JPH0670540U - 苗箱洗浄機用の回転ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 苗箱の側壁内面および隅部を十分に払拭する
ことができるようにする。 【構成】 回転ブラシ１は、円筒状のブラシ胴２と、ブ
ラシ胴２の周方向に互いに間隔をおきかつ軸方向に沿っ
て設けられた径方向へ突出する複数列のブラシ毛３と、
ブラシ胴２の周面の両端近傍におけるブラシ毛３の間
に、それぞれ金具５ａ，５ｂを介して一端側が取付けら
れ自由端側がブラシ胴２の両端側へ向けて斜に突出する
隅部ブラシ毛４ａ，４ｂとを備え、しかも、各隅部ブラ
シ毛４ａ，４ｂは、ブラシ胴２の周面２ａに対して傾斜
角θ２をもつとともに、ブラシ胴２の軸心Ｃに対して回
転方向へ前進角θ１をもつように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、苗箱洗浄機用の回転ブラシに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、苗箱洗浄するための苗箱洗浄機は、図２および図３に示すように、苗箱 ２０を挿入口２１より挿入すると、パイプ２２の噴出口より水が散布され、つい で、一対のブラシ２３，２４によって苗箱２０に付着した泥や根等が掻落されて 苗箱の半分が洗浄される。そののち、この苗箱２０を挿入口２１より引き出して 反転させ再度挿入口２１より挿入して残りの半分を洗浄するように構成されたも のであって、一方のブラシ２３は、苗箱２０の底壁内面に摺接するブラシ部分２ ３ａと、苗箱２１の側壁内面に摺接する左右一対のブラシ部分２３ｂおよび苗箱 の側壁外面に摺接するブラシ部分２３ｃをそれぞれ有するものである（実公昭５ ６−４８１３１号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上記従来の技術では、一方のブラシ２３のうち、特に苗箱２１の側壁内 面に摺接する左右一対のブラシ部分２３ｂは、ブラシ胴２３ｄの周面に対して傾 斜角を有しているが径方向へ放射状に突出するのみである。そのため、苗箱２０ を苗箱洗浄機内へ挿入したとき、前記側壁内面に摺接するブラシ部分２３ｂの先 端部が苗箱側壁の開口縁部に当接した状態となり、容易には側壁内面へ滑り込ま ないという現象が生じ、苗箱の側壁内面や隅部が払拭されず、このため汚れが残 るという問題点があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであって、苗 箱の側壁内面および隅部を十分に払拭することができる苗箱洗浄機の回転ブラシ を実現することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の苗箱洗浄機の回転ブラシは、苗箱洗浄機に 用いられる回転ブラシであって、前記回転ブラシは、円筒状のブラシ胴と、前記 ブラシ胴の周方向に互いに間隔をおきかつ軸方向に沿って設けられた径方向へ突 出する複数列のブラシ毛と、前記ブラシ胴の周面の両端近傍における前記ブラシ 毛間にそれぞれ一端側が取付けられ自由端側が前記ブラシ胴の両端側へ斜に突出 する隅部ブラシ毛とを備え、しかも前記隅部ブラシ毛は、前記ブラシ胴の周面に 対して傾斜角をもつとともに前記ブラシ胴の軸心に対して回転方向へ前進角をも つことを特徴とするものである。

【０００６】 また、傾斜角および前進角の角度が４５゜〜６０゜の範囲内であるとすると効 果的である。

【０００７】

【作用】

回転ブラシの一回転毎に、苗箱の側壁の開口縁部に隅部ブラシ毛の先端部が当 接すると、隅部ブラシは前記傾斜角および前進角を備えているため、回転ブラシ の回転とともに苗箱の内側へ容易に撓み変形することができるため、その自由端 側が苗箱の開口縁部から側壁内面に沿って直に滑り込む。このため、側壁内面お よび隅部を払拭する時間が長時間となり十分に払拭することができるので、汚れ が残るおそれがなくなる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１は、本考案の苗箱洗浄機の回転ブラシの一実施例を示し、（Ａ）は隅部ブ ラシ毛を設けた部位における模式平面図、（Ｂ）は模式立面図である。

【００１０】 回転ブラシ１は、円筒状のブラシ胴２と、ブラシ胴２の周方向に互いに間隔を おきかつ軸方向に沿って設けられた径方向へ突出する複数列のブラシ毛３と、ブ ラシ胴２の周面の両端近傍におけるブラシ毛３間に、それぞれ金具５ａ，５ｂを 介して一端側が取付けられ自由端側がブラシ胴２の両端側へ向けて斜に突出する 隅部ブラシ毛４ａ，４ｂとを備え、しかも、各隅部ブラシ毛４ａ，４ｂは、ブラ シ胴２の周面２ａに対して傾斜角θ２をもつとともに、ブラシ胴２の軸心Ｃに対 して回転方向へ前進角θ１をもつように構成されている。ここで、傾斜角θ２お よび前進角θ１は隅部ブラシ４ａ，４ｂの剛性に対応してそれぞれ任意に設定す る。

【００１１】 本実施例の回転ブラシ１を苗箱洗浄機に取付けて、苗箱を洗浄する場合を想定 してその動作について説明する。

【００１２】 図１に示すように、回転ブラシ１は矢印方向へ回転し、苗箱７はその開口部が 回転ブラシ１に対向した状態で白抜き矢印方向へ移送される。

【００１３】 回転ブラシ１が１回転する間における苗箱７に対する各隅部ブラシ毛４ａ，４ ｂとの関係について説明する。

【００１４】 苗箱７の側壁７ｂの開口縁部７ａに回転ブラシ１の各隅部ブラシ４ａ，４ｂが 先端部が当接したのち、回転にともなって撓み変形しながら側壁７ｂの内面に直 ちに滑り込み、側壁７ｂの内面から底壁７ｃとの境目である隅部を通って再び側 壁７ｂの内面を払拭したのち苗箱７から離れる。この間において各隅部ブラシ毛 ４ａ，４ｂは上述の如き前進角θ１および傾斜角θ２をもつため、撓み変形が円 滑に行われ、その先端部と側壁７ｂの内面や隅部と接触時間が長くなって十分に 払拭することができる。この間前記ブラシ毛３により苗箱７の底壁７ｃの内面も 払拭されることはいうまでもない。

【００１５】 さらに、隅部ブラシ毛の剛性如何にかかわらず、前記傾斜角θ２および前進角 θ１を４５゜〜６０゜の範囲内にすると撓み変形が円滑に行われて苗箱の側壁内 面に滑り込み易くなり洗浄能力が向上する。

【００１６】 本実施例では隅部ブラシ毛を一組だけ設けているが、必要に応じて複数組とし てもよい。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載するような効果を奏す る。

【００１８】 各隅部ブラシ毛が前記傾斜角および前進角をもつため、撓み変形して苗箱の開 口縁部から側壁内面へすべり込み易くなり、その分回転ブラシ１回転当たりの苗 箱の側壁内面および隅部を払拭する時間が長くなり洗浄能力が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の苗箱洗浄機用の回転ブラシの一実施例
を示し、（Ａ）は隅部ブラシ毛が設けられた部位におけ
る模式平面図、（Ｂ）は模式立面図である。

【図２】従来の苗箱洗浄機の斜視図である。

【図３】図２に示す苗箱洗浄機の主要部の模式断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 回転ブラシ ２ ブラシ胴 ２ａ 周面 ３ ブラシ毛 ４ａ，４ｂ 隅部ブラシ毛 ５ａ，５ｂ 金具 ６ ビス ７ 苗箱 Ｃ 軸心 θ１ 前進角 θ２ 傾斜角

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 苗箱洗浄機に用いられる回転ブラシであ
   って、 前記回転ブラシは、円筒状のブラシ胴と、前記ブラシ胴
   の周方向に互いに間隔をおきかつ軸方向に沿って設けら
   れた径方向へ突出する複数列のブラシ毛と、前記ブラシ
   胴の周面の両端近傍における前記ブラシ毛間にそれぞれ
   一端側が取付けられ自由端側が前記ブラシ胴の両端側へ
   斜に突出する隅部ブラシ毛とを備え、しかも前記隅部ブ
   ラシ毛は、前記ブラシ胴の周面に対して傾斜角をもつと
   ともに前記ブラシ胴の軸心に対して回転方向へ前進角を
   もつことを特徴とする苗箱洗浄機用の回転ブラシ。
2. 【請求項２】 傾斜角および前進角の角度が４５゜〜６
   ０゜の範囲内であることを特徴とする請求項１記載の苗
   箱洗浄機。