JPH066591B2 - マイトマイシン誘導体及び抗腫瘍剤 - Google Patents

マイトマイシン誘導体及び抗腫瘍剤

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JPH066591B2
JPH066591B2 JP61081808A JP8180886A JPH066591B2 JP H066591 B2 JPH066591 B2 JP H066591B2 JP 61081808 A JP61081808 A JP 61081808A JP 8180886 A JP8180886 A JP 8180886A JP H066591 B2 JPH066591 B2 JP H066591B2
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裕 斎藤
一通 河野
章 佐藤
浩 佐野
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眞 森本
忠 芦沢
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/12Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains three hetero rings
    • C07D487/14Ortho-condensed systems
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は抗菌活性、抗腫瘍活性を有する新規なマイトマ
イシン誘導体及び抗腫瘍剤に関する。
従来の技術 マイトマイシン類は抗菌活性、抗腫瘍活性を有する抗生
物質として一般に知られている。天然界からは主として
マイトマイシンCが得られ、微量成分としてマイトマイ
シンA、マイトマイシンBおよびポルフィロマイシン
(以上はメルクインディクス第10版に記載されてい
る。)が得られている。さらに微量の成分としてはマイ
トマイシンDおよびE(特開昭54−122797)、
マイトマイシンFおよびJ(特開昭55−45322)
マイトマイシンG、HおよびK(特開昭55−118396)
なども知られている。以上の天然界から得られるマイト
マイシンの構造を第1表に示す。
さらに上記のマイトマイシン類を原料として、天然界か
らは入手できないマイトマイシン類が合成されており、
9a−O−デメチルマイトマイシンG(特開昭55−1
5408)、1a−デメチルマイトマイシンGおよび1
a−デメチルマイトマイシンK(以上は特開昭56−7
787)、9−エピ−マイトマイシンBおよび9−エピ
−マイトマイシンD(以上は特開昭56−30978)等
が公知である。以上のマイトマイシン類の構造を第2表
に示す。
上記のマイトマイシン類の中にはすぐれた抗腫瘍活性を
有するものが含まれているが、同時に白血球の減少等の
副作用も強い。こうした背景から活性の増強あるいは毒
性の軽減を目的として多くの誘導体が合成されてきてい
る。それらの中にはマイトマイシンの7位のアミノが、
硫黄原子を含む置換基で修飾されている誘導体であり、
例えば7位のアミノに2−メルカプトエチルあるいは2
−(エチルチオ)エチルが置換したマイトマイシンCお
よびポルフィロマイシン(GB 2106096 A、特開昭57−1
88590)、7位のアミノに2−(置換ジチオ)エチ
ルが置換したマイトマイシン類(EP0116208A
1、特開昭59−104386、59−175493、
GB 2140799 A、特開昭59−205382)さらには7
−N,7′−N′−ジチオジエチレンジマイトマイシン
Cのような対称ジスルフィド型のマイトマイシン誘導体
(EP0116208A1、特開昭59−104386、
59−175493)などが公知である。
本発明者らはさらにすぐれた性質を有するマイトマイシ
ン誘導体を開発する目的で研究を重ね、(ω−アシルチ
オ)アルキル又は(ω−ジチオアシロキシ)アルキルが
7位のアミノに置換しているマイトマイシン誘導体がす
ぐれた抗菌活性および抗腫瘍活性を有していることを見
出した。このような置換基を持つマイトマイシン誘導体
は新規な化合物であり、比較的関連性があると考えられ
る前述の誘導体と比べてもきわめて特徴のあるものであ
る。
発明が解決しようとする問題点 マイトマイシンCは癌に対するすぐれた化学療法剤とし
て知られている化合物であり、今日、日本を含め数多く
の国々において広く臨床的に使用されている。しかしな
がらマイトマイシンCは無視できない副作用(例えば骨
髄毒性)を持っている。したがって抗腫瘍活性がより強
い薬剤あるいは毒性が軽減された薬剤の開発が望まれ
る。本発明者らはそのような薬剤の開発を目的としてマ
イトマイシンの化学修飾の研究を重ね、すぐれた性質を
有する一群のマイトマイシン誘導体を見出し本発明を完
成することができた。
問題点を解決するための手段 本発明のすぐれた抗腫瘍活性を有するマイトマイシン誘
導体は次の式(I)で表される: {式中、Xは 〔式中、Rは炭素数1〜8のアルキル、3〜6員環の
シクロアルキル、又は非置換もしくは置換のフェニル基
(置換基は低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキ
シ、ニトロ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミ
ノ、低級アルカノイルアミノ、シアノ又はハロゲン原子
であり、置換数は1〜5である)である〕、又は (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル又は3〜6員環
のシクロアルキルである)であり、nは2〜8の整数で
あり、R,Rは一方がカルバモイルオキシメチルで
他方が水素原子であるか、又は一体となってメチレン
(=CH2)を表し、Y,Zは水素原子又はメチルであ
る}。
式(I)で表される化合物を以下化合物(I)という
(他の式番号の化合物についても同様)。式(I)のR
3及びR4の定義中、炭素数1〜8のアルキル基は炭素数
1〜8の直鎖状もしくは分枝状アルキル基、例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−
オクチル等を包含する。R3及びR4の定義中、3〜6員
環のシクロアルキル基はシクロペンチル、シクロヘキシ
ル等を包含する。又、R3に関し置換フェニル基の置換
基の定義中、低級アルキル基は炭素数1〜5の直鎖状ま
たは分枝状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、i
−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル等、低級アルコ
キシ基は炭素数1〜3のアルコキシ基、例えば、メトキ
シ、エトキシ、i−プロポキシ等、低級アルキルアミノ
基は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルキルア
ミノ基、例えばメチルアミノ、ジ低級アルキルアミノ基
は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のジアルキルア
ミノ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等、
低級アルカノイルアミノ基は炭素数1〜3のアルカノイ
ルアミノ基、例えばホルムアルデヒド、アセトアミド、
n−プロピオンアミド等、ハロゲン原子はフッ素、塩
素、臭素等を包含する。これらの置換基は同一もしくは
異なって1〜5までを包含する。置換基について好適な
ものは、置換数が1つまたは2つであり同一もしくは異
なった低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ニ
トロ基、低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミ
ノ基、シアノ基またはハロゲン原子である場合である。
置換フェニル基の具体例としては、3−クロロフェニ
ル、4−ブロモフェニル、4−フルオロフェニル、4−
メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−ニトロフ
ェニル、4−シアノフェニル、4−t−ブチルフェニ
ル、3−ジメチルアミノフェニル、2−ヒドロキシフェ
ニル、2−アセトアミド−4−フルオロフェニル等が挙
げられる。
化合物(I)は不活性溶媒中でトリフェニルホスフィン
とアゾジカルボン酸ジアルキルの共存下に式(II) (式中、n,R1,R2,Y及びZは前記と同義である)
で表される化合物と、式(III) X−SH (III) (式中、Xは前記と同義である)で表される化合物とを
反応させることによって製造することができる。
本反応に用いられる溶媒はジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、塩化メチレ
ン、ヘキサメチルホスフォラストリアミド等の無水溶媒
で、これらは単独でも混合しても用いられる。
アゾジカルボン酸ジアルキルはアゾジカルボン酸ジエチ
ル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等を包含する。
化合物(II)に対する化合物(III)、トリフェニルホスフ
ィン及びアゾジカルボン酸ジアルキルの使用量はそれぞ
れ1当量でよいが、化合物(II)からの収率をあげるため
に3当量位まで過剰に用いてもよい。
反応温度、反応時間は化合物(II)あるいは化合物(III)
によって異なるが、通常は−20〜30℃の範囲で数分から
1時間位でよい。
反応後処理は用いる化合物(III)により異なるが、反応
液をそのまま減圧下に濃縮するか、またはクロロホル
ム、塩化メチレン、酢酸エチル等の非水溶性溶媒で抽出
し、水、重曹水等で洗浄した後抽出液を濃縮してから精
製する。精製はカラムクロマトグラフィー、TLC、あ
るいは再結晶等によって行うことができる。
化合物(II)は7位にアルコキシ基、アシルオキシ基又は
ジ低級アルキルアミノメチレンイミノ基を持つマイトマ
イシン誘導体とω−ヒドロキシアルキルアミンとを反応
させて合成することができる。
アシルオキシ基をもつマイトマイシンとアミン類との反
応は特開昭56−73085に、ジ低級アルキルアミノ
メチレンイミノ基をもつマイトマイシンとアミン類との
反応は特開昭59−1486に夫々記載されている。
しかしながら、アルコキシ基を持つマイトマイシン、特
に7−メトキシマイトマイシンを利用するのが好まし
い。7−メトキシマイトマイシンとアルキルアミン類と
の反応はJ.Antibiot.,189(1968)その他の文献に記載さ
れている。
7−メトキシマイトマイシンの例としては第1表および
第2表に記載された7−メトキシマイトマイシン類、す
なわちマイトマイシンA,B,F,H,J,K,1a−
デメチルマイトマイシンK、9−エピ−マイトマイシン
Bなどがあげられる。これらのマイトマイシンはω−ヒ
ドロキシアルキルアミンと反応して収率良く化合物(II)
を与える。
この反応に用いられる溶媒は原料のマイトマイシンを溶
解するものであればよく、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、メタノール、エタノール等のアルコ
ール類、エチレングリコールモノメチルエーテルなどが
単独もしくは混合して用いられる。反応温度は通常室温
でもよく、加熱あるいは冷却しても反応は進行するが、
通常その必要はない。反応時間は原料のマイトマイシン
およびω−ヒドロキシアルキルアミンの種類によるが通
常数十分から数時間でよい。反応生成物(II)はカラムク
ロマトグラフィーや再結晶法によって精製される。
又、式(I)中、Xが である化合物〔以下、化合物(I−1)という〕は式(I
V) (式中、Aはハロゲン原子、非置換もしくは置換のアル
カンスルホニルオキシ又は非置換もしくは置換のベンゼ
ンスルホニルオキシである。n,R1,R2,Y及びZは
前記と同義である)で表されるマイトマイシン誘導体と
式(V) (式中、R3は前記と同義であり、Mはアルカリ金属又
はアルカリ土類金属である)で表されるチオカルボン酸
金属塩と不活性溶媒中で反応させることによっても製造
することができる。
この方法による化合物(I−1)の製法は前記手法によ
る化合物(I−1)の製造に比し、一般に副生物が少な
い、試薬由来の生成物の量が少ない等の理由により単離
精製が容易となり優れている。
式(IV)のAの定義中、ハロゲンは塩素、臭素、ヨウ素原
子等を非置換もしくは置換のアルカンスルホニルオキシ
基はメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ基等を、非置換もしくは置換ベンゼンス
ルホニルオキシ基はベンゼンスルホニルオキシ基、p−
トルエンスルホニルオキシ基等を包含する。又、式
(V)のMの定義中、アルカリ金属はリチウム、ナトリ
ウム、カリウム等を、アルカリ土類金属はマグネシウム
等を包含する。
なお、マグネシウム塩等の2価金属であるときは〔(R3C
OS)2Mg〕等で表される。
反応に用いられる不活性溶媒はクロロホルム、ジクロロ
メタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチ
ルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等であり、これ
らは単独もしくは混合して用いられる。反応温度、反応
時間は用いる化合物(IV)、化合物(V)によって、ある
いは化合物(V)の濃度によって異なるが、通常−10〜
50℃の範囲で、数分から数時間で行われる。
化合物(I−1)の単離精製は前記化合物(II)から化合
物(I)の製造における化合物(I)の単離精製と同様
に行うことができる。
一方、化合物(I−1)の合成原料となる化合物(IV)
は、7位にアルコキシ基、またはアシルオキシ基もしく
は低級アルキルアミノメチレンイミノ基を持つマイトマ
イシン誘導体と式(VI) A(CH2)nNH2 (VI) (式中、A,nは前記と同義である)で表される化合物
又はその酸付加塩とを不活性溶媒中反応させることによ
り合成することができる。なお、化合物(VI)の酸付加塩
(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩あるいは置換ベンゼン
スルホン酸塩等があげられる。)を用いるときは、トリ
エチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等
の3級アミンを用いて、遊離してくる酸を中和しなけれ
ばならない。
この反応に用いられる不活性溶媒は原料のマイトマイシ
ンを溶解するものであればよく、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール等
のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどが単独もしくは混合して用いられる。反応温度は
通常室温でよく、加熱あるいは冷却しても反応は進行す
るが、通常その必要はない。反応は原料のマイトマイシ
ンおよび化合物(VI)の種類によって異なるが数時間から
数日で終了する。
化合物(IV)の精製は、カラムクロマトグラフィー、TC
Lあるいは再結晶等によって行うことができる。
また式(IV)でAが非置換もしくは置換のアルカンスルホ
ニルオキシ又は非置換もしくは置換のベンゼンスルホニ
ルオキシでZがメチルである化合物は式(II)でZがメチ
ルである化合物と基Aに対応する非置換もしくは置換の
アルカンスルホニルハライド又は非置換もしくは置換ベ
ンゼンスルホニルハライド又は酸無水物とを塩基の存在
下不活性溶媒中反応させることによっても導くことがで
きる。
用いるハライド又は酸無水物はメタンスルホニルクロラ
イド、トリフルオロメタンスルホニルクロライド、トリ
フルオロメタンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニル
クロライド、p−トルエンスルホニルクロライド等を包
含する。塩基はトリエチルアミン、ピリジン等を包含す
る。不活性溶媒はジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン、クロロホルム等を包含
し、これらは単独もしくは混合して用いられる。なお、
ピリジンに塩基と溶媒とをかねさせることもできる。反
応温度は通常0℃から室温でよい。反応は用いるスルホ
ニルハライドの種類、当量数により異なるが、数時間か
ら1昼夜で終了する。反応終了後は反応液をクロロホル
ム、塩化メチレン、酢酸エチル等の非水溶性溶媒で希釈
し、重曹水で洗浄した後、抽出液を濃縮してから精製す
る。精製はカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグ
ラフィーあるいは再結晶等によって行うことができる。
式(II)の定義中、次の〜の場合を除く化合物は新規
化合物である: n=2、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=CH3、Z=H
の組合せ n=2、R1=CH2OCONH2、Y=H、Z=CH、Z=
Hの組合せ n=3、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=CH3、Z=H
の組合せ n=3、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=CH3、Z=CH
3の組合せ なお、上記〜の場合の化合物(II)は特公昭45−3
099、特開昭59−1486、56−92288又は
特公昭38−7958に記載されているか包含される。
又、式(IV)の定義中、次の〜の場合を除く化合物は
新規化合物である: A=Cl、n=2、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=C
H3及びZ=Hの組合せ A=Cl、n=2、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=C
H3及びZ=CH3の組合せ A=Cl、n=3、R1=CH2OCONH2、R2=H、Y=C
H3及びZ=Hの組合せ。
なお上記〜の場合の化合物(IV)は特開昭56−92
288に記載されている。
化合物(I)はすぐれた抗菌活性、抗腫瘍活性を有し、
抗菌剤、抗腫瘍剤として有用である。化合物(I)は広
く臨床に用いられているマイトマイシンCと比較して、
一般に抗腫瘍活性が増強され、骨髄毒性が軽減されてい
る。すなわち、化合物(I)は一般に化学療法係数(LD
50/ED50)がマイトマイシンCより優れ、またWBC
4000(末梢白血球数を4000/mmに減少させせる薬物
の最少投与量)がマイトマイシンCより大きい。Xが でR3が炭素数1〜8のアルキルである化合物(I)中
では抗腫瘍活性の観点からR3が炭素数1〜4のアルキ
ルである化合物(I)、就中、R3がメチルもしくはエ
チルである化合物(I)が好ましい。又、Xが でR3がメチルもしくはエチルであり、nが2又は3で
ある化合物(I)は一般に水溶性である。水溶性の化合
物(I)は特に注射剤の有効成分として用いる場合に好
適である。又Xが でR3が非置換もしくは置換のフェニルである化合物
(I)及びXが である化合物(I)は一般に脂溶性である。
次に薬理的側面よりみた化合物(I)の特性を実験例に
より具体的に示す。
実験例1. 化合物(I)の各種細菌類に対する抗菌活性〔最小生育
阻止濃度(μg/ml)〕を第3表に示す。最小生育阻止
濃度は寒天稀釈法によりpH7.0で測定された。表中細
菌に対して用いられている記号は次の意味を表す。
SF ストレプトコッカス・フェカリスATCC1054
1,SA スタフィロコッカス・アウレウスATCC6
538P,BS バチルス・ズブチリス10707,P
V プロテウス・ブルガリスATCC6897,KP
クレブシェラ・ニューモニアエATCC10031 又、各化合物の化学構造は後述の第8表に示す。
実験例2. サルコーマ180固型腫瘍に対する抗腫瘍活性及び毒性 化合物(I)の中からいくつかの化合物を例にとり、サ
ルコーマ180固型腫瘍に対する抗腫瘍活性(ED50)と急
性毒性(LD50)および末梢白血球数に対する影響(WB
C4000)を第4表に示した。
実験は以下の方法により行われた。
(1)サルコーマ180固型腫瘍に対する効果 5×10個のサルコーマ180細胞をddyマウスの腹
腔内に移植し、7日目の腹水から細胞を採取し、滅菌生
理食塩水で1回洗浄後、滅菌生理食塩水で5×10個/
mlの細胞浮遊液を作製した。この0.1mlを体重20±
2gのddy雄性マウスの右腋窩部皮下に移植した。薬
剤は、生理食塩水、又はツィーン80含有生理食塩水に
溶解し、腫瘍移植後24時間目に1群5匹のマウス腹腔
内に0.1〜0.2mlを投与した。薬剤の抗腫瘍活性の
測定は、移植後7日目に腫瘍の長径(a)と短径(b)
を測定し、腫瘍体積に相当するa×b/2の値を求め
た。対照群(C)に対する薬物投与群(T)の体積比
(T/C)によって抗腫瘍効果をあらわした。
(2)ED50の求め方 サルコーマ180固型腫瘍体積を非投与対照群の腫瘍体
積の50%に低下させる投与量をED50とした。縦軸
に通常目盛でT/C、横軸に対数目盛で投与量を表した
グラフに、各投与量におけるT/Cをプロットし、投与
量とT/Cの関係を最小二乗法により直線としてもとめ
た。得られた直線の回帰式より、T/Cが0.5を示す
投与量を計算した。
(3)急性毒性 LD50はddyマウスに薬剤を1回腹腔内に投与し、
1群5匹のマウスの投与後14日間の生死を観察し、各
投与群の死亡率より、ベーレンス・ケルバー法に従いL
50を算出した。
(4)末梢白血球数に対する影響 5×10個のサルコーマ180細胞を1群5匹の体重2
0±2gのddy雄性マウスの右腋窩部皮下に移植し、
24時間後に薬剤を腹腔内に投与した。薬物投与後4日
目に担癌マウスの眼窩静脈叢より血液を0.02ml採取
し、9.98mlのセルキットセブン液に分散させた。サポニ
ン液を1滴加え赤血球を溶解させた後、ミクロセルカウ
ンターで白血球数を測定した。縦軸に通常目盛で末梢白
血球数を、横軸に対数目盛で投与量に示したグラフに各
投与量における白血球数をプロットし、投与量と末梢白
血球数の関係を求め、末梢白血球数4000/mm3(正
常マウスにおける末梢白血球数のほぼ1/2の数)を与え
る投与量をWBC4000とした。
実験例3 (水溶性に関する実験) 試験化合物1mgを100μの0.03Mリン酸バッフ
ァー(pH7.0)に加え、22℃にて15分間攪拌して
から、全量をエキクロディスク3(ゲルマンサイエンス
ジャパン社、水系0.45μm−ディスポーザブルフィ
ルターユニット)を用いて過し、不溶物を除去した。
この液は試験化合物の飽和溶液である。この飽和溶液
の一定量を高速液体クロマトグラフ(カラム:YMC−
A212(C)φ6mm,150mm,溶出溶媒:0.01
M−酢酸アンモニウム/メタノール系、検出波長254
nm)に注入し、ピーク面積を求めた。一方、濃度既知の
試験化合物のメタノール溶液を用いて検量線を作製し、
その検量線によって試験化合物の溶解度を計算した。結
果を第5表に示す。
化合物(I)は必要に応じ、少なくとも1種の製剤上の
希釈剤、補助剤または担体と共に抗腫瘍剤として用いる
ことができる。例えば各々の化合物を哺乳動物特に人に
対し0.06〜5mg/kgの投与量で、生理食塩水、ブド
ウ糖、ラクトース、マンニット注射剤として通常静脈内
に投与する。さらに、同様の投与量で動脈内投与、腹腔
内投与、胸腔内投与も可能である。また日本薬局法に基
づいて凍結乾燥してもよいし、塩化ナトリウムを加えた
粉末注射剤としてもよい。さらに医薬品的用途を満たし
た塩類のような、よく知られた薬学的に許容されている
希釈剤、補助剤および/または担体を含んでいてもよ
い。注射剤として使用する場合には溶解度を高めるため
の助剤を併用するのが好ましい場合もある。投与量は年
齢や症状により適宜増減できる。投与スケジュールも症
状や投与量によって変えることができるが、たとえば週
1回あるいは3週間に1回などの間歇投与がある。また
同様の投与量、投与方法で経口投与、直腸投与も可能で
ある。経口投与に際しては適当な補助剤と共に、錠剤、
粉剤、粒剤、シロップ剤、坐剤等として投与できる。
実施例 以下の実施例及び参考例で示される物理化学的データは
次の機器類によって測定された。
IR 島津IR−27−G(KBr法によって測定) NMR 日本電子FX−100(100MHZ)又はブルーカーA
M400(400MHZ)。使用溶媒はXが である化合物(I)については重水素化クロロホルムで
あり、その他の化合物については重水素化ピリジンであ
る。
MS 日立M−80B(EIあるいはSI法による測
定)。
M.P. 柳本ミクロ融点測定器(熱板方式)。
TLC メルクArt5714(シリカゲルプレート)。
実施例で用いられた化合物(II)及び化合物(IV)の構造は
第6表及び第7表に、また、合成れた代表的な化合物
(I)の構造は第8表に示す通りである。
実施例1. 7−N−〔(2−アセチルチオ)エチル〕
マイトマイシンC(化合物1) 257.1mgのトリフェニルホスフィン(以下TPPと
略す)と193μのアゾジカルボン酸ジイソプロピル
(以下DIADと略す)を2.0mlの無水テトラヒドロ
フランに溶解し、窒素雰囲気下に氷水で冷却しながら3
0分間攪拌した。この溶液に185.3mgの化合物1と
70.1μのチオ酢酸を含む無水THF溶液2mlを加
え、さらに15分間、氷冷攪拌を続けた後、反応液に5
0mlの酢酸エチルを加えて稀釈し、飽和重曹水で洗浄し
た。酢酸エチル層を分離後、重曹水層を50mlの酢酸エ
チルを用いて3回抽出し、酢酸エチル層を一緒にして飽
和重曹水、飽和食塩水で洗浄後に無水芒硝で乾燥した。
乾燥剤を別後、溶媒を減圧下に留去し、残渣を60g
のシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにか
け、クロロホルム/アセトン/メタノール(70:2
5:5)で溶出し、TLCで上記溶媒でRf 0.34
を示す青色のバンド部分を集めた。
溶媒を減圧下に留去した後、残渣を少量のクロロホルム
に溶解し、さらにn−ヘキサンを加えて粉末化してから
溶媒を減圧下に留去した。残渣を減圧下室温にて十分に
溶媒を除去して灰青色の粉末として180.7mg(8
4.6%)の化合物1を得た。
化合物1及び上記と同様の操作により合成した化合物2
〜12の原料、試薬、外観、収率、M.P.、MSデータを
第9表に、またIRおよびNMRデータを第10表に示
した。
実施例2. 7−N−〔2−(4−フルオロベンゾイルチオ)エチ
ル〕マイトマイシンD(化合物19) 328mgのTPPと246μのDIADを3.0mlの
無水テトラヒドロフランに溶解し、アルゴン雰囲気下に
氷水で冷却しながら30分間攪拌した。この溶液に18
9mgの化合物bと昇華精製して得られた195mgの4−
フルオロチオ安息香酸を含む無水テトラヒドロフラン溶
液3mlを加え、5分間氷冷攪拌を続けた後、反応液に5
0mlの酢酸エチルを加えて希釈し、飽和重曹水で洗浄し
た。酢酸エチル層を分離後、重曹水層を50mlの酢酸エ
チルを用いて2回抽出し、酢酸エチル層を一緒にして5
0mlの飽和重曹水で6回洗浄し、飽和食塩水で洗浄後に
無水芒硝で乾燥した。乾燥剤を別後、溶媒を減圧下に
留去し、残渣を75gのシリカゲルを用いたカラムクロ
マトグラフィーにかけ、クロロホルム//メタノール
(93:7)で溶出し、TLC(クロロホルム/メタノ
ール=9:1)でRf 0.33を示す青色のバンド部
分を集めた。溶媒を減圧下に留去した後、残渣を少量の
クロロホルムに溶解し、n−ヘキサンを加えて粉末化し
てから溶媒を減圧下に留去した。残渣を減圧下室温にて
十分に溶媒を除去して灰緑色の粉末として213mg(8
2.5%)の化合物19を得た。化合物19及び上記と
同様の操作により合成した化合物13〜18、20〜2
5の原料、試薬、外観、収率、M.P.MSデータを第11表
に、またIRおよびNMRデータを第12表に示した。
実施例3. 7−N−(2−ジチオアセチルオキシエチル)マイトマ
イシンD(化合物27) 328mgのTPPと246μのDIADを3mlの無水
テトラヒドロフランに溶解し、アルゴン雰囲気下に氷水
で冷却しながら40分間攪拌した。この溶液に189mg
の化合物bと93μのジチオ酢酸を含む無水テトラヒ
ドロフラン溶液5mlを加え、40分間氷冷攪拌を続けた
後、反応液に50mlの酢酸エチルを加えて希釈し、飽和
重曹水で洗浄した。酢酸エチル層を分離後、重曹水層を
50mlの酢酸エチルを用いて3回抽出し、酢酸エチル層
を一緒にして、50mlの飽和重曹水で洗浄し、ついで飽
和食塩水で洗浄後に無水芒硝で乾燥した。乾燥剤を別
後、溶媒を減圧下に留去し、残渣を75gのシリカゲル
を用いたカラムクロマトグラフィーにかけ、クロロホル
ム/メタノール(95:5)で溶出し、TLC(クロロ
ホルム/メタノール=9:1)でRf0.37を示す青
色のバンド部分を集めた。溶媒を減圧下に留去した後、
残渣を50gのシリカゲルを用いたカラムクロマトグラ
フィーにかけ、クロロホルム/アセトン/メタノール
(70:25:5)で溶出し、TLC(同一溶媒でRf
0.26を示す青色のバンド部分を集めた。溶媒を減圧
下に留去した後、残渣を少量のクロロホルムに溶解し、
n−ヘキサンを加えて粉末化してから溶媒を減圧下に留
去した。残渣を減圧下35℃で一晩乾燥して灰緑色の粉
末として155mg(68.7%)の化合物27を得た。
化合物27、及び上記と同様の操作により合成した化合
物26、28〜31の原料、試薬、外観、収率、M.P.お
よびMSデータを第13表に、またIRおよびNMRデ
ータを第14表に示した。
実施例4. 7−N−(3−アセチルチオプロピル)マイトマイシン
D(化合物8)(別法) 33.0mgの化合物pを1mlの無水ジメチルスルホキシ
ドに溶解し、アルゴン雰囲気下室温にて攪拌した。4
0.1mgのチオ酢酸カリウム塩を加え1時間攪拌した。
反応液に30mlのクロロホルムを加えて希釈し、飽和重
曹水で洗浄した。クロロホルム層を分離後、重曹水層を
30mlのクロロホルムを用いて2回抽出した。クロロホ
ルム層を一緒にして飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を別後、溶媒
を減圧下に留去し、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラ
フィーにかけ、クロロホルム:メタノール(9:1)で
展開し、Rf0.42を示す青色部分をかきとり、同一溶
媒で溶出した。溶媒を減圧下に留去した後、残渣を少量
のクロロホルムに溶解し、さらにn−ヘキサンを加えて
粉末化してから溶媒を減圧下に留去した。残渣を減圧下
室温にて充分に溶媒を除去して灰緑色の粉末として2
4.8mg(78.5%)の化合物8を得た。
化合物8、及び上記と同様の操作により合成した化合物
1,7,17,18,21,24及び25の外観、M.P.、MSデー
タ、IRデータ及びNMRデータは実質的に第9表及び
第10表、又は第11表及び第12表に掲げるものと一致し
た。これらの化合物の原料、試薬量及び収率を第15表に
示す。
実施例5. 注射剤 化合物1、20gおよび精製マンニトール40gを注射
用蒸留水に溶かし全量を20とする。これを、無菌
過後、5mlずつ褐色バイアルに分注し、常法により凍結
乾燥し5mg/vialの凍結乾燥製剤を得る。
実施例6. 錠剤 乳糖40g、炭酸カルシウム1200g、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム300gを混合し、結合剤ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース16%水溶液500
gを加えて混合、造粒、乾燥して調製した顆粒に化合物
18を10g加えて混合する。さらにステアリン酸マグ
ネシウム10gを加えて混合し、径8mmの杵を有する打
錠機(菊水RT−15型)にて圧縮成型し1錠200mg
の錠剤を得る。この錠剤は1錠あたり化合物18を1mg含
有している。
実施例7. 錠剤 化合物26 50g、結晶セルロース170g、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース17gおよびステアリ
ン酸マグネシウム3gを1容量のV型ブレンダーで混
合し、径9mmの杵を有する打錠機(菊水RT−15型ロ
ータリータイプ)にて圧縮成型し、1錠240mgの錠剤
を得る。この錠剤は1錠あたり化合物26を50mg含有
している。
参考例1 7−N−(3−ヒドロキシプロピル) マイトマイシンD(化合物g) 524mgのマイトマイシンBを5mlのメタノールに溶解
し、126.2μの3−アミノ−1−プロパノールを
加え、室温にて2時間40分攪拌した。溶媒を減圧下に
留去し、残渣を60gのシリカゲルを用いたカラムクロ
マトグラフィーにかけ、クロロホルム/メタノール
(9:1)にて溶出し、同じ溶媒で展開したTLCでRf
0.19を示す青色バンド部を集めた。溶媒を減圧下に留
去して得られる残渣を少量のアセトンとクロロホルムの
混合溶媒に溶かし、n−ヘキサンを加えて粉末化し、溶
媒を減圧留去した。この粉末をさらに減圧下、50℃に
て3時間加熱することにより、576.2mg(98.0
%)の濃緑青色の粉末として化合物gが得られた。
化合物g、及び上記と同様の操作により合成した化合物
a〜f、h〜kの原料、収率、M.P.およびMSを第16
表に、IRおよびNMRデータを第17表にそれぞれ示
した。
参考例2. 7−N−(2−クロロエチル)マイトマイシンD(化合
物o) 698mgのマイトマイシンBを5mlのメタノールに溶解
し、トリエチルアミン420μを加えた。290mgの
2−クロロエチルアミン塩酸塩を加え、室温にて3時間
攪拌後、一晩冷蔵庫内に放置した。反応液を100mlの
クロロホルムを希釈した後、飽和重曹水で注入した。ク
ロロホルム層を分離後、重曹水層を100mlのクロロホ
ルムで抽出した。クロロホルム層を飽和重曹水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤
を別後、溶媒を減圧下に留去し、残渣を150gのシ
リカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーにかけ、ク
ロロホルム:メタノール(96:4)で溶出し、TLC
(クロロホルム:メタノール=9:1)でRf0.31を
示す青色のバンド部分を集めた。溶媒を減圧下に留去し
た後、残渣を少量のクロロホルムに溶解し、さらにn−
ヘキサンを加えて粉末化してから溶媒を減圧下に留去し
た。残渣を減圧下室温にて充分に溶媒を除去して、緑青
色の粉末として528mg(66.6%)の化合物oを得
た。
参考例3. 7−N−(3−メタンスルホニルオキシプロピル)マイ
トマイシンD(化合物p) 98mgの7−N−(3−ヒドロキシプロピル)マイトマ
イシンDを2mlの無水ピリジンに溶解し、氷冷攪拌下
に、39μのメタンスルホニルクロリドを加えた。3
時間後に50mlの酢酸エチルで反応液を希釈後、飽和重
曹水で注入した。酢酸エチル層を分離した後、重曹水層
を50mlの酢酸エチルで2度抽出した。酢酸エチル層を
一緒にした後、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を別後、溶媒を減
圧下に留去し、残渣を40gのシリカゲルを用いたカラ
ムクロマトグラフィーにかけ、クロロホルム:メタノー
ル(9:1)で溶出し、TLC(同一溶媒)でRf0.3
2を示す青色のバンド部分を集めた。溶媒を減圧下に留
去した後、残渣を減圧下室温にて充分に溶媒を除去し
て、緑灰色の粉末として47.3mg(40.3%)の化
合物pを得た。
化合物o,化合物p,及び参考例2又は3と同様の操作
により合成した化合物l,m,n,q及びrの原料、収
率、M.P.およびMSを第18表にIRおよびNMRデー
タを第19表にそれぞれ示す。
発明の効果 化合物(I)はすぐれた抗菌活性および抗腫瘍活性を有
し、抗腫瘍剤として利用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦沢 忠 静岡県沼津市大岡3236−13 審査官 佐野 整博

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 {式中、Xは 〔式中、Rは炭素数1〜8のアルキル、3〜6員環の
    シクロアルキル、又は非置換もしくは置換のフェニル
    (置換基は低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキ
    シ、ニトロ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミ
    ノ、低級アルカノイルアミノ、シアノ又はハロゲン原子
    であり、置換数は1〜5である)である〕、又は (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル又は3〜6員環
    のシクロアルキルである)であり、nは2〜8の整数で
    あり、R,Rは一方がカルバモイルオキシメチルで
    他方が水素原子であるか、又は一体となってメチレン
    (=CH2)を表し、Y,Zは水素原子又はメチルであ
    る}で表されるマイトマイシン誘導体。
  2. 【請求項2】Xが でR3が炭素数1〜4のアルキルである特許請求の範囲
    第1項記載のマイトマイシン誘導体。
  3. 【請求項3】Rがメチル又はエチルである特許請求の
    範囲第2項記載のマイトマイシン誘導体。
  4. 【請求項4】nが2又は3である特許請求の範囲第3項
    記載のマイトマイシン誘導体。
  5. 【請求項5】置換フェニル基の置換数が1又は2である
    特許請求の範囲第1項記載のマイトマイシン誘導体。
  6. 【請求項6】式 {式中、Xは 〔式中、Rは炭素数1〜8のアルキル、3〜6員環の
    シクロアルキル、又は非置換もしくは置換のフェニル
    (置換基は低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキ
    シ、ニトロ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミ
    ノ、低級アルカノイルアミノ、シアノ又はハロゲン原子
    であり、置換数は1〜5である)である〕、又は (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル又は3〜6員環
    のシクロアルキルである)であり、nは2〜8の整数で
    あり、R,Rは一方がカルバモイルオキシメチルで
    他方が水素原子であるか、又は一体となってメチレン
    (=CH2)を表し、Y,Zは水素原子又はメチルであ
    る}で表されるマイトマイシン誘導体を有効成分として
    含有する抗腫瘍剤。
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