JPH0667074U - ファイルの綴じ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 綴じ力が強固で使い勝手良く構成されたファ
イルの綴じ具であって、用済みとなった時にそのまま焼
却可能とする。 【構成】 押え板７は上面中央部の両側に一対の通孔８
と通孔８の近傍で内方側に夫々綴込帯１７の係止凹凸部
１８と係合する斜面と垂直面で形成される係止突起９を
二箇所以上で連接して設け、両側面にガイド片１１と共
にガイド溝１２が設けられ、押え板７のガイド溝１２の
両端には夫々押えコマ１５の係止鍔１６をガイド溝１２
に弾性的に嵌装した後、係止鍔１６の一端と当接して押
えコマ１５を抜け止めするストッパー１４が設けられ、
更にガイド溝１２には押えコマ１５を夫々内方側に摺動
して綴込帯１７を係止した位置で押えコマ１５の係止鍔
１６の他端が当接するストッパー１３が設けられたこと
を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、書類等の穴に綴込帯を挿通させ、書類等の上には押え板を当て、綴 込帯の先端を押え板に固定することによりファイル状態を完成する所謂Ｂ５版等 の表紙で伝票などを綴じ込むファイルの綴じ具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のファイルの綴じ具はフラット式ファイル綴じ具として知られており、表 紙体の舌片に書類を固定する綴じ具がプレス加工等による金属製と成っている。 又、フラット式ファイルは簡易なファイル手段で市場で最も安いファイルの一つ である。その為、用済みとなったファイルはそのまま焼却される場合が多い。そ の際には通常は金属部材を外して焼却するが、書類の離散に伴う機密漏洩や扱い の不便さという問題がある。又、伝票等のファイルとした場合には綴じ量が多く 従来のものでは綴じ力が弱い。又、日々伝票が追加される為綴じ込み頻度が多く 従来のものは使い勝手が良くない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来のフラット式ファイルの問題点を解決して、用済みのファイ ルをそのまま焼却可能とし、綴じ力が強く、且つ使い勝手をよくすることを目的 とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために案出された本考案のファイルの綴じ具は、表紙の中 央に畳み込み状に設けられた舌片に、書類等の穴に挿通される一対の綴込帯の各 掛止部を固定し、綴込帯を挿通させる通孔を有して書類等の上に載置される押え 板と、押え板に摺動自在に装着されて押え板の通孔を貫通した綴込帯を固定する 一対の押えコマが全て樹脂成形品で構成された綴じ具であって、綴じ具の押え板 は上面中央部の両側に一対の通孔と通孔の近傍で内方側に夫々綴込帯の係止凹凸 部と係合する斜面と垂直面で形成される係止突起を二箇所以上で連接して設け、 両側面にガイド片と共にガイド溝が設けられ、押え板のガイド溝の両端には夫々 押えコマの係止鍔をガイド溝に弾性的に嵌装した後、係止鍔の一端と当接して押 えコマを抜け止めするストッパーが設けられ、更にガイド溝には押えコマを夫々 内方側に摺動して綴込帯を係止した位置で押えコマの係止鍔の他端が当接するス トッパーが設けられたことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

先ず、図１及び図２は本考案のファイル及び綴じ具を示している。綴込帯１７ は可撓性のある樹脂製で、外面部に斜面と垂直面よりなる多数の係止凹凸部１８ が帯状に設けられている。又、一端には屈曲状で舌片の切り穴に固定される掛止 部１９が設けられている。又、舌片２の畳み込み部内面は必要によりホットメル ト材又は接着材で固着され、表紙１及び表紙３が引っ張られても開かないように することが可能である。

【０００６】 押え板７は上面中央部の長手方向の両側に下面から上面に開通した一対の通孔 ８を有し、通孔８の近傍で長手方向内側には前記綴込帯１７の係止凹凸部１８と 同形の斜面及び垂直面とで形成された係止突起９が三箇所連接して設けられてい る。尚、係止突起の数は増加するほど綴じ力が強固となるが、綴込帯１７の破断 強度とのバランスで通常は二乃至三箇所で設けられる。

【０００７】 又、押え板７の長手方向の両側面には鍔状にガイド片１１が設けられ、それと 共にガイド溝１２が形成されている。又、押え板７のガイド溝１２の両端には夫 々ストッパー１４が設けられている。ガイド溝１２には断面コの字状にして下部 に内側に向いた係止鍔１６を有した押えコマ１５が摺動自在に嵌装されるが、上 記ストッパー１４は入口をアール又テーパー状にして係止鍔１６が弾性変形によ りガイド溝１２に入り易く形成されると共に、嵌装した押えコマ１５は係止鍔１ ６の一端がストッパー１４に当接して抜け止めされる。

【０００８】 又、ガイド溝１２には押えコマ１５を夫々長手方向内側に摺動して、綴込帯１ ７の係止凹凸部１８を係止突起９に係合させた状態で押さえて書類６等を綴じ込 む位置で、押えコマ１５の係止鍔１６の他端が当接して位置決めされるストッパ ー１３が設けられている。又、押え板７を綴込帯１７から離脱した状態で、押え コマ１５が通孔８を閉塞しない状態に保持可能とする為に、押え板７の上面に適 宜膨出上の係合突起１０を設けて押えコマ１５の平坦部内面との間で適宜に摩擦 係合するように成されている。尚、押えコマ１５との摩擦係合部は押え板のガイ ド溝にテーパー状の突部等を設けて行うなど手段は多々ある。

【０００９】

【作用】

本考案の構成は以上の通りであり、書類６等は綴込帯１７に挿通して舌片２に 載置され綴じ具で固定される。綴込帯１７の係止凹凸部１８と押え板７の三重の 係止突起９が噛合うので書類の係止は強固となる。又、押えコマ１５はストッパ ー１３、１４により綴じ込み位置、係止解除位置がめりはりされる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のファイルの綴じ具の構成及び作用は以上の通りであり、綴じ具を構成 する部材全体が樹脂成形品なのでそのまま焼却可能となり、従来の綴じ具をばら す手間も無く、機密漏洩の防止となる。又、伝票等の書類の綴じ量が増大しても 綴じ力が強固なので落下等でもばらけることが防げる。又、金属製の綴じ具のよ うにエッヂがないので危険もなく操作がソフトである。又、押えコマの摺動やス トッパーでの位置決めなど寸法精度が安定しているので使い勝手が極めて良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のファイルの綴じ具の構成を示す斜視図
である。

【図２】綴じ部の状態を示した断面図である。

【符号の説明】

１ 表紙 ２ 舌片 ３ 表紙 ４ 切り穴 ５ 切り穴 ６ 書類 ７ 押え板 ８ 通孔 ９ 係止突起 １０ 係合突起 １１ ガイド片 １２ ガイド溝 １３ ストッパー １４ ストッパー １５ 押えコマ １６ 係止鍔 １７ 綴込帯 １８ 係止凹凸部 １９ 掛止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表紙の中央に畳み込み状に設けられた舌
   片に、書類等の穴に挿通される一対の綴込帯１７の各掛
   止部１９を固定し、該綴込帯１７を挿通させる通孔８を
   有して書類等の上に載置される押え板７と、押え板７上
   に摺動自在に装着されて押え板７の通孔８を貫通した綴
   込帯１７を固定する一対の押えコマ１５が全て樹脂成形
   品で構成された綴じ具であって、当該綴じ具の押え板７
   は上面中央部の両側に一対の通孔８と通孔８の近傍で内
   方側に夫々綴込帯１７の係止凹凸部１８と係合する斜面
   と垂直面で形成される係止突起９を二箇所以上で連接し
   て設け、両側面にガイド片１１と共にガイド溝１２が設
   けられ、押え板７のガイド溝１２の両端には夫々押えコ
   マ１５の係止鍔１６をガイド溝１２に弾性的に嵌装した
   後、係止鍔１６の一端と当接して押えコマ１５を抜け止
   めするストッパー１４が設けられ、更にガイド溝１２に
   は押えコマ１５を夫々内方側に摺動して綴込帯１７を係
   止した位置で押えコマ１５の係止鍔１６の他端が当接す
   るストッパー１３が設けられたことを特徴とするファイ
   ルの綴じ具。