JPH0668834B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0668834B2
JPH0668834B2 JP59234063A JP23406384A JPH0668834B2 JP H0668834 B2 JPH0668834 B2 JP H0668834B2 JP 59234063 A JP59234063 A JP 59234063A JP 23406384 A JP23406384 A JP 23406384A JP H0668834 B2 JPH0668834 B2 JP H0668834B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁性金属薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒体
に関し、特に磁性金属層との密着性がすぐれた保護層を
有し、耐錆性及び耐傷性にすぐれた金属薄膜型磁気記録
媒体に関する。
〔従来技術〕
磁気記録媒体としては、非磁性支持体上に磁性粉末を結
合剤中に分散せしめ、塗布乾燥させる塗布型のものが広
く使用されてきている。しかし、近年高密度記録への要
求が高まるにつれ、真空蒸着、スパツタリング、イオン
プレーテイング等の真空槽内で膜を形成する方法あるい
は電気メツキ、無電解メツキ等のメツキ法により形成さ
れる強磁性金属薄膜を磁気記録層とする金属薄膜型磁気
記録媒体が注目を浴びており実用化に至つている。
金属薄膜型磁気記録媒体は、飽和磁化の大きな強磁性金
属をバインダーの如き非磁性物質を介在させない状態
で、極めて薄い層として形成できる。ので、電磁変換特
性上非常に有利で、高密度記録にも適している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、金属薄膜型磁気記録媒体についての大き
な問題点は、製造後経時しておくと金段表面に錆が発生
し電磁変換特性が低下してしまうことである。この欠点
を防止する方法として、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポ
リマーを金属表面に塗設し、保護層を付与することによ
つて解決することが提案されている。この方法では、ヘ
ツドの極性層間のスペーシング損失のために保護層の厚
みを大きくできないという制約があるため、充分な防錆
性を付与することはできなかつた。また、磁性層表面を
窒化させる方法(特開昭50−33806号公報)あるいは酸
化させる方法(特公和42−20025号公報)などによつて
防蝕防錆性が向上することが知られているが、これらの
方法では10分〜2時間もの長時間処理が必要であつた
り、処理時間を短かくすると充分な防蝕防錆効果が得ら
れなかつた。
また、金属薄膜型磁気記録媒体についてのもうひとつの
大きな問題点は、走行性及び耐久性が悪く、デツキ走行
中に走行経路に貼りついて走行停止したり、あるいは、
スチル耐久性が悪かつたり、走行により傷が発生するこ
とである。この欠点を防止するため、熱可塑性、熱硬化
性ポリマーあるいは脂肪酸、脂肪族エステル等の潤滑剤
を強磁性金属薄膜上に塗設する方法が考えられるが、こ
れらの方法を用いたとき走行性が不十分であつたり、あ
るいは耐久性が不十分であつたりする。また充分な走行
性、耐久性を確保しようとすると、塗設層が厚くなりス
ペーシング損失によつて電磁変換特性が悪化するのであ
る。防錆性を充分満足のあるものを得るためにも塗設層
を厚くする必要があり電磁変換特性上好ましくなかつ
た。
さらに、これらの欠点を除くために、炭化水素類のモノ
マーを用いて磁性金属層上にプラズマ重合層を保護層と
して設ける試みがなされている。このような保護層によ
つて防食性や防傷性はかなり向上するが、保護層と磁性
金属層との密着性がやや不十分で長時間の使用や長時間
の保存又は機械的衝撃等で保護層が部分的にはがれる等
の問題を生じている。
本発明の目的は、磁性金属層との密着性が改良され、防
錆性と防傷性がさらに向上したプラズマ重合層を保護層
として有する金属薄膜型磁気記録媒体を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記の目的を達成すべく種々検討を重ねた
結果、プラズマ重合層の磁性金属層表面と接する面の元
素組成として酸素/炭素(O/C)0.3以下にすること
によつて上記目的を達成することができた。
すなわち、炭化水素モノマーをプラズマ重合層によつて
磁性金属表面で重合させてプラズマ重合層を形成させる
場合、重合雰囲気中の酸素や基材表面から放出される酸
素などが重合膜中にとりこまれる。この酸素含量をあら
わす膜中の原子比O/Cは重合条件により種々の値をと
るが、この比率が重合層の性質に大きな影響を与えるこ
とを見出し、種々の条件下にO/Cと重合層の性質をし
らべたところ、プラズマ重合層が磁性層表面と接する面
の元素組成としてO/Cが0.30以下のときに、密着性と
とも、防錆性及び防傷性が著しく向上した保護層を形成
することを見出した。
〔発明の構成〕
すなわち、本発明は、磁性金属層表面にプラズマ重合層
を保護層として設けた金属薄膜型磁気記録媒体におい
て、プラズマ重合層の磁性金属層表面と接する面の元素
組成の酸素/炭素(O/C)が0.30以下であることを特
徴とする金属薄膜型磁気記録媒体である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるプラズマ重合層は種々のモノマー化合物
を用いることができる。このようなモノマー化合物に
は、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペン
タン、オクタン、シクロヘキサン等の線状もしくは環状
の飽和炭化水素;エチレン、プロピレン、ブタジエン、
ベンゼン、スチレン、アセチレン、アレン等の二重結合
もしくは三重結合を含む不飽和炭化水素;アリルアミ
ン、メチルアミン、エチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、アクリルアミド等の含窒素有機化合物;二硫化炭
素、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン等の含イ
オウ有機化合物;モノメチルシラン、ジメチルシラン、
トリメチルシラン、テトラメチルシラン、ジアリルシラ
ン、ジアリルジメチルシラン、モノフルオロシラン、ジ
フルオロシラン、トリフルオロシラン、テトラフルオロ
シラン、プロピルメチルジビニルシラン、オクチルシラ
ン、ジビニルテトラメチルジシラン、ビスジメチルシリ
ルベンゼン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のケ
イ素化合物;モノフルオロメタン、ジフルオロメタン、
トリフルオロメタン、テトラフルオロメタン、モノフル
オロエチレン、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチ
レン、テトラフルオロエチレン、モノフルオロエタン、
ジフルオロエタン、トリフルオロエタン、テトラフルオ
ロエタン、ペンタフルオロエタン、ヘキサフルオロエタ
ン、モノフルオロブロビレン、ジフルオロブロビレン、
トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、
ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、モノフルオロブタジエン、ジフルオロブタジエン、
トリフルオロブタジエン、テトラフルオロブタジエン、
ペンタフルオロブタジエン、ヘキサフルオロブタジエ
ン、モノクロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメ
タン、テトラクロロメタン、モノクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン、モノクロロプロピレン、ジクロロプロピレン、ト
リクロロプロピレン、テトラクロロプロピレン、ペンタ
クロロプロピレン、ヘキサクロロプロピレン、モノクロ
ロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン、ベンタクロロエタン、ヘキサクロロエタ
ン、モノクロロブタジエン、ジクロロブタジエン、トリ
クロロブタジエン、テトラクロロブタジエン、ベンタク
ロロブタジエン、ヘキサクロロブタジエン、トリクロロ
トリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素及びこれら
モノマー化合物の混合物がある。これらのうち、テトラ
フルオロメタン、ヘキサフルオロエタン、テトラクロロ
メタン、ヘキサクロロエタン、テトラフルオロシラン、
トリクロロトリフルオロエタン等は専ら他のモノマーと
の混合物として使用される。
なお、上記のモノマーをプラズマ重合に供する時は、ト
リフルオロホウ素、ホウ化水素、水素、窒素、酸素、一
酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア等のような軽い元素
によつて分子が構成されているガスや、アルゴン、ヘリ
ウム、キセノン等の不活性ガスを前記モノマーに混合し
てもよい。
本発明によるプラズマ重合膜を磁性金属層上に設けるに
は、前記の如きモノマーガス中で、例えば後記する如き
プラズマ重合装置を用いてプラズマを発生させこのプラ
ズマを磁性金属層に作用させてプラズマ重合膜を形成さ
せるのであるが、この場合に、モノマーガスの種類に応
じてガス流量、装置内の圧力、放電電流、及びウエブ搬
送速度等の条件を、形成されるプラズマ重合層の磁性金
属表面と接する元素組成のO/Cが0.30以以下になるよ
うに実験的に定めておき、そのような条件下でプラズマ
重合を行わせる。
なお、プラズマ重合層の磁性金属を接する表面の元素組
成(O/C)を測定するには次のような方法によつて行
うことができる。
方法1 まず、プラズマ重合層が形成された磁気記録媒体をFeCl
3の水溶液に浸漬して磁性金属を溶解し、磁性金属層に
接していたプラズマ重合膜を取り出す。
この際、プラズマ重合膜の自己支持性が弱いために取扱
が困難な場合は、予めプラズマ重合膜の上に何らかの支
持体を接着しておくことで金属層溶解後のプラズマ重合
膜の取扱いを容易にすることもできる。
次に、そのプラズマ重合膜の磁性金属層と接していた表
面を、例えば島津製作所製造のESCA750を用いてX線光
電子分光分析(Xray Photolectron Spectroscopy)に
かけて元素組成比を測定する。
方法2 プラズマ重合層の設けられたサンプル表面を真空中でア
ルゴンビームでエツチングしながら前記ESCA又はAES
(オージエ電子分光法)で表面分析をして、磁性金属の
シグナルが出始める(具体的には、磁性金属構成元素が
原子数比で5%をこえる時点)段階でのO/Cを採用し
てもよい。
方法3 プラズマ重合層表面をコロナ処理等の表面活性化処理し
たあと適当な支持体(鉄など)に接着剤を用いて接着
し、固着した時点で引きはがす。
引き剥がす操作に際してプラズマ重合層と磁性金属層の
界面で破壊が生じた場合、そのプラズマ重合層側破断面
を例えば島津製作所製のESCA750を用いてX線光電子分
光分析(X−ray Photoelectron Spectroscopy)にか
けて元素組成比を測定する。
ただしこの方法は、該磁気記録媒体支持体と磁性金属層
の接着強度をIbm,磁性金属層とプラズマ重合膜の接着強
度をImp,プラズマ重合層と接着剤の接着強度をIpaとす
るとIpa>Imp,がIbm>Impの場合にのみ用いることがで
きる。
ただし、方法1,2,3で結果が違う場合はそのO/Cの少
い方をとることにする。
本発明においてプラズマ重合を行うための、放電形式は
特に制限はない。すなわち、直流放電、低周波放電(数
Hz〜数百KHz)、高周波放電(数百KHz〜数十MHz)、マ
イクロ波放電、陰極加熱型放電、等のいずれでもよく、
また、電極形式も平行平板型でもコイル型でもよい。本
発明においてはプラズマ中の電子温度(特開昭54−1355
74号公報記載の方法により測定)は、好ましくは0.5万
〜8万K,より好ましくは0.6万〜6万Kの範囲で選定さ
れる。さらに、本発明におけるプラズマ重合を行なわせ
る場所は、普通は電極付近であるが、電極からはなれて
いても上記電子温度の条件を満していればよい。電子温
度が0.5万Kより小さい場合は、重合速度が特に遅いた
め、実用化が困難であり、8万Kより大きい場合はピン
ホールのない、均一な重合膜を形成することが困難であ
る。
モノマーガスあるいはモノマーガスと不活性ガスとの混
合ガスは連続的に反応容器中へ流入させる。単位時間当
りの流入量は反応容器の大きさに依るが、例えば反応容
器の容積が100の場合はモノマーガス流量として1〜1
00cc(標準状態)/minの間で前記本発明の条件を満す
ようにすることが好ましい。
本発明における重合膜の厚みは0.1nm〜100nmが好まし
く、さらに好ましくは2nm〜40nmである。厚みが40nm以
上の場合は蒸着テープの電磁変換特性が40nm以下の場合
に比較して、劣つてくる。2nm以下の場合は微小なピン
ホールが発生する場合があり、そのために、防錆性が劣
ることがある。
プラズマ重合時の系の圧力は10-3Torr〜1Torrの範囲が
好ましく、さらに好ましくは10-3Torr〜10-1Torrの範囲
で前記条件を満すように選定する。
本発明に使用される支持体としては、酢酸セルロース;
硝酸セルロース;エチルセルロース;メチルセルロー
ス;ポリアミド;ポリメチルメタクリレート;ポリテト
ラフルオルエチレン;ポリトリフルオルエチレン;エチ
レン、プロピレンのようなα−オレフインの重合体ある
いは共重合体;塩化ビニルの重合体あるいは共重合体;
ポリ塩化ビニルデン;ポリカーボネート;ポリイミド;
ポリアミドイミド;ポリエチレンテレフタレートのよう
なポリエステル類等である。
本発明における強磁性金属薄膜は、真空槽内で膜を形成
する方法あるいはメツキ法により形成される。真空槽内
で膜を形成する方法とは、不活性ガスあるいは酸素等の
気体あるいは真空空間中において、膜として形成せしめ
ようという物質又はその化合物を蒸気あるいはイオン化
した蒸気として発生もしくは導入させて所望の支持体上
に膜として析出させる方法で、真空蒸着法、スパツタリ
ング法、イオンプレーテング法、イオンビームデポジシ
ヨン法、化学気相メツキ法等がこれに相当する。またメ
ツキ法とは電気メツキあるいは無電解メツキ法等の液相
より支持体上に物質を膜として形成させる方法を言う。
強磁性金属薄膜の材料としては、Fe、Co、Niその他の強
磁性金属あるいはこれらの合金、さらにFe−Si、Fe−R
h、Fe−V、Fe−Ti、Co−P、Co−B、Co−Si、Co−
V、Co−Y、Co−Sm、Co−Mn、Co−Ni−P、Co−Ni−
B、Co−Cr、Co−Ni−Cr、Co−Ni−Ag、Co−Ni−Pd、Co
−Ni−Zn、Co−Cu、Co−Ni−Cu、Co−W、Co−Ni−W、
Co−Mn−P、Co−Sm−Cu、Co−Ni−Zn−P、Co−V−C
r、等が用いられる。特に好ましくは、強磁性薄膜はCo
を50wt%以上含有する。
本発明による磁気記録媒体の強磁性薄膜の膜厚は一般に
は0.02μm〜5μm、好ましくは0.05μm〜2μmであ
る。支持体の厚さは4μm〜50μmが好ましい。強磁性
薄膜の密着向上、磁気特性の改良のために支持体上に下
地層を設けてもいい。支持体の磁性層と反対側にバツク
コート層を設けても良い。
このようにして得られたプラズマ重合膜上に、高級脂肪
酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フツソ系化合物、
シリコン系化合物などの潤滑剤を塗設することもでき
る。また重合膜の反対の面にバツクコート層を設けても
よい。
次に、本発明のプラズマ重合層(膜)を形成するための
装置について具体的に説明する。
第1図は本発明のプラズマ重合層を形成するのに好適に
用いられる装置を示す。この装置は、真空ポンプ1が接
続された真空容器2内に、互に対向する一対の板状電極
3,3を設けて例えば交流電源4を接続し、一方前記真空
容器2内にモノマーガスを供給する単数若しくは複数の
モノマーガス供給管5を接続して構成され、例えば磁気
記録層が形成された長尺なベースフイルムF(支持体上
に磁性層を設けたもの)が、供給ロール6A及び巻取りロ
ール6Bにより、前記電極3,3間を通過するように走行せ
しめられ、次のようにして保護膜が形成されて磁気記録
媒体を製造する。
即ち、真空ポンプ1により真空容器2内を排気しなが
ら、モノマーガス供給管5を介して、既述のモノマーガ
ス(不活性ガスを含む場合もある)を真空容器2内へ導
入する。
真空容器2内の雰囲気を、上述のようにして一定に保つ
た状態において、電極3,3に交流電源4により電力を供
給し、これにかり電極3,3間に放電によるプラズマを生
起せしめ、更に当該プラズマをベースフイルムFが通過
する位置において電子温度が1万K〜8万Kの状態と
し、このプラズマを供給ロール6Aより引き出されて走行
するベースフイルムFに作用させてその表面に前記モノ
マーガスによるプラズマ重合により形成される保護膜を
連続的に形成し、斯くして得られる磁気記録媒体を巻取
りロール6Bに巻取る。
なお、真空容器2内の到達真空度は好ましくは10-5Torr
以下であり、プラズマ発生時の真空度は通常10-3〜1Tor
r温度とされる。
本発明では上記のようなプラズマ重合装置を用い、重合
層の磁性金属層表面に接する元素組成のC/Oが0.30以
下になるように諸条件を選択することにより、磁性金属
層との密着性がすぐれ、防錆性及び防傷性の向上した非
常に硬く緻密な保護膜を形成することができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。
12μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルムの表面
に酸素ガスを導入しながら斜め蒸着によつてCo−Ni(Ni
20wt%)磁性膜(膜厚100nm)を設けたものを以下の実
験に使用した。第1表に示す条件で第1図の装置を用
い、上記磁性金属層上にプラズマ重合膜を形成し、各条
件下で形成されたプラズマ重合膜の磁性金属膜との接着
表面のO/Cを前記方法1に従いESCAを用いるX線光電
子分析(XPS)によつて測定し、又各サンプルの接着強
度、耐傷性及び耐錆性を評価し、結果を第2図に示し
た。なお、評価は次のようにして行つた。
評価方法 接着強度試験 保護膜の接着強度 第2図に示すように、作製した磁気記録媒体の試料12の
両面に、底面積1cm-の円柱型治具13で把手14を有するも
のを試料12を挟むようにエポキシ樹脂(2液反応性、セ
メダイン(株)製セメダインスーパー)で接着させた。
把手14を反対方向に引張る試験を行ない、試料の破壊が
起つた位置と破壊に要した力即ち接着強度を調べた。破
壊が支持体のポリエチレンテレフタレートフイルムと磁
性金属薄膜の間で起つた場合には肉眼で観察した。破壊
が磁性金属薄膜と保護膜の間で起つた場合は、電子スペ
クトル分析(ESCA)により確認した。これは、磁性金属
膜がプラズマ重合体の保護膜で完全に覆われているとCo
が検出されず、保護膜が部分的にでも破壊され除かれて
いる場合はCoが検出されることを利用したものである。
耐傷性(引掻きテスト) 0.2rのダイヤモンド針でサンプル表面をひつかく為ひき
かき速度は50mm/分。
荷重は0g重から100g重まで漸増する。
ある荷重のところ傷がはいりはじめるので、その荷重を
もつて耐傷性を評価する。
耐錆性 サンプルを60℃85%の雰囲気に10日間保存したのち、光
学顕微鏡にて表面を観察し、表面積のうちどのくらいが
変色したか(%)をもつて性錆耐評価とする。
〔発明の効果〕 上記の結果から、本発明によりプラズマ重合層の磁性金
属層と接する表面の元素組成のO/Cを0.30以下にする
ことにより、プラズマ重合層と磁性金属層の密着性を向
上し、且つ磁気記録媒体の耐傷性及び耐錆性を著しく改
良していることがわかる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のプラズマ重合層を形成するのに適した
装置の一例を示す説明図、第2図は本発明の実施例で保
護層の接着強度を測定するのに用いられた装置の側面図
である。 1……真空ポンプ、2……真空容器、 3……板状電極、4……電源、 F……ベースフイルム。
フロントページの続き (72)発明者 新海 正浩 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 柳原 健児 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 木村 光夫 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性金属層表面にプラズマ重合層を保護層
    として設けた金属薄膜型磁気記録媒体において、プラズ
    マ重合層の磁性金属層表面と接する面の元素組成の酸素
    /炭素が0.30以下であることを特徴とする金属薄膜型磁
    気記録媒体。
JP59234063A 1984-11-08 1984-11-08 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH0668834B2 (ja)

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JPS59171029A (ja) * 1983-03-18 1984-09-27 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JPS59179632A (ja) * 1983-03-31 1984-10-12 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 記録フイルムの製造方法

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