JPH0667115B2 - 変圧器保護用比率差動継電器 - Google Patents
変圧器保護用比率差動継電器Info
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- JPH0667115B2 JPH0667115B2 JP61072019A JP7201986A JPH0667115B2 JP H0667115 B2 JPH0667115 B2 JP H0667115B2 JP 61072019 A JP61072019 A JP 61072019A JP 7201986 A JP7201986 A JP 7201986A JP H0667115 B2 JPH0667115 B2 JP H0667115B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は変圧器の内部故障を検出し、変圧器を保護する
ための比率差動継電器で、特に変圧器投入時の励磁突入
電流による不必要動作を防止する機能をもつた変圧器保
護用比率差動継電器に関する。
ための比率差動継電器で、特に変圧器投入時の励磁突入
電流による不必要動作を防止する機能をもつた変圧器保
護用比率差動継電器に関する。
(従来の技術) 変圧器の入力電流と出力電流の差の電流を検出し、この
差電流と変圧器の入、出力電流の和の電流との比が一定
の値以上であるか否かによつて変圧器の内部故障を検出
する比率差動継電器があり、これが動作すると遮断器を
トリップして変圧器を系統から切り離すようにしてい
る。ところが、変圧器を無負荷状態で遮断器を投入し電
源に接続(いわゆる無負荷投入)すると変圧器定格電流
の数倍ないし十数倍の電流をピーク値とし時間の経過と
ともに漸減するような励磁突入電流が入力側に流入し、
出力側電流は零となる。また励磁突入電流の大きさと波
形は遮断器投入時の系統電圧に対する位相角によつて変
化することが知られている。このため励磁突入電流の全
部が差電流となり比率差動継電器はその原理上動作し、
遮断器をトリップする。この現象は変圧器特有の現象で
あり異常現象ではないが変圧器運転上好ましくない現象
であり、従来より励磁突入電流による比率差動継電器の
不必要動作を防止する数種類の方法が実施されている。
その方法の一つに励磁突入電流の波形に着目し、この電
流が第2高調波電流の含有率が高いことを検出して継電
器の動作を防止するものがあり、第4図に一つの実施例
を示す。
差電流と変圧器の入、出力電流の和の電流との比が一定
の値以上であるか否かによつて変圧器の内部故障を検出
する比率差動継電器があり、これが動作すると遮断器を
トリップして変圧器を系統から切り離すようにしてい
る。ところが、変圧器を無負荷状態で遮断器を投入し電
源に接続(いわゆる無負荷投入)すると変圧器定格電流
の数倍ないし十数倍の電流をピーク値とし時間の経過と
ともに漸減するような励磁突入電流が入力側に流入し、
出力側電流は零となる。また励磁突入電流の大きさと波
形は遮断器投入時の系統電圧に対する位相角によつて変
化することが知られている。このため励磁突入電流の全
部が差電流となり比率差動継電器はその原理上動作し、
遮断器をトリップする。この現象は変圧器特有の現象で
あり異常現象ではないが変圧器運転上好ましくない現象
であり、従来より励磁突入電流による比率差動継電器の
不必要動作を防止する数種類の方法が実施されている。
その方法の一つに励磁突入電流の波形に着目し、この電
流が第2高調波電流の含有率が高いことを検出して継電
器の動作を防止するものがあり、第4図に一つの実施例
を示す。
第4図は三相2巻線変圧器の保護を対象とした従来の第
2高調波抑制付比率差動継電器で、静止形継電器として
構成した場合の一例であり、三相中の一相分が示されて
いるが残りの二相分も同一構成となる。本図について説
明すると、(21)は遮断器、(22)は変圧器、(26)は変圧器
の負荷である。変流器(以下CTという)(23)、(24)は
第2高調波抑制付比率差動継電器(以下RDfRyという)
(25)に接続されRDfRy(25)に変圧器(22)の一次側電流(I
10)、および二次側電流(I20)を適当な値(I1、I2)に
変換して供給している。なおCT(23)、(24)はそれぞれ
変圧器(22)の一次定格電流、および二次定格電流の値に
見合つた変流比が選ばれている。(25a)〜(25r)はRDfRy
(25)の構成部分であり、補助CT(25a)と抵抗(25c)によ
り入力電流I1をこれに比例した電圧V1に、また補助C
T(25b)および抵抗(25c)により入力電流I2をこれに比
例した電圧V2にそれぞれ変換する。変換された電圧
V1、V2はそれぞれ和回路(25e)および差回路(25f)に導
かれ和回路(25e)では入力電流のスカラ和である|I1|+|
I2|に比例した信号を出力し、差回路(25f)では入力電流
のベクトル差の絶対値である|I1-I2|=|Id|に比例した
信号を出力し、これらを比率検出回路(25g)に導き、こ
れらの比が一定の基準値Kたとえば0.35(35%)より大
きいか否かを検出し0.35より大きい場合はハイレベル
(以下Hという)出力信号を、また0.35以下の場合はロ
ーレベル(以下Lという)出力信号を出し、H出力信号
のとき補助リレー駆動回路(以下Ry駆動回路という)
(25l)がスイツチング動作して補助リレーTX(25m)が動
作しそのa接点(25n)を閉路する。
2高調波抑制付比率差動継電器で、静止形継電器として
構成した場合の一例であり、三相中の一相分が示されて
いるが残りの二相分も同一構成となる。本図について説
明すると、(21)は遮断器、(22)は変圧器、(26)は変圧器
の負荷である。変流器(以下CTという)(23)、(24)は
第2高調波抑制付比率差動継電器(以下RDfRyという)
(25)に接続されRDfRy(25)に変圧器(22)の一次側電流(I
10)、および二次側電流(I20)を適当な値(I1、I2)に
変換して供給している。なおCT(23)、(24)はそれぞれ
変圧器(22)の一次定格電流、および二次定格電流の値に
見合つた変流比が選ばれている。(25a)〜(25r)はRDfRy
(25)の構成部分であり、補助CT(25a)と抵抗(25c)によ
り入力電流I1をこれに比例した電圧V1に、また補助C
T(25b)および抵抗(25c)により入力電流I2をこれに比
例した電圧V2にそれぞれ変換する。変換された電圧
V1、V2はそれぞれ和回路(25e)および差回路(25f)に導
かれ和回路(25e)では入力電流のスカラ和である|I1|+|
I2|に比例した信号を出力し、差回路(25f)では入力電流
のベクトル差の絶対値である|I1-I2|=|Id|に比例した
信号を出力し、これらを比率検出回路(25g)に導き、こ
れらの比が一定の基準値Kたとえば0.35(35%)より大
きいか否かを検出し0.35より大きい場合はハイレベル
(以下Hという)出力信号を、また0.35以下の場合はロ
ーレベル(以下Lという)出力信号を出し、H出力信号
のとき補助リレー駆動回路(以下Ry駆動回路という)
(25l)がスイツチング動作して補助リレーTX(25m)が動
作しそのa接点(25n)を閉路する。
差回路(25f)の出力はまた第2高調波フイルタ(25h)と基
本波フイルタ(25j)に導かれ、ベクトル差電流|Id|の中
の第2高調波電流(以下Idf2という)に比例した量と基
本波電流(以下Idf1という)に比例した量をそれぞれ抽
出し、第2高調波含有率判定回路(25k)によつてこれら
の比Idf2/Idf1が一定の基準値kたとえば0.15(15%)
より小さいか否かが検出され、Idf2/Idf1が、0.15より
小さいとき第2高調波含有率判定回路(25k)はH出力信
号を、0.15より大きいときまたはIdf2、Idf1が共に零の
ときはL出力信号を出し、H出力信号のときRy駆動回路
(25p)がスイッチング動作し、補助リレーSU(25g)が動
作しそのa接点(25r)を閉路する。補助リレーTXのa
接点(25n)と補助リレーSUのa接点(25r)はRDfRy(25)
の内部で直列に接続され、これら2つの接点が同時に閉
路したとき遮断器をトリツプさせるよう構成されてい
る。また三相各相のRDfRy(25)の出力接点の関係は第5
図のように、A相、B相、C相の各相が並列に接続さ
れ、三相中いずれかの相のRDfRyが遮断器トリツプ条件
を満足すれば遮断器をトリツプするよう構成されてい
る。
本波フイルタ(25j)に導かれ、ベクトル差電流|Id|の中
の第2高調波電流(以下Idf2という)に比例した量と基
本波電流(以下Idf1という)に比例した量をそれぞれ抽
出し、第2高調波含有率判定回路(25k)によつてこれら
の比Idf2/Idf1が一定の基準値kたとえば0.15(15%)
より小さいか否かが検出され、Idf2/Idf1が、0.15より
小さいとき第2高調波含有率判定回路(25k)はH出力信
号を、0.15より大きいときまたはIdf2、Idf1が共に零の
ときはL出力信号を出し、H出力信号のときRy駆動回路
(25p)がスイッチング動作し、補助リレーSU(25g)が動
作しそのa接点(25r)を閉路する。補助リレーTXのa
接点(25n)と補助リレーSUのa接点(25r)はRDfRy(25)
の内部で直列に接続され、これら2つの接点が同時に閉
路したとき遮断器をトリツプさせるよう構成されてい
る。また三相各相のRDfRy(25)の出力接点の関係は第5
図のように、A相、B相、C相の各相が並列に接続さ
れ、三相中いずれかの相のRDfRyが遮断器トリツプ条件
を満足すれば遮断器をトリツプするよう構成されてい
る。
次にこの構成において、変圧器が平常運転中の場合、変
圧器内部に故障が発生した場合、および変圧器に励磁突
入電流が流れる場合の応動についてそれぞれ説明する。
圧器内部に故障が発生した場合、および変圧器に励磁突
入電流が流れる場合の応動についてそれぞれ説明する。
(1)変圧器が平常運転中の場合 この場合変圧器(22)の二次側には負荷電流I20が流れ、
一次側にはその電圧比に逆比例した電流I10が流れる。
CT(23)、(24)は前述のとおり変圧器(22)の一次、二次
の定格電流に見合つた変流比が選ばれているため、それ
らの二次電流I1とI2は等しい。したがつて和回路(25
e)の出力は|I1|+|I2|=|2I1|に比例した出力を出す
が、差回路(25f)は|Id|=|I1-I2|=0であるから比率検
出回路(25g)では となり比率が基準値0.35以下であるのでL出力信号を出
し、Ry駆動回路(25l)は不動作、したがつて補助リレー
TXは不動作でそのa接点(25n)は開路状態である。一
方差電流Idが零であるため第2高調波フイルタ(25h)の
抽出量Idf2は零、基本波フイルタ(25j)の抽出量Idf1も
零となり、第2高調波含有率検出回路(25k)の出力信号
はLでRy駆動回路(25p)は不動作、したがつて補助リレ
ーSU(25g)は不動作でそのa接点(25r)も開路状態であ
り、遮断器トリツプ指令は出ない。
一次側にはその電圧比に逆比例した電流I10が流れる。
CT(23)、(24)は前述のとおり変圧器(22)の一次、二次
の定格電流に見合つた変流比が選ばれているため、それ
らの二次電流I1とI2は等しい。したがつて和回路(25
e)の出力は|I1|+|I2|=|2I1|に比例した出力を出す
が、差回路(25f)は|Id|=|I1-I2|=0であるから比率検
出回路(25g)では となり比率が基準値0.35以下であるのでL出力信号を出
し、Ry駆動回路(25l)は不動作、したがつて補助リレー
TXは不動作でそのa接点(25n)は開路状態である。一
方差電流Idが零であるため第2高調波フイルタ(25h)の
抽出量Idf2は零、基本波フイルタ(25j)の抽出量Idf1も
零となり、第2高調波含有率検出回路(25k)の出力信号
はLでRy駆動回路(25p)は不動作、したがつて補助リレ
ーSU(25g)は不動作でそのa接点(25r)も開路状態であ
り、遮断器トリツプ指令は出ない。
(2)変圧器内部に故障が発生した場合 この場合、変圧器(22)の一次電流I10が増加し、二次電
流I20が減少するためCT(23)、(24)の二次電流はI1>
I2の状態になる。仮にI1が3A、I2が1.2Aとすれば
和回路(25e)の出力は|I1|+|I2|=3A+1.2A=4.2A
に比例したものとなり差回路(25f)の出力は|Id|=|I1-I
2|=3A−1.2A=1.8Aに比例したものとなるため比率
検出回路(25g)でこれらの比を判定すると でこれは基準値0.35より大となつて回路(25g)はH出力
信号を出す。一方変圧器内部故障時の第2高調波の含有
率は低く基本波を100%とすると一般には10%程度であ
り、第2高調波含有率検出回路(25k)の基準値0.15より
小さいため、H出力信号を出す。したがつて補助リレー
TX(25m)およびSU(25g)は動作しそれぞれの接点(25
n)、(25r)は閉路して遮断器トリツプ指令を出す。
流I20が減少するためCT(23)、(24)の二次電流はI1>
I2の状態になる。仮にI1が3A、I2が1.2Aとすれば
和回路(25e)の出力は|I1|+|I2|=3A+1.2A=4.2A
に比例したものとなり差回路(25f)の出力は|Id|=|I1-I
2|=3A−1.2A=1.8Aに比例したものとなるため比率
検出回路(25g)でこれらの比を判定すると でこれは基準値0.35より大となつて回路(25g)はH出力
信号を出す。一方変圧器内部故障時の第2高調波の含有
率は低く基本波を100%とすると一般には10%程度であ
り、第2高調波含有率検出回路(25k)の基準値0.15より
小さいため、H出力信号を出す。したがつて補助リレー
TX(25m)およびSU(25g)は動作しそれぞれの接点(25
n)、(25r)は閉路して遮断器トリツプ指令を出す。
(3)変圧器に励磁突入電流が流れる場合 変圧器(22)を無負荷状態で、遮断器(21)を投入すると変
圧器(22)の一次側には定格電流の数倍から十数倍に相当
する励磁突入電流が流れるが二次側の電流は零である。
RDfRy(25)の入力電流はI1のみであるから和回路(25e)
はI1に比例した出力となり、差回路(25f)の出力もI1
に比例したものとなつてこれらの比 は1となり、比率検出回路(25g)はH出力信号を出す。
また励磁突入電流中の第2高調波電流の含有率は、基本
波電流を100%としたとき一般的に30〜50%以上とされ
ており、第2高調波電流と基本波電流の比Idf2/Idf1は
0.3以上となつて第2高調波含有率検出回路(25k)はL出
力信号を出す。このため補助リレーTX(25m)は動作し
てそのa接点(25n)を閉路するが、補助リレーSU(25g)
は不動作で、そのa接点(25r)は開路しているため、遮
断器トリツプ指令は出ない。すなわち変圧器の励磁突入
電流によるRDfRyの不必要動作を防止することができ
る。なお当然のことであるが、三相各相の出力回路が第
5図のように各相並列接続となつているためすべての相
のRDfRy(25)の第2高調波含有率検出回路(25k)の出力は
L出力である必要がある。
圧器(22)の一次側には定格電流の数倍から十数倍に相当
する励磁突入電流が流れるが二次側の電流は零である。
RDfRy(25)の入力電流はI1のみであるから和回路(25e)
はI1に比例した出力となり、差回路(25f)の出力もI1
に比例したものとなつてこれらの比 は1となり、比率検出回路(25g)はH出力信号を出す。
また励磁突入電流中の第2高調波電流の含有率は、基本
波電流を100%としたとき一般的に30〜50%以上とされ
ており、第2高調波電流と基本波電流の比Idf2/Idf1は
0.3以上となつて第2高調波含有率検出回路(25k)はL出
力信号を出す。このため補助リレーTX(25m)は動作し
てそのa接点(25n)を閉路するが、補助リレーSU(25g)
は不動作で、そのa接点(25r)は開路しているため、遮
断器トリツプ指令は出ない。すなわち変圧器の励磁突入
電流によるRDfRyの不必要動作を防止することができ
る。なお当然のことであるが、三相各相の出力回路が第
5図のように各相並列接続となつているためすべての相
のRDfRy(25)の第2高調波含有率検出回路(25k)の出力は
L出力である必要がある。
(発明が解決しようとする問題点) このように第4図の構成によれば、変圧器の各相の励磁
突入電流中に多量の第2高調波電流が含まれている場合
は、RDfRyの変圧器の励磁突入電流による不必要動作を
効果的に防止できるが、最近の変圧器のように高透磁率
で飽和磁束密度の高い鉄心材料を使用したり、あるいは
運転中の騒音軽減対策のため鉄心の磁束密度を低くして
設計された変圧器においては励磁突入電流中の第2高調
波電流の含有率が低く、遮断器を投入したときの位相角
によつては、その値が基本波電流を100%としたとき10
%程度と、変圧器内部故障時の故障電流中の第2高調波
含有率と同程度になることがある。
突入電流中に多量の第2高調波電流が含まれている場合
は、RDfRyの変圧器の励磁突入電流による不必要動作を
効果的に防止できるが、最近の変圧器のように高透磁率
で飽和磁束密度の高い鉄心材料を使用したり、あるいは
運転中の騒音軽減対策のため鉄心の磁束密度を低くして
設計された変圧器においては励磁突入電流中の第2高調
波電流の含有率が低く、遮断器を投入したときの位相角
によつては、その値が基本波電流を100%としたとき10
%程度と、変圧器内部故障時の故障電流中の第2高調波
含有率と同程度になることがある。
このような場合は励磁突入電流によるRDfRyの不必要動
作を防止できないといつた問題点を有す。
作を防止できないといつた問題点を有す。
(発明の目的) 本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、
前述の如く遮断器を投入したときの位相角によつて変圧
器の励磁突入電流中の第2高調波電流の含有率が低くな
るような場合でも確実に不必要動作を防止できるRDfRy
を提供することを目的とする。
前述の如く遮断器を投入したときの位相角によつて変圧
器の励磁突入電流中の第2高調波電流の含有率が低くな
るような場合でも確実に不必要動作を防止できるRDfRy
を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、変圧器の励磁突入電流の大
きさと波形が遮断器投入時の系統電圧に対する位相角に
よつて変化すること、すなわちたとえば三相変圧器の場
合励磁突入電流が最も大きく、かつ波形歪が大きくなる
投入位相角は常に三相のうちいずれか一相にのみ生じ、
このとき他の相の電圧の値と波形歪は小さいということ
に着目し、RDfRyを基本的に第1図のように構成する。
きさと波形が遮断器投入時の系統電圧に対する位相角に
よつて変化すること、すなわちたとえば三相変圧器の場
合励磁突入電流が最も大きく、かつ波形歪が大きくなる
投入位相角は常に三相のうちいずれか一相にのみ生じ、
このとき他の相の電圧の値と波形歪は小さいということ
に着目し、RDfRyを基本的に第1図のように構成する。
第1図のRDfRy(5)は従来のRDfRy(25)に、三相のうちい
ずれか一相のRDfRyが励磁突入電流の第2高調波電流の
含有率が基準値より大きいことを検出したとき、他相の
RDfRyにロツク指令を与え、かつ他相からのロツク指令
により動作をロツクする機能を設けたことをその解決手
段とする。そして、第1図における(51)〜(5v)の構成の
詳細は第2図のようになつている。
ずれか一相のRDfRyが励磁突入電流の第2高調波電流の
含有率が基準値より大きいことを検出したとき、他相の
RDfRyにロツク指令を与え、かつ他相からのロツク指令
により動作をロツクする機能を設けたことをその解決手
段とする。そして、第1図における(51)〜(5v)の構成の
詳細は第2図のようになつている。
(作用) 上記のように構成すると、例えば三相変圧器の場合第3
図のように各相のRDfRyのロツク指令出力端子(5v)を単
に接続するだけで、励磁突入電流の、三相のうちいずれ
か一相以上の電流に第2高調波電流がRDfRyの判定基準
値以上含まれておれば該当相のRDfRyは自身で動作をロ
ツクすると同時に他相RDfRyへも動作ロツク指令を送
り、これを受信したRDfRyは仮に励磁電流中の第2高調
波電流の含有量が判定不可能な状況にあつても動作がロ
ツクされるため遮断器を不必要にトリツプさせることは
ない。すなわち励磁突入電流によるRDfRyの不必要動作
を効果的に防止することができる。
図のように各相のRDfRyのロツク指令出力端子(5v)を単
に接続するだけで、励磁突入電流の、三相のうちいずれ
か一相以上の電流に第2高調波電流がRDfRyの判定基準
値以上含まれておれば該当相のRDfRyは自身で動作をロ
ツクすると同時に他相RDfRyへも動作ロツク指令を送
り、これを受信したRDfRyは仮に励磁電流中の第2高調
波電流の含有量が判定不可能な状況にあつても動作がロ
ツクされるため遮断器を不必要にトリツプさせることは
ない。すなわち励磁突入電流によるRDfRyの不必要動作
を効果的に防止することができる。
(実施例) つぎに本発明を、その一実施例を示す第1図、第2図お
よび第3図について詳細に説明する。
よび第3図について詳細に説明する。
第1図は本発明の基本的構成を示すブロツク図で、図中
(1)は遮断器、(2)は変圧器、(3)、(4)はCT、(5)はRDfR
y、(6)は負荷、(5a)、(5b)は補助CT、(5c)、(5d)は抵
抗、(5e)は和回路、(5f)は差回路、(5g)は比率検出回
路、(5h)は第2高調波フイルタ、(5j)は基本波フイル
タ、(5h)は第2高調波含有率判定回路を示し、それぞれ
従来例第4図の(21)〜(25k)および(26)と同じ機能を有
するものであり、従来例との重複を避けるためこの部分
の説明は必要最小限に留める。
(1)は遮断器、(2)は変圧器、(3)、(4)はCT、(5)はRDfR
y、(6)は負荷、(5a)、(5b)は補助CT、(5c)、(5d)は抵
抗、(5e)は和回路、(5f)は差回路、(5g)は比率検出回
路、(5h)は第2高調波フイルタ、(5j)は基本波フイル
タ、(5h)は第2高調波含有率判定回路を示し、それぞれ
従来例第4図の(21)〜(25k)および(26)と同じ機能を有
するものであり、従来例との重複を避けるためこの部分
の説明は必要最小限に留める。
(1)変圧器が平常運転中の場合の応動 この場合はRDfRy(5)の入力電流I1およびI2は同一値、
かつ同位相であるため(5a)〜(5k)までの回路の働きによ
り比率検出回路(5g)、第2高調波含有率判定回路(5k)の
出力信号はともにLで、NOT回路(5m)の出力はHとなる
ためNAND回路(5p)の一方の入力がL、他方がHとなり、
ロツク出力端子(5v)はH出力となつてロツク指令は出力
されない(他相のRDfRyも同じ)。比率検出回路(5g)の
出力信号がLであるから当然補助リレーTX(5r)は不動
作である。
かつ同位相であるため(5a)〜(5k)までの回路の働きによ
り比率検出回路(5g)、第2高調波含有率判定回路(5k)の
出力信号はともにLで、NOT回路(5m)の出力はHとなる
ためNAND回路(5p)の一方の入力がL、他方がHとなり、
ロツク出力端子(5v)はH出力となつてロツク指令は出力
されない(他相のRDfRyも同じ)。比率検出回路(5g)の
出力信号がLであるから当然補助リレーTX(5r)は不動
作である。
一方のAND回路(5n)の入力のうち他相からのロツク指令
はHであるが、第2高調波含有率判定回路(5k)の出力信
号がLであるためAND回路(5n)の出力はLとなるので、
補助リレーSU(5t)も不動作であり、総合して遮断器ト
リツプ指令は出ない。
はHであるが、第2高調波含有率判定回路(5k)の出力信
号がLであるためAND回路(5n)の出力はLとなるので、
補助リレーSU(5t)も不動作であり、総合して遮断器ト
リツプ指令は出ない。
(2)変圧器内部に故障が発生した場合の応動 この場合は、RDfRy(5)の入力電流がI1>I2になり、差
回路(5f)の出力と和回路(25e)の出力の比Id/|I1|+|I2
|が基準値Kたとえば0.35(35%)を超過した場合は比率
検出回路(5g)の出力信号はHとなる。
回路(5f)の出力と和回路(25e)の出力の比Id/|I1|+|I2
|が基準値Kたとえば0.35(35%)を超過した場合は比率
検出回路(5g)の出力信号はHとなる。
一方、差回路(5f)の出力(差電流)中に含まれる第2高
調波電流は一般的に少なく、該電流(Idf2)と基本波電
流(Idf1)の比Idf2/Idf1は基準値kたとえば0.15(15
%)より小さいため第2高調波含有率判定回路(5k)の出
力信号はHとなり、NOT回路(5m)の出力はL、したがつ
てNAND回路(5p)は一方の入力がH、他方の入力がLでそ
の出力はHとなり他相ロツク指令は出ない。他相のいず
れのRDfRyも同じ動作となり、他相からのロツク指令は
ないため、アンド回路(5m)の出力はHとなり補助リレー
SU(5t)は動作し、そのa接点(5u)を閉路する。すなわ
ちTXリレー(5r)、SUリレー(5t)とも動作となるので
遮断器トリツプ指令が出力される。
調波電流は一般的に少なく、該電流(Idf2)と基本波電
流(Idf1)の比Idf2/Idf1は基準値kたとえば0.15(15
%)より小さいため第2高調波含有率判定回路(5k)の出
力信号はHとなり、NOT回路(5m)の出力はL、したがつ
てNAND回路(5p)は一方の入力がH、他方の入力がLでそ
の出力はHとなり他相ロツク指令は出ない。他相のいず
れのRDfRyも同じ動作となり、他相からのロツク指令は
ないため、アンド回路(5m)の出力はHとなり補助リレー
SU(5t)は動作し、そのa接点(5u)を閉路する。すなわ
ちTXリレー(5r)、SUリレー(5t)とも動作となるので
遮断器トリツプ指令が出力される。
(3)変圧器に励磁突入電流が流れる場合の応動 変圧器(2)を無負荷状態で、遮断器(1)を投入した場合励
磁電流が各層に流れるが、前述の通りこの電流の大きさ
と波形は遮断器投入時の系統電圧に対する位相角の大小
によつて異るため、三相変圧器の場合、最大の励磁電流
は常に三相のうちいずれか一相に発生する。
磁電流が各層に流れるが、前述の通りこの電流の大きさ
と波形は遮断器投入時の系統電圧に対する位相角の大小
によつて異るため、三相変圧器の場合、最大の励磁電流
は常に三相のうちいずれか一相に発生する。
鉄心の磁束密度を低くして設計した変圧器や高い飽和磁
束密度の鉄心材料を使用した変圧器であつても三相中最
も大きな励磁電流の流れる相の鉄心は不完全ながら飽和
し、励磁電流中に多量の第2高調波電流を含むので、こ
の相のRDfRyの第2高調波含有率判定回路(5k)の出力信
号はLとなる。AND回路(5n)の入力は高調波含有率判定
回路(5k)の出力がLであるから、他相からのロツク指令
がH(すなわちロツク信号なし)であつても、アンド回
路(5n)の出力はLで、補助リレーSU(5t)は不動作とな
る。さらにNOT回路(5m)の出力はHであり、一方当然の
ことながら比率検出回路(5g)の出力はHとなるからNAND
回路の出力はLとなつて他相リレーに対しロツク指令を
出力する。比率検出回路(5g)の出力がHであるため補助
リレーTX(5r)は動作し、そのa接点(5s)を閉路する
が、SUのa接点(5u)が開路しているので遮断器トリツ
プ指令は出力されない。
束密度の鉄心材料を使用した変圧器であつても三相中最
も大きな励磁電流の流れる相の鉄心は不完全ながら飽和
し、励磁電流中に多量の第2高調波電流を含むので、こ
の相のRDfRyの第2高調波含有率判定回路(5k)の出力信
号はLとなる。AND回路(5n)の入力は高調波含有率判定
回路(5k)の出力がLであるから、他相からのロツク指令
がH(すなわちロツク信号なし)であつても、アンド回
路(5n)の出力はLで、補助リレーSU(5t)は不動作とな
る。さらにNOT回路(5m)の出力はHであり、一方当然の
ことながら比率検出回路(5g)の出力はHとなるからNAND
回路の出力はLとなつて他相リレーに対しロツク指令を
出力する。比率検出回路(5g)の出力がHであるため補助
リレーTX(5r)は動作し、そのa接点(5s)を閉路する
が、SUのa接点(5u)が開路しているので遮断器トリツ
プ指令は出力されない。
他相リレーについては仮に励磁電流中の第2高調波電流
の含有率が小さく、第2高調波含有率判定回路(5k)の出
力信号がHであつても、前述のように励磁電流の大きい
相のRDfRyからのロツク指令を受信しているためアンド
回路(5n)の入力の一つがLとなり、その出力はLで、補
助リレーSU(5t)は不動作となつて、そのa接点(5u)を
開路しており、TXリレー(5r)のa接点(5s)が閉路して
も遮断器トリツプ指令は出力されない。
の含有率が小さく、第2高調波含有率判定回路(5k)の出
力信号がHであつても、前述のように励磁電流の大きい
相のRDfRyからのロツク指令を受信しているためアンド
回路(5n)の入力の一つがLとなり、その出力はLで、補
助リレーSU(5t)は不動作となつて、そのa接点(5u)を
開路しており、TXリレー(5r)のa接点(5s)が閉路して
も遮断器トリツプ指令は出力されない。
上記説明を比率検出回路(5g)、第2高調波含有率判定回
路(5k)、ロツク出力端子(5v)との関係でまとめたものを
第1表に示す。
路(5k)、ロツク出力端子(5v)との関係でまとめたものを
第1表に示す。
第2図は本発明の具体的一実施例であり、RDfRy一相分
について比率検出回路(5g)、および第2高調波含有率判
定回路(5k)以降の回路構成を示し、他相RDfRyの動作を
ロツクするためのロツク指令出力端子と他相RDfRyから
のロツク指令を受信するための端子を共用し第3図のよ
うに各相のRDfRyのロツク指令出力端子を互に接続する
だけで他相RDfRyロツク指令信号の授受を可能にするも
のである。
について比率検出回路(5g)、および第2高調波含有率判
定回路(5k)以降の回路構成を示し、他相RDfRyの動作を
ロツクするためのロツク指令出力端子と他相RDfRyから
のロツク指令を受信するための端子を共用し第3図のよ
うに各相のRDfRyのロツク指令出力端子を互に接続する
だけで他相RDfRyロツク指令信号の授受を可能にするも
のである。
第2図の動作を表との関係において詳細に説明する。第
2図において比率検出回路(5g)の出力信号は、一方は抵
抗(R1)を通してトランジスタ(Q1)のコレクタに供給
され、他方は抵抗(R2)を通してトランジスタ(Q3)の
ベースに供給されている。また第2高調波含有率判定回
路(5k)の出力信号は抵抗(R4)を通してトランジスタ
(Q1)のベースに供給され、さらに抵抗(R5)と抵抗
(R6)の直列接続からなる部分を通してトランジスタ
(Q4)のベースにも供給されている。トランジスタ
(Q1)のコレクタ出力は次段のトランジスタ(Q2)のベ
ースに供給され、Q2のコレクタは抵抗(R3)を通して
電源(+Vcc)に接続されるとともにロツク指令出力端子
(5v)にも接続されている。さらに抵抗(R5)と抵抗
(R6)との接続点とトランジスタ(Q2)との間にダイオ
ード(D)が、その導通方向をトランジスタ(Q2)のコレ
クタ側とする向きに接続されている。トランジスタ
(Q3)のコレクタは補助リレーTX(5r)のコイルを通し
て電源(+Vcc)に接続され、トランジスタ(Q4)のコレ
クタは補助リレーSU(5t)のコイルを通して電源(+
Vcc)に接続され、そしてトランジスタ(Q1)〜(Q4)
のエミツタはすべて接地されている。この構成は他相の
RDfRyについても同一である。
2図において比率検出回路(5g)の出力信号は、一方は抵
抗(R1)を通してトランジスタ(Q1)のコレクタに供給
され、他方は抵抗(R2)を通してトランジスタ(Q3)の
ベースに供給されている。また第2高調波含有率判定回
路(5k)の出力信号は抵抗(R4)を通してトランジスタ
(Q1)のベースに供給され、さらに抵抗(R5)と抵抗
(R6)の直列接続からなる部分を通してトランジスタ
(Q4)のベースにも供給されている。トランジスタ
(Q1)のコレクタ出力は次段のトランジスタ(Q2)のベ
ースに供給され、Q2のコレクタは抵抗(R3)を通して
電源(+Vcc)に接続されるとともにロツク指令出力端子
(5v)にも接続されている。さらに抵抗(R5)と抵抗
(R6)との接続点とトランジスタ(Q2)との間にダイオ
ード(D)が、その導通方向をトランジスタ(Q2)のコレ
クタ側とする向きに接続されている。トランジスタ
(Q3)のコレクタは補助リレーTX(5r)のコイルを通し
て電源(+Vcc)に接続され、トランジスタ(Q4)のコレ
クタは補助リレーSU(5t)のコイルを通して電源(+
Vcc)に接続され、そしてトランジスタ(Q1)〜(Q4)
のエミツタはすべて接地されている。この構成は他相の
RDfRyについても同一である。
(4)変圧器が平常運転中の場合の応動 表において比率検出回路(5g)および第2高調波含有率判
定回路(5k)ともその出力信号はLであるからトランジス
タは(Q1)〜(Q4)すべてがOFF状態となり、トランジ
スタ(Q2)のコレクタ電位は電源電圧(+Vcc)に保たれ
るためロツク指令出力端子(5v)はH出力でロツク指令は
ないが、補助リレーTX(5r)およびSU(5t)ともに不動
作であるため遮断器トリツプ指令は出ない。
定回路(5k)ともその出力信号はLであるからトランジス
タは(Q1)〜(Q4)すべてがOFF状態となり、トランジ
スタ(Q2)のコレクタ電位は電源電圧(+Vcc)に保たれ
るためロツク指令出力端子(5v)はH出力でロツク指令は
ないが、補助リレーTX(5r)およびSU(5t)ともに不動
作であるため遮断器トリツプ指令は出ない。
(5)変圧器に内部故障が発生した場合の応動 表において比率検出回路(5g)および第2高調波含有率判
定回路(5k)ともその出力信号がHとなるためトランジス
タ(Q1)、(Q3)、(Q4)はON状態となり、トランジス
タ(Q2)はOFF状態になるからロツク指令出力端子(5v)
はH出力でロツク指令はなく、補助リレーTX(5r)およ
びSU(5t)はともに動作状態となつて遮断器トリツプ指
令を出力する。
定回路(5k)ともその出力信号がHとなるためトランジス
タ(Q1)、(Q3)、(Q4)はON状態となり、トランジス
タ(Q2)はOFF状態になるからロツク指令出力端子(5v)
はH出力でロツク指令はなく、補助リレーTX(5r)およ
びSU(5t)はともに動作状態となつて遮断器トリツプ指
令を出力する。
(6)変圧器に励磁突入電流が流れる場合の応動 励磁電流が最も多く、波形歪の大きい相のRDfRyについ
ては表のように比率検出回路(5g)の出力信号はH、第2
高調波含有率判定回路(5k)の出力信号はLとなるためト
ランジスタ(Q1)および(Q4)がOFFで、(Q2)および
(Q3)がON状態となるためトランジスタ(Q2)のコレク
タ電位はゼロに低下しロツク指令出力端子(5v)はL出力
となりロツク指令を出力する。
ては表のように比率検出回路(5g)の出力信号はH、第2
高調波含有率判定回路(5k)の出力信号はLとなるためト
ランジスタ(Q1)および(Q4)がOFFで、(Q2)および
(Q3)がON状態となるためトランジスタ(Q2)のコレク
タ電位はゼロに低下しロツク指令出力端子(5v)はL出力
となりロツク指令を出力する。
さらにトランジスタ(Q3)はONで補助リレーTX(5r)は
動作するが、トランジスタ(Q4)がOFFのため補助リレ
ーSU(5t)は不動作となるため遮断器トリツプ指令は出
力されない。
動作するが、トランジスタ(Q4)がOFFのため補助リレ
ーSU(5t)は不動作となるため遮断器トリツプ指令は出
力されない。
一方、励磁電流の大きさが小さく、波形歪の小さい相の
RDfRyについては比率検出回路(5g)および第2高調波含
有率判定回路(5k)ともにその出力信号がHとなる場合が
あるが、三相各相のRDfRyが第3図のようにロツク指令
出力端子(5v)を相互に接続しているため当該相のRDfRy
のロツク指令出力端子(5v)は他相RDfRyからのロツク指
令により強制的にL状態(ゼロ電位)になる。このため
ダイオード(D)が導通し抵抗(R5)と(R6)の接続点の
電位を強制的にゼロ電位とするので、たとえ第2高調波
含有率判定回路(5k)の出力がHであつてもトランジスタ
(Q4)はOFF状態となつて補助リレーSU(5t)を不動作
にし、遮断器トリツプ信号を阻止する。
RDfRyについては比率検出回路(5g)および第2高調波含
有率判定回路(5k)ともにその出力信号がHとなる場合が
あるが、三相各相のRDfRyが第3図のようにロツク指令
出力端子(5v)を相互に接続しているため当該相のRDfRy
のロツク指令出力端子(5v)は他相RDfRyからのロツク指
令により強制的にL状態(ゼロ電位)になる。このため
ダイオード(D)が導通し抵抗(R5)と(R6)の接続点の
電位を強制的にゼロ電位とするので、たとえ第2高調波
含有率判定回路(5k)の出力がHであつてもトランジスタ
(Q4)はOFF状態となつて補助リレーSU(5t)を不動作
にし、遮断器トリツプ信号を阻止する。
なお第2図では一例としてトランジスタを用いたが同一
の機能はICロジツク回路によつても、また電磁リレー
による有接点回路を用いても実現し得ることは勿論であ
る。
の機能はICロジツク回路によつても、また電磁リレー
による有接点回路を用いても実現し得ることは勿論であ
る。
(発明の効果) 以上のように本発明は、各相の第2高調波抑制付比率差
動継電器のロツク指令出力端子を相互に接続するだけ
で、該比率差動継電器本来の機能を損うことなく変圧器
の励磁突入電流中の第2高調波電流を少なくとも一相の
第2高調波抑制付比率差動継電器が検出しロツク指令信
号を出力すると、残つた他相の該比率差動継電器の動作
を強制的にロツクし、第2高調波電流を検出し得なかつ
た相の該比率差動継電器の不必要動作を、誤配線の恐れ
を除去すると共に、配線工数を増大することなく、確実
かつ簡単に防止できるといつた独特の効果を奏する。
動継電器のロツク指令出力端子を相互に接続するだけ
で、該比率差動継電器本来の機能を損うことなく変圧器
の励磁突入電流中の第2高調波電流を少なくとも一相の
第2高調波抑制付比率差動継電器が検出しロツク指令信
号を出力すると、残つた他相の該比率差動継電器の動作
を強制的にロツクし、第2高調波電流を検出し得なかつ
た相の該比率差動継電器の不必要動作を、誤配線の恐れ
を除去すると共に、配線工数を増大することなく、確実
かつ簡単に防止できるといつた独特の効果を奏する。
第1図は本発明の基本的構成を示すブロツク図。 第2図は本発明の具体的回路の一実施例を示す接続図。 第3図は本発明による第2高調波抑制付比率差動継電器
三相分についてそのロツク指令出力端子相互の接続関係
を示す接続図。 第4図は従来の第2高調波抑制付比率差動継電器の構成
を示すブロック図。 第5図は本願および従来例における第2高調波抑制付比
率差動継電器三相分の出力端子相互の接続関係を示す結
線図。 (5)…第2高調波抑制付比率差動継電器 (5g)…比率検出回路 (5k)…第2高調波含有率検出回路 (5m)…NOT回路 (5n)…AND回路 (5p)…NAND回路 (5v)…ロツク指令出力端子 (R1)、(R2)、(R3)、(R4)、(R5)…抵抗 (Q1)、(Q2)、(Q3)、(Q4)…トランジスタ (D)…ダイオード (5r)、(5t)…補助リレー
三相分についてそのロツク指令出力端子相互の接続関係
を示す接続図。 第4図は従来の第2高調波抑制付比率差動継電器の構成
を示すブロック図。 第5図は本願および従来例における第2高調波抑制付比
率差動継電器三相分の出力端子相互の接続関係を示す結
線図。 (5)…第2高調波抑制付比率差動継電器 (5g)…比率検出回路 (5k)…第2高調波含有率検出回路 (5m)…NOT回路 (5n)…AND回路 (5p)…NAND回路 (5v)…ロツク指令出力端子 (R1)、(R2)、(R3)、(R4)、(R5)…抵抗 (Q1)、(Q2)、(Q3)、(Q4)…トランジスタ (D)…ダイオード (5r)、(5t)…補助リレー
Claims (1)
- 【請求項1】入力電流のベクトル差に比例した量の絶対
値の、前記入力電流のスカラ和に比例した量に対する比
が一定値以上であることを検出する比率検出回路と、前
記ベクトル差に比例した量の絶対値の中の第2高調波電
流成分の含有率が一定値以下であることを検出する第2
高調波含有率判定回路とからなり、前記第2高調波含有
率判定回路の出力がないときに遮断器トリップ信号を阻
止するようにした変圧器保護用比率差動継電器におい
て、 前記比率検出回路の出力があり、かつ前記第2高調波含
有率判定回路の出力がないときに閉路動作をするスイッ
チ回路を設け、前記スイッチ回路の一端を他の相の変圧
器保護用比率差動継電器の動作をロックするためにロッ
ク指令を出力するロック指令出力端子に、前記スイッチ
回路の他端を零電位にそれぞれ接続して前記スイッチ回
路が閉路動作したとき前記ロック指令を出力するように
し、前記第2高調波含有率判定回路の出力と前記ロック
指令出力端子との間に、前記第2高調波含有率判定回路
の出力があるときにこの出力が前記ロック指令出力端子
に与えられる方向にダイオードを接続すると共に、前記
変圧器保護用比率差動継電器の前記ロック指令出力端子
と前記他の相の変圧器保護用比率差動継電器のロック指
令出力端子を相互に接続してなることを特徴とする変圧
器保護用比率差動継電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61072019A JPH0667115B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 変圧器保護用比率差動継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61072019A JPH0667115B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 変圧器保護用比率差動継電器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62230319A JPS62230319A (ja) | 1987-10-09 |
JPH0667115B2 true JPH0667115B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=13477279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61072019A Expired - Lifetime JPH0667115B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 変圧器保護用比率差動継電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0667115B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02285927A (ja) * | 1989-04-22 | 1990-11-26 | Mitsubishi Electric Corp | デジタル式変圧器保護継電器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54116654A (en) * | 1978-03-03 | 1979-09-11 | Toshiba Corp | Current differential relay device |
-
1986
- 1986-03-28 JP JP61072019A patent/JPH0667115B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54116654A (en) * | 1978-03-03 | 1979-09-11 | Toshiba Corp | Current differential relay device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62230319A (ja) | 1987-10-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |