JPH0667176U - 自動車上の寝台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車を改造しないで、寝心地よい寝台となり、
かつ、道具を収納できる自動車上寝台を提供する。 【構成】 自動車上に固定する開閉できる上下の箱から
なる収納箱であって、半開にすれば居住空間となり、閉
じれば収納空間となり、自動車の天窓を通ずる開閉窓を
有する。 【効果】 ベッド設営が短時間ででき、車内とベッドの
連絡が天窓を通じて可能で、普通の車で安い費用でキャ
ンピングカーと同様の利用ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車上に取付ける荷物収納箱をかねる仮寝台の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

乗用車でドライブに出かけ、あるいはキャンプで車の中で仮眠したい場合には 、車の後部のシートを使ったり、前部のシートをうしろに倒して横になったりす るが、シートの車幅が狭いために寝苦しく、うしろに倒したシートのベッドもデ コボコでとても熟睡はできない。車の中でゆっくり休む目的で車のスペースを大 きく改造したり、別にキャンピングカーを使用することは行なわれているが、い ずれも費用が多くかかることはさけられない。

【０００３】 車でスキー場や釣り場へ行ったりするとき、スキーや長い寸法の道具の収納が 問題になる。多くの場合、車の後や屋根の上に積むことが行なわれるが、走行中 に脱落するおそれがあり、外観上見苦しくなる。車の上に積む専用の収納箱は市 販されているが、大きさがかぎられており、これを休養のため寝台にかねること は実際上困難である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は乗用車を特に改造しないで、安い費用で寝心地のよい寝台となり、同 時にスキー等の長い寸法の道具類の収納の可能な自動車上寝台を提供することを 目的とする。

【０００５】

【課題を解決しようとするための手段】

本考案は自動車の屋根の上に固定される、片側が開閉自在の上下の箱で合わせ た収納箱であって、半開きの状態で寝台ないし居住空間をつくり、閉じられた状 態で荷物収納空間となり、下箱には自動車の天窓に通ずる開閉窓を有し、半開し た空間の前面および側面に簡易覆いを設けることを特徴とするものである。

【０００６】 上記した構造体を自動車の屋根の上に取付け固定しておくことにより、半開き の状態で寝台として使用すれば、安眠ができ、あるいは座って休息することがで きる。下箱の開閉窓を通じて自動車と上の寝台との間の移動が可能となる。また 、箱を収納空間として使用し、スキー、釣り道具、キャンプ用品などの道具や衣 類を大量に収納できるトランクとなる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案による自動車上寝台を自動車の屋根の上に設置し、上下箱を閉じ 合わせて荷物収納箱として使用する状態を示す実施例の全体正面図である。１は 下箱（寝台）、２は上箱（蓋部）、３は自動車本体、４は自動車への取付け金具 である。上箱と下箱とは一側（後側）で蝶番８によりつながり、他側（前側）は ロック金具等により固定される。上下の箱の間は、充分な広さの荷物収納空間を つくり、スキー、釣り道具、キャンプ用品などの道具や衣類を収納できるトラン クとなる。

【０００８】 図２は本考案による自動車上寝台を自動車上に設置し、上箱を開いて寝台とし て使用する状態を示す例の全体正面図である。１は下箱で内部は寝具が設けてあ る。この寝具の上にたとえば前側を枕に横臥し休むようになっている。２の上箱 （蓋部）は後側の蝶番８を軸に４０°〜６０゜位に開かれ、前側を支え部材５に より支持する。蓋部と寝台との間は開放状態としてよいが、夜間や天候がわるい ときは、簡単な天幕ないしカーテンなど９をめぐらせるようにする。

【０００９】 図３は本考案による自動車上寝台の他の使用態様を示す一部断面正面図である 。この例では自動車の天窓を開口し、これと同じ位置で下箱（寝台）１の一部を 開口し、開口部６を通して車内に脚を下し、寝台上に座臥して高い位置で車外を 眺望する形態が示される。

【００１０】 図４は本考案による自動車上寝台の他の使用態様を示す一部断面正面図である 。この例では自動車の天窓を開き、これと同じ位置の寝台の開口部６を通して、 車内から寝台の上へ、あるいは寝台上から車内へ移動する場合の形態が示される 。寝台の開口部は同図に示すように台の一部である閉じ板７を回動して開くが、 台にそってスライドされるか、あるいは、とり外すことで可能である。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、下記の諸効果を奏することができる。ベッドが自動車上に固 定してあるため、ベッド設営に要する時間はわずか２０秒ですむ。屋根の開口部 を通して車内とベッドが連絡し、一体化できるため車内移動がかんたんに可能で あり、寒いときにも外に出なくてすむ。普通の車がキャンピングカーと同じよう に使用できる。車を改造する必要がなく、安い費用で多目的に使える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による自動車上寝台の上箱を閉じた状態
の全体正面図である。

【図２】本考案による自動車上寝台の上箱を開いた状態
の全体正面図である。

【図３】本考案による自動車上寝台の上箱を開いた状態
を示す一部断面正面図である。

【図４】本考案による自動車上寝台の上箱を開き車内と
の間を移動する形態を示す一部断面正面図である。

【符号の説明】

１ 下箱（寝台） ２ 上箱（蓋部） ３ 自動車の本体 ４ 取付け金具 ５ 支え部材 ６ 開口部 ７ 閉じ板 ８ 蝶番 ９ 天幕、カーテン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の屋根の上に固定される、片側が
   開閉自在の上下の箱で合わせた収納箱であって、半開き
   の状態で寝台ないし居住空間をつくり、閉じられた状態
   で荷物収納空間となり、下箱には自動車の天窓に通ずる
   開閉窓を有し、半開した空間の前面および側面に簡易覆
   いを設けるようにしたことを特徴とする自動車上寝台。