JPH0666297U - 減電圧始動器の制御回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 始動リアクトルを保護して安全に運転でき、
又電動機の容量に対し適正な始動リアクトルを選定し得
て安価に構成できる。 【構成】 始動指令スイッチ２をオンして始動用電磁接
触器３を励磁することにより始動リアクトルを介して三
相誘導電動機などの負荷に電力を供給して運転制御す
る。始動用電磁接触器３と並列に補助リレー８，９及び
始動リアクトル保護タイマー１０を設ける。補助リレー
９のｂ接点９ｂ及び停止保護指令スイッチ１１を始動指
令スイッチ２に直列に設ける。停止保護指令スイッチ１
１のオンにより始動リアクトルの保護停止時間をもつ保
護タイマー１０が動作して始動終了後は、始動リアクト
ルの保護停止時間経過後に再始動が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は三相誘導電動機などの負荷の運転制御に用いる減電圧始動器の制御回 路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

三相誘導電動機における減電圧始動器の制御回路の従来例を図２に示す。図２ において、三相誘導電動機６は運転用電磁接触器５の接点５ａを介して三相母線 Ｒ，Ｓ，Ｔに接続されている。また運転用電磁接触器５の接点５ａと並列に始動 リアクトル７及び始動用電磁接触器３の接点３Ａの直列回路が接続されている。 制御回路は三相母線Ｒ，Ｓ，Ｔの二相から停止指令スイッチ１を介して電力が供 給され、始動用電磁接触器３、始動用タイマー４、運転用電磁接触器５が並列に 接続されている。始動用電磁接触器３には始動指令スイッチ２及び運転用電磁接 触器５のｂ接点５ｂが、始動用タイマー４には始動用電磁接触器３のａ接点３ａ が、運転用電磁接触器５には並列接続された始動用タイマー４のａ接点４ａ及び 運転用電磁接触器５のａ接点５ａがそれぞれ直列に接続され、始動指令スイッチ ２及び始動用電磁接触器３のａ接点３ａは並列に接続されている。

【０００３】 以上の構成からなる図２において、電源を投入し始動指令スイッチ２をオン作 動すると、始動用電磁接触器３と始動用タイマー４が励磁し、始動用電磁接触器 ３の接点３Ａがオン作動し、始動リアクトル７を介して電動機６に所定より低い 電圧が供給され始動される。一定時間経過後始動用タイマー４の限時接点４ａが オン作動し、運転用電磁接触器５の接点５Ａのオン作動後、所定の電圧で定常運 転を行う。運転用電磁接触器５が励磁されると接点５ｂがオフ作動し、始動用電 磁接触器３が消励し接点３Ａがオフ作動する。 電導機６を停止させるためには、停止指令スイッチ１をオフ作動すれば、運転 用電磁接触器５が消励し接点５Ａがオフ作動して電動機６が停止する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが図２に示した従来の減電圧始動器の制御回路では、始動終了後ただち に運転用電磁接触器５を消磁すれば、再始動準備が完了することになるので、た だちに始動運転ができる。このため誤って再始動をすると、始動リアクトル７の 寿命が減少したり、焼損したりする問題があった。この問題を解決するためには 始動リアクトル７の容量を大きくすることが考えられるが、高価になると云う欠 点があった。

【０００５】 本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は始動リアクトルを保 護し安全に運転し得ることができ、又電動機の容量に対し適正な始動リアクトル を選定し得て安価な減電圧始動器の制御回路を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の問題点を解決するためになされたもので、始動指令スイッチを オンして始動用電磁接触器を励磁することにより始動リアクトルを介して三相誘 導電動機などの負荷に電力を供給して運転制御する減電圧始動器の制御回路にお いて、前記始動用電磁接触器と並列に補助リレー及び始動リアクトル保護タイマ ーを設けるとともに、前記補助リレーのｂ接点及び停止保護指令スイッチを前記 始動指令スイッチに直列に設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

停止保護指令スイッチのオンにより始動リアクトルの保護停止時間をもつ始動 リアクトル保護タイマーが動作し、始動終了後ただちに再始動運転制御ができず 、始動リアクトルの保護停止時間経過後に再始動が可能となる。

【０００８】

【実施例】

図面にもとづいて本考案の実施例を説明する。図１は本考案の一実施例による 減電圧始動器の制御回路が示されている。この制御回路においても三相母線の二 相から電力が供給されるもので、図２に対応する同一部品には同じ符号が付して ある。始動用電磁接触器３，始動用タイマー４，運転用電磁接触器５と並列に補 助リレー８，９及び始動リアクトル保護タイマー１０が接続されている。補助リ レー８には保護タイマー１０の限時接点１０ａが直列に接続され、補助リレー９ には接点９ａ，運転用電磁接触器５の接点５ａ，停止保護指令スイッチ１１の接 点１１ａを並列に接続した回路が補助リレー８のｂ接点８ｂを介して直列に接続 され、保護タイマー１０には上述の接点５ａ，９ａ，１１ａを並列に接続した回 路が直列に接続されている。停止保護指令スイッチ１１は補助リレー９のｂ接点 ９ｂと直列に接続され、始動指令スイッチ２と運転用電磁接触器５の接点５ｂを 介して始動用電磁接触器３と接続されている。

【０００９】 このように構成された本実施例は以下のように動作する。電源を投入すると、 始動指令スイッチ２または停止保護指令スイッチ１１のオン操作で電動機が運転 ，停止制御がなされる。始動指令スイッチ２がオンされて運転用電磁接触器５が 励磁されると、接点５ａがオン、接点５ｂがオフ、補助リレー９及び保護タイマ ー１０が励磁、始動用電磁接触器３及び始動用タイマー４が消磁される。補助リ レー９の励磁に伴い、接点９ｂがオフ作動しているため、始動用電磁接触器３， 始動用タイマー４には電流が流れない。一定期間経過後接点１０ａがオンとなり 、補助リレー８が励磁，接点８ｂがオフとなり補助リレー９が消磁，接点９がオ ンして始動準備が整う。

【００１０】 電動機６を運転後停止させるには、停止保護指令スイッチ１１をオンすれば、 運転用電磁接触器５が消磁、接点１１ａがオン、補助リレー９と保護タイマー１ ０が励磁、接点９ｂがオフになるため、始動用指令スイッチ２をオンしても電流 が流れない。このため電動機６をただちに再始動させることができない。一定時 間経過後限時接点１０ａがオンし、補助リレー８が励磁、補助リレー９が消磁、 接点９ｂがオンとなって再始動操作が可能となる。従って始動リアクトルを安全 に保護し寿命の向上を図ることができるとともに、適正な始動リアクトルを選定 することができて安価となる。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べたように本考案は電動機などの運転制御に用いる減電圧始動器の制御 回路において、補助リレー、保護タイマー、停止保護指令スイッチとの組合せに より、始動終了後、一定時間経過後でなければ再始動ができないため、始動リア クトルを安全に保護し寿命の向上を図ることができ、しかも適正な始動リアクト ルを選定することができて安価に構成できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による減電圧始動器の制御回
路を湿す回路図

【図２】従来の減電圧始動器の制御回路図

【符号の説明】

２は始動指令スイッチ、３は始動用電磁接触器、４は始
動用タイマー、５は運転用電磁接触器、６は電動機、７
は始動リアクトル、８，９は補助リレー、１０は始動リ
アクトル保護タイマー、１１は停止保護指令スイッチを
示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 始動指令スイッチ２をオンして始動用電
   磁接触器３を励磁することにより始動リアクトル７を介
   して三相誘導電動機６などの負荷に電力を供給して運転
   制御する減電圧始動器の制御回路において、前記始動用
   電磁接触器３と並列に補助リレー８，９及び始動リアク
   トル保護タイマー１０を設けるとともに、前記補助リレ
   ー９のｂ接点９ｂ及び停止保護指令スイッチ１１を前記
   始動指令スイッチ２に直列に設けたことを特徴とする減
   電圧始動器の制御回路。