JPH066905U - Ｃｏ低減のバーナ配置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＣＯの生成量を抑制し低減する。 【構成】 火炉１の壁面２に配設した複数のバーナ４の
うち、火炉１の側壁３に近い端部のバーナ４ａを小容量
とし、且つ該バーナ４ａから噴射される火炎６ａが側壁
３に接触しない範囲内の側壁３に最も近接した位置に前
記バーナ４ａを配置した構成としている。 【効果】 小容量のバーナ４ａは、火炎６ａ長さが短い
ので側壁３に近接して配置することが可能となり、従っ
て火炉１のコーナ部の空間５が縮小され、ＣＯの生成量
が低減する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、側壁コーナ部に発生する一酸化炭素を低減し得るＣＯ低減のバーナ 配置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

バーナ燃焼装置を備えるボイラの燃焼室内で燃料の完全燃焼を行なわせるため には、火炎が炉壁や伝熱面に接触しないように、火炉幅・奥行・バーナ容量・噴 霧角度などの設計に対し万全の配慮を払う必要がある。図３は従来のボイラのバ ーナ配置の概略を表す断面図であり、火炉１の前後方向の壁面２に、左右両側の 側壁３からそれぞれ所定の距離（Ｌ₀）を置いた火炉１中心側へ所定の間隔を置 いて互いに平行する複数のバーナ４を配設し、前記壁面２と側壁３とのコーナ部 に空間５を形成することにより、側壁３に近い端部のバーナ４から噴射される火 炎６が側壁３に接触しないよう構成している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のバーナ配置では、前記コーナ部の空間５が比較的大きく 、該空間５では収熱が小さく温度が低いため、不完全燃焼を引き起しＣＯの生成 量が高まる。そこで、該空間５におけるＣＯの生成量を抑制するためには、バー ナを側壁寄りに配置して該空間を小さくし低温領域を小さくしなければならない が、側壁側に寄せるとフレームインピンジメント（火炎が炉壁管に当り噴破事故 の要因となる）が起り、別の問題が発生する。

【０００４】 本考案は、前述の実情に鑑み、火炉のコーナ部の低温空間容積を縮小すること によりＣＯの生成量を抑制し得るＣＯ低減のバーナ配置を提供することを目的と してなしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 第１の考案は、火炉の壁面に配設した複数のバーナのうち、火炉の側壁に近い 端部のバーナを小容量とし、且つ該バーナから噴射される火炎が側壁に接触しな い範囲内の側壁に最も近接した位置に前記端部バーナを配置した構成とし、第２ の考案は、火炉の壁面に配設した複数のバーナのうち、火炉の側壁に近い端部の バーナのみを火炉の炉心方向へ向け、且つ該バーナから噴射される火炎が側壁に 接触しない範囲内の側壁に最も近接した位置に前記端部バーナを配置した構成と している。

【０００６】

【作用】

従って、第１の考案では、バーナ配列の端部に設けた小容量バーナは火炎長が 短いので、該バーナを側壁に近接して配置することが可能となり、火炉のコーナ 部の空間が縮小され、ＣＯの生成量が低減する。第２の考案では、バーナ配列の 端部に炉心方向へ向けて設けたバーナの火炎は側壁に届き難いので、該バーナを 側壁に近接して配置することが可能となり、火炉のコーナ部の空間が縮小され、 ＣＯの生成量が低減する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

【０００８】 図１は第１の考案のＣＯ低減のバーナ配置の概略を表す断面図である。図中、 図３と同じものには同じ符号が付してある。

【０００９】 第１の考案の実施例では、火炉１の前後方向の壁面２に配設した複数のバーナ ４のうち、火炉１の側壁３に近い端部に配置するバーナ４を従来のバーナ４より も小さな容量のバーナ４ａとし、小容量の該バーナ４ａから噴射される短い火炎 ６ａが側壁３に接触しない範囲内の側壁３に最も近接した位置に前記バーナ４ａ を配置している。

【００１０】 火炉１の壁面２に配設した複数のバーナ４の端部に設けた前記小容量のバーナ ４ａから噴射される火炎６ａの長さは、従来のバーナ４から噴射される火炎６の 長さよりも短いので、前記バーナ４ａを側壁３に近接して配置することが可能で あり、バーナ４ａから側壁３までの距離（Ｌ₁）は、図３に示す従来のボイラの バーナ配置の側壁３から端部のバーナ４までの距離（Ｌ₀）よりも短く、壁面２ と側壁３とのコーナ部に形成される空間５も小さい。

【００１１】 前記によれば、コーナ部の空間５を縮小したので、該空間５での燃焼が改善さ れ、ＣＯの生成量を低減することができる。

【００１２】 図２は第２の考案のＣＯ低減のバーナ配置の概略を表す断面図である。図中、 図１と同じものには同じ符号が付してある。

【００１３】 第２の考案の実施例では、火炉１の前後方向の壁面２に配設した複数のバーナ ４のうち、火炉１の側壁３に近い端部に配置するバーナ４を噴射方向を火炉１の 炉心７方向へ向けたバーナ４ｂとし、該バーナ４ｂから炉心７方向へ噴射される 火炎６ｂが側壁３に接触しない範囲内の側壁３に最も近接した位置に前記バーナ ４ｂを配置している。

【００１４】 火炉１の壁面２に配設した複数のバーナ４の端部に、炉心７方向へ向けて設け た前記バーナ４ｂから噴射される火炎６ｂは、側壁３に平行する方向へ向いてい る従来のバーナ４から噴射される火炎６よりも側壁３に届きにくいので、前記バ ーナ４ｂを側壁３に近接して配置することが可能であり、バーナ４ｂから側壁３ までの距離（Ｌ₁）は、図３に示す従来のボイラのバーナ配置の側壁３から端部 のバーナ４までの距離（Ｌ₀）よりも短く、壁面２と側壁３とのコーナ部に形成 される空間５も小さい。

【００１５】 前記によれば、コーナ部の空間５を縮小したので、該空間５での燃焼が改善さ れ、ＣＯの生成量を低減することができる。

【００１６】 なお、本考案は前述の実施例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を 逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００１７】

【考案の効果】

本考案のＣＯ低減のバーナ配置によれば、バーナ配列の端部に設けたバーナを 側壁に近接して配置し、火炉のコーナ部の空間を縮小し得るよう形成したので、 該空間での燃焼が改善されＣＯの生成量を低減することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の考案のＣＯ低減のバーナ配置の概略を表
す断面図である。

【図２】第２の考案のＣＯ低減のバーナ配置の概略を表
す断面図である。

【図３】従来のボイラのバーナ配置の概略を表す断面図
である。

【符号の説明】

１ 火炉 ２ 壁面 ３ 側壁 ４ バーナ ４ａ バーナ ４ｂ バーナ ６ａ 火炎 ６ｂ 火炎 ７ 炉心

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 火炉の壁面に配設した複数のバーナのう
   ち、火炉の側壁に近い端部のバーナを小容量とし、且つ
   該バーナから噴射される火炎が側壁に接触しない範囲内
   の側壁に最も近接した位置に前記端部バーナを配置した
   ことを特徴とするＣＯ低減のバーナ配置。
2. 【請求項２】 火炉の壁面に配設した複数のバーナのう
   ち、火炉の側壁に近い端部のバーナのみを火炉の炉心方
   向へ向け、且つ該バーナから噴射される火炎が側壁に接
   触しない範囲内の側壁に最も近接した位置に前記端部バ
   ーナを配置したことを特徴とするＣＯ低減のバーナ配
   置。