JPH0666418A - 多孔質スラグの製造法 - Google Patents

多孔質スラグの製造法

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JPH0666418A
JPH0666418A JP22043492A JP22043492A JPH0666418A JP H0666418 A JPH0666418 A JP H0666418A JP 22043492 A JP22043492 A JP 22043492A JP 22043492 A JP22043492 A JP 22043492A JP H0666418 A JPH0666418 A JP H0666418A
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slag
porous
melted
iron oxide
incinerated ash
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JP22043492A
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Tsutomu Kuwabara
努 桑原
Masaki Kusuda
正樹 楠田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 廃棄物の焼却により発生する焼却灰を溶融
し、得られた溶融スラグに酸化鉄を5〜20重量%添加
することを特徴とする多孔質スラグの製造法である。 【効果】 本発明による多孔質スラグは、従来の徐冷ス
ラグに比較し、軽量でかつ破砕容易であり、しかもこれ
は多少なりとも強度を有するので、破砕が起こりにく
く、ある程度の形状を保持している。このことからこの
発明によって得られた多孔質スラグは、これを骨材とし
て利用するうえで、必要な特性を有することがわかる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般廃棄物ないし産
業廃棄物から発生する焼却灰を溶融して得られた溶融ス
ラグを多孔質化して、溶融スラグの有効利用を図る方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物とりわけ都市ごみの増加に伴っ
て、焼却処理によって生じる残渣(焼却灰)も増加傾向
にあり、その埋立地の確保が困難であることから、焼却
灰の減容化が必要となってきている。このため、焼却灰
は各種溶融法によって処理されているが、これにより生
ずる溶融後のスラグ(溶融スラグ)は通常そのまま埋立
て処分されている。近年、溶融スラグの有効利用を図る
べく種々の検討がなされており、その手段として溶融
スラグを強制噴霧冷却してグラスウール化し、これを断
熱材として使用する、溶融スラグを徐冷して強度を向
上させて道路の路盤材料へ使用する、などの提案がなさ
れている。の提案では、これを軽量コンクリートとし
て利用する場合、砂やセメントを大幅に減少することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、徐冷した溶融
スラグは、ガラス質の粒状もしくは塊状であり、強度が
高いという利点を有するものの、他方では破砕されにく
いという難点を有する。しかも、これを路盤材料の骨材
や軽量コンクリートとして使用する場合、気孔が少ない
ため混合するセメントや砂がスラグの表面に付着するの
みで、スラグは機械的結合力に欠け、添加材としての機
能を充分発揮できない。
【0004】粒状もしくは塊状のスラグにセメントなど
を添加して強度を向上させるには、その付着面積を増加
させる必要があり、このためにはスラグ自身の表面積を
増加させることが最も好ましい。しかも、スラグを骨材
として利用するうえでその破砕を容易にするには、スラ
グを製造過程で多孔質化するのがよい。
【0005】この発明は、上記の実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は多孔質スラグを製造する新規
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による多孔質ス
ラグの製造法は、上記課題を解決すべく工夫されたもの
で、廃棄物の焼却により発生する焼却灰を溶融し、得ら
れた溶融スラグに酸化鉄を5〜20重量%添加すること
を特徴とするものである。
【0007】
【実施例】つぎに、この発明を実施例により具体的に説
明する。
【0008】表1は、使用したスラグの組成を示すもの
である。図1に示すように、外側の耐火ルツボ(2) と内
側に黒鉛ルツボ(3) とからなるルツボ(1) を高周波誘導
加熱コイル(10)の中央部に設置した。表1に示す組成の
スラグを黒鉛ルツボ(3) 内に充填し、高周波誘導によっ
て黒鉛ルツボ(3) を加熱し、黒鉛ルツボ(3) 内のスラグ
を加熱溶融した。得られた溶融スラグ(4) を約1450
℃で約30分保持した後、ルツボ(1) を高周波誘導加熱
コイル(10)と共に傾注し、内部の溶融スラグを一定速度
で樋(7) 上に排出すると同時に、表1に示すスラグ2部
に対し酸化鉄(Fe2 3 )(5) を1部混合してなる混
合物をこの排出中の溶融スラグの上に漏斗(6) で添加し
た(全スラグに対し10重量%)。その結果、スラグと
Fe2 3 が反応して多孔質スラグ(9) の粒状物が生成
し、樋(7) を通して受器(8) に落下した。
【0009】Fe2 3 添加量が5重量%以下の場合、
反応性は低く、逆にこの添加量が20重量%以上になる
と反応が激しく危険である。
【0010】Fe2 3 を溶融スラグ上に落下させ、溶
融スラグの排出量を考慮してこれに定量供給することに
より、安定した反応を生じさせることができる。
【0011】
【表1】 こうして得られた多孔質スラグを、嵩比重および圧縮強
度の点で、従来の徐冷スラグと比較した。その結果を表
2に示す。
【0012】
【表2】 表2から明らかなように、この発明による多孔質スラグ
は、従来の徐冷スラグに比べ、嵩比重が約1/3、圧縮
強度は1/5となり、極めて軽量でかつ破砕容易であっ
た。
【0013】
【発明の効果】本発明による多孔質スラグは、従来の徐
冷スラグに比較し、軽量でかつ破砕容易であり、しかも
これは多少なりとも強度を有するので、破砕が起こりに
くく、ある程度の形状を保持している。このことからこ
の発明によって得られた多孔質スラグは、これを骨材と
して利用するうえで、必要な特性を有することがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルツボの垂直断面図である。
【図2】酸化鉄の添加状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 : ルツボ 2 : 耐火ルツボ 3 : 黒鉛ルツボ 4 : 溶融スラグ 5 : 酸化鉄 6 : 漏斗 7 : 樋 8 : 受器 9 : 多孔質スラグの粒状物 10: 高周波加熱コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物の焼却により発生する焼却灰を溶
    融し、得られた溶融スラグに酸化鉄を5〜20重量%添
    加することを特徴とする多孔質スラグの製造法。
JP4220434A 1992-08-19 1992-08-19 多孔質スラグの製造法 Expired - Lifetime JP2905953B2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59132931A (ja) * 1983-01-19 1984-07-31 Daido Steel Co Ltd ダストの処理方法
JPH03232578A (ja) * 1989-11-28 1991-10-16 Leonardus M M Nevels 灰残渣を処理する方法と、該方法に有用なグレーズキルン
JPH0571723A (ja) * 1991-09-13 1993-03-23 Daido Steel Co Ltd 都市ごみ焼却灰溶融処理方法

Patent Citations (3)

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JPH0571723A (ja) * 1991-09-13 1993-03-23 Daido Steel Co Ltd 都市ごみ焼却灰溶融処理方法

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JP2905953B2 (ja) 1999-06-14

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