JPH0666548B2 - 電子回路基板のスルーホール接続部形成方法 - Google Patents

電子回路基板のスルーホール接続部形成方法

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JPH0666548B2
JPH0666548B2 JP60208337A JP20833785A JPH0666548B2 JP H0666548 B2 JPH0666548 B2 JP H0666548B2 JP 60208337 A JP60208337 A JP 60208337A JP 20833785 A JP20833785 A JP 20833785A JP H0666548 B2 JPH0666548 B2 JP H0666548B2
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守光 若林
剛 中田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子回路基板に設けた貫通孔の少なくとも一
方の開口端及び該開口端に連続する貫通孔の内面の少な
くとも一部に電極部を構成するスルーホール接続部を形
成する方法に関するものである。
[従来技術] 基板の少なくとも一方の面に銅箔や導電塗料等からなる
所定のパターンの導電部を有する印刷配線基板等におい
ては、基板の所定箇所を貫通させて設けた貫通孔の前記
導電部が形成された側の一方の開口端を囲む領域及び該
領域に連続する貫通孔の内部の少なくとも一部に導電層
を形成して電子部品のリード端子を接続するための電極
部を構成するスルーホール接続部(以下ハーフスルーホ
ール接続部と云う。)が採用されている。また基板の表
裏両面に設けられた導電部を電気的に接続するために、
貫通孔の内面全体に導電層を形成して電極部を構成する
スルーホール接続部(以下フルスルーホール接続部と云
う。)が採用されている。
これらのスルーホール接続部の形成方法としては、貫通
孔の開口端を囲む領域及び該領域に連続する貫通孔の内
部の少なくとも一部にメッキ受容性又はメッキ付与性の
材料を含む下塗り塗料を塗布した後、該下塗り層の上に
化学メッキを施して導電性のメッキ層を形成するメッキ
法と、貫通孔の内面及び該貫通孔の開口端を囲む領域に
銀塗料の如き導電性塗料を塗布するペイント法とが知ら
れている。
ところで、このようにハーフスルーホール接続部又はフ
ルスルーホール接続部により電子部品のリード端子を接
続するための電極部を構成する場合、各接続部の電気的
な特性を均一にするために塗料の付着量を一定にするこ
とが望ましく、また電子回路用基板に対する電子部品の
装着を容易にし且つ貫通孔の内部においても半田付けを
可能にして保持力を増すためには、各スルーホール接続
部の内側に電子部品のリード端子を挿入し得る、径が略
等しい透孔を形成しておくことが必要とされる。従って
各スルーホール接続部は、貫通孔の内面に塗料が均一に
付着し、且つ内側に径が等しい透孔を有する構造である
ことが望ましい。
従来内側に透孔を有するスルーホール接続部を形成する
方法としては、次の3つの方法がある。
塗料を付着させた細棒を基板の貫通孔に挿入して貫通
孔の内面の少なくとも一部及び貫通孔の開口端周辺に塗
料を塗布した後、塗料を含まない細棒を貫通孔に挿入し
て往復させることによって過剰な塗料を該細棒に付着さ
せて除去することにより透孔を形成する方法。
スクリーン印刷法により貫通孔の開口端周辺及び内面
の一部に塗料を塗布した後、塗料を塗布した各貫通孔を
真空吸引することにより過剰な塗料を除去して透孔を形
成する方法。
特開昭60−88496号公報に示されるように、貫通孔の
開口端を囲む領域に下塗り塗料を塗布した後、下塗り塗
料が流動性を有する状態で貫通孔の一方の開口端側から
他方の開口端側に向かう方向に遠心力を作用させて過剰
な下塗り塗料を除去して透孔を形成する方法。
[発明が解決しようする課題] 細棒を用いる上記の方法では、貫通孔の内部にはかな
り多量の塗料が充填されているため、何回も細棒を貫通
孔に挿入しなければ貫通孔内に所定の寸法の径を形成す
ることができず、しかも細棒を一回往復挿入する毎に細
棒に付着した塗料を除去する作業が必要なため、非常に
面倒であった。また何回も細棒を往復させる際に余分な
塗料の一部が、貫通孔の開口端を囲む領域即ち開口端周
辺部に付着するため、開口端周辺部の塗料の面積が広く
なって回路の高密度化に対応することができなかった。
また真空吸引を利用する上記の方法では、吸引力を調
整すれば貫通孔の内部にある程度の厚みで塗料を塗布す
ることはできるが、均一に塗布することができないう
え、透孔の径を所望の寸法に制御することはほとんどで
きなかった。
更に遠心力を利用する上記の方法では、貫通孔の開口
端を囲む領域に比較的多くの下塗り塗料が塗布されてい
る状態で遠心力を作用させるため、遠心力によりこの塗
料が貫通孔の開口端を囲む領域から基板の面に沿って拡
がってしまい、開口端周辺部の塗料の面積が広くなって
回路の高密度化に対応できないという問題があった。
本発明の目的は、内径が規制された透孔を有するスルー
ホール接続部を容易に得ることができて、しかも回路の
高密度化に対応できる電子回路用基板のスルーホール接
続部形成方法を提供することにある。
[課題を解決るための手段] 本出願の第1の発明の方法は、電子回路基板1に設けた
貫通孔3の一方の開口端を囲む領域及び該領域と連続す
る該貫通孔の内面の少なくとも一部に電極部を構成する
スルーホール接続部7を、基板1の貫通孔3の前記一方
の開口端を囲む領域及び該領域と連続する貫通孔3の内
面の少なくとも一部に流動性を有する下塗り塗料4を塗
布する工程と、下塗り塗料4が流動性を有する間に貫通
孔3の内径寸法より小さな外径寸法を有する細棒10を貫
通孔3の中に前記一方の開口端から挿入して余分な塗料
を除去しながら所定の厚みの下塗り層40を形成する工程
と、下塗り層の上に導電性のメッキ6を施す工程とを実
施して形成する方法を改良の対象とする。
第1の発明の方法では、下塗り層を形成する工程を実施
する前に、下塗り塗料4が流動性を有する状態で貫通孔
3の前記一方の開口端側から他方の開口端側に向かう方
向に吸引力を作用させて下塗り塗料4を貫通孔3内へ引
込むとともに余分な塗料の一部を除去する工程を実施す
る。
また本出願の第2の発明の方法は、電子回路基板1に設
けた貫通孔3の一方の開口端を囲む領域及び該領域と連
続する該貫通孔の内面の少なくとも一部に電極部を構成
するスルーホール接続部を、基板1の貫通孔3の前記一
方の開口端を囲む領域及び該領域と連続する貫通孔3の
内面の少なくとも一部に流動性を有する下塗り塗料4を
塗布する工程と、下塗り塗料が流動性を有する間に貫通
孔3の前記一方の開口端から前記他方の開口端に向かう
方向に遠心力を作用させて所定の厚みの下塗り層40を形
成する工程と、下塗り層の上に導電性のメッキ6を施す
工程とを実施して形成する方法を改良の対象とするもの
である。
第2の発明の方法でも、第1の発明と同時に、下塗り層
を形成する工程を実施する前に、下塗り塗料4が流動性
を有する状態で貫通孔3の前記一方の開口端側から他方
の開口端側に向かう方向に吸引力を作用させて下塗り塗
料4を貫通孔3内へ引込むとともに余分な塗料の一部を
除去する工程を実施する。
[発明の作用] 本出願の第1及び第2の発明のように、貫通孔3の一方
の開口部を囲む領域と該領域と連続する貫通孔の内面の
一部に流動性を有する下塗り塗料4を塗布した後に、真
空吸引により貫通孔3の内部深くへ塗料4を更に引込む
と同時にある程度余分な塗料を除去するようにすると、
後に行われる所定の厚みの下塗り層40を形成する工程に
おいて、下塗り層の厚みを短時間に且つかなり高い精度
で設定することができる。
特に第1の発明においては、塗料が流動性を有する状態
で細棒10を貫通孔3内に挿入して更に余分な塗料を除去
すると同時に貫通孔3の内側に残されたバリを除去して
所定の厚みの下塗り層40を形成する。細棒10を入れて貫
通孔3内に所望の径の透孔5(貫通孔3の内径より0.03
〜0.1mm程小さい)を形成する前に、貫通孔3内からあ
る程度余分な塗料が除去されているので、細棒10を挿入
往復する回数を少なくすることができる。しかも細棒10
に付着した塗料を細棒から除去する回数も1回か又は極
く少ない回数でよいため、短時間で所定の径寸法の透孔
5を形成できる。また細棒10を挿入又は往復する際にと
くに貫通孔の塗料が塗布された開口端を囲む領域に押出
される塗料の量を極力少なくすることができるため、該
領域の面積を大きくせずに透孔5を形成でき、回路の高
密度化に充分に対応できるスルーホール接続部7を形成
することができる。
また第2の発明においては、塗料4が流動性を有する状
態で基板に遠心力を作用させて更に余分な塗料を除去す
るとともに略均一な所定の厚みを有する下塗り層40を形
成する。真空吸引により下塗り塗料4を貫通孔3内に深
く引込む際には、貫通孔3内の開口端を囲む領域に塗布
された塗料4の一部が貫通孔3内に引込まれるため、該
領域に塗布された塗料の量を少なくすることができ、後
に遠心力を基板1に作用させた場合でも遠心力により該
領域に塗布された塗料はそれ程基板の面に沿って拡がる
ことはなく、回路の高密度化に対応できるスルーホール
接続部7を形成できる。
本明細書において、スルーホール接続部とは、ハーフス
ルーホールとフルスルーホールの両方を包含するものと
する。
本明細書において、「メッキ受容性又はメッキ付与性を
有する下塗り塗料」とは、化学メッキを直接施すことが
できない材料からなる基板に対して化学メッキを施すこ
とを可能にするために、メッキを施す部分に予め塗布す
る塗料を意味する。このような下塗り塗料としては、例
えば銀塗料や銅、ニッケル等を含有する塗料のように樹
脂中に金属を含有させることにより化学メッキを可能に
した塗料、エポキシ変性フェノール塗料やABS樹脂塗料
のようにそれ自体メッキを受け付ける性質を有する樹脂
塗料、又はパラジウム、錫、ニッケルのような金属を溶
媒に溶かした液状塗料等を用いることができる。
尚本明細書において、「塗料」という語は、最も広義に
解釈するものとし、樹脂を含む塗料に限らず、メッキ付
与性またはメッキ受容性を有する物質を溶媒に溶かした
溶液等を含むものとする。
また本明細書において「電子回路基板」なる語は、最も
広義に解釈するものとし、板面の一方の面または表裏両
面に導電部(良導体及び抵抗体を問わず通電性を有する
ものであればよい。)を有するあらゆる基板を包含する
ものとする。従って、電子基板が装着される回路基板は
勿論、回路基板に装着される電子部品を構成する基板等
も本発明が対象とする電子回路用基板に含まれる。
[実施例] 以下本発明を、ハーフスルーホール接続部を形成する場
合の実施例を用いて更に詳細に説明する。
実施例では、電子回路用基板として厚さ1mmの第1図に
示すようなフェノール系もしくはガラスエポキシ系積層
基板1を用いた。基板1の表面には銅箔からなる導電部
2が形成され、導電部2と基板1とを貫通して貫通孔3
が設けられている。本発明において各貫通孔3の形状は
任意であるが、本実施例では、貫通孔3をパンチングプ
レスにより形成したので第1図に示すように、貫通孔3
の一方の開口端(上面側開口端)側から他方の開口端
(下面側開口端)側に向かって徐々に径が大きくなる向
きのテーパ部3aを形成することにより、各貫通孔3を略
ラッパ状に形成した。尚各図においては、テーパ部3aの
表面の状態を明瞭に示すためにテーパ部3aをかなり誇張
して示してあるが、実際には図に示すほど大きな凹凸は
形成されていない。
本実施例では、100〜200ポイズの粘度を有する銀塗料を
下塗り塗料4として用い、第2図に示したように該塗料
4を貫通孔3の上面側開口端周辺との該開口端に連続す
る内面の一部に塗布した。この塗料4の塗布を行う方法
としては、種々の方法が考えられるが、塗料4を必要以
上に塗布しないようにするために、公知のスクリーン印
刷法を用いるのが好ましい。このスクリーン印刷法は、
基板1に形成した貫通孔3に対応する位置に貫通孔3の
孔径より大きな径の透孔を設けたスクリーンを基板1の
上に位置決めし、該スクリーンの上に下塗り塗料4をス
キージーと呼ばれるヘラを用いて塗布し、必要な位置に
のみ塗料4を塗布する方法である。
尚本実施例では、導電部2に対する塗料4の付着力を増
すために、導電部2の開口端周辺の面上には粗面化処理
を行った。
該塗料4を貫通孔3の上面側開口端周辺と該開口端に連
続する貫通孔2の内面の一部に塗布した後、塗料4が流
動性を有している状態で、第2図に示したように貫通孔
3の一方の開口端(上面側開口端)側から他方の開口端
(下面側開口端)側に向かって公知の真空吸引法によっ
て真空度で約300mmHgの吸引力Fを作用させた。尚真空
吸引装置についてはすでに公知であるから説明は省略す
る。
上記のように各貫通孔3に塗料4を塗布した基板1に吸
引力を作用させた結果、貫通孔3内に塗料4が引込まれ
るとともに余分な塗料がある程度除去された。第3図に
示すように、吸引前に貫通孔3の内面の塗料4が塗布さ
れた部分より更に奥深くにある程度の厚みをもって塗料
4が孔内に引込まれ、また貫通孔3の周辺部に塗布され
た塗料の厚みが薄くなることが確認された。次いで塗料
4が流動性を有している間に、第4図に示すように、外
径が貫通孔3の内径より0.01〜0.03mm程小さく且つ外周
に何も付着していない細棒10を各貫通孔3に同時に挿入
して往復させた結果、第4図に示すように塗料4は更に
貫通孔3の内面の奥まで引き伸ばされ、塗料4が塗布さ
れた部分に略均一な内径を有する透孔5が形成された
が、貫通孔3の開口端周辺部の塗料4の厚みは実質的に
ほとんど変っていないことが確認された。これは先の吸
引によってかなりの量の余分な塗料が除去されており、
細棒10によって更に余分な塗料を除去したからである。
尚細棒10を挿入した結果、貫通孔3を形成した際に貫通
孔3の内面に残ることがあるバリやゴミが除去されてい
ることが確認された。
尚細棒10に付着した塗料は、適宜の溶剤を用いて除去す
る。例えば、基板の下に溶剤を入れた容器を準備してお
き、基板を所定位置から移動させてから、細棒を溶剤が
入った容器の中に挿入すれば細棒から溶剤を除去するこ
とができる。
次に第5図に示すように、塗料4を乾燥させた後、上記
のように形成した下塗り塗料層40の上に、化学銅メッキ
を施して3〜12μ程度の厚みのメッキ層6を形成してハ
ーフスルーホール接続部7を完成した。完成された各ハ
ーフスルーホール接続部7の内径は、貫通孔3の内径よ
り0.03〜0.1mm程度小さい略均一な大きさを有してお
り、またその透孔5にリード線を挿入して半田付けを施
したところ、充分な強度で半田付けを行い得ることが確
認された。尚本実施例では、銅箔の導電部2の上にも同
時にメッキを施して半田付け性を良くしている。
上記第1の発明の実施例においては、塗料4の真空吸引
による下塗り工程の後に細棒10を貫通孔3内に挿入し
て、透孔5の径を所望の寸法にコントロールしている
が、遠心力を用いて透孔5の径をコントロールすること
ができる。本願の第2の発明の実施例として、遠心力を
用いて透孔の径をコントロールする方法、言いかえれば
遠心力を用いて貫通孔3の内面の塗料の厚みを所望の厚
さに制御する第2の発明の方法の実施例について以下に
説明する。
貫通孔3内に、真空吸引法により塗料4を吸引するまで
の工程(第1図乃至第3図)は、上記実施例と同様であ
るので省略する。各貫通孔3の開口端周辺部及び該開口
端に連続する内面の一部に塗料4を塗布した後、基板1
を、周壁部に無数の透孔を形成した回転ドラムの内周に
配置し、塗料4が流動性を有している状態で、該回転ド
ラムを回転させて一方の開口端から他方の開口端に向う
方向(第2図に矢印で示した方向)に2G〜50Gの遠心力
を数秒間作用させた。この場合、基板1は遠心力により
回転ドラムの内周に押付けられて固定されるので特別の
位置決め手段は不要である。上記のように各貫通孔3に
塗料を塗布した基板1に遠心力を作用させた結果、貫通
孔内の余分の塗料が更に除去され、第4図に示した上記
実施例の場合と同様に塗布された塗料の厚みをほぼ均一
にできることが確認された。次に本実施例においても、
下塗り塗料層の上にメッキを施してハーフスルーホール
接続部を完成した。尚下塗り塗料層の上へのメッキの形
成は、上記第1の発明の実施例と同様であるので説明は
省略する。
このように透孔5の径の寸法の設定に遠心力を用いた場
合には、貫通孔3を囲む領域に存在する塗料にも強い遠
心力が作用するが、先の真空吸引による下塗り工程によ
りこの領域の塗料の量が少なくなっているので、遠心力
を作用させてもこの領域が遠心力の作用により大きく広
がるということはなく、回路の高密度化に対応すること
ができる。
上記両実施例の場合について、それぞれの塗料の粘度を
ある程度の範囲で種々変化させて上記と同様の手順で実
験を繰り返したところ、塗料の粘度に応じて吸引力及び
その吸引時間を加減することにより、同様にほぼ均一な
径の透孔を有するハーフスルーホール接続部を形成し得
ることが明らかになった。特に、塗料の粘度が高い場合
に、従来の方法と比べて優れた結果が得られた。これ
は、真空吸引を用いた下塗り工程において粘度の高い余
分な塗料をある程度除去することができるので、短い時
間で細棒の挿入により又は遠心力により透孔5の内径を
所望の寸法に設定することができるからである。
また各貫通孔3の形状を図示のようにラッパ状にして、
第2図に矢印で示したようにテーパ部3aと反対側から吸
引力を印加すると、小さな吸引力でも好結果が得られる
ことが認められた。尚ドリルにより形成した貫通孔のご
とく、テーパを有しない貫通孔を設けた場合でも、テー
パを有しない貫通孔を設けた場合でも、テーパ付きの貫
通孔を設けた場合に比べて吸引力をより強く作用させる
ことにより同様の好結果が得られることが確認された。
上記の両実施例のように、銀塗料を下塗り塗料としてそ
の上にメッキを施す構造にすると、透孔5の径を最も大
きくすることができるが、本発明はこのように銀塗料の
上にメッキを施す場合に限定されるものではなく、下塗
り塗料上へのメッキの形成構造は任意である。例えば、
下塗り塗料として銀塗料を用い、塗料を乾燥した後に透
孔5の開口周辺部に接着剤を塗布し、該接着剤が粘着性
を有する間に接着剤の上にメッキの核となる銅粉を付着
させた上でメッキを施すようにしてもよい。この様な構
造にすると、半田付け時の高温が透孔5の周辺部に印加
された場合の半田食われを防止することができる。また
下塗り塗料として接着剤を用いて、該接着剤が粘着性を
有する間に銅粉をこの接着剤の上に付着させて乾燥させ
た後に無電解メッキを施すようにしてもよい。このよう
にすると、透孔の径は若干小さくなるが透孔の内面にも
半田食われの無いメッキ層を形成することができる。
上記実施例では、ハーフスルーホール接続部7を基板1
の導電部2が形成されている側に形成したが、第6図に
示すように基板の導電部が形成されていない側にハーフ
スルーホール接続部7を形成してもよいのは勿論であ
る。同図に示すハーフスルーホール接続部においては、
下塗り塗料として接着剤4′を用いており、接着剤4′
の上に銅粉8を付着させた後に接着剤4′と導電部2と
しての銅箔の上にメッキを施した。第6図に示す実施例
のようにパンチングプレスによりラッパ状に形成した貫
通孔3の内径の広い開口端側にハーフスルーホール接続
部を形成する場合には、下塗り塗料が乾燥するまでに塗
料4が自重で透孔の径方向内側に多少膨出しても、ほと
んど透孔5の孔径を狭めることは無い。従って貫通孔の
形状としては、ハーフスルーホール接続部が形成される
側の孔径が幾分大きくなるような形状のものが好まし
い。
上記両発明の実施例は、それぞれハーフスルーホール接
続部を形成する場合のものであるが、本発明はハーフス
ルーホール接続部を形成する場合のみに限定されるもの
ではなく、基板の両面に設けられた導電部を電気的に接
続する完全スルーホールを形成する場合にも用いること
ができるのは勿論である。本発明により完全スルーホー
ルを形成する場合には、最初に貫通孔の内部に塗布する
塗料の量をハーフスルーホールを形成する場合よりもを
多くしておけばよい。但し本発明においては、下塗り塗
料の塗布に際して、真空吸引を用いるので、フルスルー
ホールを形成する場合でも貫通孔の内部全体に塗料を充
填しておく必要はなく、塗料の節約を図ることができ
る。
[発明の効果] 第1及び第2の発明によれば、貫通孔の一方の開口部を
囲む領域と該領域と連続する貫通孔の内面の少なくとも
一部に流動性を有する下塗り塗料を塗布した後に、真空
吸引により貫通孔の内部深くへ塗料を引込むと同時にあ
る程度余分な塗料を除去するので、後に行われる所定の
厚みの下塗り層を形成する工程において、下塗り層の厚
みを短時間に且つ高い精度で設定することができる。
特に第1の発明によれば、塗料が流動性を有する状態で
細棒を貫通孔内に挿入して更に余分な塗料を除去すると
同時に貫通孔の内側に残されたバリ又はゴミを除去して
所定の厚みの下塗り層を形成することができる利点があ
る。また細棒を入れて貫通孔内に所望の径の透孔を形成
する前に、貫通孔内からある程度余分な塗料が除去され
ているので、細棒を挿入往復させる回数を少なくするこ
とができ、短時間に透孔を形成できる上、細棒を挿入又
は往復させる際に特に貫通孔の塗料が塗布された開口端
を囲む領域に押出される塗料の量を極力少なくすること
ができるため、該領域の面積を大きくせずに透孔を形成
でき、回路の高密度化に充分に対応できるスルーホール
接続部を形成できる利点がある。
また第2の発明によれば、塗料が流動性を有する状態で
基板に遠心力を作用させて更に余分な塗料を除去すると
ともに高い精度で略均一な所定の厚みを有する下塗り層
を形成することができる利点がある。また先の真空吸引
による下塗り工程により下塗り塗料を貫通孔内に引込む
際には、貫通孔の開口端を囲む領域に塗布された塗料の
一部も貫通孔内に引込まれるため、該領域に塗布された
塗料の量を少なくすることができ、後に遠心力を基板に
作用させた場合でも遠心力によって該領域に塗布された
塗料はそれ程基板の面に拡がることはなく、回路の高密
度化に対応できるスルーホール接続部を形成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図はそれぞれ本発明によりハーフスルー
ホール接続部を形成する場合の実施例の工程を順に示し
た断面図、第6図は本発明により形成されるハーフスル
ーホール接続部の異なる態様を示す断面図である。 1……基板、2……導電部、3……貫通孔、4……塗
料、5……透孔、6……メッキ層、7……ハーフスルー
ホール接続部、10……細棒

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子回路基板に設けた貫通孔の少なくとも
    一方の開口端を囲む領域及び該領域と連続する該貫通孔
    の内面の少なくとも一部に電極部を構成するスルーホー
    ル接続部を、 前記基板の前記貫通孔の前記一方の開口端を囲む領域及
    び該領域と連続する前記貫通孔の内面の少なくとも一部
    に流動性を有する下塗り塗料を塗布する工程と、 前記下塗り塗料が流動性を有する間に前記貫通孔の内径
    寸法より小さな外径寸法を有する細棒を前記一方の開口
    端側から前記貫通孔の中に挿入して余分な塗料を除去し
    ながら所定の厚みの下塗り層を形成する工程と、 前記下塗り層の上に導電性のメッキを施す工程とを実施
    して形成する電子回路基板のスルーホール接続部形成方
    法であって、 前記下塗り層を形成する工程を実施する前に、前記下塗
    り塗料が流動性を有する状態で前記貫通孔の前記一方の
    開口端側から他方の開口端側に向かう方向に吸引力を作
    用させて前記下塗り塗料を前記貫通孔内に引込むととも
    に余分な塗料の一部を除去する工程を実施することを特
    徴とする電子回路基板のスルーホール接続部形成方法。
  2. 【請求項2】前記下塗り塗料を塗布する工程は、前記貫
    通孔に対応する位置に前記貫通孔の孔径より大きな径の
    透孔を有するスクリーンを前記基板の上に配置し、該ス
    クリーンの上に前記下塗り塗料を塗布する工程からなる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の電子回
    路基板のスルーホール接続部形成方法。
  3. 【請求項3】前記下塗り塗料は100乃至200ポイズの粘度
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の電子回路基板のスルーホール接続部形成方法。
  4. 【請求項4】前記下塗り塗料は銀塗料であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1つ
    に記載の電子回路基板のスルーホール接続部形成方法。
  5. 【請求項5】前記下塗り塗料は導電性を有しない接着剤
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3
    項のいずれか一つに記載の電子回路基板のスルーホール
    接続部形成方法。
  6. 【請求項6】電子回路基板に設けた貫通孔の少なくとも
    一方の開口端を囲む領域及び該領域と連続する該貫通孔
    の内面の少なくとも一部に電極部を構成するスルーホー
    ル接続部を、 前記基板の前記貫通孔の前記一方の開口端を囲む領域及
    び該領域と連続する前記貫通孔の内面の少なくとも一部
    に流動性を有する下塗り塗料を塗布する工程と、 前記下塗り塗料が流動性を有する間に前記貫通孔の前記
    一方の開口端から前記他方の開口端に向かう方向に遠心
    力を作用させて所定の厚みの下塗り層を形成する工程
    と、 前記下塗り層の上に導電性のメッキを施す工程とを実施
    して形成する電子回路基板のスルーホール接続部形成方
    法であって、 前記下塗り層を形成する工程を実施する前に、前記下塗
    り塗料が流動性を有する状態で前記貫通孔の前記一方の
    開口端側から他方の開口端側に向かう方向に吸引力を作
    用させて前記下塗り塗料を前記貫通孔内へ引込むととも
    に余分な塗料の一部を除去する工程を実施することを特
    徴とする電子回路基板のスルーホール接続部形成方法。
  7. 【請求項7】前記下塗り塗料を塗布する工程は、前記貫
    通孔に対応する位置に前記貫通孔の孔径より大きな径の
    透孔を有するスクリーンを前基板の上に配置し、該スク
    リーンの上に前記下塗り塗料を塗布する工程からなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の電子回路
    基板のスルーホール接続部形成方法。
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