JPH0668950B2 - 偏向ヨークの製造方法 - Google Patents

偏向ヨークの製造方法

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JPH0668950B2
JPH0668950B2 JP63023398A JP2339888A JPH0668950B2 JP H0668950 B2 JPH0668950 B2 JP H0668950B2 JP 63023398 A JP63023398 A JP 63023398A JP 2339888 A JP2339888 A JP 2339888A JP H0668950 B2 JPH0668950 B2 JP H0668950B2
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coil
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kura
deflection coil
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隆彦 龍野
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Totoku Electric Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高精細な陰極線管表示装置に用いるに好適な
偏向ヨークの製造方法に関し、特にクラ型偏向コイルの
発熱を抑制してなる偏向ヨークの製造方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
周知のように、偏向ヨークの発熱の主たる要因は偏向コ
イルの発熱にあり、この偏向コイルの発熱はコイルの直
流抵抗損失による発熱と高周波抵抗損失による発熱とに
区分することができる。最近のように、高精細度化の一
段と進んだ陰極線管表示装置では、偏向ヨークに適用さ
れる偏向走査周波数は33kHz,64kHz或は84kHzと
いった高い周波数となる。このような高周波数帯になっ
てくると、偏向コイル導体中に発生する渦電流による損
失が無視し得なくなり(上記の周波数域程度ではコイル
導体の表皮効果による損失の影響はあまり顕著ではな
く、渦電流損失が支配的である)、直流抵抗分による損
失に比し高周波抵抗分による損失の影響が著しく増大す
る。偏向コイルの高周波抵抗損失の増大は当然のことな
がら偏向コイルの発熱量の増大をもたらし、偏向ヨーク
自体の性能,信頼性を損ねるばかりでなく、周辺部品の
信頼性も低下せしめることになる。
そこで、偏向コイルの発熱量即ち高周波抵抗損失の低減
を図る目的で、従来より、細導体に絶縁皮膜を施した素
線を複数本互いに撚り合せたリッツ線(リッツ線は各素
線は撚り合せ断面のすべての位置を順次占めるよう構成
されるものである)あるいは素線を同芯撚りまたは集合
撚りした撚り線が偏向コイル導線として公知である。以
下説明を簡単にするため、リッツ線及び同芯撚り線,集
合撚り線を含めて単に撚り線と記す。クラ型偏向コイル
の巻線ではコイルを自己保形する必要上、上記撚り線外
周に融着層を施している。第5図はかかる撚り線を示
し、8は撚り線,2′は撚り線8を構成する素線,3′
は導体,4′は絶縁皮膜,5は撚り線8の外周に施した
融着層である。第4図はクラ型偏向コイルの外観図を示
し、クラ型偏向コイル6は一対の凹型と凸型とからなる
巻金型を用い、凹型と凸型を組合せたときに形成される
巻線空間にコイル導線を巻き込み、次にこのコイル導線
を通電加熱し、コイル導線外周に設けた融着層によりコ
イル導線相互を接着し、加圧成型して製作される。第6
図(a)は、上記第5図に示す如き撚り線8を巻線,成
型して得られたクラ型偏向コイル6′のコイル長手方向
と直角な断面図を示し、同図(b)は同図(a)の拡大
断面図で、撚り線8の巻線分布状態を示す。撚り線8は
比較的細かな撚りピッチで撚り合わされているので、ク
ラ型偏向コイル6′に成型されたのちにおいても撚り線
8の外形円形形状に崩れることなく保形される。このた
め、隣接する撚り線8の相互管には空隙部7が存在する
ことになる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
偏向コイルの発熱量を低減する上で、前述の撚り線を用
いたクラ型偏向コイルはそれなりの効果は得ているもの
の、その構造上で有するいくつかの欠点のため、発熱量
の低減の面で十分効果を発揮しているとはいえず、また
偏向コイルの信頼性,生産コストの面でも解決すべき課
題を残していた。即ち、 (1)撚り線は比較的細かな撚りピッチで撚り合わされる
ため、コイル導線として可撓性に欠け、コイル形状にな
じみ難く、また巻線時に、隣接する撚り線相互間に空隙
部を生ずる。そして加熱成型時にも、撚り線の円形形状
はそのまま保形されるので、コイル形成部に生じた空隙
部は減少することなく残存し、コイル形成部に占めるコ
イル導体部の占積率を悪くしている。
(2)また、撚り線は、その撚り込み分だけ素線長さが長
くなり、その分コイルの導体抵抗を増加させることにな
る。例えば0.17mm径の銅線(絶縁体仕上り外径0.
2mm)を7本,6mmの撚りピッチで同芯撚りした撚り線
の導体抵抗は撚り合わせしていないものに比べ約2%増
加する。
(3)撚り線は、撚り工程が入るため、線材に加工劣化を
及ぼす恐れも多くなり偏向ヨークの信頼性の上で好まし
くなく、また偏向ヨークコストの上昇にもつながる。
(1)のコイル形成部内の空隙部の存在は、コイル形成部
断面積に占めるコイル導体の実効断面積を低下させるこ
とになり、後述するようにコイルの発熱量低減に対し悪
い影響を及ぼし、また(2)のコイル導体抵抗の増大もコ
イルの発熱量低減に対し悪く作用する。
本発明は、上記従来技術の欠点を改善し、偏向コイルの
発熱量を一層低減せしめ、より信頼性の高い偏向ヨーク
の製造方法を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、複数本の絶縁導体
素線または自己融着性絶縁導体素線を集合し接着して集
合束線を形成し、この集合束線をクラ型状の巻金型に巻
回した後、この集合束線同士を加熱接着してクラ型偏向
コイルに形成する偏向ヨークの製造方法において、前記
集合束線を形成する工程が、複数本の絶縁導体素線また
は自己融着性絶縁導体素線を前記集合束線の層芯径の略
100倍以上の極めて粗な撚りピッチで断面略円形状に
束ね、外周に融着層を施す工程からなり、前記集合束線
同士を加熱接着してクラ型偏向コイルに形成する工程
が、前記断面略円形状に保形されている集合束線の形状
を加熱により崩し、クラ型偏向コイル断面積に占める集
合束線の素線導体断面積の分布密度を加圧により高める
加熱加圧工程からなることを特徴とする偏向ヨークの製
造方法を提供する。
〔作用〕
クラ型偏向コイルのコイル形成部に生ずる空隙部を減
じ、コイル形成部におけるコイル導体の分布密度を高め
ることは、コイル形成部断面積に占めるコイル導体断面
積の比、コイル導体占積率、を高めることにつながる。
従って、クラ型偏向コイルを同一仕上り寸法に製作する
に際し、従来の撚り線に比し集合束線の素線径あるいは
素線数を増加せしめることを可能とする。このことは、
取りも直さずクラ型偏向コイルのインダクタンス(L)
と直流抵抗(R)との比、L/Rを高めることになる。何
となれば、インダクタンスLは偏向コイルの巻数,直流
抵抗Rは偏向コイル導体の断面積により一義的に定まる
ことによる。更に、L/Rは偏向コイルの自己発熱に伴う
温度上昇度と明らかな相関関係があり、発明者等の実験
結果によれば、第3図(偏向走査周波数33kHzにおけ
るクラ型偏向コイルの温度上昇度とL/Rの関係)に示す
如き関係にあることが認められた。即ち、L/Rは偏向コ
イルの発熱量と密接な関連をもち、L/R、いい換えれば
コイル導体占積率、を大きくとることが偏向コイルの発
熱量を低減せしめる上で大きな効果をもたらす。また、
本発明に用いる集合束線は、集合束線の層芯径の略10
0倍以上の極めて粗な撚りピッチで断面略円形状に束ね
られるので、従来の撚り線に比し、ほぼ撚り線の撚り込
み長さ分だけ素線長が短く、クラ型状に巻きよく、偏向
コイルの直流抵抗を減じ、偏向コイルの発熱量低減に相
乗的効果を与える。さらに、本発明における加熱加圧工
程は、断面略円形状に保形されている集合束線の形状を
加熱により崩し、クラ型偏向コイル断面積に占める集合
束線の分布密度を加圧により高めるので、コイル導体占
積率を著しく高めることが出来る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図乃至第3図に沿い説明す
る。第1図は本発明に用いる集合束線の一実施例を示す
もので、同図(a)は集合束線の断面図,(b)は外観
斜視図である。集合束線1は、導体3の外周にポリウレ
タン樹脂等の絶縁層4を塗布焼付した素線2を複数本、
層芯径(=素線2の集合体の中心から外層の素線の中心
までの距離の2倍)の約100倍以上の非常に粗い撚り
ピッチで束ね、この外周にポリアミド樹脂等の融着層5
を塗布焼付し断面略円形状に形成される。なお、素線2
には絶縁層4の外周にポリアミド樹脂等の融着層を施し
たものを用いることもできる。
次に、かかる集合束線1を用いて製作されるクラ型偏向
コイルにつき説明すると、先ず集合束線1は巻型にクラ
型状に巻線されるが、巻線時、集合束線1は素線2のほ
ぼ平行な集束体であるため、可撓性に優り、巻型になじ
み易く、また外形円形に保形されている故、集合束線1
を互いに密接せしめて精度よく巻線することができる。
ただし、この巻線された状態では、集合束線1は外形円
形状に保形されているため、従来撚り線8の場合同様、
隣接する集合束線1相互間には空隙部が存在することに
は変りない。而して、次の加熱成型工程において、予め
実験的に選定した条件で加熱,成型することにより、先
ず集合束線1を一体に保形拘束する外周融着層5が溶融
され、集合束線1の各素線2の集束性が解除され、素線
2は成形圧によってコイル空間をより安定な位置へとず
れながら移動して行くので、最終的には、巻線時に集合
束線1相互間に存在した空隙部は素線2によって密に形
成される。この結果、クラ型偏向コイル6の長手方向と
直角断面におけるコイル巻線分布は第2図に示す如く、
コイル形成部断面積に占めるコイル導体断面積(コイル
導体占積率)が高められる。一実施例として、同一仕上
り外形寸法のクラ型偏向コイルについて、従来の撚り線
8を用いたコイルと本発明の集合束線1を用いたコイル
とのL/Rを比較した結果、本発明コイルは従来コイルに
比べ約20〜30%高くなることが確かめられ、また偏
向走査周波数33kHzにおける温度上昇度を比較した結
果でも、本発明のクラ型偏向コイルは従来撚り線8を用
いたクラ型偏向コイルに比べ4〜5deg(摂氏)低下す
ることが確認された。
なお、本発明において、集合束線1を集合束線1の層芯
径の略100倍以上の撚りピッチで素線2を束ねたもの
と限定した理由は、クラ型偏向コイルを加熱成型したと
き、層芯径の略100倍以上の粗い撚りピッチの集合束
線であれば、成型時に素線2に損傷を与えることのない
成型圧で素線2を移動せしめることができ、撚りピッチ
が層芯径の略100倍以下となると素線2を移動させる
ときの成型圧で素線2に損傷を生ずる可能性があること
が、実験的に確認された結果によるためである。
〔発明の効果〕
以上、本発明にかかるクラ型偏向コイルは、従来のリッ
ツ線等の集合撚り線を用いたクラ型偏向コイルに比べ、
コイルが小型となり、コイルの発熱量が著しく低減さ
れ、またコイル導線の撚り線工程による加工劣化が防止
されるため、より信頼性の高い偏向ヨークが得られ、更
に、コイル導線の撚り線工数の節減により、全体として
の偏向ヨークコストの低減となり、その工業上の効果は
極めて大きなものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のクラ型偏向コイルに用いられる集合束
線を示し、(a)はその横断面図,(b)は外観斜視
図,第2図(a)は本発明にかかるクラ型偏向コイルの
コイル長手方向に直角な断面図,(b)は同図(a)の
コイル素線の巻線分布状態を示すための拡大図,第3図
はクラ型偏向コイルのインダクタンス(L)と直流抵抗
(R)との比(L/R)とクラ型偏向コイルの温度上昇度
(ΔT)との関係図,第4図はクラ型偏向コイルの外観
図,第5図(a),(b)はそれぞれ従来の撚り線の断
面図と外観斜視図,第6図(a),(b)はそれぞれ第
5図の従来撚り線を用いたクラ型偏向コイルのコイル長
手方向に直角な断面図とコイル断面の拡大図を示す。 1……集合束線、2……素線、3……導体、4……絶縁
層、5……融着層、6……クラ型偏向コイル、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の絶縁導体素線または自己融着性絶
    縁導体素線を集合し接着して集合束線を形成し、この集
    合束線をクラ型状の巻金型に巻回した後、この集合束線
    同士を加熱接着してクラ型偏向コイルに形成する偏向ヨ
    ークの製造方法において、前記集合束線を形成する工程
    が、複数本の絶縁導体素線または自己融着性絶縁導体素
    線を前記集合束線の層芯径の略100倍以上の極めて粗
    な撚りピッチで断面略円形状に束ね、外周に融着層を施
    す工程からなり、前記集合束線同士を加熱接着してクラ
    型偏向コイルに形成する工程が、前記断面略円形状に保
    形されている集合束線の形状を加熱により崩し、クラ型
    偏向コイル断面積に占める集合束線の素線導体断面積の
    分布密度を加圧により高める加熱加圧工程からなる、こ
    とを特徴とする偏向ヨークの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5957844U (ja) * 1982-10-07 1984-04-16 株式会社村田製作所 偏向ヨ−ク
JPS62274535A (ja) * 1986-05-21 1987-11-28 Mitsubishi Electric Corp 偏向ヨ−ク
JPH01151134A (ja) * 1987-12-07 1989-06-13 Toshiba Corp 偏向装置およびその製造法

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