JPH0670236A - 放射線画像の位置合せ方法 - Google Patents

放射線画像の位置合せ方法

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JPH0670236A
JPH0670236A JP4222616A JP22261692A JPH0670236A JP H0670236 A JPH0670236 A JP H0670236A JP 4222616 A JP4222616 A JP 4222616A JP 22261692 A JP22261692 A JP 22261692A JP H0670236 A JPH0670236 A JP H0670236A
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JP
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radiation
radiation image
images
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JP4222616A
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English (en)
Inventor
Hideya Takeo
英哉 武尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線画像の重ね合せ処理またはサブトラク
ション処理のために複数の放射線画像を位置合せする方
法において、マーカー等を放射線画像中に記録すること
なく放射線画像の位置合せを行なう。 【構成】 まず画像AおよびBの重心点を求め、画像A
の重心点40Aと画像Bの重心点40Bが同位置になるよう
に画像Bを移動せしめて画像B′とする。次いで画像A
について縦方向からのプロジェクション分布を求め、同
時に画像B′について前記重心点40Bを中心軸とした異
なった複数の方向からのプロジェクション分布を求め
る。画像Aのプロジェクション分布と最も一致する画像
B′のプロジェクション分布を求めたときの方向を求め
る。この方向と画像Aのプロジェクション分布を求めた
方向との角度θを求め、画像B′を角度θ回転せしめて
画像Aと画像Bの位置合せを完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線画像の重ね合せ処
理またはサブトラクション処理を施す複数の画像の位置
ずれを補正して画像の位置合せをする方法に関し、さら
に詳しくは各放射線画像中に基準用のマーカーを使用し
ないで画像の位置合せをする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、
β線、γ線、紫外線、電子線等)を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその蛍光体中に蓄積され、そ
の後その蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す蛍光体を蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光
体)と言う。
【0003】この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシート(以
下、蓄積性蛍光体シートと称する)に記録し、これを励
起光で走査して輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的
に読み取って画像信号を得、この画像信号を処理して診
断適性の良い被写体の放射線画像を得る方法が提案され
ている(例えば特開昭55-12429号、同55-116340 号、同
55-163472 号、同56-11395号、同56-104645 号など)。
この最終的な画像はハードコピーとして再生したり、あ
るいはCRT上に再生したりすることができる。このよ
うな放射線画像情報記録再生方法においては、蓄積性蛍
光体シートは最終的に画像情報を記録せず、上記のよう
な最終的な記録媒体に画像を与えるために一時的に画像
情報を担持するものであるから、この蓄積性蛍光体シー
トは繰り返し使用するようにしてもよく、またそのよう
に繰返し使用すれば極めて経済的である。
【0004】上記のように蓄積性蛍光体シートを再使用
するには、輝尽発光光が読み取られた後の蓄積性蛍光体
シートに残存する放射線エネルギーを、例えば特開昭56
-11392号、同56-12599号に示されるようにシートに光や
熱を照射することによって放出させて残存放射線画像を
消去し、この蓄積性蛍光体シートを再度放射線画像記録
に使用すればよい。
【0005】一方、従来より放射線画像の重ね合せ処理
が公知となっている(例えば特開昭56-11399号参照)。
一般に、放射線画像は診断用その他の目的に使われる
が、その使用に当たっては被写体の微小な放射線吸収差
を良好に検出することが要求される。放射線画像におけ
るこの検出の程度をコントラスト検出能または単に検出
能と呼ぶが、この検出能の高いもの程診断性能も高く、
実用的価値が高い放射線画像であると言うことができ
る。したがって診断性能を高めるため、この検出能を高
くすることが望まれるが、その最も大きな障害要因は各
種ノイズである。
【0006】蓄積性蛍光体シートを使用する放射線画像
記録方式においては、放射線画像を蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録し、読み出すステップにおいて次のようなノ
イズの存在が認められている。
【0007】(1) 放射線源の量子ノイズ (2) 蓄積性蛍光体シートの蛍光体塗布分布もしくは蛍光
体粒子分布の不均一によるノイズ (3) 蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された画像を輝尽発
光させる励起光のノイズ (4) 輝尽発光光を検出し、電気信号に変換する系におけ
る電気的ノイズ (5) 蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光のノ
イズ 重ね合せ処理は、これらのノイズを大幅に減少させ、被
写体の僅かな放射線吸収差も最終画像において明確に観
察可能にして、検出能を大幅に向上させる方法である。
重ね合せ処理の一般的な手法および作用は、次の通りで
ある。
【0008】複数枚重ねた蓄積性蛍光体シートに放射線
画像を撮影(蓄積記録)し、この複数枚のシートを読取
処理にかけて得た複数の画像信号を重ね合わせる。この
ことにより、前述の各種ノイズを減少させることができ
る。すなわち、前述のノイズ(1) 〜(5) は各シートの画
像毎に異なった分布を示す場合が多いので、これらのシ
ートの画像を重ね合わせることにより各ノイズは平均化
され、重ね合せ処理をした画像ではノイズが目立たなく
なる。つまり、S/Nの良い画像信号が得られる。さら
に詳しくは、ノイズ(1) 〜(5) には、ポアソン統計で近
似できるノイズが多く、特に放射線画像のノイズの中で
支配的な要因の1つである(1) 放射線源のノイズはその
一例である。ここで、ノイズがポアソン統計で近似でき
るとし、2枚の放射線画像がそれぞれ同等の大きさの信
号S1 、S2 およびノイズN1 、N2 を持つと考えた場
合、2枚の画像を重ね合せた場合の信号とノイズの大き
さは、信号がS1 +S2 、ノイズが√(N1 2
2 2 )となる。一方、放射線画像の検出能を表わす一
つの指標であるS/Nを考えた場合、重ね合わせる前の
各画像のS/Nはそれぞれ、S1 /N1 、S2 /N2
あるが、重ね合せ処理を行なうことによりS/Nは、
(S1 +S2 )/√(N1 2 +N2 2 )となり、S/N
が向上する。また、重ね合せ処理を行なう際に、それぞ
れの信号に重み付けを行なうことにより、S/N向上の
最適化が可能である。
【0009】重ね合せ処理を行なった画像データに基づ
いて放射線画像を最終的に表示する場合、画像のコント
ラストを向上させるための階調処理を行なうことが診断
上好ましいが、この場合、画像全体のコントラストを向
上させてもよいし、特定の周波数成分についてのみ向上
させるいわゆる周波数強調処理を行なってもよいし、あ
るいはその両方を行なってもよい。なお、画像データを
重ね合わせる際には、各画像データを単純に加算または
平均するよりも、より放射線源に近い蓄積性蛍光体シー
トから得た画像データにより大きな重みを付けて加算ま
たは平均する方が、良好な画像が得られる。この重み付
けの係数は、重ねる蓄積性蛍光体シートの枚数や、蓄積
性蛍光体シートの厚さ等によって最適値が異なる。
【0010】従来、実際にこの重ね合せ処理を行なうた
めには、例えば、カセッテに蓄積性蛍光体シートを2枚
重ねて入れて被写体の撮影を行ない、2枚の蓄積性蛍光
体シートに対して通常の読取処理と同様の読取処理を逐
次行なって、2組の画像信号を得る、という方法が用い
られている。
【0011】また一方、従来より放射線画像のサブトラ
クション処理が公知となっている。この放射線画像のサ
ブトラクションとは、異なった条件で撮影した2つの放
射線画像を光電的に読み出してデジタル画像信号を得た
後、これらのデジタル画像信号を両画像の各画素を対応
させて減算処理し、放射線画像中の特定の構造物を抽出
させる差信号を得る方法であり、このようにして得た差
信号を用いれば、特定構造物のみが抽出された放射線画
像を再生することができる。
【0012】このサブトラクション処理には、基本的に
次の2つの方法がある。即ち、(1) 造影剤注入により特
定の構造物が強調された放射線画像の画像信号から、造
影剤が注入されていない放射線画像の画像信号を引き算
(サブトラクト)することによって特定の構造物を抽出
するいわゆる時間サブトラクション処理と、(2) 同一の
被写体に対して相異なるエネルギー分布を有する放射線
を照射し、あるいは被写体透過後の放射線をエネルギー
分布状態を変えて2つの放射線検出手段に照射して、そ
れにより特定の構造物が異なる画像を2つの放射線画像
間に存在せしめ、その後この2つの放射線画像の画像信
号間で適当な重みづけをした上で引き算(サブトラク
ト)を行なって、特定の構造物の画像を抽出するいわゆ
るエネルギーサブトラクション処理である。
【0013】このサブトラクション処理は特に医療診断
上きわめて有効な方法であるため、近年大いに注目さ
れ、電子工学技術を駆使してその研究、開発が盛んに進
められている。
【0014】先に述べた蓄積性蛍光体シートを利用する
放射線画像情報記録再生システムにおいては、該シート
に記録されている放射線画像情報が直接電気的画像信号
の形で読み取られるから、このシステムによれば、上述
のようなサブトラクション処理を容易に行なうことが可
能となる。この蓄積性蛍光体シートを用いてエネルギー
サブトラクション処理を行なうためには、2枚の蓄積性
蛍光体シートに特定の構造物に対応する部分の画像情報
が異なるように画像記録(撮影)を行なえばよく、具体
的には、エネルギー分布の異なる2種類の放射線を用い
て撮影を2回行なう2ショット法と、例えば被写体を透
過した放射線を重ねられた2枚の蓄積性蛍光体シートに
同時に曝射することによって、両シートに互いにエネル
ギー分布が異なる放射線を照射するようにした1ショッ
ト法が知られている。
【0015】1ショット法のエネルギーサブトラクショ
ンには、(1) 2つの蓄積性蛍光体シートの間に放射線の
低エネルギー成分を吸収する金属等のフィルタを介在さ
せて、異なるエネルギー分布の放射線を得る方法と、
(2) フィルタを用いることなく1回の撮影で必要な画像
記録を行なうことができるように、互いに種類の異なる
蛍光体層を有する2枚の蓄積性蛍光体シートを用い、こ
れらの蓄積性蛍光体シートのうち放射線の低エネルギー
成分吸収特性のより高い蓄積性蛍光体層を有するシート
を被写体側(放射線源側)に配して画像記録を行なうよ
うにした方法(特開昭59-83486号等参照)とが提案され
ている。
【0016】しかしながら、上述した蓄積性蛍光体シー
トを用いた放射線画像の重ね合せ処理方法およびサブト
ラクション処理方法においては以下のような問題が生じ
る。
【0017】すなわち、蓄積性蛍光体シートを用いた前
記処理方法においては、2枚(3枚以上の場合もある)
の相違なる蓄積性蛍光体シートを順次もしくは同時に撮
影台に挿入して重ね合せまたはサブトラクションすべき
放射線画像を撮影し、その後に蓄積性蛍光体シートを個
別に読取装置に挿入し、前記放射線画像を読み出す過程
において、撮影および読取りに関わる全ての装置の機械
的精度を上昇させたとしても、重ね合わせまたはサブト
ラクションされるべき画像間で位置ズレおよび回転ズレ
が生じることとなる。この結果、重ね合せ処理において
は各種ノイズがこの処理により平均化されて減少するも
のの、画像中の構造物の縁の部分をはじめ画像全体にボ
ケが生じ、観察すべき画像が観察に適さなくなり、また
サブトラクション処理においては消去されるべき画像が
消去されなかったり、逆に抽出すべき画像が消去されて
偽画像が生じて正確なサブトラクション像を得ることが
できなくなる。このように前述した位置ズレおよび回転
ズレにより、診断上重大な支障が生じるということが見
出された。
【0018】このようなズレが蓄積性蛍光体シートに蓄
積記録された放射線画像情報間に生じると放射線画像は
潜像として蓄積性蛍光体中に蓄積記録されているので、
X線画像を可視像としてとらえることのできるX線写真
フイルムの場合と異なって、目視によって2枚のX線写
真を合せるといったことができず、ズレ補正は極めて困
難なものとなる。
【0019】さらに、何らかの手段により2つの放射線
画像間に生じる位置ズレおよび回転ズレを検出しえたと
しても読み取られた放射線画像のデータを補正すべく従
来公知の演算処理を行なうと、特に回転ズレの補正の際
に多大な時間が費やされ、実用上非常に大きな問題とな
る。
【0020】本出願人は特開昭58-163338 号に、基準点
または基準線を提供するような形状をもつマーカーを用
いた放射線画像のサブトラクション処理方法を提案して
いる。この方法は、前記マーカーを放射線画像に対し固
定した位置で2枚の蓄積性蛍光体シートに記録し、この
放射線画像の読取りの際に前記マーカーを検出し、位置
ズレおよび回転ズレを計算してサブトラクションすべき
放射線画像のいずれか一方をデジタルデータ上で回転お
よび/または移動し、該放射線画像の対応する各画素間
で画像データの引き算を行なうものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法においては放射線画像の撮影の都度、上述したような
マーカーを被写体とともに蓄積性蛍光体シートに蓄積記
録しなければならない。また、この蓄積記録した放射線
画像のマーカーの位置と重なる部分からは被写体の画像
情報を得ることができないという問題がある。
【0022】そこで本発明は、上記事情に鑑み、位置合
せのためにマーカー等を被写体とともに記録することな
く、計算により正確で迅速な位置合せをすることのでき
る画像の位置合せ方法を提供することを目的とするもの
である。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線画像の位
置合せ方法は放射線画像の重ね合せ処理またはサブトラ
クション処理のために複数の放射線画像の位置合せに用
いられる方法で、具体的には次のようなステップにより
構成される。
【0024】本発明の第1の放射線画像の位置合せ方法
は、a)前記各放射線画像上で被写体像内の重心点をそ
れぞれ求め、b)前記複数の放射線画像のうちの1つの
放射線画像の重心点と他の放射線画像の重心点が同位置
になるように前記他の前記放射線画を移動せしめ、c)
前記1つの放射線画像について一方向からのプロジェク
ション分布を求め、前記他の放射線画像について前記重
心点を中心軸とした異なった複数の方向からのプロジェ
クション分布を求め、パターンマッチングにより前記1
つの放射線画像の前記一方向からのプロジェクション分
布と最も一致した他の放射線画像のプロジェクション分
布を求めたときの方向を求め、該方向と前記一方向との
角度θを求め、d)前記他の放射線画像を前記角度θ回
転せしめることを特徴とするものである。
【0025】ここで、ステップa)の重心の求め方の1
つとして、特開平2-28782 号に記載されている被写体像
内画像点決定方法が挙げられる。この方法は、被写体像
を含む放射線画像が記録された記録シート上の各画素か
ら得られた画像信号に基づいて、前記各画素に対応する
画像信号値または画像信号値の逆数でそれぞれ対応する
前記各画素を重み付けすることにより、重心を求めるも
のである。本発明における重心はこの方法のみによら
ず、いかなる方法により求められてもよい。
【0026】ステップc)には前記他の放射線画像につ
いて異なった複数の方向からのプロジェクション分布を
求めるとしているが、この異なった複数の方向とは前記
重心点を中心軸とした全方向および所定の範囲の方向の
両者を含むものである。ここで、回転ズレはカセッテ内
で生じるものや放射線画像記録再生装置内で生じるもの
であるので、これは通常その角度が3°内外であること
から、全方向について前記他の放射線画像のプロジェク
ション分布を求めることをせずに、必要に応じてそのプ
ロジェクション分布を求める方向を限定してもよい。
【0027】また、本発明の第2の放射線画像の位置合
せ方法は、a)該複数の放射線画像の中から1つの放射
線画像を基準として定め、b)該各放射線画像について
ともに直交する2方向からのプロジェクション分布を求
めて該各プロジェクション分布上の特徴点をそれぞれ求
め、c)前記各放射線画像の前記2方向のうちの一方の
方向からのプロジェクション分布について、前記基準と
なる放射線画像以外の放射線画像の前記特徴点の値が前
記基準とする放射線画像の前記特徴点の値と一致するよ
うに該基準となる放射線画像以外の放射線画像を前記2
方向のうちの他方の方向に移動し、d)前記各放射線画
像の前記他方の方向からのプロジェクション分布につい
て、前記基準となる放射線画像以外の放射線画像の前記
特徴点の値が前記基準とする放射線画像の前記特徴点の
値と一致するように該基準となる放射線画像以外の放射
線画像を前記一方の方向に移動することを特徴とするも
のである。
【0028】上述したともに直交する2方向とは、前記
各放射線画像についての共通の互いに直行する2方向を
意味するものである。
【0029】なお、上記特徴点としてはメジアン値、重
心点等を用いることができる。
【0030】
【作用および効果】本発明の放射線画像の位置合わせ方
法は、上述した構成により、マーカー等を被写体ととも
に撮影する必要がなく位置合せを行なうことができる。
すなわち、2つの被写体係の重心を一致させた後、プロ
ジェクション分布が一致する角度を検出して画像を回転
させるようにしたから、マーカーなしで位置合せをする
ことができる。特に、本発明の第1の放射線画像の位置
合わせ方法により、位置ズレと回転ズレを補正すること
ができ、第2の放射線画像の位置合せ方法により、位置
ズレのみを補正することができる。
【0031】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて、本発明
を詳細に説明する。
【0032】図1は、本発明の放射線画像の位置合せ方
法の一例を使用した、放射線画像読取再生装置の一実施
例の斜視図である。この放射線画像読取再生装置は前述
した蓄積性蛍光体シートを用いる装置である。ここで
は、一例として放射線画像のサブトラクション処理を行
なう装置について説明する。
【0033】サブトラクションすべき第1の放射線画像
が記録された第1の蓄積性蛍光体シ―ト11Aは、読取手
段100 の所定位置にセットされる。この所定位置にセッ
トされた蓄積性蛍光体シ―ト11Aは、図示しない駆動手
段により駆動されるエンドレスベルト等のシート搬送手
段15により、矢印Y方向に搬送(副走査)される。一
方、レーザ光源16から発せられた光ビ―ム17はモータ24
により駆動され矢印方向に高速回転する回転多面鏡18に
よって反射偏向され、fθレンズ等の集束レンズ19を通
過した後、ミラー20により光路を変えて前記シート11A
に入射し副走査の方向(矢印Y方向)と略垂直な矢印X
方向に主走査する。光ビーム17が照射されたシート11A
の箇所からは、蓄積記録されている放射線画像情報に応
じた光量の輝尽発光光21が発散され、この輝尽発光光21
は光ガイド22によって導かれ、フォトマルチプライヤ
(光電子増倍管)23によって光電的に検出される。上記
光ガイド22はアクリル板等の導光性材料を成形して作ら
れたものであり、直線状をなす入射端面22a が蓄積性蛍
光体シ―ト11A上の主走査線に沿って延びるように配さ
れ、円環状に形成された出射端面22b にフォトマルチプ
ライヤ23の受光面が結合されている。入射端面22a から
光ガイド22内に入射した輝尽発光光21は、該光ガイド22
の内部を全反射を繰り返して進み、出射端面22b から出
射してフォトマルチプライヤ23に受光され、放射線画像
を表わす輝尽発光光21の光量がフォトマルチプライヤ23
によって電気信号に変換される。
【0034】フォトマルチプライヤ23から出力されたア
ナログ出力信号Sはログアンプ26で対数的に増幅され、
A/D変換器27でデジタル化され、画像信号SAが得ら
れる。得られた画像信号SAは一旦記憶手段28に記憶さ
れる。
【0035】このシート11Aから前記第1の放射線画像
の読取りが終了した後に、サブトラクションすべき第2
の放射線画像が記録された第2の蓄積性蛍光体シート11
Bを所定位置にセットして、シート11Aと同様に放射線
画像の読取りを行ない、画像信号SBを得て、記憶手段
28に記憶させる。
【0036】記憶手段28から画像信号SAおよびSBが
引き出され、これら画像信号は後に詳細に説明する位置
合せ手段29に入力される。
【0037】位置合せの完了した画像信号SA′および
SB′は、次いでサブトラクション演算手段30に入力さ
れ、対応する各画素間で減算が行なわれてサブトラクシ
ョン画像信号(S)が得られる。
【0038】得られた画像信号(S)はCRT、レーザ
プリンタ等の再生手段31に送られ、再生手段31ではこの
画像信号(S)に基づくサブトラクション画像が再生記
録される。
【0039】ここで、位置合せ手段29で行なわれる放射
線画像の位置合わせ方法についてさらに説明する。最初
に本発明の第1の放射線画像の位置合せ方法について説
明する。
【0040】図2はサブトラクションすべき2つの放射
線画像の例A、Bを表わす図である。
【0041】画像A、Bには、前述したように特開平2-
28782 号に記載の方法により求められた重心点40A、40
Bがそれぞれ*マークにより示されている。これらの重
心点40A、40Bはそれぞれ被写体に対して同じ位置に配
されている。
【0042】まず最初に画像Aの重心点40Aと画像Bの
重心点40Bが同位置になるように画像Bを移動せしめ
る。この移動せしめた画像Bの様子を画像B′として図
3に示す。この図3は放射線画像A、B′およびそのプ
ロジェクション分布を示す図である。次いで、画像Aに
ついて縦方向からのプロジェクション分布aを求め、同
時に画像B′について前記重心点40Bを中心軸とした異
なった複数の方向からのプロジェクション分布bを求め
る。前述したように実際の回転ズレは、カセッテ内ある
いは放射線画像記録再生装置内等で生じ、その角度は±
3°内外程度であるので、プロジェクション分布を求め
るのを全方向からではなく、必要に応じて例えば±10°
の範囲の角度というように制限された角度内から求める
ことにしてもよい。次いで、画像Aのプロジェクション
分布aと最も一致する画像B′のプロジェクション分布
b′を求めたときの方向θを求める。この方向のプロジ
ェクション分布b′を図3中で実線で示す。該方向と画
像Aのプロジェクション分布を求めた方向との角度θを
求める。画像B′を角度θ回転せしめて画像Aと画像B
の位置合せを完了する。
【0043】このように、本発明の第1の放射線画像の
位置合せ方法により画像の位置ズレおよび回転ズレを補
正できることが分かる。
【0044】次に本発明の第2の放射線画像の位置合せ
方法を図4、5を参照しながら説明する。
【0045】図4は画像C、Dおよびそれらの画像それ
ぞれの縦方向のプロジェクション分布を表わす図であ
り、図5は画像C、D′およびそれらの画像それぞれの
横方向のプロジェクション分布を表わす図である。
【0046】まず最初に画像Cを基準とする。図4に示
すように各画像について縦方向のプロジェクション分布
c、dをそれぞれ求め、同時にそのプロジェクション分
布上の特徴点であるメジアン値x、x′も求める。画像
Dを|x−x′|だけ横方向に移動する。この画像を画
像D′とする。次いで、図5に示すように各画像につい
て横方向のプロジェクション分布c′、d′をそれぞれ
求め、同時にそのプロジェクション分布上の特徴点であ
るメジアン値y、y′も求める。画像D′を|y−y′
|だけ縦方向に移動せしめて画像Cと画像Dの位置合せ
を完了する。
【0047】このように、本発明の第2の放射線画像の
位置合せ方法により画像の位置ズレを補正できることが
分かる。
【0048】ここでは最初に横方向の位置ズレを補正
し、次いで縦方向の位置ズレを補正した実施例を示した
が、縦方向と横方向の位置ズレを同時に補正することも
できる。この場合、最初に各画像のプロジェクション分
布を縦と横方向からそれぞれ求め、該プロジェクション
分布上の特徴点を求めて、この特徴点が一致するように
一方の画像を横方向と縦方向に同時に移動せしめればよ
い。
【0049】また、ここでは特徴点としてメジアン値を
用いたが、重心点等の他の特徴点を用いてもかまわな
い。
【0050】上述した実施例においては、サブトラクシ
ョン処理を行なうものを示したが、サブトラクション演
算手段の代わりに重ね合せ演算手段を用いたり、必要に
応じてサブトラクション演算と重ね合せ演算とを選択的
に行なう手段を用いることもできる。
【0051】また、上述した実施例においては、蓄積性
蛍光体シートを用い、この蛍光体シートから得られたデ
ジタル信号によりプロジェクション分布を求めている
が、本発明はこれに限定されず、例えばX線写真フイル
ムから得られたデジタル信号よりプロジェクション分布
を求めてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像の位置合せ方法の一例を使
用した、放射線画像読取再生装置の一実施例の斜視図
【図2】サブトラクションすべき2つの放射線画像A、
Bを表わす図
【図3】放射線画像A、B′およびそのプロジェクショ
ン分布を示す図
【図4】画像C、Dおよびそれらの画像それぞれの縦方
向のプロジェクション分布を表わす図
【図5】画像C、D′およびそれらの画像それぞれの横
方向のプロジェクション分布を表わす図
【符号の説明】
11 蓄積性蛍光体シート 15 シート搬送手段 16 レーザ光源 17 光ビーム 18 回転多面鏡 19 集束レンズ 20 ミラー 21 輝尽発光光 22 光ガイド 23 フォトマルチプライヤ 24 モータ 26 ログアンプ 27 A/D変換器 28 記憶手段 29 位置合せ手段 30 サブトラクション演算手段 31 再生手段 40 重心点 100 放射線画像読取再生装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像の重ね合せ処理またはサブト
    ラクション処理のために複数の放射線画像を位置合せす
    る方法において、 a)前記各放射線画像上で被写体像内の重心点をそれぞ
    れ求め、 b)前記複数の放射線画像のうちの1つの放射線画像の
    重心点と他の放射線画像の重心点が同位置になるように
    前記他の前記放射線画を移動せしめ、 c)前記1つの放射線画像について一方向からのプロジ
    ェクション分布を求め、前記他の放射線画像について前
    記重心点を中心軸とした異なった複数の方向からのプロ
    ジェクション分布を求め、パターンマッチングにより前
    記1つの放射線画像の前記一方向からのプロジェクショ
    ン分布と最も一致した他の放射線画像のプロジェクショ
    ン分布を求めたときの方向を求め、該方向と前記一方向
    との角度θを求め、 d)前記他の放射線画像を前記角度θ回転せしめること
    を特徴とする放射線画像の位置合せ方法。
  2. 【請求項2】 放射線画像の重ね合せ処理またはサブト
    ラクション処理のために複数の放射線画像を位置合せす
    る方法において、 a)該複数の放射線画像の中から1つの放射線画像を基
    準として定め、 b)該各放射線画像についてともに直交する2方向から
    のプロジェクション分布を求めて該各プロジェクション
    分布上の特徴点をそれぞれ求め、 c)前記各放射線画像の前記2方向のうちの一方の方向
    からのプロジェクション分布について、前記基準となる
    放射線画像以外の放射線画像の前記特徴点の値が前記基
    準とする放射線画像の前記特徴点の値と一致するように
    該基準となる放射線画像以外の放射線画像を前記2方向
    のうちの他方の方向に移動し、 d)前記各放射線画像の前記他方の方向からのプロジェ
    クション分布について、前記基準となる放射線画像以外
    の放射線画像の前記特徴点の値が前記基準とする放射線
    画像の前記特徴点の値と一致するように該基準となる放
    射線画像以外の放射線画像を前記一方の方向に移動する
    ことを特徴とする放射線画像の位置合せ方法。
  3. 【請求項3】 前記特徴点が前記プロジェクション分布
    の重心であることを特徴とする請求項2記載の放射線画
    像の位置合せ方法。
  4. 【請求項4】 前記特徴点が前記プロジェクション分布
    のメジアン値であることを特徴とする請求項2記載の放
    射線画像の位置合せ方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08272975A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Nec Corp パターン傾き補正装置及び方法
JP2008289698A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Toshiba Corp 医用画像表示装置、医用画像表示方法、プログラム、記憶媒体およびマンモグラフィ装置
WO2009021447A1 (fr) * 2007-08-10 2009-02-19 Chunhui Wu Procédé et équipement de mesure du centre de gravité d'un corps humain en formant une image de démarcation en temps réel par rayons x

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