料を官能的に評価した。
【0015】実施例1 表1の処方により供試蒲鉾の調整法により調整し、物性
測定法に従って、測定した結果を表2に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表2の結果よりα−アミラーゼでは少量の
添加でも破断強度が劣り、弾力、歯切れが悪くなるのが
判る。グルコアミラーゼでも十分な澱粉の老化防止効果
を発揮する量を使うと破断強度が低下し食感が変わる。
これに比べてβ−アミラーゼは破断強度の変化もなく、
澱粉に対して17,000AuN/g のものを 0.1%以上の添加で
効果が見られ、2%以上でも効果に大きな違いは見られ
ない。
【0019】実施例−2 表3の処方により供試蒲鉾の調整法により調整し、物性
測定法に従って測定した結果を表4に示す。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】表4によれば本発明のβ−アミラーゼは馬
鈴薯澱粉だけでなく、小麦澱粉、コーンスターチでも効
果がある。
【0023】実施例−3 表5の処方により供試蒲鉾の調整法により調整し、物性
測定法に従って測定した結果を表6に示す。
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】表6から、2級すり身においては、すり身
のゲル化力が弱い為、澱粉の粉っぽさがSA級よりでや
すいが本発明のβ−アミラーゼの添加により、改良でき
る。
【0027】実施例−4 表7の処方により供試蒲鉾の調整法により坐りをとって
調整し、物性測定法に従って測定した結果を表8に示
す。
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】表8によれば坐りをとった場合でも、本発
明のβ−アミラーゼの添加により、坐りをとらない場合
と同様に澱粉の老化防止効果がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉を使用した水産練製品の製造時に、
    β−アミラーゼを、力価17,000AuN/g として澱粉に対し
    て 0.1〜2%添加する事を特徴とする水産練製品の品質
    改良法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のβ−アミラーゼがα−ア
    ミラーゼを含まない大豆由来のβ−アミラーゼである水
    産練製品の品質改良法。
JP4252199A 1992-08-27 1992-08-27 水産練製品の品質改良法 Pending JPH0670721A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011055690A1 (ja) * 2009-11-06 2011-05-12 理研ビタミン株式会社 水産練り製品用品質改良剤
JP2013070665A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Riken Vitamin Co Ltd 水産練り製品用品質改良剤
WO2013098338A1 (en) * 2011-12-26 2013-07-04 Dupont Nutrition Biosciences Aps Use of amylase enzyme
CN104023555A (zh) * 2011-12-26 2014-09-03 杜邦营养生物科学有限公司 淀粉酶的用途
JP2015186469A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 理研ビタミン株式会社 水産練り製品用品質改良剤および該品質改良剤を含有する水産練り製品

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