JPH0669354B2 - 生醤油の処理方法 - Google Patents

生醤油の処理方法

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JPH0669354B2
JPH0669354B2 JP60022028A JP2202885A JPH0669354B2 JP H0669354 B2 JPH0669354 B2 JP H0669354B2 JP 60022028 A JP60022028 A JP 60022028A JP 2202885 A JP2202885 A JP 2202885A JP H0669354 B2 JPH0669354 B2 JP H0669354B2
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清治 鈴木
章一 大藤
勘二 中西
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食品産業膜利用技術研究組合
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はもろみを圧搾して得られる生揚げ醤油やたまり
醤油のような生醤油の処理方法に関するものである。
従来の技術 一般に、醤油もろみを圧搾して得られた生醤油には微生
物菌体、性物質等が含まれており、そのままでは製品
として利用できない。このため“火入れ”と呼ばれる加
熱処理によつて殺菌および性物質の凝集沈殿をさせた
後、セライトのようなケイソウ土等の過助剤を用いて
過したものを製品としている。ところで、生醤油を限
外過して微生物菌体や質物質等をほぼ完全に除去し
た場合にはそのまままたは過後に火入れをして製品化
することができる。
従来、醤油の限外過処理方法として、例えば特公昭53
−1360公報には、生醤油または火入れ醤油を分子ふるい
膜で過し、淡色で色の安定性のよい醤油を得る方法が
開示されている。また特公昭55-44590公報には、生醤油
または火入れ醤油を分子ふるい処理して醤油中の分子量
270以上の物質のうち少なくとも分子量270〜500の物質
を除去し、色の安定性のすぐれた醤油を得る方法が開示
されている。さらにまた特開昭50-101591公報には30000
分画の限外過膜を使用して3〜50kg/cm2の圧力で40
〜60%の醤油を過する醤油または生醤油の分画処理法
が開示されている。
本発明者は醤油の限外過のプロセスについて種々研究
を重ねてきた結果、醤油の粘性が過速度に大きく影響
することがわかつた。しかしながら上述のような従来公
知の方法はいずれも品質の向上を主眼としたものであつ
て過をいかに効率よく行なうかという課題については
全くふれられてない。すなわち上述の各過方法では醤
油の過を効率的に行なうための条件付(技術手段)は
何ら提案されてない。
一般的な溶液は温度を上昇させれば粘度は低下する。醤
油についても一般に温度を上げるとその粘性は低下す
る。従つて過速度を上げるには醤油を昇温状態で過
すればよいことになる。しかし、生醤油特にその濃縮液
では或る温度以上で粘度上昇が生じ、そして温度を上げ
て一度粘度を上げてしまうと温度を下げても元の粘度に
戻らないことが見い出された。この関係を添付図面に示
す。すなわち生醤油は60℃までは温度の上昇と共に粘度
が低くなるが、それ以上の温度になると粘度が上昇して
いくことが認められ、また生醤油を限外過し一定以上
に濃縮されたものは55℃付近で最低粘度を示し、60℃を
境にして急に粘度が上昇することが認められた。
限外過能力は溶液粘度に反比例するので、一般に可能
な限り温度を上げて過した方が溶液粘度が小さくなる
ため有利であるが、上述の理由により醤油の限外過処
理では、60℃以上で処理すると粘度が上昇し、過能力
が低下することになる。そして最悪の場合には限外過
膜モジユール中に醤油高粘度物が詰り、過不能とな
る。
一方、醤油を昇温処理すると香気成分が逃げると一般に
考えられており、上述のような従来の処理方法では30℃
以上での処理例は提案されてない。
発明が解決しようとする問題点 このように、従来の醤油の限外過処理ではそれの粘性
と温度との特殊な関係が見い出されてなくしかも昇温処
理は品質の低下を伴なう等の理由で常温過が用いられ
ていたため、過効率の点で問題があつた。
そこで本発明の目的は、醤油の限外過処理を効率的に
実施できるようにすると共に濃縮液の有効に利用できる
ようにする生醤油の処理方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するために、本発明による生醤油の処
理方法は、生醤油を40〜60℃の温度で限外濾過処理して
清澄で透明度の高い醤油を得ると共に、分画濃縮された
粘稠な醤油を60〜120℃に加熱して高粘度醤油を得るこ
とを特徴としている。
作用 このように本発明による方法では、粘性の低い温度範囲
において限外過処理するので醤油の処理速度を大幅に
高めることができ、それにより元の生醤油とほぼ同色
で、微粒子、微生物、高分子等の除去された清澄で透明
度の高い醤油液と高粘度の醤油濃縮液とを効率的に得
ることができる。醤油液は香りも変化なく、このまま
放置してもを生じることがないため、透明度の高い高
品質の醤油が得られる。
醤油濃縮液は本発明の方法に従つて60℃〜120℃の温度
で加熱処理され、高粘度醤油として精製される。この高
粘度醤油はさしみ、かば焼き、おかきのたれ用等として
有利に用いられ得る。すなわち、これらのたれ用として
従来使用されている高粘度醤油はガム類、多糖類等の増
粘剤を使用しているが、近年これらの添加物を使用しな
い粘稠な醤油が望まれるようになつてきており、このよ
うな観点からも本発明の方法で作られた高粘度醤油は非
常に有用である。またこの高粘度醤油はおり下げ助剤と
して、或いはもろみに入れて再処理することもできる。
本発明の方法で処理するのに用いられる醤油の例として
はもろみを圧搾して得られた生醤油を挙げることができ
るが、高粘度醤油を得る目的にはたまり醤油が適してい
る。
また本発明で使用する限外過膜は、分子量1,000〜10
0,000の物質を分画できる能力をもつものであれば、い
ずれの型式のものでもよく、そして限外過装置として
はバツチ式、連続式等適当な処理装置を選ぶことができ
る。生醤油の温度を上昇させるのには多管式熱交換器、
プレート式熱交換器等が用いられ得る。
また一般に生醤油は性物質を含んでいるため保存中に
が発生するが、本発明の方法によつて得られた高粘度
醤油は、粘度が高いため物質の沈降がない。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 生たまり醤油500lを、膜面積5m2のOSMO−704−O−PS
(オスモニクス社製)限外過膜を備えたバツチ式膜処
理装置を用いて操作圧2kg/cm2、処理温度20℃〜60℃の
各温度に保つて透過液100l,200l,300l,400l,450lを得る
までの所要時間を測定した。その結果を下表1に示す。
表1より、初期の透過速度は、処理温度が高い程良い
が、処理時間の経過と共に50℃の温度のときが良くなる
ことが認められる。
表2には、各温度に保つて処理したときの原液と450l透
過時の粘度を東京計器製BL型粘度計を用いてその時の処
理温度、60r.p.m.条件下で測定した結果を示す。
表2より原液は温度が高い程粘度が低いが、450l透過時
には50℃の温度の時が最も低くなることがわかる。
実施例2 生たまり醤油500lを、膜面積5m2のオスモニクス社製OSM
O−704−O−PS限外過膜を備えたバツチ式膜処理装置
を用いて、操作圧2kg/cm2、温度40℃に保つて処理し、
10時間後に50lの濃縮液(10倍濃度液)を得た。この濃
縮液を80℃まで加熱したものも得た。各々の粘度を、東
京計器製BL型粘度計を用い20℃,60r.p.m.の条件下で測
定した結果を表3に示す。
表3から、限外過して得られる濃縮液は高い粘度を示
し、加熱処理したものはさらに粘度が上昇することがわ
かつた。また加熱処理しない濃縮液を市敗のさしみ用た
まり醤油と香・味について利味比較した結果何ら遜色が
なかつた。
効果 以上説明してきたように、本発明によれば、生醤油を限
外過する際にそれの温度による粘性特性を考慮して粘
度の低い温度条件(30℃〜60℃好ましくは40℃〜55℃)
下で処理しているので、過処理を効率的に行なうこと
ができ、しかもこの過処理によつて透明で高品質の醤
油と高粘度の醤油を同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は醤油の粘度と温度との関係を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生醤油を40〜60℃の温度で限外濾過処理し
    て清澄で透明度の高い醤油を得ると共に、分画濃縮され
    た粘稠な醤油を60〜120℃に加熱して高粘度醤油を得る
    ことを特徴とする生醤油の処理方法。
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